王国領最大のツリーフォークの集落を有する森で、ここのツリーフォークは圧倒的に花人種が多い。
花人種のツリーフォークは樹人種ほど強い体や力を持たない代わりに魔術的な素養が強く、熟練の花人種の魔導師はエルフのそれに匹敵すると言われているが、概して花人種は短命で、成人するまでに七~八年、寿命を迎えるまでに二十五年程度しかない。
アルトセレアでは薬草や香草の栽培が盛んで、それらの大部分は薬や精油、香油などに加工され王国内で流通に乗せられる。
とくに有名なものは薔薇から作られる精油で、遠く東域から西方諸島まで流通している。
また、アルトセレアはアルトロゥと並ぶ木材の産地でもあり、王国で作られる建材や家具などの大半はこの二つの森から産出している。
その生産と消費はツリーフォークたちが管理しており、乱暴な開発は許されない。
この森の橄欖は食用だけでなく、油を搾ってシャルーヤや他の街で使われる。
特にシャルーヤでは橄欖油を使った魚の油漬けを特産としており、この街との交流が深い。
大概のツリーフォークがそうであるように、アルトセレアのツリーフォークも金銭に対する興味が薄く、売買というより物々交換で取引が成立することもしばしばある。
ちなみにツリーフォークが喜ぶのは酒と肥料であり、アルトセレアでもシャルーヤで獲られた魚の内臓などを使って肥料が作られている。
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