バトルスピリッツ サーガブレイヴ

ページ名:バトルスピリッツ サーガブレイヴ

登録日:2019/06/26 (水) 02:07:27
更新日:2024/04/19 Fri 10:25:18NEW!
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その戦い、いまだ終わらず。


●目次


【概要】

『バトルスピリッツ サーガブレイヴ』は、『バトルスピリッツ 少年激覇ダン』『バトルスピリッツ ブレイヴ』の続編となるアニメ作品。
バトルスピリッツ生誕10周年の企画の一つとして発表された。
バンダイナムコピクチャーズ製作の全3話Webアニメ。2019年6月時点ではYouTube公式チャンネルにて第1話のみが公開されており、不定期で順次配信となった。


烈火魂』『ダブルドライブ』のテレ東時代から主要スタッフは変わり、『激覇』『ブレイヴ』で演出だった渡辺正樹を監督に据え、脚本:冨岡淳広、キャラデザ&作画監督:湯本佳典&石川てつや、音楽:瀬川英史など当時のスタッフが揃っている。
『ブレイヴ』以降の作品ではバトルの演出も変化していくこととなるが、今作の演出は『激覇』『ブレイヴ』と全く同じであり、いい意味で当時と変わらない雰囲気を保っている。


主題歌は『激覇』のOP「Battle no Limit!」を担当したJAM Projectの「Returner~復活のレジェンド~」。一部の歌詞がえらく聴き取りづらい曲となっている…


『ブレイヴ』放送後に実装されたバースト創界神ネクサス、ソウルコア、煌臨なども登場。
50話作品から3話になったことで予算は少ないようで、新規CGスピリットは殆ど無く、過去のスピリットたちは「ブレイドラXテン」や「巨蟹武神キャンサードXテン」といった形で再登場している*1。それでもCGバトルの迫力は往年のものと変わっておらず、創界神ネクサスのある最新のバトル環境をアニメで上手く表現している。


『ブレイヴ』終了から約8年経ってからの続編制作は、

  • バトスピユーザーから『ダブルドライブ』終了以降アニメをまた作って欲しいと要望が沢山あったこと(2018年12月最新情報大発表会でのアグレッシブ健太)
  • 予算(話数は全3話)がそこまでなかったため、新しい世界観での話を展開するのが難しいこと
  • 『ブレイヴ』が、2016年6月歴代作品グッズ化人気投票や2016年9月リバイバル化人気投票、2017年10月の歴代作品ドリームデッキ投票で1位を獲得するなど人気が非常に高く、既存ユーザーや往年のファンの呼び込みが見込めたこと
  • 12宮Xレアを収録した『スペシャルデッキ【12宮Xレアの輝き】』、『ドリームデッキ【太陽と月の絆】』のヒットという成功例

などが理由と思われる。


◆公開後・反響

2019年6月14日にYouTubeLIVEにて「サーガブレイヴ前夜祭」として先行配信され、YouTubeで6月15日第1話公開された後にはその夜にYouTube急上昇ランキング1位を獲得・Twitterでは『ダン』といった関連ワードがトレンド入り・本家TCGにおいてアニメに先んじて登場していた「創界神ダン」「超神光龍サジットヴルム・ノヴァ」は元々高価だったのにも関わらず更に高騰するなど、相変わらずの高い人気を見せた。
7月29日にはYouTubeで公開中の1話が100万再生を突破。


作画監督の交代も無いためか2話は7月14日時点でも制作中と作画監督が明かしている。
その後、2話は9月19日のサンライズフェスティバル2019風月で前半部分が先行上映され、10月25日にYouTube配信と発表された。


第2話配信の10月25日には、「バトスピNight ~2019 秋の陣~」を配信。


第3話は、2020年1月24日に配信。配信前後には、2020年1月24日から26日にかけて「バトスピ SPECIAL 3DAYS」を実施。
24日にはYouTube Liveで「バトスピNight」にて第3話配信や4月からの商品展開を告知。
25日には、「超煌臨編 第4章:神攻勢力」を発売。
26日には、「バトルスピリッツ アニメ祭」と題し、BS11夜7~9時に『バトルスピリッツ ブレイヴ』50話と『サーガブレイヴ』全3話を放送。



2020年1月24日の「バトスピNight」では、3話公開時にTwitterトレンド2位になるほど話題となった。
更に、新作Webアニメの企画『バトルスピリッツ 赫盟のガレット』製作決定を発表。
今までの作画監督陣は交代となるが、脚本担当の冨岡淳広によれば、『激覇』『ブレイヴ』と同じ世界観で「コアの光主」を掘り下げるつもりとのこと。


2019年9月には、「バトルスピリッツ サーガブレイヴ コレクターズ BOX」受注計画がスタート。1700個受注突破で生産が決定し、全3話絵コンテ集・冨岡淳広書き下ろし小説『少年激覇ダン51話「あかつきやみ」』・設定資料集が付属して2020年3月に発送。



【あらすじ】

◆episode1「激突王のキセキ」

以下ネタバレ注意






バトルスピリッツ ブレイヴ最終回で馬神ダンが神々の砲台の引き金となってから10年。
未来の地球は人類と異界魔族の尽力により、双方の種族が導く統一政府のもとで共に歩める世界となっていた。


しかし、ダンが消えた8月30日に行われる毎年恒例の記念式典で統一政府魔族主幹のバローネと人類主幹のクラッキーが挨拶をしていたところ、一般人を装っていた謎の刺客に襲撃され、バローネに向けられた銃撃をとっさにクラッキーが庇ったことで重症を負ってしまう。
かつての仲間のピンチに、ズングリーが飾っていたクラッキーの切り札「天使長ソフィア」は血に染まり、過去の地球にいる同じコアの光主である、まゐ秀斗・剣蔵は時空を超えてクラッキーの身に起きた異常を感じ取っていた。


バローネの命を狙っていたのは統一政府発足当時より暗躍していた魔族の徹底排除を掲げる人類至上戦線「カーディナル・サイン」。
カーディナル・サインの首魁レオス・ギデオンは消滅したはずの12宮Xレアを全て所持しており、巨蟹武神キャンサードをパワーアップさせ計画を進めていた。


そんな中、ダンと深い関わりのあるズングリー、クラッキー、剣蔵、秀斗のデッキには「激突王のキセキ」という謎のカードが現れ始めていた。


クラッキーは車椅子で出歩ける程度には回復。「激突王のキセキ」をダンからのメッセージだと解釈した彼はカザンやステラ、デュック、イザーズといった仲間たちとその事について話し合う。
一方、統一政府の安全保障局にスパイとして潜入していたカーディナル・サインのグラトスが、クラッキーがわざと流した魔族との会合の情報に誘い出され、バローネ達魔族を抹殺しようとソフィア号を包囲していた。
バローネは自分の命を、グラトスはギデオンの居場所を賭けて、誇り高き決闘のルール『バトルスピリッツ』で決着を着けるようにバローネが提案し、ギデオンの指示でグラトスもそれに乗って両者は戦う事に。


ゲートオープン 界放!


