四国R-14

ページ名:四国R-14

登録日:2011/06/11(土) 14:19:48
更新日:2023/08/07 Mon 13:52:58NEW!
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ドラマ ホラー 水曜どうでしょう htb team_nacs←珍しい全員出演 低予算高クオリティ 何処までも歩いていこう 何度でもやり直そう 衝撃のラスト 涙腺崩壊 正直本当に怖い←それ以上に切ない どうでしょう班の本気 山賊 パニックもの ミスター不参加 ネタバレ注意 四国r-14 team_nacs 嬉野雅道 藤村忠寿 00年秋ドラマ



四国の人達の魂が、死んだら皆、あの石鎚山に集うように、


僕らも何処かで、また、集うことが、あるんだろうか…




『四国R-14』とは、2000年に水曜どうでしょうの番組内で制作され、同年11・12月に放送された怪奇ドラマである。
それまで、ありそうでなかった北のフィンガー5であり北のドリフ・TEAM_NACSが全員出演する初めてのレギュラー番組&ドラマでもある。*1
また音尾琢真が本格的にテレビ出演した初の作品である。(しかも主役)



【概要】

ミスターこと鈴井貴之が映画制作に専念する為にレギュラー放送を一時終了していた期間、ディレクター達も何かやろうという事でドラマのプロジェクトが発足。
ナックスメンバーのうち大泉・安田・森崎と内容について会議し、会社のカネを使って行った温泉で飲んで食って缶詰にまでなった結果、嬉野氏の脚本が採用され、藤村氏が監督を務めた。因みに他に脚本を書き上げたのは安田顕だけだった。*2


ストーリーは、どうでしょう班が2度目の四国八十八ヶ所巡礼で体験した出来事を基にしている。


放送開始の前週に「『四国R-14』を100倍楽しく見る方法」と題し元ネタになった事件&撮影手法を振り返り、放送終了後の年明けの2回のどうでしょうで「メイキングオブ『四国R-14』」と題されたその名の通りのメイキング映像が放送された。


放送当時は、「どうせ大した事ないだろう。だって『どうでしょう』だもん」とタカをくくって見た視聴者達を恐怖のどん底に陥れ、逆に「なんだこれ、怖すぎるじゃん」と視聴率を下げるという本末転倒な結果となった。
しかし、それに耐え抜いた視聴者には意外なラストが待っており、それにしてやられた者も多い。



【驚異の撮影手法】

『四国R-14』では、低予算でありながら他では見られない驚きの撮影手法がとられている。ご紹介しましょう。では、スタジオの大泉さぁん?
ドラマを作ろうにもお金が無い時には参考にしよう。金がなければこう撮れ!


  • 狭い編集卓の上を滑らかに動くカメラ

 →おもちゃのトラックにカメラを載せ走らせる(藤村監督が家から持ってきた)

  • ホラーでお馴染みのえもいえぬ蒼白い光

 →カメラマンが学生時代にお世話になったデスクライトやアウトドア用蛍光ランタンの光

  • 画面に立ち込める不気味な霧

 →手持ち花火を持って走り回る。煙が霧みたいに…

  • ゆっくりとアップになってゆくカメラワーク

 →カメラを台車(ビールとか運ぶやつ)に乗せて嬉野さんが押す*3


…と、高校や大学の映画研究会レベルのチープな手法だが、圧巻の恐怖演出を可能にしたのだからある意味驚異的と言えよう。



【キャスト】

藤木:森崎博之
上島:音尾琢真
大沼:大泉洋
小宮:安田顕
上島夫人:小野優子(元HTBアナウンサー)←一番演技が上手い
エキストラ全部:佐藤重幸(現戸次重幸)


他にもスタイリスト小松等もエキストラ出演している。
尚、小松はドラマ撮影中のテレビカメラのケーブル捌きもやっていた。



【あらすじ】

北海道のローカルテレビ局に勤める「藤木」はある日、編成部からドラマの制作を持ちかけられる。
その話を受けた彼には、半年前に四国でのロケ中に体験した出来事と、彼のみが知る「14番目のテープ」に映っていたある事実を追求したいという思いが生まれる。
その事を相方の「上島」に告げ、彼らの番組の出演者「大沼」と共に四国へ向かう。
ただし、大沼には真実を伝えずに…



