1989年12月31日中森明菜復帰記者会見文字起こしテキスト
概要
1989年12月31日大晦日。いわゆる金屏風会見と呼ばれる、急遽開かれたテレビ朝日による近藤真彦同席での中森明菜復帰記者会見。
その文字起こしテキスト全文です。
登場人物
- 中森明菜
- 近藤真彦
- 中山益孝:新事務所コレクション社長
- 山本徳源:ワーナー・パイオニア社長
- 須藤甚一郎:芸能リポーター
- 質問者B
- 質問者C
- 質問者D
- 質問者E
文字起こし全文
中山益孝:
3日前、個人事務所設立の発表をさせていただいた際に、報道関係の方の並々ならぬご心配とファンの方達のご心配を彼女が触れまして「是非そういうことであれば、元気な姿を皆様の前に見せることによってご挨拶に代えさせていただきたい。その時に新しい旅立ちに対してまして、本人の意向をここで述べさせていただきたい」ということで、こういう会を催させていただきました。皆様よろしければご清聴いただきたいと思います。それではよろしくお願いいたします。
山本社長、一言ご挨拶のほう、お願いいたします。
山本徳源:
ただいま中山代表から話がありましたように、この28日に新会社設立のための記者会見をいたしましたが、本人は「是非是非、年内に皆さん方に私の元気な姿をお見せしたい。そして私自身から皆さん方に私の真意をお伝えしたい」という希望がありまして、急遽本日、記者会見となったわけでございます。ですので皆さん、私の声よりも言葉よりも、ご本人の言葉をひとつ、是非聴いてあげて欲しいと思います。六ヶ月ぶりに皆さんにお目にかかる本人でございます。どうぞ、じゃ、明菜さんどうぞ。
中森明菜:
はい。
皆さん、年も暮れそうな、こんな皆さん本当にお忙しい時間に、こんなに沢山集まっていただきまして本当にどうもありがとうございます。
皆さん生きていらっしゃる限り、一人一人色々な悩みを抱えて生きていらっしゃると思います。それを一生懸命乗り越えて頑張っていらっしゃる方、沢山いらっしゃると思います。私も自分なりに必死に耐えましたし、頑張ったつもりです。ですけれども、勝手な自分の我が儘な行動に出てしまい、皆さん、これまでも、こんなにまでも、ご迷惑をおかけし、そして、ご心配をおかけしたこと、本当に深くお詫び申し上げます。そして何よりもやっぱり、テレビの向こうで、今、もうすぐ来年を迎えようとしてる私の大切なファンの皆さん、ごめんなさい。これからは辛いことに負けないように、明るい私でいきたいなって思います。仕事は、仕事をしていく限りは、いいことばかりじゃありませんし、辛いことの方が多いと思いますけれど。これからは新しい、私が心の底から信用していけるスタッフの方達に囲まれて、仕事が順調に進めていけるんじゃないかなって思ってます。色々な希望を抱いて、皆さんに、明菜の笑顔はいつもいいなって言ってもらえるように頑張っていきたいし、そういう素敵なスタッフとみんなと一緒だったら、辛いことも耐えていけるんじゃないかなって思います。これから一生懸命、皆さんにご心配、ご迷惑をおかけしないように頑張っていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
そして、年内に、元気になった私の姿を見ていただきたいと、我が儘を聞いていただいて、この席を作っていただいた、今、私の隣に居るワーナー・パイオニアの山本社長さんにご迷惑をおかけして申し訳ないという言葉と、そして心からお礼を申し上げます。本当にどうもありがとうございます。
そして、私がこうして皆さんの前に出れるように、毎日毎日元気づけて励ましの言葉を贈ってくれた近藤真彦さんにも。私なんかよりも、もっともっと辛い苦しみを与えてしまったと思います。そのお詫びと、心からありがとうを送らせてください。本当にどうもありがとう。
中山:
ありがとうございます。本日はですね。近藤真彦さんにも、こちらの方に応援に駆け付けていただけるということで、励ましのお言葉をいただけることになってるみたいなので、近藤さんもこちらの方に入られてるというふうに伺ってるんですけど、是非ここで呼ばせていただきたいと思います。今日も先ほど、近藤さんがご在宅であるということで、近藤さんのお宅にお邪魔して、ご挨拶に伺って参りました。近藤さんまた1つ、よろしくお願いいたします。
(近藤真彦入場)
中山:
すみません、写真の方はまた後ほどということで。
近藤さん、どうもありがとうございます。色々とこういう会見の場に、今日なかなか近藤さん来ていただけるかどうかって分からなかったんですけども、お忙しいところを時間を割いていただきまして、急遽来ていただけるということになりました。そこでまた、近藤さんからも彼女に一言ですね。励ましの言葉をいただきたいと思いますので、お願いいたします。
近藤真彦:
どうも近藤真彦です。
まず一番初めに喜ばなければいけないのは、彼女がこうして皆さんの前に出れたということだと思います。これはまあ、もちろん僕も、そしてここに今日来てらっしゃるマスコミの皆様も、一緒に彼女を応援していってあげなければいけないと思います。
この半年間、事件のことに関しては、黙っていなければいけないという辛い立場にありまして、僕にとって辛い半年になりましたが、こうして明菜ちゃんが復帰するレールを敷くお手伝いが少しでもできたということに、すごく今喜びを感じて、1989年最後、こうして飾れたということが一番僕にとって嬉しいことです。来年、僕も歌手として10年を迎えるわけで、歌にドラマにレースに、そしてNHK紅白歌合戦に出れるように頑張っていきたいと思います。どうもありがとうございました。
須藤甚一郎:
まず聞きたいが、この日この時間にやろうっていうのは…。
中山:
申し訳ございません。後ほどご質問等はですね…。
須藤:
質問じゃなくって。これは事務所の会見なんですか?それとも今ね、テレビで生中継してますよね。番組のためなんでしょうか?どっちなんでしょうか?そのへんちょっとハッキリさせてください。
中山:
合同の記者会見になっておりますので。
須藤:
なるほど。…を中継しているということで。なるほど。進めてください。
中山:
時間の方もあまりございませんので、ここで質疑応答に移らせていただきたいと思いますけれども。一人一人の方のご質問をお受けしておりますと、時間の方も足りないと思いますので、時間をこちらの方で、誠に勝手ではございますけれども、区切らせていただきたいと思います。ではこれから5分間の間、質疑応答を受けさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
中森:
よろしくお願いいたします。
須藤:
明菜さん、蒸し返しちゃって申し訳ないんですが、今思い返して、死のうと思った一番大きな原因ってのはなんだったんですか?色々、近藤さんのことですとか、家族関係ですとか、事務所とのこととか言われましたが、その辺をファンは一番心配してると思うんですよね。なんだったんでしょうね?
