かつて、神は神域よりこの世界に降り立った。
その時、世界は知恵ある龍の世で、人々は龍におびえながら暮らしていた。
神々は激しい戦の末、暴虐の邪龍帝ギルガンテスを打ち滅ぼし、邪なる龍の一族の支配から人々を救った。
その戦を生き延びた知恵ある龍たちは人々と共存することを約束し、神々に許しを請うた。
この戦ののち、神々は降りかかる災いから人々が自らの身を守れるように魔術の火を与えた。
しかし知恵ある龍はこれをよく思わず、獄炎司る邪龍王ダグザルカンは自らの眷属を率いて再び神々に反旗を翻し、戦を挑んだ。
これに対し、心ある龍の一族の長であった蒼穹の王者ラミアテスカトリと、魔術の力を得た人々が立ち上がり、世界全体を長き戦の炎が包み込んだ。
その戦の中で、知恵ある龍はそのほとんどが死に絶え、ラミアテスカトリもまたダグザルカンを倒すのと引き換えに命を落とした。
残った知恵ある龍たちは神々への服従を誓い、それを以て神々も竜の種を世に残された。
しかし、代わりに神々は竜が二度と神々に弓を引かぬように竜の知恵を奪われた。
これにより、新たに生まれる竜に太古のような知恵は失われ、獣に堕とされた。
戦を生き延びた五柱の龍に、知恵ある龍を率いた二柱を加え、神々は七賢竜と称した。
この二度の戦により、竜の世は終わりを告げ、人の世が始まったのである。
コメント
最新を表示する
NG表示方式
NGID一覧