登録日:2017/08/06 Sun 14:31:38
更新日:2024/02/09 Fri 10:36:17NEW!
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ニンジャスレイヤー ザイバツ ザイバツ・シャドーギルド マスター位階 デスナイト アヤミ
「おお……アヤミ=サン」
デスナイトは『ニンジャスレイヤー』の登場人物。
失われた恋人“アヤミ”の名を付けた、大空からカタナを振るうバイオイーグルとのコンビネーションで敵を追い詰める。
■登場エピソード
- 『キックスタート・ア・ニュー・デイ』
- 『ウェルカム・トゥ・ネオサイタマ』
- 『マーメイド・フロム・ブラックウォーター』
- 『ディフュージョン・アキュミュレイション・リボーン・ディストラクション』(※Twitter連載版・推定)
ザイバツ・ニンジャ。
第二部の敵“ザイバツ・シャドーギルド”のマスター位階にあるニンジャ。
マスター位階中でも極めて強力で、カラテに限ればザイバツ・ニンジャの中でも上位のワザマエの持ち主。
第二部でナラク不在のハンデを抱えていたとはいえ、ニンジャスレイヤーを特に苦しめた強敵の一人である。
マスター位階ながら、グランドマスターも参加していた、物語としての『忍殺』の発端ともいえる“マルノウチ抗争”では現場指揮を任されていた、と目される程のニンジャ。
……しかし、それから第二部開始までの時系列の間に想い人のアヤミを喪失したことにより身を持ち崩し、使い捨てめいたネオサイタマ急襲組に組み込まれるなど、すっかりとギルドの本流からは外れてしまっていた。
ザイバツ内での地位がひどくおぼつないものに成り果てている……との記述から、位階もアデプト級にまで落ちているのではないか?との予想がヘッズにされていたが、物理書籍版の名鑑にて階級のみはマスター位階に留まっていることが明らかとなった。
……そうした経緯もあってか、厭世的でアンニュイなアトモスフィアを纏っており、遥かネオサイタマの地に飛んでも顧みられぬ身を嘆く訳でもなければ、ザイバツの支配の拡大を叫ぶ訳でもなく、鬱々とした言葉をポエットに呟きつつ惰性に流されるかの如く任務に当たる……という態度を取っていた。
本人の意識は常にネガティブで、ザイバツがネオサイタマでの支配をも握ろうとしている中で「ソウカイヤ……ザイバツ……首が誰のものにすげ変わろうと同じ事……世界は同じ……死ねば同じ事……」とまで言ってのけていたが、あるオイランドロイドの行方を探す中で偶然から交戦に入ったニンジャスレイヤーを相手に、期せずして極限までカラテを燃やしあうような、刹那的で蠱惑的な刺激に身を置くことになった。
ニンジャネームのデスナイトは、そのまま死の騎士だろう。
『D&D』の同名のアンデッド種族名から取られたのではないか?との推測がされている。
それに合わせてか、ニンジャ装束についても間接部に特殊な装飾(罪罰紋)を施された甲冑めいた装束、との記述がある。
相貌に関しては元々は特に説明がされていなかったのだが、ヘッズからは雰囲気や口調からグッドルッキング重点でコトダマイメージされており、公式イラストでも長身、痩身、ウェーブがかった長髪に暗い瞳……と、期待に違わぬ姿でイメージが纏められている。
【アヤミ=サン……美しい】
ギルドのネオサイタマ進出最大の障害であったラオモト・カンの消失を予期して、ディプロマットとアンバサダー兄弟の作ったポータルを通して送り込まれた先導隊の一人として再びネオサイタマへ。
このポータル通過には三割もの確立での存在の消失、肉体欠損、物質内への実体化といった不幸な事故が起きる危険性がある為、この先導隊も破壊欲求に取り憑かれた者や、命を捨てても出世したいと願う命知らずといった連中が殆どであった。
そんな彼らをしてZBRアドレナリンを摂取して興奮状態にならねば飛び込めなかったポータルに、デスナイトは平然と飛び込んだのだという。
後に、この危険なポータル通過は幾らでも替えの利く下級ニンジャのみに許されるという、無慈悲な事情が明かされており、それ故にネオサイタマ側の出口を担当していたアンバサダーは、デスナイト程の男が通過を許されたことについて、かなり驚いていた。
それ程の危険を冒そうという彼を止めようとする者も居なかったことからも、ギルド内でのデスナイトの立ち位置が如何に実態のないものと成り果ててていたかが窺える。
ニンジャスレイヤーと対決したのは『マーメイド・フロム・ブラックウォーター』にて。
オムラ傘下の暗黒メガコーポの思惑を組んだ、輸送トラック「粗忽野郎」の廃棄ガス汚染に関する偽装疑惑を追及していた上院議員を籠絡させたかに見せかけて、ザイバツ傘下となったドレッドヤクザのタジバが口封じに皆殺しにした裏工作にて取り逃がした最上級オイランドロイドの行方を探す途上であった。
そのオイランドロイドはコミュニケーションに難ありながら、優れた電子技術を持つ宇宙に憧れる純粋な青年カキオに拾われ、修理を受けて甦りエトコと名付けられていた。
カキオは兄のマチノが経営するバイク鍛冶屋で共に働いており、そのバイク鍛冶屋に頼れる相棒となった“アイアンオトメ”を預けていたのがニンジャスレイヤー……。
そして、カキオはエトコの起動の為に預けられたアイアンオトメから無断コピーした電子キーを使用してしまっていたのだ。
この事で、IRCアクセス不能になったニンジャスレイヤーは再びバイク屋を訪れ、そこでエトコの所在を追跡してきたタジバとクローンヤクザに惨殺されたマチノを発見。
クローンヤクザを始末し、タジバを不具にしたニンジャスレイヤーの前にオイランドロイドの発見を知らされたのかデスナイトが姿を現す。
手にしたスリケン・ボウガンの連射とカタナを咥えたバイオイーグル“アヤミ”のコンビネーションにより隙を見せたニンジャスレイヤーに襲いかかる必殺のダブル・ポン・パンチ!一撃必殺のポン・パンチを二発……しかも、僅かにタイミングをずらすことで破壊ダメージの相乗効果を上乗せする妙技により吹き飛ばされ、追い討ちとばかりにガレージ内のドラム缶を爆発させられ、ガレージの爆発に巻き込まれるニンジャスレイヤー!
