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『宇宙戦艦ヤマト2』(うちゅうせんかんヤマト2)は、讀賣テレビ放送製作・日本テレビ系で1978年10月14日から 1979年4月7日、土曜日の午後7時から7時30分、全26話で放送されたテレビアニメ。
通称「2」「ヤマト2」。
『宇宙戦艦ヤマト』シリーズのテレビアニメの第2作目。『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』(以下『さらば』と略す)のテレビ版にあたり、地球と白色彗星帝国との戦いを描く。
『さらば』の公開時期に間に合わない関係の商品展開をバックアップする目的で、秋以降のテレビシリーズ化は決定しており、初報道されたのは、『さらば』公開以前の1978年6月25日発行の「ヤマトファンクラブ本部」会報第4号であった。『アニメジェネレーション ヤマトからガンダムへのアニメ文化論』(井上静、社会批評社、ISBN 978-4-916117-59-5)では、続編制作のためとの記述もある。
単なる映画作品の長編化ではなく、設定の細部や結末は映画と異なったものが用意された。これは、製作者の1人である松本零士が『さらば』での特攻を美化するような結末を良しとせず、「生き残って再建の苦しみを描くべき」と主張したのが主な理由である。この変更は放送当初に決まっており、一部メディアにおいて変更内容が明言されている。
裏番組に『まんが日本昔ばなし(MBS系列)』があるにも関わらず、ヤマトブームということで視聴率的にも好調で、関連玩具も良く売れていたという。この視聴率が好調でメインスポンサーの野村トーイはアカデミー製作に放送延長を希望するも製作スタッフから最初から全26話という予定だったため、放送延長は実現することはなかった。
本作の続編として『宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち』が制作される。本作のヤマト発進が西暦2201年11月4日で、テレザート星への到着に50日程度を要しているため、最終話までには西暦2202年に変わっているはずだが、本作の1か月後から始まるという設定の『新たなる旅立ち』の放送にあたり、西崎プロデューサーは「登場人物に年を取らせたくないため、西暦2201年にする」とコメントしている。
オープニング主題歌
エンディング主題歌
「テレサよ永遠に」はもともと劇場版『さらば宇宙戦艦ヤマト』の挿入歌として収録されたが、未使用に終わり、改めて本作のエンディングとして起用された。
BGMについても、第1作と『さらば』のBGMや、そのアレンジバージョンが数多く使用されたが、本作のために新規に録音された楽曲はなく、ほぼ全てがストック音源からの流用であった。ただし例外として、本作放送中の1978年12月に発売されたインスト・アルバム『ニューディスコ・アレンジ 不滅の宇宙戦艦ヤマト』(MR-3162)から3曲が使用されている。このアルバムはヤマトシリーズの楽曲を手がけた日本コロムビアではなく、ポリドールの独自企画盤であったため、版権の関係で、その後に発売された『ヤマト2』の各種サウンドトラック集のいずれにも収録されていない。『不滅の宇宙戦艦ヤマト』自体もCD化されていないため、現在では耳にする機会が非常に限られているレアな楽曲となっている。
話数 | サブタイトル | 脚本 | コンテ | 演出 | 作画監督 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 2201年ヤマト帰還せよ! | 藤川桂介 | 石黒昇 | 石黒昇 | 白土武 |
2 | 彗星出現・ヤマトを改造せよ! | 館俊介 | 安彦良和 | 小泉謙三 | |
