登録日:2026/02/04 Wed 15:39:08
更新日:2026/08/11 Tue 21:44:19NEW!
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人生は、たった一言で全てが変わることがある。
『魔術師クノンは見えている』とは、日本のライトノベル。
●目次
【概要】
『小説家になろう』にて2021年8月5日より連載中。作者は南野海風。
書籍版はKADOKAWA『カドカワBOOKS』より刊行中。既刊8巻。イラストはLaruha。
盲目の少年クノンが「魔術で目を作る」ことを目標に魔術の研究をする物語。
魔術のある異世界モノだが、この手の作品では珍しくバトル要素はほとんどなく、クノンが魔術で様々な研究を行っていくのが主なストーリーとなっている。
1巻はプロローグ的な内容であり、1巻だけで5年も月日が経過している。
クノンが魔術学校に入学する2巻からが本番であり、そこからは1巻あたり数か月のペースで進む。
【あらすじ】
生まれつき目が見えない少年クノンは、人生に悲観し無気力な日々を送っていた。
しかしある時魔術の授業で「水球」を使用したところ、「目玉と同じくらいの大きさ」と言われたことで、「魔術で目を作る」という発想に至る。
それにより魔術に強い興味を持つようになったクノンは、本格的に魔術を学び始め……。
【用語】
- 英雄の傷跡
はるか昔、17の国から1人ずつ勇者が集まり魔王を討伐した「十七王大戦」のあと、勇者の子孫たちに生まれるようになった、生まれつき「何かが欠けた」者たち。
欠けているものは体の一部だったり感情や感覚だったりと様々。
国によって尊いものとして扱われる場合もあれば魔王の呪いとして忌み嫌われる場合もある。
- 紋章
魔力を持つ者の体に現れるマーク。
火、水、土、風、光、闇、魔の七つの系統に分かれており、系統に対応した属性の魔術を行使できる。なお光、闇、魔は希少性が高い。
同じ属性でも一ツ星~五ツ星の5つのランクに分かれており、星が多いほど魔力の総量が多くなる。
二ツ星が最も多く、四ツ星は現在世界に6人のみ、五ツ星に至っては過去の記録に残るのみで現在は存在しないとされる。
魔術を発動する際に描く魔法陣もこの紋章。
魔術師は感覚的に自身に刻まれた紋章を描くことが出来、最初は魔術の名前を詠唱することで自動で紋章を描き、慣れてくれば詠唱しなくても自分で紋章を描けるようになる。
この魔法陣をそのまま組み合わせた魔術を定型魔術と呼ぶ。
それに対し、個人のオリジナル魔術は魔法陣を分解・再構築することで発動する。魔法陣を改造することを重奏と呼び、重奏した数が多いほど制御が難しくなるためその魔術のレベルの高さを物語る。
- 魔力
魔術を使うためのエネルギー。
魔術を使うと魔法陣からその魔法陣の形の魔力が放出される。
使えば使うほど術者の意思や魔術のイメージに添って質が変わる「変質化」という現象が起きる。
- 魔導具
魔力を流すことで動く道具。作成する職人は「魔技師」と呼ばれる。
- 固有魔術
特定の人物にしか使えない魔術。
- ヒューグリア王国
クノンの祖国。土壌がよく農業が盛ん。
どちらかと言えば保守的な風潮だが王位継承権においては実力主義の面が強く、継承権争いが良く起こる。
- 魔術都市ディラシック
魔術学校のある都市。帝国、聖教国、新王国の3つの大国に囲まれており、どこの国にも属さず独立している。
グレイ・ルーヴァによって支配されており、魔術師が強い影響力を持つ。
- 聖教国セントランス
ディラシックに隣接する大国の一つ。輝女神キラレイラを信仰する宗教国家。
- アーシオン帝国
ディラシックに隣接する大国の一つ。
◆魔術学校
魔術都市ディラシックにある、魔術を学ぶ学校。12歳から入学可能。
上記の通り、2巻以降のメインの舞台。
学校内では魔術が全てであり、祖国での権力などを持ちこまないのが暗黙のルール。
◇クラス
生徒たちを主に実力で割り振った区分。クラスごとに学ぶ内容・学校での過ごし方が異なる。
