木田氏_(美濃国)

曖昧さ回避

この項目では、美濃源氏流八島氏（羽島氏）の一門について記述しています。その他の氏族については「木田氏」をご覧ください。

木田氏の家紋（丸に右三つ巴）

木田氏（きだし）は、日本の氏族。美濃国を統治する美濃源氏に属し、美濃木田氏と呼ばれる。

八島氏（羽島氏）一門の重長が美濃国方県郡（稲葉郡）木田郷[1]を拠点として、木田三郎と称したことからはじまる。庶家に美濃古田氏（開田氏/改田氏）[2]・竹中氏[3]がある。

概要[]

以仁親王が令旨を発した『治承・寿永の乱』では、重長の子の重国が弟の重清・重寛・寛賢をはじめ、一族の美濃山田氏の当主の山田重満（重澄）とその子の重義・重忠（重広）兄弟とともに、同族の木曾氏の当主の木曾義仲に呼応して、戦乱に身を投じた。しかし、重国・重寛兄弟をはじめその甥の重兼らが戦死を遂げた。義仲が身の破滅を迎えると、重国らは山田重忠とともに陽成源氏の棟梁の源頼朝に帰属して、その御家人となった。

1221年の『承久の乱』では、重国の子である重朝（重知）が弟の政国と政氏をはじめ、上記の山田重忠とともに後鳥羽上皇を中心とする宮方として、敵対した北条得宗家が討伐させた武蔵国の武蔵七党の児玉党と美濃国～尾張国の境目で、激戦して重知は子の重用とともに壮絶な戦死を遂げた。

以降は、重用の子の国用が父の後を継いで、美濃木田氏は南北朝時代前後まで続いて、嫡流に男系がなく断絶した。庶家の古田氏（開田氏/改田氏）は同族である摂津源氏流土岐氏に仕えて、山口城主[4]となり、戦国時代には著名な茶人である古田重然（織部/重景）が出た。

さらに、一族から僧侶となった鎌倉の安養院を創建した願行（憲禅）などがあった。

美濃木田氏の後裔の古田重然（織部/重景）

歴代当主[]

1. 木田重長
2. 木田重国 ： 重清・重寛（重広）[5]・寛賢（広賢）・重賢[6]の兄。
3. 木田重朝（重知） ： 重国の子、国重（国知）[7]・政重（政知/広賢）[8]の兄。
4. 木田重用（しげもち）
5. 木田国用（くにもち） ： 重用の子、重光・性円（僧侶）の兄。
6. 木田重村 ： 国用の子、古田重厳[9]（開田（改田）重厳[9]）[10]の兄。
7. 木田重家
8. 木田重政
9. 木田重躬

脚注[]

1. ↑ 現在の岐阜県岐阜市木田大字
2. ↑ 美濃国大野郡（席田郡）古田郷（現在の岐阜県本巣郡古田地区）を拠点とした。
3. ↑ 美濃国美濃国不破郡岩手郷竹中村（現在の岐阜県不破郡垂井町竹中大字）を拠点とした。
4. ↑ 現在の岐阜県本巣市山口大字
5. ↑ 重季・重兼の父。
6. ↑ 重孝の父、重泰・憲禅（僧侶）の祖父。
7. ↑重氏の父。
8. ↑ 季重・仲重・氏重の父。
9. ↑ 9.09.1 しげかね/しげたか/しげつね/しげひろと呼ばれる。
10. ↑ 美濃古田氏（開田氏/改田氏）の祖。

関連項目[]

• 美濃源氏
• 八島氏（羽島氏）
• 古田重然（織部/重景）
• 古田重嗣 ： 織部の長子。

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