3 | 地球の危機に起てヤマト! | 白土武 | |||
4 | 未知への発進! | 藤川桂介 | 石黒昇 | 小泉謙三 | |
5 | 主砲全開! 目標ヤマト!! | 安彦良和 | 白土武 | ||
6 | 激戦! 空間騎兵隊 | 館俊介 | 小泉謙三 | ||
7 | 逆襲! 姿なき潜宙艦(スペース・サブ) | 藤川桂介 | 石黒昇 | ||
8 | 宇宙気流! 脱出不可能 | 柳田正夫 | |||
9 | 突撃! ヤマトを爆沈せよ! | 棚橋一徳 | |||
10 | 危機突破! 吠えろ波動砲 | 小泉謙三 | 白土武 | ||
11 | 復讐の鬼・デスラー総統 | 柳田正夫 | 小泉謙三 | ||
12 | ヤマト空洞惑星に死す!? | 安彦良和 | |||
13 | 猛攻! テレザート上陸作戦 | 館俊介 | 奥田誠治 | 白土武 | |
14 | 反撃! テレサを発見せよ | 石黒昇 | |||
15 | テレサ・愛のはじまり | 藤川桂介 | 安彦良和 | 小泉謙三 | |
16 | テレサ・愛と別れ | ||||
17 | テレザート・宇宙に散る! | 白土武 | |||
18 | 決戦・全艦戦闘開始! | 館俊介 | 石黒昇 | 宇田川一彦 | |
19 | ヤマト・激突ワープ!! | 藤川桂介 | 安彦良和 | 小泉謙三 | |
20 | ヤマト・奇襲に賭けろ! | 石黒昇 | |||
21 | 壮烈・土方艦長の死! | 宇田川一彦 | |||
22 | ヤマト・徹底抗戦せよ! | 安彦良和 | 小泉謙三 | ||
23 | 宿命の対決! | 白土武 | |||
24 | 死闘 二人の勇士! | 宇田川一彦 | |||
25 | ヤマト 都市帝国攻略作戦 | 館俊介 | 白土武 | 白土武 | |
26 | ヤマトよ永遠に | 安彦良和 | - |
太陽系外周警備から地球に帰還する途上のヤマトから物語は始まる。なお「総集編」では、メインの乗組員が全員乗り込んで太陽系外周警備に旅立つところから始まり、第11番惑星で空間騎兵隊を救助した際にテレサのメッセージを受信し、テレザート星へと向かっている。
『宇宙戦艦ヤマトII ヤマトよ永遠なれ!』(全96分43秒)が、1979年10月6日、読売テレビ製作・日本テレビをキー局に放送された。ストーリー冒頭部は、太陽系外周警備に出たヤマトが第11番惑星で謎の艦隊に攻撃され、謎の通信を受けて地球へ帰還せず直接発信源へと向かう展開に変更されている。
『宇宙戦艦ヤマト 完結編』公開の直前、1983年1月3日に84分に短縮されてよみうりテレビで再放送された。
1985年1月に日本コロムビアからビデオソフト販売(全96分40秒)にあたり、『宇宙戦艦ヤマト2 総集編』に改題され、1984年12月25日にフジテレビでタイアップを兼ねて本編90分20秒で再放送された。
日本コロムビアのビデオマスターを使用し、1994年10月21日に松竹からビデオが、創美エンタテイメントからLDが再発売されている。
『宇宙戦艦ヤマト2 DVDメモリアルボックス』(2001年1月25日発売)の映像特典版は東北新社に残っていた本編94分53秒のビデオマスターから製作されている[1]。
『さらば宇宙戦艦ヤマト』と設定が著しく異なる事項についてのみ以下に記す。
