カンザーローブの南に位置する、南域の王立魔導学院は、この国の最高学府である。
南域独立に尽力した御三家のガレ・ハは独立以前の、宗主国に搾取されるままであった祖国を憂い、帝国式の進んだ教育を南域に持ち込んだ。
それと共に魔導学院を設立し、当時の南域には馴染みのなかった学問で身を立てる道を拓いたと言われている。
設立場所に選ばれたのは、ガレの故郷の森であり、ここは南域エルフの集落であった。
元々南域の中では比較的教育水準の高い地域であったことが理由のひとつであったとされ、行政府にも近いこの地に魔導学院が建てられた。
現在の魔導学院は南域魔導騎士への登竜門であり、魔導学者を目指す若者たちの目標でもある。
講師はエルフやツリーフォーク、ヒュームと隔たりなく、優れた学識を持つものならば誰でも登用される。
学生街を離れると、エルフの加工師が営む職人街や、ツリーフォークの経営する薬局が軒を連ねる。
この街は魔導学院で学んだ知識を活かす職を選ぶものが多く、アルトセレアやスィンザークのような魔導具の生産地として名が通っている。
また、魔導学者の多い土地柄、南海貿易で入ってきた王国製の魔導機械を使った製紙工場なども存在する。
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