中森:
本当にあの。この短い時間では言い様のない、本当に辛いことだったんですけど、私が仕事をしていく上で、一番信頼していかなくちゃいけない人達を、信頼することができなくなってしまったっていうことです。後は短い時間では言えません。
質問者B:
仕事が一番の原因だったっていうことですか?
中森:
はい、仕事をしていく上でのことです。
それをお話したいんですけれども、長くて伝えることができないんです。
質問者C:
場所を選ぶ時には、まず近藤さんの部屋というのが頭に浮かんだということですか?
中森:
はい。今になっては本当になんて愚かな、なんて馬鹿なって自分で思います。っていうのはやっぱり、一番自分が信頼のできた、信用ができた、たった1人の人だったんで、近藤さんのマンションに行ってしまって。そしてやっぱり、一番最初に見つけて欲しかったなって思ったんですけど、そんな一番大切な人をこんなに傷つける事になってしまって、どうしようもない馬鹿だと思います。
質問者C:
でも、明菜さんの思い通りに、一番最初に近藤さんが明菜さんを見つけてくれて、そしてまた、今日へと導いてくれたのも、近藤さんの力が大きかったと思うんですけれども、今、近藤さんにはどういうお気持ちですか?
中森:
もう、感謝の言葉を言い尽くしても足らないと思います。どんなことをしても償えないと思います。想像の付かない苦しみだったと思います。
質問者D:
この半年間、密に連絡をお二人取ってたんですか?
中森:
私はこんな迷惑をかけてしまったものですから、私の方からはそんな我が儘は通りませんから。でも、ちょくちょくと励ましのお電話をいただいたり、お手紙もいただきましたし。「本当にみんな付いてるから。あなたが元気になるのがみんなが一番嬉しいことだし、みんなが喜んでくれるし、恩返しなんだから。一日も早く元気になることがみんなへの恩返しだから、頑張りなさい」ということはいただきました。
質問者E:
体の具合なんですが、傷がかなり深くて神経までいってて、手が動かなくなってるんじゃないか、という報道もあったんですが、その辺はどうなんですか?
中森:
私は小さい頃から体は弱かった方ですけれども、転んでも泣かない質だったし、怪我は精神で治すのは結構得意な方だったんで、病院にいる時からお医者さんも快復力にはびっくりしてくださってました。ですから今はもう、皆さんがご心配してくださるほど…。
質問者E:
今じゃもう大丈夫なんですね?動きます?
中森:
(左手を開いたり、握ったりしながら)もう、全然元気です。
質問者E:
あぁ、良かったですね。
須藤:
近藤さんにお尋ねします。今までですね。色々まあ報じられたりして。でも、お二人一緒になるチャンスってのはまずなかったと思うんですが、今日、この場でこうしてファンの前に姿をお二人揃って現したわけですが、これから先もずっと明菜ちゃんの支えになってあげようってお気持ちは?
近藤:
もちろん必要な時には。僕で良ければね。色々アドバイス、その他諸々。今日も記者会見に僕は出席する予定は最初は無かったんですが、中森明菜ちゃんと社長の中山さんが、わざわざ家までご挨拶に来てくれまして。それだったら僕も一緒にということで、出席させていただきました。
須藤:
明菜さんがああいう事件起こした時にね。お付き合いしてね…。
中山:
そろそろ時間が来てしまいましたので…。
須藤:
結婚しようとか、婚約しようとかって話にはどうなってんですか?その辺、明菜さんでも近藤さんでもいいですけども。お付き合い、ずっとこう半年継続してきたわけですよね。
近藤:
はい。
須藤:
ですから、まあ大晦日で、年が明けたらね。婚約しようとか、結婚しようっていう、そういう詰めの話ってのは口に上ってきてるんでしょうか、どうでしょうか?
近藤:
そういうことは全くないんですが。須藤さんにお話すると、また話が滅茶滅茶になっちゃいますので、嘘ばっかり言われてしまいますので、今日は須藤さんの質問は避けるという心構えで、この席に出席しました。以上。
(写真撮影。二人で握手)
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