量子論とは何でしょうか。「量子論」という言葉を耳にしたとき、最初に気になるのは「量子」とは何かということでしょう。
量子とは、「一つ二つと数えられるカタマリ」のことです。
連続量と離散量
量子は離散量です。離散量とは離散的に変化する量のことで、連続量とは言葉通り連続的に変化する量のことです。
例えば、連続量では、体重50.3キロの人がいて、その人がだんだん太っていくとき、いきなり50.4キロにはなりません。
50.31キロ、50.32キロなどを経て50.4キロになるはずです。
50.3と50.4の間には無限に細かい「数値」があります。これが連続量です。
量子などの離散量は、例えば鉛筆の本数といったように1.5本などという値をとりません。一本か二本といった具合です。
量子論とミクロの世界
私たちが普段住んでいて目に見ることのできる世界はマクロの世界です。
マクロとは、巨視的と言ったりもして、「ミクロ」の対義語にあたります。
ミクロな世界とはどういうことでしょう。
私たちが目に見ることのできる物質は原子からできていて、原子もさらに原子核と電子からなっています、原子核はさらに陽子と中性子から構成されていて、陽子や中性子もクォークからできています。
このように「ちっちゃなっちっちゃな」世界のことをミクロの世界といいます。
量子論は主に原子以下のサイズを扱うことになります。
量子論の奇妙な法則
量子論は奇妙な法則によって支配されています。
まず第一に紹介するのが「波と粒子の二面性」があります。
これはどういうことでしょうか。言葉通り、粒子は波でもあり、粒子でもあるということです。
これはどういうことかはあとで説明するとして、まずこれを受け入れてください。
光の正体はなんだと思いますか?
光は粒粒の粒子だという人もいれば、波のようなものだという人もいるでしょう。
実際は「どっちでもある」というのが答えとなります。
もう一つの法則は「状態の重ね合わせ」です。
ある箱を用意して、その中に電子を一つ入れます。(電子も量子論で扱われるものの一つです)
そしてその箱の真ん中に仕切りを入れます。
左側と右側に分かれるのですが、箱を開けたとき右側にあるか左側にあるかどちらにあるのでしょうか。
普通の感覚としては、開ける前から左なのか右なのか決まっているはずです。
テニスボールを入れたとしたら、開けなくても右なら最初から右にあり、左なら最初から左にあるはずです。
しかし量子論で扱う粒子では違います。
答えは開ける前は「どちらにもある」というのが答えになります。
これは、観測できないからわからない。というのではありません。
本当にどちらにもあるのです。
右にある確率が何パーセント左にある確率が何パーセントというように状態が本当に「重ねあわされて」いるのです。
これがまず量子論への基礎となります。
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