……そこへ、件のオイランドロイド……エトコがカキオと共に帰ってくる。
短い時間ながらユウジョウを育んだカキオの命だけでも救うべくエトコは向かっていく……狂ったニンジャに!
エトコの人工の創造物を越えた反応に戸惑いつつも、そのテクノカラテを受け止め破壊していくデスナイトとアヤミ。
更に、バイオイーグルのカタナがカキオにも襲いかかろうとした正にその時、炎の中からアヤミに突き刺さるスリケン。
アヤミを傷つけられ、怒りに燃える己を更に深い憎悪を以て返すニンジャスレイヤーの様子を訝しみつつ、再びカラテを合わせた両者の力は……拮抗。
「貴様は実際なかなかのカラテを持っている」デスナイトは認めた。「我がヒサツ・ワザを受け、爆発に呑まれ、なおこうして向かってくるしぶとさを。だが、あのラオモト・カンやアースクエイク、ビホルダーを手にかけるほどのワザマエか? 否……このままやれば、貴様は死ぬだろう」……実際、今のニンジャスレイヤー=フジキド・ケンジに、かつてその力を借りて強敵をも制してきたナラク・ニンジャのソウルは不在。
地力は互角なれど、傷ついた身のニンジャスレイヤーに対し、無傷でバイオイーグルとのコンビネーションを使えるデスナイトの有利は動かず。
それに対して、ニンジャスレイヤー……フジキドが取ったのは己の身を傷つける犠牲を払いつつ、敢えて前に踏み出す自棄めいた勇気だった。
必殺のダブル・ポン・パンチを再び食らうことだけは避け、敢えてバイオイーグルのカタナを受けつつ前に出るとともに間合いを潰す「肉切り包丁で骨も斬る」の理論で、決断的近接カラテを浴びせる。
慌てて助けに入ったバイオイーグルの隙をついて致命傷を与えたニンジャスレイヤーだが、それを見て今度は怒りに燃えたデスナイトがニンジャスレイヤーを打ち倒し、無慈悲なマウント打撃の連打!
絶体絶命の中、新たなる敵……妻子を奪ったマルノウチ・スゴイタカイビルでの抗争の元凶の片割れザイバツ・シャドーギルドの存在をニューロンに刻み付けたニンジャスレイヤーは片方の拳を受け止めるが、デスナイトは力ずくでニンジャスレイヤーの両腕を押さえつけ、頭突きの連打!
ニンジャスレイヤーをして、頭部を砕かれようかという衝撃の中、頭突き攻撃に移ったことでバランスの崩れたデスナイトをブリッジで跳ね上げマウントから脱したニンジャスレイヤーだが追い討ちに行く余裕はない。
デスナイトもまた、苦しむアヤミ=失われた恋人の残骸から唯一引き出せた光ファイバーを移植したバイオイーグルをカイシャクし、そのカタナを構える。
両者、最後の激突。
回転跳躍するニンジャスレイヤーを両断するべく、カタナを構えるデスナイトのニューロンは稲妻のように加速し、世界は泥に包まれたように鈍化する。
思い出されるのは、サツバツたる己の生の中で唯一愛した存在……人間の機微を学習して応えた魔性の人形……オイランドロイドのアヤミのこと……エトコにも似た……。
そもそも、デスナイトが自ら裏工作の後始末を行って、オイランドロイド達を破壊してさえいれば、このような事態にはならなかったのだ。
しかし、勝利を確信し、過去に飛んでいたデスナイトの意識はニンジャスレイヤーのカラテに破られる。
ニンジャスレイヤーが狙っていたのはカタナの側面。
刀身をも叩き折るチョップの衝撃に、マウントを破る為に握られていた手首のダメージが響き、カタナを取り落としたデスナイトに、回転を止めぬままに勢いをつけた回し蹴りが額を直撃する。
額を割られ、致命的な流血と共に脳漿をも撒き散らすデスナイトから失われる人格!……記憶!