※以下、ネタばれ含む



【登場人物】

「俺、なんで思い出したんだろう、こんな事…」


「藤木!あいつはもういないんだ…」


  • 上島

札幌のローカルテレビ局に勤める。
物語は主に彼の視点で進行する。妻の話す事は半分冗談と聞き流しているが、半分は信じている。
後半、大沼に対してある疑心を抱き、ラストには藤木も忘れていた「ある事」を思い出す。
モデルは当然、嬉野先生。だが嬉野先生と違い眼鏡をかけている。



「俺達がどうなっていくのか、その結末が見たいんだよ…」


「でもさ、その先が思い出せないんだよな…」


  • 藤木

札幌のローカルテレビ局に勤める。ドラマの話を受けて今回の旅を発案した。
半年前、円上寺金剛院での撮影は彼がカメラを回しており、内容の確認も彼が行った。
モデルは藤村D。最終話エンディングではそのことを示すように大沼と早食い対決をする様子が映し出された。
だが、四国ロケで実際にカメラを回したのは嬉野先生であり、モデルの藤村監督と違い眼鏡をかけていない(つまり役割と容姿の特徴がモデルとは逆になっている)*4



「俺達は帰るぞ、札幌に帰るぞ、絶対に帰るぞ!!」


「上島さんは、その先の事、もう知ってるんだよね…」


  • 大沼陽

藤木と上島の番組に出演するタレント。
一連の不可解な現象は彼に対してばかり起きているが、実は…


物語開始半年前の円上寺金剛院での撮影直後に事故死している。
藤木と上島もその場にいたが、事故のことも、大沼が死んだこともショックで忘れていた。


モデルはご存知大泉洋!


  • 上島夫人

上島の妻。霊感が強く、それにまつわる体験をよく夫に話す。
モデルの嬉野夫人からして「人の後ろに人が見える」人。


  • 小宮

編成部の人間で、藤木にドラマの話を持ちかける。
モデルは当時のHTB編成部所属で、後にどうでしょうのプロデューサーも務めた四宮康雅氏。 



【シゲを探せ】

視聴者クイズとして行われた企画。
劇中、数多くのシーンで佐藤重幸がエキストラで出演している。
そのシゲの出演シーン、その中のどこにいるかを全て答えられた人全員に、ナックスメンバーのサイン入りポスターをプレゼントするはずだったが、難し過ぎて正解者がいないどころかシゲ本人すら分からなかった。
結局、ポスターは答が惜しかった10人にプレゼントされた。



【余談】

  • VHSで『四国R-14完全版』が発売されていた。

長らく何らかの理由でDVD化は見送られていた……が、2022年12月28日、ついにDVD/Blu-ray化が発表された。なんとマザーテープが夏に見つかったため、DVD/Blu-ray販売の運びになったとのこと。
本社移転に伴う資材整理で見つかったのだろうか。


  • エンディングテーマとなったIn the Soupの『川』は後に、『ユーコン川160キロ』(カヌーによる川下り)のエンディングにも使用されており、同じ回では大泉が「俺達は帰るぞ~」とこのドラマの台詞を呟いていた。

  • 安田の出番が極端に少ないが、彼は同時期鈴井の映画『man-hole』で映画初主演を務めており、恐らく映画撮影との兼ね合いからこうなったものと思われる。

『水曜どうでしょう写真集2』収録の本ドラマ写真に関するコメントでも「安田のみ四国ロケに都合が合わず参加できなかった」と記されている。


  • 再放送版『水曜どうでしょうclassic』では、このドラマの前後に放送された『原付西日本制覇』・『リヤカーで喜界島一周』の放送自粛*5の影響か、現在は封印されている。但し地域によっては放送された模様。

