【名称】神喰(カンバミ)
【種別】能力者及び現象
【概要】
神喰とは、主に宮家に定期的に産まれる現象、ないしはそれにより生まれる特異体質者である。その名の通り、彼または彼女らは、八百万の神々を食らい、その神の固有能力を得ることが出来る。八百万の神々に共通して現れる「不老」「異界形成」「擬態能力」は彼らが人間であるためか、多くの場合で得ることはないようである。
出生スパンは、一人の神喰が死んだとき、新たな神喰が生まれると言う、一世一命である。その発生は宮家の初期からと見られており、不老不死研究または別の研究の産物であるとされる。神喰は宮家の中からしか生まれることがないため、神喰を生み出すのは、宮家の遺伝情報であると考えられている。
歴代の神喰は、宮家内での抗争や儀式で子供のうちに殺されるか、陰陽寮・管理課によって討伐(後述に例外として討伐不可能として封印されたケースも存在する)されている。喰われた神は神喰討伐後、その体から解放される者が多いが、そのまま体内で融合し、新たな神となったケースも存在する。
【記録】
神喰の記録の中で、最も大きな被害があったのは、江戸時代末期である。それまでの神喰は、神を一柱か二柱程度食らった時点で、討伐されていた。しかし、この時の神喰は、比較的信仰の少ない地方の小さな神々を大量に食らい、少しずつ力を付けていた。そのため、発見された時点で既に食らった神々の能力が体内で融合し、食らっていた神喰本人が新たな神となっていた。八百万の神々に共通する「擬態能力」が既に備わり、長い時間逃走を続けた。逃走中に「不老」が発現、次第に「異界形成」が可能となり、神となったことが確認された。神喰としていくつもの神々の能力を得ていたため、その能力と異界形成を駆使し、明治維新後、国内広域に異界を展開した。異界内は当時の記録及び当事者によると、当時の国内の様子がそのまま再現されており、巻き込まれた一般人や宮家の一部も、そこを現実世界と疑わないほどであったという。後に彼の神は管理課によって討伐計画がなされたが、異界内に引き込んだ他の神と手を組んでおり、討伐は断念された。異界内時間で50年程の時間をかけて、宮家との協力で彼の神の異界を圧縮し、現実世界から完全に切り離すことで封印された。内部の一般人と一部の宮家は現実世界に戻ったが、異界での記憶は失っていた。当時の陰陽師は異界外部との接触で記憶を媒体化していたことから、後に記憶そのものは取り戻せている。なお、その異界では50年が経っていたが、現実世界は1年しか経っておらず、内部で形成されていた営みは、全てが元に戻っていた。現在、この神喰の異界には立ち入ることが出来ないようになっている。
その後は、神喰がまだ生きているため、次の神喰は現れないと思われていたが、神喰が神に成り上がった時に、既に新たな神喰が生まれており、あくまで神と神喰は別の存在であると立証された。
そして現在まで、処刑部隊『葬列』や、討伐部によって神喰は発見される度に処刑されている。
【備考】
20××/○○/■■:前回の神喰が発見・処刑されてから、既に12年が経つが、未だに次の神喰が発見されていない。既に国内では複数の神またはその化身が捕食されていることが確認されている。捕食された神の座標や、観測機から、今回の神喰が大宮家または千宮家から生まれていることがわかっている。これに伴い葬列と討伐部は、この神喰が新たな神となる前に、早期に討伐を行うことを必須とする。なお、最も新しい神(化身)の捕食は、京都のミシャクジサマの化身の一人である。当代の神喰はこのミシャクジサマの化身と面識があるか、知人などの関係者である可能性が高いと見られる。
20×△/??/○○:前回の神喰の処刑から17年が経つ。しかし、未だに次の神喰は発見されていない。しかし、神喰の捕食と思われる行動は、現在、3年前に確認された九頭龍の化身の捕食を最後とされている。明らかに次の捕食までの時間が長すぎるため、今回の神喰が死亡または失踪、或いは神喰として行動不能になったと思われる。元々、今回の神喰は、神の本体を捕食せず、化身と呼ばれる、神々の分身体のみを捕食するなど、これまでに無い、不可思議な行動が多かった。その為、今後、この神喰がどのような動きをするかもわからず、3年という間に、どれだけ餓えているかも不明とする。これから先、研究部や交渉部を含めて、葬列が中心となり、この神喰の捜索・死亡の確認を行うとする。
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