【概要】
管理課とは、宮家などの能力者を管理し、国家安寧を築く為に組織された、能力者の国家組織である。
明治政府の成立以前は陰陽寮として組織されていたが、明治維新後、国内能力者管理課として再編成されることとなった。
管理課は、国内で強大な権力と能力を持つ宮家に対抗する、唯一の組織とも言える。しかし、宮家が起こした事件や儀式の尻拭いや隠蔽処理を行うこともあり、現段階では未だ宮家の方が力は強い。
所属する能力者は、七つの能力分類(宮家参照)や毒花の特異体質に当てはまるもの以外に、固有特性保有者、魔女の血族も存在する。
なお、管理課職員の本来の職名は「陰陽師」であるが、組織内外には「管理課職員」「管理課調査員」と呼ぶ風潮がある。
【組織体制】
陰陽頭(おんみょうのかみ)を筆頭として、陰陽大属5名、陰陽少属10名の計16名を中枢幹部としている。
その下に陰陽長(おんみょうおさ)6名がそれぞれ「イザナギ」「アマテラス」「ホシオミ」「ニニギ」「ホオリ」「ウガヤ」の座名を預かる。座名それぞれに決まった役割があり、専門的に指揮する部署がある。多くの陰陽師はこの部署にそれぞれ所属し、専門的な仕事を行う。
これの他に、陰陽師を育て、保護した子供を教育する博士が存在する。博士は陰陽博士、天文博士、刻博士、暦博士の四名が存在する。博士に教育される見習いの陰陽師や、保護された子供達は、それぞれの博士によって、陰陽学生、天文学生、刻学生、暦学生と呼ばれる。中でも特に博士から直接的指導を受ける学生は修業生と呼ばれ、学生の身でありながら、一般的な陰陽師と同じ仕事量をこなすこととなる。
また、少数派ではあるが、陰陽長の下に付かず、組織内で少数精鋭部隊を形成され、その部隊員として活動する者達もいる。その部隊は、多くの場合で博士または陰陽大属が指揮する。その部隊に所属する場合、陰陽師は陰陽長の部署には所属しないことになっている。なお、更に少数ではあるが、指揮を執っている部隊長が秘匿とされている部隊も存在する。部隊員は、一般的な陰陽師だけではなく、学生や修業生の場合もある。
【業務】
一般的に管理課は国内の「能力者の管理」「怪異の討伐・消滅」「未成年能力者の保護」「怪異等の隠蔽」「宮家対策」が目的として掲げられている。
特に国内の能力者を管理し、非能力者(一般人)に対する危険を除くことは、最重要事項である。それ以外は、その危険解除の為のものである。
これらの為に、六つの部署が設けられている。それぞれの部署は以下の通りである。
■調査部 指揮:イザナギ
主に発生した異界や怪異などの現地調査を行う。事件発生時、一番に動き出すのはこの部署である。各個人に、全くの未知に対する抵抗力が必要となる。
■交渉部 指揮:アマテラス
主に国内の能力者の確保や、保護を行う。突然能力が発現した者等の心のケアや、管理課の説明等も一括で行う。外部との接触が最も多い部署で、宮家との交渉も大きな仕事である。
■研究部 指揮:ホシオミ
能力や呪物、怪異、異界、八百万の神々等、管理課が携わる全ての霊的事象を研究する。また、陰陽師達が使う呪具の開発も行っている。
■隠密部 指揮:ニニギ
怪異や神々、能力者によって引き起こされた事件を隠滅する部署。非能力者を守る為に最も重要視される部署である。殆どの場合で、事件後の処理が担当だが、時には、事件解決作業中にも、一般からその様子を隠す業務にも携わる。
■医療部 指揮:ホオリ
陰陽師や保護された能力者、一般人の治療や心身のケアにあたる部署。医師免許を持った者の他に、治癒系能力を持つ陰陽師が所属する。また、一般人に対しては洗脳や記憶処理も行う。
■討伐部 指揮:ウガヤ
名の通り、怪異や神々、危険な能力者の討伐を行う。戦闘特化の部署であり、国家唯一の「軍事力」でもある。調査部の調査したモノを討伐する他、調査部の調査に同行し、護衛する場合もある。
これより上部にいる中枢幹部16名は、これらの部署を束ね、人事などを行っている。
博士や学生はこの部署に直接所属することはない。しかし、修業生の場合は、師事する博士が許可または命じた場合、適性のある部署で仕事を受けることが出来る。
【その他の部隊について】
博士や大属等が指揮する特殊部隊については、そのリストを含めて、別途記載する。
【保護・教育:博士について】
成人している新規能力者の保護や生活の補助などは交渉部と医療部が一括で行っているが、その教育や能力指導は博士が行う。
能力発現直後の能力者は、能力の出力や発動が不安定である。そのため、この指導を行う者は、被能力を回避できる、もしくは無効化できる者でなくてはならない。よって必然的に、博士は他人の能力を何等かの形で無効化出来る者が設置される。
この能力の制御が出来るようになり、且つ成人した場合、陰陽師として一般業務に就くか、管理課から解放され、定期的な検診義務を背負いながら、一般社会で生きることが許される。
【副官について】
副官は、各陰陽長の業務補助や、指揮の補助を行う役職である。また、陰陽長が現地で殉職した場合、その場で臨時の長として緊急着任し、業務を行う。各部署の陰陽長が指名または所属陰陽師による多数の推薦により、大属少属及び陰陽頭の承認を得て着任する。
なお、副官から陰陽長に昇格した例も少なくはある。しかし、多くの場合で、副官は陰陽長となる程の飛びぬけた実力や特異性が少ない。副官に求められる資質は、各部署の基礎業務の上で、事務や人材に関する処理がこなせることである。そのため、副官が全員実力者であるかは、その時によって異なる。
【支部について】
管理課には局所的に在する宮家の監視や、能力者との提携のため、各地に支部が存在する。この支部には支部長と副部長が在籍し、多くの陰陽師も在籍する。支部への在籍は、各部署へ所属の上で、部署からの派遣という形を取る。
なお、各支部には主な業務があり、それぞれで異なる。現在開示できる支部は以下である。
■京都支部:千宮本家やその周囲に存在する宮家の監視及び提携
■遠野支部:咲宮本家の監視及びその主祭神である両面宿儺の研究・監視
■伊豆支部:豊宮分家燈籠船との提携及び豊玉姫の監視
■高千穂支部:札宮本家の動向監視及び高天原の門の封印
■箱根支部:九頭龍の監視・交渉・半神半人の保護
【事務・外部協力者などについて】
管理課の施設運営は、陰陽師たちだけで行われているものではない。施設内の掃除、物理的な施設維持は、非能力者や、保護の必要のある弱性能力者の努力によって行われている。特に、学生や職員が利用する食堂や、売店、寮の運営には、外部の人々が雇用されている。
また、施設運営以外に、事件捜査の協力や、他組織、特に宮家との橋渡しになる外部協力者が存在する。彼等の役割や、その存在意義は各々別だが、そのほとんどが管理されることも、陰陽師となることも拒んだ、極めて強力な能力者である。更には、個人ではなく、家系として管理課に相互協力体勢を築いている者達も存在する。
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