降り注ぐライヘンバッハの遺体

ページ名:降り注ぐライヘンバッハの遺体

シナリオ真相
イゴーロナクに憑依された狂信者が「善人の苦痛を捧げる」儀式をしようと学園の関係者を拉致したら普通に生徒に返り討ちに遭って死んだ。
そこまではいいものの、性質が悪いことにこの神を記した魔導書には「読んで名前を見聞きすると次の憑依者に選ばれる」というエゴサ効果が付いていた。
読んでしまったものは仕方がないので、狂信者の計画を乗っ取り、神を欺かんと生徒の作戦が始まった。
イイ感じに悪人っぽいことしてイゴーロナクを満足させつつ、どうにか死ぬフリをして神を追い出せないかと。

 
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 導入パート
導入1「生徒会長死す」
副生徒会長が生徒会室に入ると開幕生徒会長が頭部から流血して倒れている。
担架に乗せられ救急車で病院まで運ばれていく。

どうしてこんなことに……寝食を惜しんだオーバーワークによる極度の疲労と低血糖が合わさって失神したからである。
西条が何かと面倒見させられている、という要素を反映するためのイベントでもある。

導入2「はじめてのマニキュア」
サラに連れられてデパコス売り場に入店する。
あれやこれやとやいのやいの話している終わりに『先生』がぺこぺこ謝りながら女生徒を引き取っているのが確認できる。
平身低頭の彼に比べて彼女は反省の色なしといった様子だった。

歌原のリハビリ場面かつ『先生』が苦労人であることを描写し、導入時点までの印象を操作するための場面。
また、生徒指導室で描写される被害者もこのときの彼女である。 
 
導入3「今日の推理ごっこ:六つ子殺人事件」
赤月が保健室に行くといつも通り墨流が死んでいる。珈琲を飲ませて電源を再起動させると、今日の推理ゲームが始まる。
「六つ子のバラバラ殺人事件が起きた」「死体からは一つずつ人体のパーツが持ち去られている」「さて、犯人は一体どんな人物なのだろうか?」
(答えとしては『5人の殺人』を6人目が自身を被害者に含めて見せようとしたもの)
 
本編の主要トリック『死体偽装』のヒントを担っている部分。
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 本編
 4階
 
 『3-4』
「僕は【ノイズ音】。君達で言うところの神のような存在だ」
「ここに閉じ込めたのも、これから起こる全てのものごともみな、僕の御業の一部に過ぎない。」
「僕は新しい従僕を望む」
「悪意に満ち、賢く、他者を陥れる狡猾さを持つ人間がいい。」
「だから素質ある、罪深い人間を選んで僕は集めた。」
「横たわる死体は、他の誰でもない、君達の内の一人によるものだ。更に言えば、僕自身はこの中で手を出すことはない」
「さあ、殺し合え。でなきゃ、殺されるのは君自身だ。最後に残った一人を僕は取り立てよう」
「そのために武器が必要なら施そう。僕に知性を示せばね」

そのような内容の校内放送ともに探索者が起床する。
辺りには『先生』の遺体が一つ。また、各人のポケットにメモが配布されている。

目星:教壇の角にわずかにぬぐい切れていない血の痕を見つける。頭部からの流血から鑑みるに、頭部挫傷が死因だろう。
医学:頚椎圧迫骨折と思わしき断裂と内出血が見られる。正確な死因はこちらだ。
心理学か精神分析:ギャルのsanが削れていることがわかる

「善人の苦痛を捧ぐ」儀式として手始めにギャルに手を出し、激しい抵抗に逆上したところを墨流に背後を取られ首を圧し折られ殺された。
この時点では先生は善人であるため、先生の仇を打つべく真犯人を探すのが目的となる。
また、ハンドアウトに配布した罪状メモによって復讐・制裁モノの雰囲気を出しておく。

『3-3』
黒板にチョークで問題が記されている。
「鞠は円卓の魔法使いに、ママは魚人に、雨は祈りに。」
「であれば、馬の私は誰でしょう?」

1野球部の鈴木宗男
2家庭科部の田中菜々子
3パソコン部の後藤賢一
4生徒会長の日夜努
(A、マーリン、マーマン、アーメンと来てウーマンであるため2が正解)
 
黒板には名前だけだが、日夜は彼らの所属する部活を全て把握しているため最初のヒントとして教えてくれる。
しかし実際の答えは女性であることが重要であり、所属は関係ないためノイズである。墨流は1段階目のヒントとしてそれについて言及し、2段階目で「円卓の魔法使いと言えばマーリンだよね」と述べる。

正解の机を探ると「正解。ロッカーと視聴覚室を見てごらん」というメモがある。
ロッカーを探るとバット(杖技能:1d8ダメージ)が入っている。

『視聴覚室』
プロジェクターで映画の「僕のエリ」が映されている。
プロジェクターの隣にはケーブルの配線されたパソコンがあり、画面を確認するとロックの掛かったファイルを見つける。