序盤はバローネの優勢に進むが、一方のグラトスは消滅したはずの「12宮Xレア巨蟹武神キャンサードX」を召喚し、異様な力を纏う「巨蟹神刀カニキリ」を合体ブレイヴさせて攻め立てる。
バローネも負けじと友の新たな姿である「月紅龍ストライク・ジークヴルム・サジッタ」を召喚。その効果で引き当てたのは「激突王のキセキ」であった。
しかし、グラトスの策でバローネは一気に劣勢に。絶体絶命のバローネにキャンサードXが迫った、その時……。



【登場人物】

本編で動向について説明できなかったキャラクターは、3話公開後の公式サイトキャラクター紹介にて補足された。


◆現代の地球

2020年。世界の動向は、未だ世界経済を牛耳るフィクサーによってコントロールされている。


紫のコアの光主。
『激覇』『ブレイヴ』のヒロイン。
NPO法人に所属し難民の救助活動をしており、髪はブレイヴ当時よりかなり短くなっている。服装も『ブレイヴ』のダンを意識したようなものに変わっている。
今では(少しずつではあるが)人々から支持を得ているものの、現代の地球は未だにフィクサーの世論誘導の影響が残っており、世間からの偏見はおろかフィクサーに命まで狙われている等、今は亡き百瀬勇貴の二の舞になりかねない立場に置かれている。
他の光主と同様クラッキーの危機を感じ取っていた。


「激突王のキセキ」は彼女のデッキにも出現していると思われるが、ダンを失った苦い思い出故か自らのデッキには触れておらず、複雑な表情をしている。

硯達との話し合いでは、かつてのダンに会いたいという気持ち以上に、「今の混迷の中にある地球の姿を見れば、ダンが何もしないわけは無い」とダンには休んでいてほしいと吐露した。そして、これからに向けて、魔族と人間の未来をよりよいものにすべく、地球のどこかにいる魔族と会って彼らを味方につける考えを明かした。


難民支援の活動報告会後、自分たちを世界で初めて非難する記事を書いた(フィクサーと繋がりがあるであろう)ギデオンの専属通訳であるターナ・アーテルから接触を受け、あえてその誘いに乗る。
途中ターナを狙った魔族からの襲撃に遭いながら、ターナが魔族根絶を狙う組織『カーディナル・サイン』のメンバーであること・ギデオンがダンを誘い出すための餌として自分が狙われたことを知る。
ターナから、ギデオンの目的が現在・未来・異世界全ての魔族を撲滅させて自分が支配し導くことで歴史を変えて全ての人間のための理想の未来を築くこと、歴史を変えればコアの光主達が苦しんだ過去もダンが死ぬ未来も無くなると言われて誘いを受けるが、「光主達、グラン・ロロ、未来の人々と生きたあの時間を無かったことにはしたくない」「ダンと一緒に駆け抜けたあの時代はかけがえのない私の生きる力」とその誘いを拒否。
同時に、ダンと精神世界で邂逅。まゐは「カレーはもう残ってない」と時間が進んだことを冗談交じりに言いつつ、ダンから彼が世界を守るための戦いを続けられるのは『世界の矛盾』を無くそうと戦っているまゐ達がいてひとりじゃないと思えるからと感謝を告げられ、まゐも涙ながらにダンへ笑みを返した。


硯達の手でターナから助けられた後は、活動報告会のおかげで得られた援助の元、難民支援に戻っている。
再びバトスピに触れるようになり、子供達にバトスピをティーチングしていた。


また、地球に残っている魔族(絵コンテによればギルファム)にも接触している。


小説『少年激覇ダン51話「あかつきやみ」』によると、父は急成長を遂げたIT系企業の代表。
異界王事件後、父の会社は魔ゐの評判もあって一時好調だったが、フィクサーの妨害による印象・報道操作がはじまると魔ゐへの中傷が加速し、魔ゐはブログを閉じることになり、父は仕事にも影響が出て会社を縮小しなければならなくなった。


  • 兵堂 剣蔵ひょうどう けんぞう(cv:遠藤綾)

緑のコアの光主。
10年経ってショタからかなり背が伸び大人に成長している。
なお、可愛い声はそのまま。外国に留学している。
あまりの緊急事態に未来の地球との連絡手段を用意しておかなかった事を悔いていた。
実家は祖父をはじめ日本のフィクサーで、日本の政財界に大きな影響力を持つ。ただし異界王と繋がっていた世界的なフィクサー「闇の権力者」とは距離があり、味方についてくれた祖父の影響力も海外のフィクサーによる圧力・情報操作まではコントロールできなかった。


青のコアの光主。
10年経って顔付きが逞しくなっている。
世界を放浪して得た経験を活かして国際情報機関に所属し、自分自身で情報を集め各地のテロ活動を見張っている。荒事にも手慣れており、拳銃の扱いにも長け、自分の命が危険な仕事もその胆力でこなしてしまう。
相変わらずのカードコレクターでカード限定の潔癖症。海外の友人に日本のカレーを勧めるなど、彼もまたダンのことを忘れられないようだ。
血に染まった大天使イスフィールを見て、クラッキーの危機に思いを馳せていた。


バトスピ大好き声優の生放送!2019年4月10日放送分の阪口大助氏によると、硯の年齢は24歳。
ただし、『少年激覇ダン』開始時の硯は中学1年生の13歳(ダンは同じ中1で12歳)で、『激覇』『ブレイヴ』での冒険やその間に約4年*2は経過している。脚本陣もサーガブレイヴ前夜祭にて「大人になったみんなを描きたかった」と述べているので、年齢はおおまかなイメージによるものと思われる。
後のサイト『異界見聞録シリーズ』で公開された時系列表では、弾が未来へ旅立った年(『ブレイヴ』1話)が「2012年」となっており、2009年(13歳)→2010年(異界王事件・14歳)→2012年(未来へ・16歳)→2020年(24歳)という設定だった様子。
しかし本編で弾が未来へ旅立った日は2010年8月30日と言及があったため、ツイッターでツッコミがあいつぎ、その後時系列表は修正された。


  • フィクサー

現代地球において、経済・政治の最上部・暗部に位置する軍産複合体のトップ。経済を握っていることで、マスコミ・軍事までもコントロールし、政治まで支配している。
エネルギー資本の独占・既得権益のために戦争や紛争すらコントロールしており、例えその存在を世間に訴えたとしても情報操作・印象操作により訴えた側が悪人と誤解されるようになって社会的立場を失い、それでも刃向かう者は容赦なく事故などを装って抹殺している闇の権力者。
富める者・貧なる者が分かれて人々が争っている「矛盾」の一因ともなっている。
弾たちは異界王に勝った後、戦いを通してフィクサーの存在に気づき、戦おうとしたが敗れたと語っている。