地球連邦ヤマトがガミラス帝国との戦いに勝利し、地球に帰還してからおよそ1年の間に再興させることに成功した。それと合わせて、地球連邦が発足した模様。地球連邦を代表する、大統領も選ばれる。また日本がおおよその中心地点となっている様子である。しかし、ガミラス帝国の滅亡、及びイスカンダルからの技術を受けたことによる波動エンジン、波動砲の発展型たる拡散波動砲の開発に成功、それを基軸とした強力な宇宙艦隊の配備を行ったためか、地球連邦の幕僚達は危機感に薄い傾向が見られるようになってしまう。ただその中で、ガミラスとの戦争時代から防衛軍長官を務める藤堂は、危険を主張する古代らを信用していた。なお、第11番惑星基地の壊滅を始めとして、地球防衛軍艦隊の壊滅、月基地の壊滅、地球への直接攻撃等による多大な被害を受けている。その中には、名将とされる土方竜提督の戦死や、最新鋭艦アンドロメダの撃沈なども含まれている。白色彗星帝国大帝ズォーダーを頂点に、銀河中を支配して回る強大な帝国。惑星による本拠地は置いてはおらず、移動要塞都市で動き回り、行く先々の国家を滅ぼして支配下に納め続けていた。アンドロメダ星雲の支配を完了した彗星帝国は、次なる目標を地球のある銀河系へと定める。先行部隊にナスカ司令率いる偵察艦隊、主力にバルゼー率いる第7艦隊、ナグモー、ゲルン両提督による機動部隊を動員させている。後衛には、ゴーランド率いるミサイル艦隊や、陸戦隊のザバイバル将軍を置いた。しかし、地球艦隊による思わぬ抵抗の前に、主力艦隊と機動部隊は全滅し、後衛でテレザート星を守備していたゴーランド、ザバイバル両軍も壊滅してしまった。加えて都市も破壊され、最期の頼みの綱である超巨大戦艦もテレサの力により破壊され、ズォーダーも戦死した。ガミラス帝国ガミラス帝国のデスラー総統が、ヤマトへの奇襲に失敗して瀕死の所を彗星帝国に救われた。その蘇生技術と、生き返らせてくれたズォーダーに感服し、デスラーは白色彗星帝国と(少なくとも形式上・儀礼上では)対等の同盟関係を結ぶに至った。彗星帝国に身を寄せてから、デスラーは腹心であるタラン将軍と共に、ガミラス帝国将兵を招集させて戦力を集めた。ズォーダーからは信頼を形に応えるようにして、デスラー専用の戦艦を譲渡している(映画版ではそうであるが、テレビ版は不明)。その後、ヤマトへの復讐戦を挑み続ける中、彗星帝国の反デスラー派であるサーベラーの妨害を受けつつも復讐は果たされ、彗星帝国とは別行動、すなわち新天地発見の旅に出ることになる。テレザート星テレサが幽閉されていた惑星。テレザート星系に白色彗星が侵攻してきた際には、侵略行為を停止するように警告を発していた。テレザート付近を通過しようとした彗星帝国を妨害しようと、テレサの手で惑星を爆破した。宇宙戦艦ヤマトシリーズの登場人物一覧も参照。『さらば宇宙戦艦ヤマト』と設定が著しく異なる事項についてのみ以下に記す。
真田、佐渡を含む16名(佐渡の確認人数「18名」より)が救命艇で地球へ帰還するが、古代は救命艇の発進直前に艇から飛び降りヤマトに残り、また、森雪もヤマトに残っていた。しかし上記のテレサの説得により島を含めて3人がヤマトで帰還している。よって19名が無事帰還している[2]。
サーベラー、ゲーニッツ、バルゼー、ミルのキャラクターデザインが変更になったほか、白色彗星帝国側の登場人物の服装のデザインが全面的に変更になっている。
デスラーがズォーダーによって評価されることを快く思わないサーベラーによる、デスラーを陥れる陰謀が直接的に描かれる。
地球防衛軍首脳部は、ヤマトを改装してアンドロメダ並に自動制御化することを目論み、古代はこれに反対する。なお、テレザート星へ旅立つ直前に真田志郎、徳川彦左衛門らによってヤマトは波動エンジンの出力向上などの改造を施される。
地球防衛軍側の宇宙空母、白色彗星帝国側の旗艦「メダルーザ」等が登場する。
松本零士により雑誌『冒険王』に連載されたが、11番惑星の戦いまでで打ち切りとなっている。
本放送時、野村トーイからダイキャスト製のヤマト、アンドロメダ、アナライザー、コスモタイガーIIが発売されており、ヤマト作戦司令室やプラモデル等も発売された。
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