  • 藤木を演じた森崎は、後にドラマのロケだけではなく、どうでしょう本編の四国八十八ヶ所の旅に実際に参加することとなる。

また2016年に鈴井貴之が制作した舞台『OOPARTS Vol.3「HAUNTED HOUSE」』において、鈴井と共に藤村D・森崎が出演し、期せずして「ドラマの出演者」と「監督」の共演が実現した。


  • 戸次は、この時の四国ロケがきっかけで讃岐うどんにはまったとの事。(『おにぎりあたためますか』より)

  • 怪奇現象についてはこの作品中では「白い手が映り込んでいた」という形で再現されているが、『四国八十八ヶ所Ⅱ』で実際に撮れたものとは異なる。

これは嬉野先生がその画像について「カメラが突然止まった」と嘘をついて隠したため、無難な形で表現せざるを得なかったから。
実際に撮れたものは映像が下から走査線が1本1本消えていったというもの。当然大泉洋も消えていったため、天皇寺高照院での怪奇現象も相まって「これはヤバい」と判断し嬉野先生がその場で削除した*6


  • 関連は不明であるが、絵はがきの旅1にて風邪をひき発熱してもなおロケに引きずり回されヤケになった大泉が「僕はもう四国で死んでやろうと思って」「僕に出来る唯一の抵抗だよ、死んでやんだよ」と喚き出す場面がある。



「どう?面白くなってきたでしょう?」


「もっともっと、面白く出来るよ?」


「もっともっと、面白くしてあげられるよ?」


「だからさ、Wiki篭りの皆さん、みんなでまた、一緒に追記・修正の旅に出ましょうよ…。」


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  • どうでしょう軍団の本気を見た気がした。低予算というのが全く気にならない良いドラマ。 -- 名無しさん (2013-06-12 00:11:51)
  • どうでしょうDVDの副音声で言ってたが、踊る大捜査線の監督は、このドラマのファンらしいな。 -- 名無しさん (2013-07-02 23:07:47)
  • エンディングテーマの『川』は何度聞いても名曲、ユーコン川下りのテーマソングに選ばれるのも納得。。 -- 名無しさん (2015-01-19 00:22:58)
  • 最後の最後に不意討ちで泣かされる -- 名無しさん (2015-03-30 21:10:13)
  • ドラマ本編で涙腺緩々のとこにラストで嬉野Dのあのコメントだからな。もうボロボロ泣いたよね -- 名無しさん (2015-11-08 00:17:00)
  • 舞台『FOUR』のラスト→このドラマ→2006年のジャンボリー→舞台『HONOR』と繋げてみると「彼岸と此岸に立つ人間」のキャストが妙に連鎖している気がして不思議な気がするなあ…。 -- 名無しさん (2017-04-03 09:33:44)
  • ↑の続きだが、この連鎖に『HAUNTED HOUSE』を繋げると余計連鎖感が強くなったり。 -- 名無しさん (2017-09-09 18:54:55)
  • 絵はがきの旅の愚痴、ネタバレというかうれしーが何となく覚えてて拾った可能性も無くはない -- 名無しさん (2022-12-21 22:32:18)

#comment

*1 この次に全員出演するドラマは2012年の『スープカレー』まで、ギャグよりなのを加味しても2002年の『雅楽戦隊ホワイトストーンズ』まで待たされる事になる
*2 2回目の会議にて安田は約40分遅刻してきた立場にも関わらず、飯を食うだけで身が入っていない他の面々に怒って帰ってしまった。
*3 普通の映像作品だと専用の車を使う。2023年発売のDVDの副音声にて該当の映像を見た大泉洋は、「専用のものだとこの動きはしない」と少し感心したような言葉を漏らした。
*4 但し容姿に関しては、2017年現在嬉野先生も眼鏡をかけており、藤村監督も演劇活動をするとき外している時があったりする。
*5 共に法令違反が判明、後にDVD化はされている。
*6 DVD19巻の副音声で明かされた。なお、大泉本人にも話の流れでこの真実は伝えられ、いつものように「この時聞いてたら(ロケを)やめてるからな」とボヤいていたのだが、約10年後の「四国R-14」のDVD副音声収録時にはすっかり忘れてしまっている様子だった

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