牙を持った蚯蚓のような姿で、砂地や土中に穴を掘って暮らす。
その頭部分に大きく開いた口に入る物なら何でも喰い、際限なく大きくなるので動物性の飼料として養殖されている。
だが、これがひとたび大型化すると人をもたやすく飲み込む大きさになるため、養殖には厳重な管理が必要とされる。
駆除対象としても頻繁に名前を聞くが、大抵は目に付く大きさになった時点で駆除されるので、大きな被害が発生するような事態には滅多になることはない。
ここまで危険を伴う魔獣がよく養殖されているのは、偏に牙蟲の養殖が非常に簡単で、餌代もかからないため、利益率が非常に良く、また東域ではサンドフォークが牧で飼育する竜の餌としてよく用いているため、大口の顧客がつかみやすいということもある。
また、東域では単なる家畜の餌以上に、油で揚げた牙蟲に塩と好みの香辛料をまぶして食するという文化もあり、大きな街では人差し指ほどの大きさの揚げ牙蟲を袋に詰めて量り売りにしている光景をよく見かける。
特に最近では、塩の代わりに甘蔗糖を砕いたものや蜂蜜をかけるなどして、甘くした揚げ牙蟲がシェラハザードの屋台を中心に流行しており、中央からもそれを求めて来る者がいるほどの人気を見せているという。
コメント
最新を表示する
NG表示方式
NGID一覧