「愛の正体とはなんだろう?」
1、410
2、15679
3、√-1
4、1/2
 
それぞれの意図としては語呂などの言葉遊び。1嫉妬、4分ち合い、2イゴーロナク。
回答としては「i(虚数)」である。
図書館か目星-20で数2の教科書が見つかり、複素数に付箋が貼ってあることに気付くことができる。

パスワードを解除すると「階段とその下には化物がいる。行くならまずは誰かを向かわせた方がいい」「自衛の道具が欲しいなら、スクリーンの裏をめくってごらん」
スクリーンの裏には木製の投槍(槍技能:1d10ダメージかつ魔力付与扱い)がある。ただし、魔力付与に関してはグラーキの黙示録を読むまで察知することはできない。


『備品置き場』
特にイベントとかはないが、幸運判定で納得できる範囲のアイテムを適当に与える。


 

『階段』
どちらの階段から降りるにせよ、2体のイゴーロナクの子供と遭遇する。
 
 イゴーロナクの子供
能力値    ロール    平均値
STR    2D6    7
CON 3D6    10-11
SIZ    2D4    5
INT    1D4    2-3
POW    2D6    10
DEX    3D6    10-11
移動    10
耐久力    7-8
平均ダメージ・ボーナス:-1D6
武器:噛みつき 30%、ダメージ 1D2+db 3回攻撃(顔、両手の口の分)
装甲:なし。
呪文:なし。
技能:聞き耳 80%、嗅ぐ 80%
正気度喪失:イゴーロナクの子供を見て失う正気度ポイントは0/1D4
倒れる前に彼らは三つの口を用いて大きく泣き叫ぶ。その悲鳴の不快さに0/1d3のsancを行う。

歌原ゴリラと男PC組の肩慣らし。特に何事もなく倒せるだろうが、PLが何かしら策を練るようなら乗ること。
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 3階

『生徒会室』
目星で没収物の箱(ゲーム機、タバコ、ライター、ピアス、ドライヤーなど)の箱を見つける。
 
また、メイン描写として机に突き立てられたナイフと少女のぬいぐるみと夫婦のぬいぐるみが置かれている。
ナイフでそれぞれ裂くと、少女のぬいぐるみには劇薬の瓶が、夫婦のぬいぐるみには煤けたバッジが入っている。

薬学の判定に成功すると瓶の中身が食塩であることがわかる。
知識の判定に成功するとバッジがいわゆる弁護士バッジであることがわかる。
またナイフも(ナイフ技能:1d4)武器としての使用が可能である。


赤月視点から見て日夜の復讐にミスリードするためのパート兼日夜の克服の前置きパート。
配置した探偵の意図としてはイゴーロナクの影響で詮索癖が抑えきれなくなっているので、今でも同じ選択をするのかどうかを試している。(赤月に殺意があるなら対処の必要もあるので)
 
『廊下』
「屋内に雨を降らせ」という内容の張り紙と転がった脚立がある。

アイデア判定に成功すれば着目すべきが天井であることがわかり、目星+30で、特に指定なしの目星だと-30でスプリンクラーを発見する。
煙草に火をつけるとスプリンクラーが作動し、挟まれていた職員室の鍵が落下する。

また、探索者がスプリンクラーを利用しての濡れ+感電コンボを提案してきた場合は、威力1d6+ショックロールであると答えること。

後述する理科室には窓から不法侵入する必要がある≒正道ではないという示唆が必要な為。武器は特にドロップしないが、このスプリンクラー自体が廊下全域を通して使用可能な武器である。
墨流にそれらしい示唆をさせてもいいかもしれない。

『理科室』
窓が開いており、廊下の脚立か肩車で容易に侵入することができる。

例によって黒板に謎が書かれている。
「代行者は待っている。相応しき生贄が、相応しき至上の調べとともに捧げられる時を」
理科室には着任している教師の趣味の問題で人体模型のみならず、他動物の骨格標本が保管されている。
蛙、鶏、鼠、山羊、鯨(の鰭)……。

また、探索者的には塩酸とかを欲しがるものと思うので下記のものを渡すこと
強酸:1d10ターンの間、1d2ダメージ、床にばら撒くと子供達が近寄りにくくなる。

相応しき生贄である山羊の骨(スケープゴート)を音楽室に持っていくのが趣旨と見せかけるための部屋。

『階段』
 侵入前に聞耳を振ることで、門番役の子供が移動したことがわかる。
 ここ自体は何事もなく降りることができる。
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 2階
『職員室』
粗方鍵は施錠されているためまずここを経由してからでないと他の部屋に入ることはできない。
西条のみ目星:数学教師の机に自身の95点の答案用紙を見つける。

ほぼフェイク。副生徒会長に秘匿情報を渡して見せることでPL1に疑わせる意味合いと1階生徒指導室の前置き。

『校長室』
 高そうだったりよくわからない趣味の調度品が並んでおり、全体的にギラギラしているが、それ以外はこれといった特徴はないように思える。
 目星:部屋の四隅に奇妙な星型の刻印がされてある。
 グラーキの黙示録読破後はそれが旧神の印であることがわかり、この部屋内が安全地帯として成立することがわかる。