トドメに行こうとしたニンジャスレイヤーだったが、結末は意外な形で着いた。
半ば破壊されたボディを起こし、カキオを守る為に身を起こしたエトコがデスナイトを抱え、燃え上がるガレージへと歩み寄っていく。
「アヤミ=サン……アヤミ=サン……アバッ……アバッ……」エトコは答えた。「間違いをしています。私はエトコです。最初に決めた名前は変えられません」
デスナイトとエトコを呑み込み、更に勢いを増したガレージの炎……再度の爆発。
嗚咽するカキオを慮りつつも、ニンジャスレイヤーは新たなる敵ザイバツ・シャドーギルドとの戦いに思いを馳せるのだった。
【許さぬぞニンジャスレイヤー=サン】
■ダブル・ポン・パンチ
デスナイトのヒサツ・ワザ。
『忍殺』世界でも一撃必殺のワザとして知られる伝説のカラテ技ポン・パンチ(崩拳)をワンインチ距離への踏み込みから、時間差的に二発叩き込む。
単に両拳で二発を同時に叩き込むのではなく、時間差的に打つことで衝撃を増させる妙技であるらしい。
実際、その威力は脅威的な。
【フフフ……下らぬ日々の泡……】
■アヤミ=サン
デスナイトとのコンビネーションで嘴に咥えられたカタナで敵を追い詰めるバイオイーグル。
その身には、かつて愛したオイランドロイドのアヤミの光ファイバーが移植されているらしいが、実際にアヤミの意識や記憶が影響を与えているかどうかは不明。
アヤミを失った後のデスナイトはアヤミのユーレイの影を追うだけの人生だったが、最後まで主人に付き従いデスナイトを守った。
■スリケン・ボウガン
その名のように楔型スリケンを無慈悲に連射出来るボウガン。
Twitter連載時は名鑑に名前が書かれていたのに劇中には出てこない武器だったが、物理書籍版にて登場。
絶え間なく発射される為に実際厄介で、業を煮やしたニンジャスレイヤーは奪った後で叩き壊した。
【アヤミ=サン……アヤミ=サン……】
- 第二部初期を象徴する強敵であり、デスナイトとの邂逅により、ニンジャスレイヤー=フジキドはザイバツ・シャドーギルド……そして、マルノウチ抗争の真実に辿り着くことになった。実際ターニングポイントな。
「アヤミ=サン。ここから二人で飛び降りて、安らかに追記修正できたらどんなにいいか。ネギトロめいて、一緒くたのクズ肉になれるのなら。このオタクだまりめいたアニヲタwiki(仮)で」
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- コイツに対してのフジキドの罵倒はいつも以上にキレキレでヤバかった -- 名無しさん (2017-08-06 15:06:35)
- ちょいとマニアックな人物の記事ができましたか。マスター位階だが実質アデプト位階のような扱いなんだっけ。 -- 名無しさん (2017-08-07 02:03:50)
- マスター位階なのにほとんどグランドマスターな実力で、そしてアデプトのように使い捨てにされる……ウーム、ショッギョ・ムッジョ -- 名無しさん (2017-08-07 10:44:03)
- ダブルポンパンチはサラマンダー=サンが戦闘で使ってるあたりかなり強い技だよな。でもフジキド使ってないのはなんでだろう?カラテの技量的に使えないというわけではなさそうだが。 -- 名無しさん (2017-08-07 13:07:29)
- そういやスリケンってなってるからボウガンの弾は自己精製なんだろうか?弾切れの気配も無かったが。 -- 名無しさん (2017-08-07 17:24:05)
- 書籍版はハードモードの代表例とも言われるニンジャ -- 名無しさん (2017-08-07 19:01:26)
- 後の回想でブラックドラゴン=サンと並んで強敵と評されてるし普通のマスター位階の奴よりも強かったんだろうな -- 名無しさん (2017-08-07 21:33:41)
- しかし、最近どんどん忍殺の記事ができていくな・・・ほんと、ありがたいわ -- 名無しさん (2017-08-07 22:18:55)
- だけど、なんだろう。最近の記事は見辛いと感じる -- 名無しさん (2017-08-08 00:08:53)
- ↑×6あんまり使う機会がないからでわ?ニンジャスレイヤー=サンは突きよりもチョップや蹴りを多用するイメージが私はある。 -- 名無しさん (2017-08-10 09:33:26)
- ↑似たような間合いだとボディチェックからの肘突きとか使ってますね。 -- 名無しさん (2017-08-10 09:57:35)
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