蜂王フォン・ニード(Battle Spirits)

ページ名:蜂王フォン_ニード_Battle Spirits_

登録日: 2017/04/30 Sun 23:30:00
更新日:2024/02/06 Tue 11:02:36NEW!
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裏xレア バトルスピリッツ バトスピ 殻人 怪虫 バトスピ愛 禁止カードの相棒



召喚時効果発揮!


ボイドからコア三個を、このスピリットの上に置く!



蜂王フォン・ニードとはTCGバトルスピリッツのスピリットカードである。


概要

バトスピショップバトル(TCGショップで開かれる公認の大会)で優勝者にのみ、2012/2/1~2012/4/30に配られたカード。
いわゆる裏Xレアと呼ばれるカード群の1枚。
当時はいろいろな問題を引き起こしたガンディノスサイクルが終了、裏Xレアも3周目に突入した時期だった。
3周目サイクルの1枚目、ゴッドスレイヤードラゴンはそこまで性能が高くなく、カードバトラー達は油断していたのだ。
ぶち込まれたのは新たなる核爆弾、そして再びショップバトルは阿鼻叫喚に包まれる事態となる。


コイツが当時いかに脅威だったのか、順を追って説明していこう。


カード効果

蜂王フォン・ニード/The HornetKing Fong-Need
スピリット
7(4)/緑/殻人・怪虫
<1>Lv1 6000 <4>Lv2 10000
Lv1・Lv2『このスピリットの召喚時』
ボイドからコア3個をこのスピリットに置く。
Lv1・Lv2『このスピリットのアタック時』
BP合計10000まで相手のスピリットを好きなだけ疲労させる。
Lv2『このスピリットのアタック時』
相手のライフを減らしたとき、このスピリットのコア3個を自分のトラッシュに置くことで、このスピリットは回復する。
シンボル:緑
フレーバーテキスト:女王を廃し人民を圧制から解放した彼は、英雄か、叛逆者か?


まず召喚するだけでコアが3個も増える(コアブースト効果)。
今でこそ召喚時の3コアのブースト効果はさほど珍しくなくなったが、当時の効果としては破格の量。
バトスピにおいて通常1ターンに1つ増えるコアが3つ増えるということは、相手よりも3ターン先に進むことに等しい。
また既に存在していたキングタウロス大公などとは違いコアの増加量が3個固定なため、場に左右されず安定して仕事が可能。
そしてこいつのコストは7コスト4軽減。つまり最大まで軽減すると3コストとなりコアブーストすると実質タダで召喚したも同然
次のターンからはコアが3個多い状態になるため、圧倒的に有利になる。


コアを置く先はこのスピリットの上で、召喚時に最低1個置く維持用のコアと合わせて4つのコアが乗る。
よって召喚直後は自動的にレベルが2になるのだ。
『このスピリットの召喚時』に発揮する効果への対策となる【バースト】が当時は流行していたが、その筆頭であった「爆裂十紋刃」はBP6000以下のスピリットを破壊するというもの。
フォン・ニードのレベル2のBPは10000もあり、破壊できない。
つまり、召喚からアタックの間までに安定して止めることのできる効果が当時はあまりなかった。


そしてひとたびアタックを許すと今度はBP合計10000まで疲労させる効果を発揮する。
破壊と疲労という違いはあれど、その範囲はあの超神星龍ジークヴルム・ノヴァと同じ。
小型スピリットは2~3体はまとめて疲労させられてしまう。
中コスト帯以上が複数並んでいると完全にはブロッカーを排除できない…が、まずこのスピリット自体がかなり早いターンで出てくるためブロッカーが残っていることがあまりない。
そして当時はストームアタックが無制限だったため、排除しきれないスピリットはこのマジックで疲労させていた。
バーストを中心に回っていた当時の環境の中で「破壊せずに」ブロッカーを排除できる疲労効果はとても重宝されていた。


そしてブロッカーがいない相手は当然


ライフで受ける」パリーン!


ライフを減らしたとき、フォン・ニードの第3の効果が発揮し、コアを3つ支払うことで自身を回復させるのだ。
この時、「ライフ減少後」のバースト等で対応できなければほぼゲームエンドである。
回復したフォン・ニードは再び襲い掛かってくる、1度目を防げないのだから当然2度目も防げるはずがない。
相手のライフのコアかフォン・ニードの上のコア、どちらかが尽きるまで攻撃は止むことがない。
ここで最高に相性の良い相棒、烈の覇王セイリュービが当時は3枚積めていた。
使用したコアを【烈神速】でフォン・ニードに戻すことで追撃回数を大幅に増やすことができたのだ。
このシナジーを利用したデッキはそのまんま【蜂王リュービ】と呼ばれた。
これにより、「フォン・ニードのアタックは1度でも通したら負ける」という共通認識がカードバトラーに生まれることとなった。