実は現代にいたレオス・ギデオンのスポンサーとして、「カーディナル・サイン」による魔族狩りを支援していた。
ギデオンからの見返りは、コアシステムの実用化実験。
異界王が残したが実用には至っていないため秘匿していたコアシステムを、次世代の自分たちが管理・支配するエネルギーとして密かに運用実験すべく、地球に残っていた魔族をシステム開発のために隷属化させていた。


しかし、前作『ブレイヴ』の2600年代の未来では、フィクサーの存在は描かれていなかった。
改めて今作にてギデオンの口から、世界経済やエネルギーを牛耳っていたフィクサーの勢力は、魔族の支配に失敗し、彼らの暴力の前に敗れたことが明言された。
つまり、ダンたちの最大の宿敵ながら、ダン達ではなく魔族によって、しかもその有無を言わせぬ「暴力」の前に「闇の権力者」は敗れたと言うことになる。


小説『少年激覇ダン51話「あかつきやみ」』では、弾たちに協力していた大統領ジョージ・トールマンをいわれのない“決定的な証拠”による「女性問題」「スキャンダル」による徹底的なバッシングで失脚に追い込んだことを手始めに、ダンがいかにしてフィクサーの前に屈したかが描かれた。




  • ギルファム

魔族の女王。地球に取り残されて10年。まだ幼い姿ながら魔力の高さから女王となった彼女は、カーディナル・サインによる迫害の雌伏の時を経て、地球に残った魔族をまとめあげた。
そして、オーストラリアで一斉に決起し、手始めに、フィクサーが牛耳り魔族達を隷属化させ実験台にしていたコアシステム研究プラント制圧を行っていた。
人間達との戦争では、コアシステムを用いたコアシップなどによる軍事力を用いたが、未来では、『バトルフィールド』を発掘し、魔族間の決闘手段としてグラン・ロロ時代から続く決闘法である『バトルスピリッツ』を用いている。


元々魔族は長命であり、ギルファムはマギサのことも知っている設定だったこともあり、脚本・絵コンテ段階では、『ブレイヴ』と変わりない容貌だったが、作画監督の石川てつやが「大人じゃ無いよなあ」と趣味でギルファムを幼女化した経緯がある。ギルファム100歳。


◆未来の地球

統一政府主幹

ブレイヴにおけるダンのライバル。
過去の経験と統一政府の魔族主幹となったことで威厳と穏やかさを持ち合わせた青年に。魔族は長命のため容姿はほぼ変化なし。クラッキーを呼び捨てで呼ぶなど、クラッキーとも10年にわたって統一政府を導く中で友情を育んだ様子。
周囲から銃口を向けられている絶体絶命の状況でも自分の命を賭けバトルスピリッツで決着を付けようとするホビーアニメキャラの鑑。
使用デッキは白からに変わり、懐かしのスピリット達が新生した「ブレイドラX」「モルゲザウルスX」や新たな力を得た友「月紅龍げっこうりゅうストライク・ジークヴルム・サジッタ」、新ギミックである創界神ネクサスの「光導創神アポローン」を扱う。
バトルフォームは作画監督の一人である石川てつやの努力趣味で新衣装となった。

ドローした謎のカード「激突王のキセキ」が「超神光龍サジットヴルム・ノヴァ」へと変化し、帰還した弾と交代。
弾がグラトスに勝利した後は、10年前の神々の砲台起動のバトル後に弾から差し出された手に応じるべく、弾と握手を交わした。


弾が事態解決のために時空を再び超えた後は、イザーズの調査やクラッキーの推察でカーディナル・サインの首領ギデオンがこの時代の人間でないと知り、ユースの提案もあってギデオン捜索を打ち切り。
改めて、血を流す武器ではなく、これからは「全てをバトルスピリッツで決める」ことを宣言した。


そして余暇の時間では、弾から受け取ったカードを元に新たなデッキを構築し、クラッキーとバトルを楽しんでいた。
月光龍ストライク・ジークヴルムX」以外はガチガチの「甲竜」デッキだったのは秘密。絵コンテ集だと「白のXXレアを使う」と表記されていた。



黄のコアの光主。
10年経って背も更に伸びガッチリした体型に。
光主の中で唯一未来の地球に残っており、統一政府の人類主幹となっている。
私生活では前作で恋人になったアンジェと結婚し男の子と女の子の2児の父。家にはプリムやアン&ファン、ステラもよく遊びに来るので常に賑やか。
バローネを庇い大怪我を負ったが、すぐに車椅子で出歩けるくらいには回復した。


未来の人間・魔族

人類軍を辞め普段は培った知識や技術を活かし、魔族の子供であるアン、ファン、今は市場に出回るようにもなった修理ロボット「ポメ」達と機械全般修理専門「メカっこ屋」を営んでいる。
10年経って背が伸び、夫を心配するアンジュの女心に理解を示すなど大人に成長したが服装や口癖はそのまま。
胸は成長しなかった。
ダンから未来を託されたこともあってか、緊急事態とはいえ安易に恩人である過去の地球の光主たちに頼ろうとせず自分たちの手で事態解決に動こうとするなど精神的にも自立・成長している。
自身がストリートチルドレンで苦労した経験・機械いじりが得意だったおかげで人類軍での職につけた経験から、孤児達が犯罪などに走らず自分で稼いで自分に自信を持って生きられるよう、「メカっこ屋」営業の傍ら、孤児達に機械修理・製作の技術を教えている。
バローネの「月紅龍げっこうりゅうストライク・ジークヴルム・サジッタ」に見惚れたようで、グラトスの襲撃事件解決後は孤児達とストライク・ジークヴルム・サジッタの実寸大ロボットを製作*3していた。単なる趣味ではなく、絵コンテ集では、「高値で売るつもり」と注釈がついている。


前作でも一緒にいた双子を連れ、世間から距離を取って過ごしている。
かつて「暗闇のザジ」として世界を混乱に陥れたり、犠牲者の命から古代魔術で「蛇皇神帝アスクレピオーズ」を生み出したりと、命を弄んだ罪を償うべく僧院にて魂の浄化につとめている。
とはいえ、かつて戦った面々とは交流があるようで、イザーズは古代魔術の使い手として社会を裏側から見ることが出来るため、独自に入手した情報を統一政府にもたらすこともある。
クラッキー銃撃後には、ソフィア号に集まったメンバーに、古代魔術で“光龍騎神サジット・アポロドラゴンに似た未知のスピリット”が自分たちの世界に接近してくる姿を見せた。
12宮Xレアを見た時は「またお目にかかれるとはね…」と苦笑いをしていた。