- 特級クラス
別名『自由研究組』。
既に一端の魔術師と言っていい実力者が所属し、一流の魔術師を育成することを目的とする。
自分でしたいこと、学びたいことを選んで勝手にやってよい。
昔は研究費用を稼ぐために魔術で他人から奪ったり詐欺にあったりする魔術師もいたため、「自分でお金を稼げる」ことを一流の魔術師の条件の一つとしており、家賃以外は自分で稼いだ金だけで過ごさなくてはならない。
授業を受ける必要はなく学校の設備も自由に利用できるが、研究で実績を上げたり教師の手伝いをしたりして単位を稼ぐ必要があり、一年間に10点以上単位を取れなければ二級クラスに降格させられる。
どのような理由であれ一度下のクラスに行くと二度と特級クラスには上がれない。
- 二級クラス
別名『教師付き』。
一般的な学校での過ごし方と最も似ている。
最も人数が多く、中には経済的な事情などで特級クラスに入れんかっただけで実力なら特級相当の者もいる。
- 三級クラス
別名『基礎組』。
紋章を持つが魔術の基礎ができていないものが所属し、基礎から魔術を学ぶ。
◇派閥
特級クラスの生徒の大半が属する互助会。
派閥内での実験の協力や備品等の共有、対人関係のトラブルから数の力で身を守る、といった目的の下所属する。
大まかな活動方針に応じて4つの派閥があり、各派閥に30人前後所属している。
昔は派閥間の争いも激しかったが、現在はライバル視はすれど敵対はしておらず、派閥の垣根を超えて協力することもある。
- 実力の派閥
個人の能力を磨くことを重視する派閥。
- 合理の派閥
合理性を重視し、少人数のグループで情報交換をし合い魔術を磨く派閥。
- 調和の派閥
集団を重視し、大人数での活動が多い派閥。
- 自由の派閥
各々が好きに活動する派閥。
無所属との違いは互助会という派閥の役目自体は果たしている点。
【登場人物】
- クノン・グリオン
CV:早見沙織
主人公。
ヒューグリア王国グリオン侯爵家の次男で、王国では約100年ぶりに生まれた「英雄の傷跡」の持ち主。
クノンの「傷跡」は生まれつきの盲目という形で現れており、何をするにも介護がなければ成り立たない己の人生を悲観しながら生きていた。
が、ジェニエの一言をきっかけに「魔術を目の代わりとする」ことを思いつき、魔術に強い興味を持つようになる。
それ以来別人のように明るくなり、魔術以外にも様々な物事に興味を示すようになった。
婚約者のミリカとの接し方にも気を遣うようになり紳士としての教育も受け、イコが「どうせならユーモアのある紳士にしましょう」といらんことを思いついたために間違った紳士観を教えられた結果、ユーモアと称して所構わずふざけ倒す立派なハジケリストへと成長。
さらに頻繁に自身の盲目をネタにしたジョークをぶちかますため、周囲からは(デリケートな問題故に素直に笑うわけにもいかないので)大いに困惑されている。
紋章は水の二ツ星で、この手の魔術を題材にした作品の主人公では珍しく膨大な魔力も珍しい魔術も持っていない。
その代わり応用力・発想力が天才的であり、十八番である「水球」の色・形状・温度・粘度といったものを自由自在に変えることでいろいろなことが出来る。
目標は「魔術で目を作る」こと。
最初の段階として視界を得ることから始め、魔力の変質化によって至近距離なら物体の色…そしてそこから絵や文字の識別が可能になった。
そして、5年間学んだことの集大成としてついに「鏡眼」を開発し、普通の人と変わらない範囲の視覚を得た……のはいいが、「他の人には見えないもの」まで見えるようになってしまった。
※「他人には見えないもの」の一例
- クノン自身のそばに立つ巨大な蟹
- 紫色の空、青い木々、真っ黒い太陽などの図鑑とは全く違う配色の自然物
- 黒い片翼を生やした兄イクシオや、左右で瞳の色が違う母ティナリザなど、その人物が本来は持っていない身体的特徴
- 白い大剣を背負った騎士ダリオや、頭に巨大な羽ペンが刺さったミリカ殿下など、その人物が所有してない物品