フォン・ニードの歴史


こんなフォン・ニードだが、配布後2週間くらいまでの注目度はさほど高く無かった。
というのも召喚時効果は【バースト】に引っかかるということ、BP10000までという同じ範囲を持つノヴァが当時落ち目であまり強い範囲と思われていなかったことの2点が挙げられる。
が、手に入れた優勝者達が使い始めてからはその評価が一変、上記のようにバーストに弱くないしBP10000という範囲は十分に広いということが周知されることとなる。
何より「召喚して3コアブーストしたら仕事の8割は終えている」ため、使い捨てにしても全く痛くない。
仮にフォン・ニードで仕留めきれなかったとしても、コア3つ=3ターン分のテンポ・アドバンテージを利用し、第2第3の大型スピリットを出せば済む。


配布開始から3週間ほど、この時点で中継ぎでも抑えでも使える万能スピリットとして緑デッキ必須枠になった。


そして「ガンディノスの悪夢」は再び繰り返されてしまう。
すなわちこのスピリットを入れたデッキが優勝の常連となり、1度優勝した人間が何枚もゲット、中堅以下のバトラーには一切回ってこないという事態である。


追い打ちをかけように2012年3月9日に「覇王編 第3弾:爆烈の覇道」が発売、このパックに上記のセイリュービが収録されたことでますますその傾向は強くなっていった。
ショップでの価格も高騰、新規参入の敷居も高くなる。
【蜂王リュービ】時代はバトスピの一種の暗黒期と捉える人も多い。
悪いのは8割はセイリュービだが。


3か月の配布期間が終了するとますますその価値は高まっていき、【蜂王リュービ】は覇王編後半の半年をトップデッキとして突っ走っていった。
覇王編の終焉とともに相棒のセイリュービが究極カード(現:制限カード)になり、少しはおとなしくなるかと思いきや、新たなる相棒黒蟲の妖刀ウスバカゲロウと、フィニッシャーに森羅龍樹リーフ・シードラが登場。
ここでもシードラを早く出すためのコア供給役兼自身もフィニッシャーとして活躍する。


が、緑デッキの天下は長くは続かなかった。
まずは最良の相棒であるセイリュービが伝説カード(現:禁止カード)となってしまう。
続いて、剣刃編最大の問題児、【白紫連鎖】の登場である。
「2年先から来た」と称されるその圧倒的なカードパワーに対して単純にパワー負けしてしまうようになり、緑単色のデッキはしばらく環境から姿を消すことになる。
そしてこの頃「Xレアパック 【キングマスターエディション】」が発売、フォン・ニードも再録される。
活躍に陰りが見え始めた時期に重なる形での再録となり、高かったシングル販売での値段も落ち着くことになる。


緑デッキの冬の時代は1年以上続いた。
究極編中盤、フォン・ニードは新たなる就職先を得ることとなった。【赤緑連鎖】デッキの誕生である。
しかし同時に強力なライバル「金殻皇ローゼンベルグ」が登場、このスピリットの4枚目以降の採用のため、という枠に収まる。


その後、バトルスピリッツ 烈火魂では宝緑院兼続のキースピリットとして抜擢。
「激闘!戦国15ノ陣」に新規イラストでの再録となる。


インフレの波は徐々にフォン・ニードを過去のカードへと押しやっていった。
全体的なBPのインフレにより合計10000という範囲ではもはや小型も範囲に収まりきらなくなる。
コアブースト自体への風当たりも強くなり「陰陽童」や「龍面鬼ビランバ」の存在から迂闊に召喚すらできなくなった。


現在では3コアブーストが可能なライバルが多く増え、それらの中でデッキとの相性が良く無ければ採用は望めないカードとなっている。
活用するならば殻人デッキの総大将「始甲帝」から踏み倒してコアブーストと回復を狙うあたりが定番。
なんだかんだで3コアブーストは決まれば莫大なアドバンテージを得られるので、相性の良い組み合わせを探したい。


アニメやメディアでの扱い

バトスピのアニメは少数の例外を除き、CGで描かれたスピリット達のバトルが見どころである。
当初このスピリットはCGが存在せず、アニメ内で召喚することができなかった。
しかし、烈火魂で兼続のキースピリットとして登場することになり、新たにCGが作られることとなる
これは長いバトスピアニメの歴史の中でも前例が少なく*1、それだけこのスピリットが人気という証拠でもある。


兼続はこのスピリットを2枚以上所持しており、1枚目で得たコアを使って2枚目を召喚。
というか対幸村の1戦目ではフォン・ニード以外のスピリットを一切召喚しなかった。
兼続の真のキースピリット「烈風忍者キリカゲ」の登場以降は繋ぎ、かませの役割に甘んじることとなるが、当時の情勢では妥当な立ち位置であった。


パワーカード大好きな声優、菅沼久義はフォン・ニードも当然大好き。
が、「蜂王」を「ほうおう」ではなく「はちおう」と読んでいたりと残念な間違いも。
ラジオで対戦するときにもかなりの頻度でこのスピリットを採用していた。
そして…


ライバル


蟻王アント・レス
スピリット
7(3)/緑/怪虫・殻人
<1>Lv1 6000 <3>Lv2 10000
Lv1・Lv2『このスピリットの召喚時』
ボイドからコア1個をこのスピリットに置く。
召喚コストに[ソウルコア]を使用していたら、さらに、ボイドからコア3個をこのスピリットに置く。
Lv2『このスピリットのアタック時』
自分のリザーブにある[ソウルコア]を自分のトラッシュに置くことができる。
そうしたとき、相手のスピリット1体を疲労させる。
その後、このスピリットは回復する。
シンボル:緑
フレーバーテキスト:蜂王よ、今こそ因縁の対決に終止符を!