  • デュック(cv:浜田賢二)

通称親父殿。
息子ルガインに家督を譲り隠居していたが「激突王のキセキ」出現という緊急事態にダンの知己の一人と言うこともあってクラッキーに召集された。
隠居はしているが、政治に詳しいため、ルガインやバローネにアドバイザーとして活躍している。
グラトスのキャンサードXを見た時は過去の因縁からか、いの一番に反応を見せた。



統一政府メンバー


  • カザン(cv:乃村健次)

『少年激覇ダン』では、異界王の命令を受けてズングリーの村を襲って人々を徴収していた張本人で、ダンの(グラン・ロロでの)初戦相手。過激な行動をとって異界人に危害を加えていたが単なる私欲ではなく、環境汚染で破滅していた未来世界から人類を救うべく異界王に従っていた。後にダンたちに正義・信念を見いだして彼らに未来を託すべきと考えて異界王を離反した。
『ブレイヴ』では、異界王の介入で未来が変わったことで環境破壊が無くなった代わりに、地球に残った異界魔族と戦う人類軍の長官を務め、ダンたちをサポートした。
10年後は統一政府の大臣職に就いており、その経験・見識をもってクラッキーらへのアドバイスを行っている。


統一政府科学局所属の科学者。
緊急事態に直立不動君剣蔵と連絡が取れないか悩んでいたが、光主達に安易に頼ることを良しとしないプリムに窘められる。


  • ユース・グリンホルン

統一政府の管理局事務次官補。クラッキーとバローネをサポートしている。
ルガインとの親友関係も続いており、バトスピで鍛えあい、これからの人間と魔族社会の未来について語り合ったりしている。

ギデオンが未来の人間ではなく追跡は不可能と知った後は追跡の打ち切りをクラッキーに進言。
カーディナル・サインの影響で混乱の中にある社会の建て直す決意を示した。
『ブレイヴ』にて馬神弾から未来を任された身として、人々と魔族をよりよき未来へ導けるようになるべく、立派に成長している。


ステラと共に新しいバトルフォームの開発・調整にも取り組んでいる様子。



  • ルガイン

デュックの領地の一部を継承して新国家として再編成。父デュックや母シーマのサポートもあって魔族と人間の共存社会を築き上げている。
新世代として成長しており、その人脈などから魔族に対しても大きな発言力をもつ。
カーディナル・サインの出現により統一政府議会の人間と魔族の強硬派の衝突が増えた際は、彼らをユースと共に抑えた。


  • ゾルダー・グレイヴ、フローラ

少年激覇ダンに登場した兄妹白のコアの光主百瀬勇貴とマザーコアの光主百瀬華実の生まれ変わり。
ゾルダーは統一政府治安警備局第1警備隊隊長として警備や襲撃者の拘束をしている。センチュリオンデッキも強化済み。
フローラは第1警備隊副隊長。ゾルダーとフローラの痴話喧嘩は警備局の風物詩となっている。
フローラは作画監督の一人である石川てつやの努力趣味で新衣装となった。


人類至上戦線カーディナル・サイン

異界魔族と人間の約300年に及んだ戦争終結宣言・統一政府発足後から活動を徐々に開始。
人間を『純粋種』・人間の変化した姿である魔族を『劣等種』と表現し、異界魔族を憎む人々を煽り、魔族を根絶することをもくろむ。
魔族に対する人間の優位性を主張し、統一政府に対する抵抗勢力を取り込むことで勢力を拡大してきている。
魔族に支配された多くの人間は、バトルにしか興味の無かった頃のバローネをはじめとした心無い魔族の圧政に苦しんでおり、場合によってはユース・グリンホルンのように肉親・仲間を失っている。
百年以上の“恨み・憎しみ”を考えると、このような組織が活動開始してしまうのも必然といえる。ユースも人類軍にいなければこの組織にいたかもしれない。
人間を嫌う魔族の過激派はなりを潜めているようだが、『ブレイヴ』でのテロ組織「魔族絶対主義アスクレピオーズ」でそういった面々が拘束されたことや人間のいる地で生きることを嫌い魔大陸オクトの沈没と運命を共にすることを選んだことが理由だろうか。
ただしカーディナル・サインの出現により、統一政府内でも人間・魔族双方の強硬派の対立や軋轢が増え、ユースやルガインが必死で調整しているのが現状。


  • レオス・ギデオン(cv:喜山茂雄)

カーディナル・サインの首魁。
過激な主張で賛同者を増やし、手段を問わない過激な活動・テロ活動も先導・扇動している。その演説をはじめ高いカリスマ性も持ち、部下達の忠誠は厚い。部下達は「ジークギデオンギデオン閣下に忠誠を!」を合言葉としている。
テロ活動もいとわないが、いざという時は『バトルスピリッツ』で行方を決める矜持は持ち合わせている。
魔術の使い手で、異界王が著した異界見聞録も所持しているほか、神々の砲台起動の際に失われた十二宮Xレアを全て所持しており、バローネの命を狙い「巨蟹武神キャンサード」をパワーアップしてグラトスに持たせる・異界グラン・ロロで異界人同士の同士討ちを狙わせるなど、何らかの計画を進め暗躍している。
過激な発言をする秘書ターナに対して「その冷酷さが魅力だがね」というなど少々怪しい仲。


実は現代人であり、元戦場カメラマン(ジャーナリスト)。
古代魔術を習得してコアの技術にも通じており、コアシステムの発展系である「ブレインコア」を用いて未来や異界グラン・ロロに干渉したり、12宮Xレアをその力で新たなカードへ書き換えていた。


かつて、一般人だった頃のギデオンは、戦場・紛争地帯を渡り歩いてその現場をカメラに収めたが、戦争や混乱の中で、無辜の人々の命が奪われ、殺され、失われていく地獄・世界の矛盾を目の当たりにし、そんな戦場を作り出す今の世界に絶望
そんな中、地球に出現した異界王が「すべての秩序はバトルスピリッツが決める」と宣言し地球を導こうとしたことに「泥沼の混乱で無駄に命が失わせる世界」が終わるのではないかと希望を抱くが、異界王はダンに倒されてしまう。


ギデオンは弾への怒りを感じ、「Was the world really saved? (世界は本当に救われたのか?)」という記事を書きながら、異界王が目指したものを知るべく独自に異界王が著した「異界見聞録」を入手し古代魔術を習得。
地球と6つの異世界を創世した神々の力が込められた12宮Xレアを入手*4し、その力で未来を見た。その結果、600年にわたり人間が魔族に蹂躙される未来を知る。


