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Smallwikipedialogo.png | このページには、クリエイティブ・コモンズでライセンスされたウィキペディアの記事が使用され、それをもとに編集がなされています。使用された記事はスペースハリアーにあり、その著作権者のリストはページの履歴に記録されています。 |
スペースハリアー(ムービングタイプ)
テンプレート:コンピュータゲーム『スペースハリアー』(Space Harrier)は1985年にセガが発売したアーケードゲームである。開発者は鈴木裕。『ハングオン』に続くセガの体感ゲーム第2弾として発表された。デラックス筐体の出荷価格は166万円。
公式略称は『スペハリ』[1]。
アナログスティックで主人公ハリアーを操作し、スティックに取り付けられたトリガーおよびボタンまたは筐体に設置されたボタンで弾を撃ち、全18ステージで構成される幻想的な異世界で敵や障害物などを破壊したり避けながら突き進む擬似3Dシューティングゲームである。
自ら筐体にまたがり、それを動かして操作する『ハングオン』などとは異なりアナログスティック操作に連動してダイナミックに稼動する筐体、発色数32,000色による鮮やかな画面や、メインCPUにMC68000を2個、サブCPUにZ80を搭載し巨大なキャラクターを表示できる圧倒的なハードスペック、ヤマハのYM2203(OPN)にPCMによるベース、ドラムスを加えたサウンド(作曲は川口博史による)、地平の3D表現・多重スクロール・高速スクロールなどの高い技術など、ゲームの技術進化を率先して取り入れている。
筐体は二種類あり、ジョイスティックの動きに合わせて前後左右(でかつ、斜めに傾いて)に揺れ動くコクピット式のムービングタイプと、後にゲームコーナーのプレイ場所の確保と、生産コストダウンを兼ねてコクピット式を廃し、ジョイスティックと画面に向かい合って固定式の座席に座り、体感要素を薄めたスタンダードタイプともいえそうな簡易版も発売された。
アーケード版が登場して以来、多くのパソコンやコンシューマー機器用ソフトとして移植され、アレンジ製作や販売もされている。
遥かな宇宙の果てにある平和なドラゴンランドは、凶悪な魔生物に襲撃により、今や魔生物や、破壊マシーンの巣窟と化していた。
若き超能力戦士ハリアーはドラゴンランドの危機を救うべく、ショットガンを手に単身、ドラゴンランドへと突入していったのである。
敵キャラクターは浮遊岩石を除いて、出現した瞬間にそれぞれ固有の効果音を出すのが特徴で、ムカデンスの場合は独特の電子音を発する。
浮遊岩石浮遊している岩石。前方から迫ってくるが、弾は撃ってこない。ムカデンス複眼のような機首の戦闘機で、画面を直線的に動いて弾を撃つ。名前の由来なのか、ムカデ競走のように数珠つなぎのように出てくる時もある。トモス3体で登場する。花弁のような殻によって本体をガードし、本体を開いて弾を撃つ際に攻撃しないと破壊出来ない。アイダ顔面石像で、只地上にいるもの、地上から浮き上がるもの、空中を時計回りに円運動しつつ、ハリアーに向かって炎弾を吐く種類に分かれる。スケッグステージ2にのみ登場する緑色の敵。ムカデンスに近い動きをする。キャナリーステージ3と10に登場する空中敵。前方上空から飛来し、炎弾を吐く。ルーパーステージ3等に登場。波を描くようにしてハリアーに迫ってきて、3ステージ後半ではスピードが速くなる。ステージ14ボスのバーバリアンの回りも囲っている。ビーンズビン20面体宇宙船で、破壊不可能な無敵キャラ。ステージ4、9、12、14、17に登場し、上、下の順で決まって現れるので対処はしやすいが、14では超高速で迫ってくるのであらかじめ先読みしないと回避は不可能に近い。ジェット1グラディウスのビックバイパーの様に、先が二股に分かれたジェット機で、前方から横へ旋回しつつ弾を一発ないし、二発撃つ。ジェット2バルキリーに似た姿のジェット機、3機編隊で現れて弾を撃つ。ドム重機動モビルスーツロボット。緑、黒、赤、青という4種類がおり、緑と黒は3機編成でバズーカ弾を撃ちながら迫り、赤は超高速のバズーカ弾を連射。青は後方空中から現れる他、正面から飛行しながら3機編隊で襲ってくる時もある。パルコルメンステージ5と7に登場。前方から編隊で羽ばたくように接近し、弾を撃つ。後述するスタンレイに似たフォルム。全18ステージのうち、5と12はボーナスステージとなり、ユーライアにハリアーが飛び乗って、障害物を破壊して、壊した数によってボーナス点が入る様になっている。
ステージ | ステージ名 | ボス | ボスBGMタイトル | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | MOOT(ムート) | スケイラ | SQUILA | |
2 | GEEZA(ギーザ) | アイダ | IDA | |
3 | AMAR(アマー) | ゴダーニ | GODARNI | ファミコン版ではボスが、アイダ(顔面石像)が2体現れ、数回攻撃してくるものに変更されている |