- 全身がもやの様に不定形な父アーソンに、直視できない程まぶしく発光する師匠ゼオンリーなど、その人物の見え方そのもの
とはいえ気にしなければ問題はないため、一応はこれで短時間なら普通の人と同じくらいには見えるようになっている。
なお、視界を得たことは国に報告した一方、「他人には見えないもの」についてはゼオンリーと二人で相談して結論が出るまで秘匿する事となった。
◆ヒューグリア王国
- ミリカ・ヒューグリア
CV:鬼頭明里
ヒューグリア王国第9王女で、クノンの許嫁。
当初はクノンの暗さに辟易していたが、クノンが明るくなってからは仲睦まじくなっていった。
クノンが頭角を現すにつれ、自分の方がクノンに釣り合っていないと考えるようになり、クノンにふさわしくなるための努力を開始する。
- イコ・ラウンド
CV:内田真礼
グリオン家の侍女。
底抜けに明るい性格で、クノンの人格形成に良くも悪くも大きな影響を与えた。
いらんことを言って怒られることも多い。
- リンコ・ラウンド
グリオン家の侍女でイコの妹。
姉と同様明るいが姉よりはまともで、クノンの間違った紳士観には少し頭を抱えている。
姉のメイド引退に伴い、クノンの侍女としてディラシックに同行する。
- ゼオンリー・フィンロール
CV:島﨑信長
王宮魔術師であり凄腕の魔技師。紋章は土、三ツ星。
俺様な性格の自信家だが、魔術師及び魔技師としての実力は世界的にも有名。
クノンに興味を持ち、弟子に取る。
- アーソン・グリオン
CV:宮本充
クノンの父親で、グリオン侯爵家現当主。
30代前半という若さながら優秀で、国王からの信任も厚い。
息子たちには甘すぎず厳しすぎず程よく接しているが、妻には甘い。
- ティナリザ・グリオン
CV:庄司宇芽香
クノンの母親。
クノンのことをとても可愛がっている。
- イクシオ・グリオン
CV:梶原岳人
クノンの兄。
クノンのことを昔から気にかけていた。
- ロンディモンド・アクタード
CV:加藤亮夫
王宮魔術師総監。
王宮魔術師たちの取り纏め役であり王家家臣として優秀な人物だが、魔術師らしく好奇心旺盛で面白い魔術を目にすると子供のようにはしゃぐことも。
◆魔術学校
◇生徒
- ハンク・ビート
クノンの同期。特級クラス。紋章は火の二ツ星。
入学前に教師の助手として5年間下積みをしていたため同期の特級クラスでは最年長で、学校内に知り合いも多い。
魔術のコントロールに長ける。
- リーヤ・ホース
クノンと同期。特級クラス。紋章は風の二ツ星。
小さな国の貧乏な男爵家の次男であり、魔術師として大成し貧乏を脱却することを目的としている。
- レイエス・セントランス
クノンと同期。特級クラス。紋章は光の三ツ星。
聖教国出身で、当代の『聖女』。
『英雄の傷跡』により、感情が大きく欠落しているため不愛想な態度を取ったり容赦ない物言いをしてしまったりすることがあり、本人も自覚している。
- ベイル・カークントン
特級クラス。『実力の派閥』代表。
面倒見がよく兄貴肌な性格。
- エリア・ヘッソン
特級クラス。『実力の派閥』所属。
派閥内でも一番の美少女と言われている。ベイルのことが好き。
- ジュネーヴィズ
特級クラス。紋章は魔。『実力の派閥』所属。
ねっとりした口調と会話中にしばしば煽るように笑い声をあげる癖のせいで誤解されがちだが、普通にいい人。
- シロト・ロクソン
クノンより一学年上。特級クラス。『調和の派閥』代表。新王国出身。
「雷光」の二つ名で知られ、二年生にして派閥代表に選ばれた実力者。
研究が始まるとズボラになりがちな魔術師では珍しく几帳面で綺麗好き。
- エルヴァ・ダーグルライト
特級クラス。『調和の派閥』所属。
派閥内でも一番の美女と名高い妖艶な女性。研究熱心な性格。
- ルルォメット・ゲインズ
特級クラス。『合理の派閥』代表。紋章は闇。
- カシス・ホーク
特級クラス。『合理の派閥』所属。紋章は風。
美人の多い特級クラスでもトップクラスの美少女。[[見た目と心は。>男の娘]]