その普通なら受け止めるにはあまりに重すぎる事実を知りながら、“逃げるのではなく戦う”ことを選択したギデオンは、現在・未来・異世界全ての魔族を根絶して未来そのものを変え、自分の「支配」をもって戦争や紛争を無くした世界を作ることを決意し『カーディナル・サイン』を結成。
手始めに、自分たちの利益のために世界を操り紛争や貧困を作り出す憎むべきフィクサーにあえて近づき、援助を引き出してその権力を利用。
魔族根絶のため、現代の地球で密かに生きる魔族狩りを行ったり、コアシステムを用いて未来や異界グラン・ロロに干渉して魔族を排斥しようとした。
そして、ゆくゆくはフィクサーをもねじ伏せて支配し、自分が紛争や“痛み”のない理想の世界を未来でも現在でも実現しようと目論んでいた。


軍産複合体のトップであるフィクサーのことはその権力や世論操作によって不都合な人間を社会的に抹殺する「見えざる政府」ながら、個人では到底打倒できる存在ではなく、権力を利用すれば様々なことができるため「必要悪」と評している。
逆に、世界を変えようとしそれを実現するための力も持っていた異界王のことは『異界見聞録』を通じて彼の考えを学んだこともあって「異界王閣下」と呼んで尊敬している。


未来を変えるための決意は固く、「ブレインコア」を自らの体に埋め込み、すでに普通の人間の体を捨てている。
また、魔術とブレインコアの力で12宮Xレアを書き換えた他、12宮Xレアの力を我が物とするために本人曰く“悪魔に魂を売り”「呪いのブレイヴ」を生み出しブレイヴによってコントロールしている。
イザーズのように魔族達の魂を生け贄に「呪いのブレイヴ」を作り出したのかもしれない。
世界中の紛争という「ルール無き戦い」を知っているためか、ギデオン自身は、異界王がもたらしたバトルスピリッツという「ルールある戦い」を、「異界王がかつて異界人に与えた智慧の象徴」として尊敬し、普段は過激な手段をとりつつも、バトルスピリッツで決めることは嫌いでは無い様子。


前作におけるイザーズが「未来へのビジョンを持たない敵」だったのに対し、今作のギデオンは「ダンたちが異界王を倒してしまったがために生まれた、世界を変革し導く過激だが明確な未来へのビジョンを持つ敵」として描かれている。


想定外であった馬神弾の出現により、蟹座・獅子座・射手座の12宮Xレアを弾に奪われてしまう。
時空を超えて自らのアジトに現れた弾に対し、それぞれの12宮Xレアをかけてバトルすることに。


異界王を倒しはしたが「世界の矛盾」「人々の“痛み”」は何も変えることが出来ず、フィクサーに真正面から挑んで敗れたかつてのダンのことを「若くて無策だった」と評している(弾もそのことは否定していない)。
しかしダンの人となりを知らないゆえに、「ダンは未来で望まぬ引き金にされたことを悔いている哀れな男」と考え、ダンの目的を「12宮Xレアの力を用いて人として蘇ること」と誤認していた。
そのためダンにカーディナル・サインへの協力を条件に、魔族撲滅後の12宮Xレア譲渡を提案するが、選び歩んできた道に後悔は無いダンはその提案を拒絶。


ダンにバトルで敗れたが、ブレインコアが全身に浸食したギデオンは魔族のような姿に変貌。
そして、自身の所持する12宮Xレア9枚の力で、「環境破壊で滅ぶ本来の未来」「異界王の介入で生まれた、魔族に人間が虐げられる戦いの未来」でもない、「自分が“異界王の智慧”を使って支配することで人々を導く第三の未来」の時間軸を創造。その世界へと逃亡した。


前作『ブレイヴ』25話でダンが語っていた、ダンが異界王を倒してしまった“だけ”のために希望を失って生まれた存在がギデオン。
「世界の矛盾」への絶望を抱き、それに屈せず苛烈な変革を決意してバトルを通じても決してその意志を変えなかったギデオンは、かつて人間の手で居場所を奪われ仲間を喪い、異界王のような過激なことはすまいと「世界の矛盾」に一度屈したダンにとってはある意味似た存在でもあり、ギデオンに勝利したダンはただただ悲しげな表情を浮かべていた。



しかし、ギデオンの望みとは裏腹に、ギデオンと彼が奪っていった12宮Xレアを追ってダンが来訪したその世界は、荒廃し廃墟が広がっていた…。



バトルでは、「魔星神ゾディアック・デスペリア」を切り札とし、所持する9枚全ての12宮Xレアを投入した青の系統「異合」中心デッキを使用。
魔星神ゾディアック・デスペリア」のアタック時効果で、トラッシュの系統「光導」スピリットカード4枚除外により、回復と相手スピリット無条件破壊を行えるため、相手ブロッカーを排除しつつ連続アタックで勝負を決めることを狙う。
「ストロングドロー」「白晶防壁」も確認でき、「ストロングドロー」で12宮Xレアをトラッシュに落としつつキーカードを引き込み、「魔星神ゾディアック・デスペリア」の効果を最大限活用することを狙っていた構築だった様子。
ギデオンが、世界を憂えたゆえに世界を統べることを考えたことを反映するようにデスペリアの召喚口上は「世界を憂えるもの、世界を統べるもの!我が力となれ!魔星神ゾディアック・デスペリア、Lv3で召喚!」


  • ターナ(cv:森なな子)

ギデオンの秘書を務めている美女。魔族を嫌悪している。
黒幕と思われていたキャラの補佐役がラスボスというシリーズの伝統からか、既に言動が怪しまれている。

実は現代人であり、グラン・ロロから現代に残ってしまった魔族の生き残り。
しかし、現代を生きる魔族達の中で、彼女は同族である魔族達から慰み者として虐げられ、誰も信じられない・希望の見えない絶望の中にいた。
そんなときに自分たちを虐げた魔族達を皆殺しにし、絶望の中から救ってくれたのがギデオンだった。
その経緯から、強い信念を持って未来を作り上げようとするギデオンを「未来を変えるための信念と実力を持った者」として深く信頼し、一方で魔族達のことを自分を虐げた「劣等種」として忌み嫌うようになった。


最終的にギデオンがダンに敗れて現代から消えたため、彼の後を継いでカーディナル・サイン2代目首魁となった。ある意味、ラスボスとなるという予想は半分的中したことになる。


  • グラトス(cv:松田健一郎)

統一政府安全保障局所属。左目に眼帯をした男。
正体はカーディナル・サインのスパイで、クラッキーの情報に引っかかり仲間を連れソフィア号を包囲し、バローネとバトルすることに。
使用デッキは緑で、切り札は十二宮Xレア「巨蟹武神きょかいぶしんキャンサードXテン」。緑スピリットで攻めを行い、相手の反撃は意識外であろう他色のバーストでカウンターするという巧みさを見せる。