4 | CEICIEL(セイシェル) | ドム(緑) | WIWIJUMBO | |
6 | OLISIS(オリシス) | ローリーズ | WIWIJUMBO | |
7 | LUCASIA(ルケイシア) | テトラ | WIWIJUMBO | |
8 | IDA(アイダ) | シュラ | SYULA | |
9 | REVI(レビ) | ドム(青) | WIWIJUMBO | |
10 | MINIA(ミニア) | トモス | WIWIJUMBO | |
11 | PARMS(パームス) | サルペドン | GODARNI | ファミコン版ではボスはステージ3と同じ |
13 | DRAIL(デュレイル) | オクトパス | WIWIJUMBO | |
14 | ASUTE(アシュート) | バーバリアン | SYULA | |
15 | VICEL(ビセル) | バルダ | VALDA | ファミコン版ではボスが登場し、専用BGMが収録されているにも関わらず、BGMが変更されている。 |
16 | NATURA(ナチュラ) | スタンレイ | STANRAY | |
17 | NARK(ナーク) | ウイウイジャンボ | WIWIJUMBO | |
18 | ABSYMBEL(アブシンベル) | ゴダーニ→バーバリアン→スケイラ→アイダ→サルペドン→シュラ→バルダ | それぞれのボスBGM | ボスキャラクターとの連戦となる。マスターシステム版等ではそれらのボスの後に最終ボスハヤオーと対戦し、倒すとゲーム終了。 |
ステージ最後に待ち受けるボスは倒さないと先には進めない。なお、ステージ4、6、7、9、10、13、16、17以外のボスは最終ステージに再登場する。
永久パターン防止として、ローリーズなどのボスは一定時間が過ぎると逃走し、その他のボスは吐く炎弾が早くなり、最後は回避が出来ない程に弾のスピードが上がる。
ステージ1「スケイラ」細長いドラゴンで、体節一つ一つにムカデのように沢山の脚が生えているように見える。画面手前から奥を行き来して炎を連発してくる。ステージ2「アイダ」顔面石像で周囲を覆い、それを破壊すると、石像をプレイヤーの当たり判定のある位置にまで高速接近させる。更に炎を吐いてくる。ステージ3「ゴダーニ」胴体の前後に頭が生えた二つ頭のドラゴン。スケイラと似た様な攻撃をしてくる。ステージ4「ドム」8機ほどの集団で地上を移動し、バズーカ弾を撃ってくる。ステージ6「ローリーズ」集団で現れ、回転運動をしながら弾を撃ってくる豆のような形のボス。ステージ7「テトラ」三角形に目玉が生えた様なボス。トモスのように体を覆う部分が開かないと破壊出来ない。ステージ8「シュラ」アイダのように炎を吐いてくるが、周囲を回っている岩塊は撃ってもプレイヤーを襲う事は無い。その代わりにアイダと違い、岩塊全てを破壊しないと破壊出来ず、炎を絶え間なく吐いてくる。ステージ9「ドム」飛行型ドム3機の後に表れる。体が金色に輝いている間には攻撃は無効。ステージ10「トモス」殻を閉じている間には攻撃が効かない雑魚敵トモスの集団バージョン。攻撃自体はローリーズやテトラと同じ。ステージ11「サルペドン」ステージ3ボス、ゴダーニが骨になったようなボスで、攻撃も殆ど同じ。ステージ13「オクトパス」6体で現れ、画面前後を行き来しながら弾を撃つが、ローリーズとそれほど変わらない種類。ステージ14「バーバリアン」シュラと同じようなボスだが、中央がアイダで、周辺には岩塊の代わりにルーパーを従えている。ステージ15「バルダ」スケイラを骨にしたようなボス。攻撃も同じ。ステージ16「スタンレイ」ドムの母艦で、下部中央ハッチからドムを放出してくる。全ボス中唯一破壊不可能で、ドムやジェットの攻撃を一定時間耐えなければならない。ステージ17「ウイウイジャンボ」左右に破壊不可能なコマイヌを従え、障壁で守られたような本体はまるで原始人のような姿をしている。障壁を破壊しないと本体にダメージを与えられないが、その間、周囲から多数の障害物を飛ばし(破壊可能)、更にコマイヌはボス本体が倒されるまで炎を連発してくる。ステージ18「ハヤオー」マスターシステム等の家庭用機種に登場するオリジナルボス。二体のペアの燃える様な体色のドラゴンで、ゴダーニと違い、二つに分かれており、画面を縦横無尽に素早く動き、炎を連発し、その炎は高速でとてもかわしづらい。X68000版ではコマイヌの正体という形にされている。 夢をはぐくんだ 空をあおぎながら ハートを包み込む 街に別れを告げる
Ah 幾万光年の果て 時が離れていても Ah 明日の二人の愛は 宇宙の闇を超える
夢をはぐくんだ 空をあおぎながら 胸を突き抜ける 街に別れを告げる
Ah この世界の二人は 未来へと進む Ah 明日の二人の愛は 宇宙の闇を超える
Move in a sky Shooting a shot Dreaming a moon and you get live again.
