茶も酒と並び、世界中で飲まれているが、その種類は地域によって、あるいは種族によって大きく異なる。
いわゆる発酵茶を好んで飲むのは王国文化圏と帝国が中心で、産地である中央では無発酵の茶葉から淹れた茶も飲める。
東域でも発酵茶は好まれるが、水が貴重な東域では牛乳や羊乳などの家畜の乳を沸かして茶を煮出して飲むことが多く、湯で淹れて飲むのは香草茶が中心となる。
南域に入ると茶といえば香草や花を乾燥させたものを使う香草茶や花茶が中心となる。
色とりどりの草花を硝子製の茶器で淹れ、目でも楽しむのが南域の茶の楽しみ方であるとされている。
この見た目にも鮮やかな花茶は南海貿易を通じて王国にも入ってきており、貴族の間では密かな流行となってる。
逆に、真水を使う茶は西方諸島では贅沢品であり、主に中継貿易品目として素通りしてしまう。
マーフォークには湯を使う茶は文化的に馴染みが薄く、やはり中継貿易品として南海を通り過ぎてゆく。
サンドフォークにも、いわゆる喫茶の文化はないが、大きな狩りの前に氏族の狩人が自らの精神を鼓舞するために古柯を乾かしたものを湯で淹れて飲む風習が残っている。
エルフは茶というと薬草茶なのだが、王国式の喫茶文化の中で育っている者も多いので、発酵茶も好む。
ツリーフォークは専ら水で淹れる香茶や柑橘類の薄切りを入れて香りを移した水を茶の代わりに飲むことが多く、火を使う湯には馴染みがない。
ドワーフやノームは鉱山や炉の前で働くことが多いため、仕事場では水と塩、その他は酒を飲むことが多いが、自宅などでは煎った麦を煮出した茶を淹れて飲むこともある。
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