◆異界グラン・ロロ

ズングリー達の村

『激覇』以来の登場。
小柄ながらも背が伸び成長しているが、独特な訛り口調はそのまま。一人称は「オレ」となっている。
グラン・ロロにいた頃にダンたちと共に旅をした少年で、今は兄弟姉妹達と生活している。マギサから「ズンちゃん」と呼ばれるのは嫌がる年頃。
飾っていた天使長ソフィアのカードが血に染まっていたことでクラッキーの身を案じ、更には『激突王のキセキ』という謎のカードが出現したことに戸惑う。

ザバイア軍のカードバトラー相手にも辛勝するなど、グリ族の一部は仲間達は勿論、自分自身が何よりも力不足を痛感している。
一人称を「おいら」から「オレ」に変えたのも、「ズンちゃん」呼びを嫌がるのも、早く一人前になってみんなを安心させたいという気持ちの表れ。
デッキも防御マジックを12枚も投入するなど、「負けられないバトル」への気負いが非常に強く出ている。


『激突王のキセキ』出現について女神マギサに聞きに行くが、彼女からダンが「みんなのために、未来で引き金になって消えた」という事実を教えられ、自分もダンのようにみんなを守れるように強くなりたいという気負いがより強くなってしまう。
グラン・ロロを来訪したダンとの久々の再会でも、デッキ構築やプレイングにアドバイスを送るダンに対し、「ダンがいなくても自分がみんなを守れるようになりたい」という思いから反発して飛び出し、「赤の戦士」を名乗ってザバイアに挑むもかなわず敗北。


ザバイアとの約束により、ザバイアによる赤の世界侵攻を許してしまうが、ダンが代わりにザバイアとそれぞれ「地球」「6つの世界からの撤退」を賭けてバトルすることとなる。
ダンはザバイアとのバトルの中でズングリーのデッキを模したデッキを使いつつ、「防御だけじゃ無い、ドローや回収といった様々な使い方があるマジック」「負けないデッキと勝つためのデッキの違い」を示し、そして、ズングリーに「なりたくて引き金になったわけでは無い。ただ、“困っている人を見過ごしたくない”“なんとかしなきゃって思った気持ちに嘘は無い”のが『自分』だ」と語り、ザバイアに勝利。


ザバイアの撤退後、ズングリーは一人称を「おいら」に戻して気張らずに、かつての別れ際にダンと約束したバトルを、「ヴィクトリーファイア」「雷皇龍ジークヴルム」といった懐かしのカードをお互い使いながら行う。


ダンがすでにカレーライスを食べられない身の上と分かりながらも、ダンが去った後、ズングリーは悲しまずに、村を、グラン・ロロを、建て直して立派にしていくことを改めて誓った。
その後、平和になった村で全員で農業や開拓にいそしんでいたが、時空を超えてカーディナル・サインが侵攻してきた際には、ひるまずに迎撃の意志を見せた。


「龍星皇メテオヴルムX」をキースピリットとする赤デッキを使用。


「バトスピNight ~2019 秋の陣~」によると、成長したズングリーから口調のなまりを無くす案もあったが、実際に洞内愛氏に演じてもらったところ、違和感が半端なかったので、なまりはそのままいくことになったと明かされた。


ズングリーの兄。
侵攻してくるザバイアの勢力と対立しており、彼らを撃退すべく兄弟達とデッキ・バトルの腕前の強化にいそしんでいる。


  • マギサ(cv:ゆきのさつき)

同じく『激覇』以来の登場。
4000歳を越える長寿の異界魔女→マザーコアの光主兼女神。
天才とも言うべき魔女であるマギサが、異界グラン・ロロの心かつ太陽でもあるマザーコアの光主となった事でグラン・ロロを見守る女神となった。
相変わらずズングリーを昔と同じあだ名である「ズンちゃん」と呼んでいるが反抗期真っ最中の本人には不評。

今はマザーコアの女神として、グラン・ロロを照らしている。
ダンの事情・今の状況も把握しているようで、ザバイアによるグラン・ロロ侵攻といった争いごとも知っているが、自分が介入することで、異界人達の精神的な自立や成長を阻害してしまうことがないよう、心を鬼にしグラン・ロロの太陽として見守り、非情な結果になったとしても悠久の目で見守る姿勢でいる。


しかし、根は変わっておらず、ズングリーとダンのバトルの際は、かつての姿をとって二人のバトルを見守った。
また、ダンによるザバイア撃退後に平和になった後は、「時々民の目線におりなきゃ」という名目で、人間時の姿でズングリーを手伝ったりと彼女なりに大規模な介入にならない程度にズングリーを見守り、手伝っている。


元ヴィオレ魔ゐの執事。変わらずヴァイオレット号を所持している。
ズングリーの住む村に身を寄せ、住民の知恵袋的存在となっている。


  • ブルストム(cv:杉野田ぬき)

弾たちがグラン・ロロにいた頃、異界王の庇護の元、「青嵐帝」として青の世界を統治していたが、様々な出来事やバトルを通じてダンたちと知己となった。
現在は退位してズングリーの村の住民。ズングリーの良きスパーリングバトルの相手となっている。


『サンライズフェスティバル2019』でのトークによると、セルジュとブルストムは「ズングリーの成長を見守る大人役」が出したかったためであり、脚本担当的には「正直なんでブルストムあそこいるんだろ」とのこと。監督は「きっとブルストムは農業指南役」と解釈していた。



ザバイアの勢力

見たまんまだが、絵コンテでは種族が異界魔族と明言されている。


  • 鍬形くわがたのザバイア(cv:阪口周平)

異界王の死から10年経ったグラン・ロロの支配を目論む手練れのカードバトラー。
カードバトルに勝利して5色の大陸を制圧し、最後の赤の大陸を襲撃する。クワガタムシのような頭のツノと顎のキバ、「ザッババババ」という笑い方が特徴の男。
異界グラン・ロロの異界魔族の殲滅も目論むギデオンから「異界人の同士討ち」を誘発させる目的で援助を受けており、「光龍騎神サジット・アポロドラゴンX」と「獅機龍神ストライクヴルム・レオX」、そしてそれらをコントロールするための呪いのブレイヴ「騎龍魔弓サジットボウ」「獅神魔銃レオ・ブラスター」を授かっている。


声を担当した阪口周平は、「バトスピNight ~2019 秋の陣~」にて、ザバイアの「ザッバババァ!」というONE PIECEみたいな笑い方に対し、「こんなコテコテの悪役笑い、いまどきする!?」と演じ方に苦労したと述べている。アフレコ現場では実際プチ笑いが起きたという。
バトルラストの退場台詞が、脚本では「バカなぁぁぁ!」だったので、テストにおける自分のアドリブで「ザッバァカなー!」とやってみたが、ディレクターからは「ザッバァァァァイヤァァァ!」でいいのではないかともっといい提案をされてしまう。
そのように演じてみたが、本番ではラストの断末魔は「ザッバァァァァ…」でカットされていた。