フォン・ニード大好きな菅沼久義がラジオ企画で考案したスピリット。
設定上はフォン・ニードのライバルであるとのこと。
効果はフォン・ニード同様の3コアブースト、そしてアタック時には「ストームアタック」と同様の疲労&回復効果を内蔵している。
イラストは視聴者に募集し、ラジオ内で採用者が発表された。


黒歴史


アルティメット・フォン・ニード
アルティメット
7(緑3極1)/緑/新生・殻人
<1>Lv3 10000 <3>Lv4 20000
【召喚条件:自分の緑スピリット1体以上】
Lv3・Lv4『このアルティメットの召喚時』
BP合計20000まで相手のアルティメットを好きなだけ疲労させる。
【Uトリガー】Lv4『このアルティメットのアタック時』
Uトリガーがヒットしたとき、相手のスピリット1体を疲労させる。
【クリティカルヒット】:ヒットしたカードがスピリットカードなら、さらに、自分のスピリット2体を回復させる。
(Uトリガー:相手のデッキの1枚目をトラッシュに置く。そのカードのコストが、このアルティメットより低ければヒットとする)
シンボル:極
フレーバーテキスト:蜂の王さまの前では、スピリットもアルティメットも頭を垂れる。

アルティメットリメイクの流れで登場した2枚目のフォン・ニード。
バトスピショップバトルの2015年2-3月優勝記念品で裏Xレアとして配布された。
見てのとおり、最大の特徴であったコアブースト効果が影も形もなくなっている。
疲労と回復に特化した効果を持ち、スピリットへのサポートを前面に押し出したデザインとなっており、その使用感はもはや別物。
けっして悪いカードではないのだが、わざわざ手札事故を起こす可能性のあるアルティメットの採用をしてまでやることかといわれると疑問が残る。
結果、こいつは見向きもされることなく環境での実績もなし。
裏Xレアではあるのだが、スピリット時代のような激しい取り合い競争には全くならなかった。


詩姫化


「こんな天気のいい日は、公園で踊るに限るっス。」


人気スピリットを女体化した詩姫にも当然の如く参戦。
その名も「フォンニーナ」という、金髪のダンス大好きっ娘。巨乳
女王制を廃した王が女体化とか矛盾してるだろ
詩姫ブースター第1弾から登場している古参で、チーム・アブソリューツに所属している。
カードパワーの低かった詩姫ブースターでは最大軽減0コストで召喚可能な私服からのオンステージでリメイク元と同じ最大3のコアブーストが可能、更に連続アタックも持つデッキの要とも言うべきスピリットだった。
性能と可愛さを持ち合わせたことで人気も高く、入れ替わりやリストラの激しい仁義なき詩姫ブースターではほぼ常連。
詩姫第3弾には収録こそされなかったが、代わりに同時期に裏Xレアとして配布されたことでリメイク元と同じ立場まで上り詰めたシンデレラガール。ついでに言うとアルティメット・フォンニードよりも遥かに強い。
過去に何度か開催された詩姫総選挙でも毎回上位にランクインしており、記念としてグッズ及びプロモカード化されては毎回ガチカード化する恐るべき子。
かつてフォン・ニードを時代遅れにした【白紫連鎖】を【フォンニーナ】で真っ向から粉砕することも十分可能。
現在は7種類のカードが存在し、その数は詩姫の主人公格であるノア・フルールを上回り詩姫内で単独トップである。


ちなみに彼女をデザインした木下壱氏は後の「詩姫学園」における制服のデザインも担当しており、他の詩姫もそれと同じ制服を着ている。


小ネタ


蜂王フォン・ニード《CAST OFF…CHANGE フォンニーナ!》


フォン・ニードは怪虫であるため、キャストオフに対応する。
このカードを使用することでフォン・ニードを破壊もとい脱皮させながらコスト5の「[クリスマスパーティ]フォンニーナ」を召喚することができる。
わざわざカード2枚を損してまでコスト7からコスト5を出すという無駄極まりない動きだが、[クリスマスパーティ]は「効果で召喚された場合2コアブースト」のおまけ効果があるため意外と噛み合っている。
もともと「キャストオフ」自体がこういった動きのためのネタカードという側面が強く、両者を共存させる構築ならぜひ狙ってみたい。


強さとは、すなわち追記、修正!お前たちの目指すべきアニヲタwikiは…ここにあるッ!

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*1 他は竜騎将ディライダロスやペンタンシリーズが該当。

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