- サンドラ
特級クラス。『合理の派閥』所属。紋章は水。
気性の激しい女性。
魔力量がかなり多く、大規模な水魔術を操り「津波のサンドラ」の二つ名を持つ。
- ジオエリオン・フ・ルヴァン・アーシオン
クノンより一学年上。二級クラス。紋章は火。
アーシオン帝国第二皇子。その実力と高貴な佇まいから「狂炎王子」の二つ名で知られる。
皇族としての勉強もあるため二級クラスにいるが、実力なら特級クラスに相当する。
◇教職員
- グレイ・ルーヴァ
ディラシックを支配し、魔術学校を取り仕切っている人物。
1000年の時を生きる不老不死の魔女。
たった一人で帝国・聖教国・新王国の3つの太鼓奥を退けた逸話を持つ。
- サーフ・クリケット
二級クラスの担任。紋章は風。
ゼオンリーとは魔術学校の同期だった。
- サトリ・グルッケ
魔術師・研究者としてかなり高名な人物で、クノンにとっても憧れの教師。紋章は水。
- ジェニエ・コース
CV:山口立花子
三級クラスの担任。紋章は水。
幼少期のクノンの魔術の家庭教師であり、クノンの才能を開花させた張本人。
クノンからは最初の師として認識されている。
【メディアミックス】
- 漫画版
コミックアライブにて2022年6月号より連載中。既刊7巻。作画はLa-na。
- アニメ版
2026年1月より放送中。アニメーション制作はプラチナビジョン。
- 「ラケナリアの夢」
ヰ世界情緒*1によるオープニングテーマ。
- 「Story feat. katagiri」
KOHTA YAMAMOTOによるエンディングテーマ。
視覚障害を自力で克服した方であればぜひ、追記・修正お願いします。
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▷ コメント欄
- 立てて欲しいのほうから立てていただきありがとうございます -- 名無しさん (2026-02-04 16:10:57)
- はやみん主演の少年魔術師 -- 名無しさん (2026-02-04 17:10:19)
- いわゆる「冒険者ギルド」(国の制御を受けない国際的な民間武力組織)の存在が許容されるのはなぜかという疑問に対する脳筋回答がこの作品の魔術学校。魔術学校トップの戦力>大国3つ分の戦力 -- 名無しさん (2026-02-04 17:16:53)
- 「軟派な言動」が本人の性格からじゃなくて、そうするべき振る舞いだから -- 名無しさん (2026-02-04 17:35:28)
- 「軟派な言動」が本人の性格からじゃなくて、そうするべき振る舞いだ(と誤解している)からわざとそうしている辺り、イコの罪は重い。 -- 名無しさん (2026-02-04 17:40:52)
- コミカライズが大当たりの部類だけど、カシスきゅんへの愛が強い -- 名無しさん (2026-02-04 19:40:51)
- 軟派な振る舞いの一つとして口にする、自らをネタにした不謹慎な盲目ジョークは面白いけど「笑っていいのかなこれ…」と複雑な気持ちにはなる -- 名無しさん (2026-02-05 12:20:05)
- 見えないって言いながら速攻見えちゃうのがな -- 名無しさん (2026-02-07 12:10:39)
- ↑そもそもタイトルが「見えている」なんだから、見えないことじゃなくて普通とは違う見え方がテーマなんだろう。実際、視覚以外の感覚による「見え方」と、色彩感知による「見え方」と、魔術の目による「見え方」は書き分けられているし。 -- 名無しさん (2026-02-07 13:44:56)
- 見えてるっていっても脳への負担がでかいから普段は魔力使ってぼやけた視界でしか認識できないんだよな -- 名無しさん (2026-02-10 10:38:43)
- ヘレン・ケラーみたいだ -- 名無しさん (2026-04-11 12:03:48)
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