ちなみに脚本の冨岡氏は映画『ONE PIECE STAMPEDE』などの脚本も担当しているため、笑い方はそちらの影響かもしれない。



  • ドルズ(cv:木内太郎)

ザバイアの部下。赤の世界への侵攻でズングリーとバトルし、紫デッキで「滅神星龍ダークヴルム・ノヴァ(リバイバル)」などを扱うも、敗北。
「カードを使えない頭ならいらない」として、ザバイアに制裁を受けた。


◆その他

相変わらず良い声で世界観やカード効果を説明してくれる。




















「俺に任せてくれ、バローネ」
















あまける闇祓やみはらう光!超神光龍ちょうしんこうりゅうサジットヴルム・ノヴァ、月紅龍げっこうりゅうストライク・ジークヴルム・サジッタに煌臨!



バトルスピリッツ 少年激覇ダンおよびブレイヴの主人公「馬神 弾ばしん ダン」。
赤のコアの光主で通称“激突王”
バトルに掛ける熱い思いと姿は全く変わっていない。
10年前に未来の地球で引き金として消滅、帰らぬ人となったが、バトル中のバローネが危機に陥った際、彼と入れ替わる形で登場。
フラッシュタイミングで「激突王のキセキ」が変化した「超神光龍サジットヴルム・ノヴァ*5を「月紅龍ストライク・ジークヴルム・サジッタ」に煌臨させる。煌臨コストはブレイドラXから確保!して。
次のターン、神話サーガブレイヴ「銀河星剣グランシャリオ」を合体してトリプルシンボルにし、グランシャリオの効果でバーストを破棄し懐かしの「行け、合体スピリット!」の掛け声で勝利を収めた。
その後、10年前バローネと交わすことのできなかった握手を改めて交わすことになる。

その肉体は魂が実体化したもの。
エネルギー体として時空を超えることが可能となっており、ダンの接近を魔術で予期したイザーズはダンの化神である「超神光龍ちょうしんこうりゅうサジットヴルム・ノヴァ」の姿で捉えていた。


復活直後のバトルでも自身が消える前のバトルには無かったバースト・ソウルコア・煌臨・創界神ネクサスなどを十二分に使いこなした。
10年間眠っていたわけではないようで、コアシステムの発展系である「ブレインコア」を把握していた。アスカ・シンのように異世界を旅していたのだろうか。


イザーズによれば、ギデオンに囚われた12宮Xレアからの救援要請に応じてやってきたとのこと。
カーディナル・サインが魔族撲滅のために介入した未来や異界グラン・ロロに現れ、バトルに勝利して12宮Xレアを回収し、12宮Xレアにかけられた呪いの力を浄化している。


12宮Xレアを回収していく過程で、かつての仲間達と再会していく。
地球の引き金となって消えたダンは、ズングリーやギデオン、そしてまゐとの対話の中で、引き金になりたくてなりたかったわけでは無いが、困っている人を助けたいと思い自分が選び歩んできた道に後悔は無いと語る。
そして、今の自分が戦い続けられるのは、まゐ達が世界をよりよいものにしようと戦い続けているからだと。
まゐとの魂の邂逅を通じて、ダンは、新たな力「[[超龍騎神グラン・サジット・ノヴァ>超龍騎神グラン・サジット・ノヴァ]]」を手に入れギデオンにバトルで勝利した。


死したダンは、世界のバランス・秩序を大きく乱す者が出てきたときに戦う、世界の“守護者”ともいうべき存在となっているようである。
ギデオンが9枚の12宮Xレアでパラレルワールドを生み出しその世界に逃亡した後は、12宮Xレアを取り戻すべく、それを追っていった。


今のダンの戦う敵とは、「世界の矛盾」。
まゐ達人間の思い・願いを信じ愛しているからこそ、
人類全体がいつか、智慧を持って成長し他者を慈しみあえるようになるその日まで、人類を見守り、ダンは戦い続けていく。

1話では、バローネのデッキと盤面を引き継ぐ形で使い
2話は、ズングリーのデッキをベースに彼に勝つバトルと負けないバトルの違いを教えるために、ドローカードといったサイクルカードを採用している。



あの男が消えた結果、新たな時空が生まれた



「智慧の間」に似た精神世界にてダンと会話。両者の口ぶりや態度からするに時々会話している様子。
人間の持つ願いや野心故の「夢」を、その遠大さや現実との葛藤から苦い結果に繋がることもあるが、人間が前進するためには持ち続けなければならないことから「必要悪」と評している。




忘れるな。人間に知恵がある以上、強き者・弱き者の歪みは生まれ続ける


人間は変わってゆける。智慧はそのための武器だ


アンタが当たり前のように言ってる歪みって奴も、無くせるはずだ


オレは人間を、信じてるよ


ギデオンとのバトルを一旦終えたダンに「世界の矛盾」を変えることは簡単では無いと忠告するが、人間の未来を信じ、戦うために旅立つダンを、異界王は笑みを浮かべて見送った。


【余談】

  • 続編発表

2018年12月26日にYouTubeで配信された「バトルスピリッツ2019年最新情報大発表会」で続編制作について発表。
発表後には公式ツイッターの告知ツイートが初の1万リツイート越えを果たしたり、ツイッターのトレンドに「ダンさん」「ブレイヴ」「馬神弾」が入る盛り上がりを見せた。


  • 人気

2019年6月15日の1話公開夜にはYouTube急上昇ランキング1位を獲得。
更に、アニメと連動して発売された構築済みデッキ『アイツのデッキ』は収録カードの豪華さもあって発売前から追加生産が決定し、発売済みのアイツのデッキはアニメファンも巻き込んで大ヒットに。
ブースターパック『神煌臨編 第4章:神の帰還』収録の「創界神グランウォーカーダン」「超神光龍サジットヴルム・ノヴァ」のシングルカード相場もそれぞれ5000円・3000円以上にも高騰。
あまりの高騰ぶりもあってか、6月20日には「創界神ダン」再録が(『神の帰還』発売から5ヶ月足らずで)発表された。


  • 『ブレイヴ』配信

『サーガブレイヴ』第1話配信前後には、『ブレイヴ』セレクションをYouTubeにて1週間限定で公開。
全話無料配信が無いのは残念だが、直前の5月に『バトルスピリッツ ブレイヴ』Blu-rayBOX発送があったり、バンダイチャンネルでの配信もあるので、公式側のできうる限りの計らいか。


