クリスマス

オーストリアのザルツブルク州オーベルンドルフにある『サイレントナイト教会』

クリスマス[1]（英語： Christmas[krísməs][1]、仏語：Noël、蘭語：Kerstmis、独語：Weihnachten[2]、伊語：Natale）とは、イエス・キリストの降誕（待降節）を祝う祭のこと[3]。

概要[]

おもに12月25日に祝われるが、東欧を中心とした正教会のうちユリウス暦を使用するものは、グレゴリオ暦の１月６日[4]に該当する日にクリスマスを祝う行事としている。

キリスト教に先立つユダヤ教の暦・ローマ帝国の暦、およびこれらを引き継いだ教会暦では日没を１日の境目としているため、『クリスマス・イヴ』と呼ばれる12月24日夕方から朝方まで、教会暦上はクリスマスと同じ日に数えられる。

同時に、キリスト教で最も重要な祭りと位置づけられるのはクリスマスではなく、復活祭である。

クリスマスの誕生[]

もともとはキリスト＝クリストスのギリシャ語の頭文字の（X）を採って、「Xmas」となったのが語源とされる。

クリスマスは４世紀中葉以降の習慣であり、古代ゲルマン宗教の冬至祭である「ユール」（Jul）や、ローマ帝国時代のサトゥルヌス[5]やミトラス教[6]の祭日などが習合して成立したというのが、一般的な見解である。

「アーリア人至上主義者」だったヒトラーは、もともとユダヤ教と関連があったクリスマスを快く思わずに、かつての古代ゲルマン宗教の冬至祭である、前述の「ユール」の行事として、原点に返す政策を検討したほどであった。

なお、近年のクリスマス・ツリーを飾ったり、クリスマス・カードを交換したり、サンタ・クロースが贈り物をする行事はイギリスおよびアメリカ合衆国の習慣であり、それがドイツを含むヨーロッパ全域に伝わって、最終的には日本までに普及したものである。

脚注[]

1. ↑ 1.01.1 精確には、「クレィスムス」と発音される。
2. ↑ フランケン語とアレマン語ではWiehnacht（ヴィーナハトゥ/ヴィーナハツ）、バイエルン語ではWeihnåchtn（ヴァイノホトゥン）と表記される。
3. ↑ キリストの降誕（待降節）を記念する日。
4. ↑ １月７日の説もある。
5. ↑ またはサトゥナリア。古代ギリシャの農耕神。
6. ↑ 古代イランのミトラ神信仰を発祥として、後世のゾロアスター教・マズダク教などを習合し、１世紀後半からローマ帝国全土に布教された密儀宗教のこと。

関連項目[]

• イエス・キリスト
• サンタ・クロース ： もともとは小アジア（現在のトルコ）にいた聖ニコラウス（ミラ・ニコラウス）を起源にするといわれている。
• 待降節

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