何かしらの準備などで籠城したいときの為のセーフティハウス。

 
 『音楽室』
開くと強制イベントとして開いたもの(探偵)を即座に引き込み、またほかの獲物を得ようと外に出ようとする。
探索者にSTR30の対抗ロールを振らせる旨を説明し、協力の合算ロールで閉めさせる。
その後、近くの適切なエリアに避難してから聞耳を振ることになる。
聞耳:探偵の助けを呼ぶ声が聞こえる。
間もなくして聞耳なしで悲鳴が聞こえるようになり、0/1d6(聞耳に成功した場合固定値+2)のsancを行う。
数分後悲鳴が静かになったあたりで部屋から散発的にイゴーロナクの子供が退場し、部屋に侵入できる状態になる。

音楽室を開くと食べ残しと思わしき肉片と、カラトリーとナイフが転がっており、まだ残っていた子供5体との戦闘になる。
カラトリーとナイフは5回分の投擲武器(1d3+1)になる。
目星:遺品として探偵の分の罪状カードが公開される。


探偵を退場させるための部屋。至上の調べは生きたまま食われる人間の悲鳴ってことでPLに嫌な顔をしてもらおう。
とにかくワンチャン倒せるんじゃねと思わせてはいけないので、向こうから出ようとしてるとかビビらせる演出に全力を尽くすこと。
そして溜まった憂さを晴らさせよう。
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 1階
『生徒指導室』
よく整頓された部屋。先生がこっそり煙草を吸うための部屋にもなっているようで、生徒や口うるさい先生の目に付かないよう、間仕切りのように荷物が配置されている。
 
アイデア:やけに整頓されすぎている。例えば、足元はほこり一つないほど丁寧に清掃されている。
アイデアに成功した場合、さらに目星で追加の判定を行うことができる。
目星:『先生』の鞄を隅の方で発見する。

中身を探る場合、「グラーキの黙示録:12巻」「USBメモリ」「ノート」を発見する。

グラーキの黙示録12巻
・【黒塗り】と呼ばれる神性について
・【旧神の印】の理解
・【投槍に魔力を付与する】の理解

USBメモリ
・補導されていた生徒に関する公開できないような映像が収められている
 中身を見続けようとすると生徒会長の制止が入る。

ノート
 ・


『保健室』
消毒液の匂いが仄かにするいつもの場所。ただし一つ異なる点として一際巨大な子供が一人滞在しており、顔の部分に紙切れが付けられている。
「次に私がすることを言い当てれば見逃しましょう。しかしできなければ、あなた達の内から一人は確実な犠牲になるでしょう」
文面にはそう書かれていた。
(答としては『あなたは次に私達を襲うでしょう』と述べることでパラドックスを起こすこと。)
謎を解ければ子供は体育館の鍵とエアガンを取り出し手渡す。
改造エアガン(拳銃:装弾数8発、1d6ダメージ)
 
目星かアイデア:記憶通りの場所を探れば救急セットを見つけることができる。
・救急セット(3回分、+20の補正と回復量を最大にする。)


『体育館』
15体近い子供達が眠っており、傍らにはブルーシートと服から見て『先生』と思わしき食いかけの損壊された遺体の欠片が残っている。
ノートの内容を踏まえ、探索者が真相に気付くと同時に目覚め、戦闘が始まる。(歌原との分断)

歌原の虐殺パートはせっかくなので別部屋を立てて並行して進めること
戦闘終了後、ロープを担いだ描写もしておき、探索者側からも彼女が間に合えば助かる!という風に思わせておくといいだろう
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4階
3-4
遺体があった場所には代わりに数枚の紙切れが散っている。
これはグラーキの黙示録から破り取った頁であり、下記の内容について論述されている。
・【魂の束縛】
・【懺悔】
ただし、これを手に取った瞬間、イゴーロナクの【マインドブラスト】が発動され、即座に3人が精神空間へと叩き込まれる。

イゴーロナクからすればこれらの呪文は自身への脅威となりうるため無力化を図っているためである。
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【マインドブラスト】
日夜の主観を基に火事の場景が再生される。間違いなく幻覚に違いないはずなのに、感じる熱と臭いは本物で、このまま自分たちも燃えつきてしまうのではないかとすら思える。
説得パートだが、特殊処理として戦闘に近い処理を行う

 ・ターン終了ごとに1/1d4+1のSANCを行う。
 ・手番を一つ消費して【目星】【説得】などの技能を振る。
 ・【説得】に成功した時点で【マインドブラスト】は解除され現実に帰還することができる。

説得の成功値は説得の内容による増減、キーワードによる増加、西条による説得(+15)、説得回数(+5)の影響を受ける。
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屋上
 施錠されており、【鍵開け】でなければ開くことができない。
開錠に成功すると不意打ちによる【バリツ】【組み付き】を受け、柵の向こう側へと引っ張られる。

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