  • サンライズフェスティバル2018光焔

2018年7月7日開催。緒乃冬華・阪口大助・冨岡淳広によるトークショーと『激覇』『ブレイヴ』のオールナイトセレクション上映を実施。緒乃冬華は最後に「またな」と言って退場した。


冨岡氏によって「『激覇』の人気が出たので『ブレイヴ』がつくられた」「当初の予定通り『激覇』で終わっていれば最後はダンが地球とグラン・ロロという二つの世界を導く新たな異界王となるラストの予定だった」「『ブレイヴ』制作開始時点でラストは決めていた(OPはその伏線)」「作画監督が明かした三部作構想はあくまで監督のアイディアでダンの世界観での三年目の企画などは当時動いていない」などが語られ、
更に「『ブレイヴ』最終話のダンは、脚本時点では「神々の力で脱出できなかった」というストーリーだったが、監督は「ジェミナイズがぶつかったせいにしよう」と提案。冨岡氏は反対したが「神々の力で脱出出来なかったでいいんだけど、まゐ達にはあの事故が原因みたいな認識に見せたい」という監督の謎のこだわりがあって「硯のジェミナイズ発言」が生まれた」と暴露明かされた。つまり冤罪ジェミナイズ。


後のサンライズフェスティバル2019風月でも、『ブレイヴ』『サーガブレイヴ』上映が決定した。


  • バトスピNight ~サーガブレイヴ前夜祭~

6月14日には、YouTubeLIVEにて、1話先行配信および監督の渡辺正樹・脚本の冨岡淳広・声優の緒乃冬華を招いて『激覇』『ブレイヴ』などの裏話を明かす前夜祭を配信。
アニポケ』『イナズマイレブン』などキッズアニメのシリーズ構成で有名な冨岡氏がこうした映像収録される表舞台に上がるのは実はかなり珍しかったりする。
「緒乃冬華はまだそのとき知らなかったが、サンライズフェスティバル2018光焔でのオールナイト上映時点で『サーガブレイヴ』企画は始動していた」「光主達全員に見せ場を作ろうとスタッフでアイディア出し合っていたら、クラッキーや魔ゐがリアルファイターになった」「雷皇龍ジークヴルム/月光龍ストライク・ジークヴルムの登場シーンの元ネタの一つは初代ゴジラ初登場シーン」「バローネの『我が友』は、ホビーアニメでよくある『相棒』という呼び方に変わるものとして考えた」等と色々語られた。


  • サンライズフェスティバル2019風月

『サーガブレイヴ』初期構想について、脚本の冨岡淳広氏から明かされた。
その内容は、「1話がバローネ・2話がクラッキー・3話がダンメインで、ダンの出番は「匂わせつつ少しだけ登場する」」、「ルガインが人間の女の子と結婚するが、その場がテロリストの襲撃に遭ってしまい、ユースが壊れてバローネが頑張る」というもの。
しかしバンダイ側の販促的な事情もあってか、馬神弾をしっかり出すことになり、今の構成になったという。
冨岡氏としてもダンのセリフを書くのには頭の切り替えが必要で疲れるらしく、1話での弾の「震えるな…」という台詞を書いたときの思いは「とうとうダンさん呼び戻してしまった…」。
その苦労の甲斐あって、1話アフレコ時には、アフレコブース外にいたいい年のおっさん達が「バトスピ帰ってきた」と盛り上がったという。


また、冨岡氏はズングリーの家族について「異界魔族は子沢山」と、ズングリーの一族は魔族という認識で話していた。



  • バトスピNight ~サーガブレイヴ第3話&最新情報発表会~

冨岡淳広曰く、「ブレインコアはコアシステムのすごいもの」。最初、脚本を書く段階では「ブレインコア(仮)」でとりあえずの仮称のつもりだったが、そのまま正式名称になってしまった。
オープニング映像ラストでダンがいた廃墟や3話ラストの荒廃した世界は、監督と冨岡氏によると、「ギデオンが創りだしたパラレルワールド」。


  • バトスピNight ~2020 夏の陣~(6月26日配信)

新作アニメ『バトルスピリッツ 赫盟のガレット』の情報発表会。
『サーガブレイヴ』初期案として、冨岡淳広は当初、「まゐはダンの思い出は思い出として前に一歩踏み出し、10年後には紛争地域で知り合ったドクターと結婚している」という構想を考えたが、渡辺監督や他のスタッフから「ないわ」と一蹴されすぐボツになったと明かした。






追記・修正は激突王のキセキを見届けてお願いします。


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  • 3話で終わる気がしないのでこの3話は序盤設定でテレビできちんと1~2クールぐらいでしてほしい -- 名無しさん (2019-06-26 07:24:08)
  • ダンさんは今度こそ平和を掴めるのか。ぶっちゃけまた最後消えそうな予感 -- 名無しさん (2019-06-27 01:05:44)
  • 帰ってきてくれ~マジでホント一応普通に綺麗に終わった状態で続編作ったんだから更なる続編でもない限り帰ってきてくれよ~ -- 名無しさん (2019-11-10 18:35:43)
  • 2話泣いた。 -- 名無しさん (2019-11-18 01:05:00)
  • 全3話は少な過ぎる… -- 名無しさん (2019-11-18 18:21:49)
  • ダンさんもうカレー食えない身体なのかよぉ… -- 名無しさん (2020-01-25 15:58:13)
  • ダンシリーズ完結編でもありアニメ第3シリーズ一発目でもあったと… -- 名無しさん (2020-01-26 10:23:26)
  • 未来は変えられないのか・・・ -- 名無しさん (2020-01-26 10:43:37)
  • 戦いはまだ終わらないのか・・・ -- 名無しさん (2020-01-26 12:15:10)
  • 弾さんの戦いは終わらないのは悲しいが、相手からしたらどこまで逃げても不動の精神で追ってくると思うと… -- 名無しさん (2020-01-26 16:19:36)
  • 3話は短かったな・・・ -- 名無しさん (2020-10-11 12:36:53)
  • ギデオンは異界王になろうとしてるけどダンはその異界王を納得させるだけの意見持ってるという皮肉が良かった -- 名無しさん (2020-10-11 12:37:36)

#comment

*1 本家TCGの10周年を境に登場し始めた、いわゆるリメイクカード。
*2 『激覇』の冒険は約1年。『ブレイヴ』の話は1年。その間が2年。スタッフコラム『きままにブレイヴ』での西森章監督談。
*3 絵コンテ集では、そのまま「MSを作っている」表記。
*4 その後12宮Xレアを変質させているため、12宮Xレアが現代にあったものか未来で失われたものを魔術で手に入れたのか不明。
*5 2018年に公開された「バトルスピリッツ10周年記念PV」では、歴代主人公達が集まる中『少年激覇ダン』時代の自分からこのカードを託されていた。

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