Move in a sky Shooting a shot Dreaming a moon and you get love again.
<間奏>
Ah ウイウイジャンボ ユーライア ドムは青色
Ah バーバリアン ビンズビーン ドムは赤色
夢をはぐくんだ 空をあおぎながら 胸を突き抜ける 街に別れを告げる
Ah この世界の二人は 未来へと進む Ah 明日の二人の愛は 宇宙の闇を超える
2005年に発売されたCD『SPACE HARRIER II ~SPACE HARRIER COMPLETE COLLECTION~ ORIGINAL SOUNDTRACK』に、光吉猛修によるボーカル曲(上述のショートバージョン)を追加したものが2013年2月6日よりAmazon、iTunes Store、他音楽ダウンロード販売サイトで配信が開始されている[2]。
セガを代表するゲームとして後述するパソコンも含めて数多くの機種に移植がなされている。商品発売元の表記無き場合は全てセガ発売。
セガ・マークIII/マスターシステム版(1986年12月21日)ゴールドカートリッジの10作目。当時のテンプレート:要出典範囲でも「横スクロールのシューティングになるのではないか」などと移植の難しさを心配されたが、同機初の大容量2メガROMカートリッジの採用、並びに、マークIII版のメインプログラマである中裕司の、動きと表示の精細さを割り切り、BGプレーンにキャラクタを大きく描画するというアイデアによってアーケード版と同じ3Dシューティングとして制作された。ピクセル単位で重ね合わせ処理が出来ないBGプレーンの仕様上、スプライトのような透過処理や、ドット単位での表示位置指定が出来ないことから、敵キャラクター表示の外周は表示パーツのサイズを縁とした枠がついたような表示になっている。これらの設計により、動きの滑らかさは犠牲になっているものの、ダイナミックに動く大きなキャラクタと、一定の動作速度が確保された。裏技で自機の戦闘機への変更・サウンドテスト・難易度の変更も可能になっている。サウンドはPSG音源のみで、マスターシステムのFM音源には対応していない。ハリアーのボイスはPSGサンプリングによって再現されているが、ボイス出力時にはサウンドが停止する。一部のステージでは、敵キャラクターの出現パターンがアーケード版とは異なる。アーケード版と比較して、地平の3D表現の一部(高低差表現)と背景画像はカットされている。アーケード版にない要素として、メインタイトル表示時とゲームオーバー時のオリジナルサウンドが追加されている。オリジナルの最終ボス「HAYA-OH」が登場する。ちなみに「HAYA-OH」の名は当時の社長の中山隼雄に由来する。名前の由来については、当時のテンプレート:要出典範囲で制作者が「イヤな上司の名前をつけた」と発言している。発売当時のTVCMではアーケード版のBGMを流していた。PCエンジン版(1988年12月9日)NECアベニューよりHuCARDで発売。アーケード版ではなくX68000版をベースにした移植だがハードの制約上、スコアは画面外に表示され、スプライトの縮小、ボイスにノイズが入るなどの相違点がある。しかしPCエンジンのCPUの速さを生かして60fpsの動作を実現しており、また敵の出現パターンもほとんどアーケード版に忠実なため、ゲームとしての移植度は非常に高い。PCエンジン版への製作は電波新聞社でFM-7への移植ソフトを多く手がけた紅林俊彦が行った[3]。PCエンジンでは初の4メガビットのHuカードとして発売されたタイトルでもある。ファミリーコンピュータ版(1989年1月6日)タカラより発売。アーケード版ではなくセガマークIII版をベースにしており、最終ボスに「HAYA-OH」が登場し、タイトル表示時とゲームオーバー時のオリジナルサウンドも移植されている。スプライトをキャラクタ表示に多用している事により、全体的にキャラクターが小さく設計され、ハードウェア、メモリ容量などから、一部のBGMやボスキャラクター・ハリアーのボイスがカットされている。ほぼ同様のシステムと実装を行ったゲームに1987年にポニーキャニオンより発売されたアタックアニマル学園がある。ゲームギア版(1991年12月28日)マークIII版をベースにした移植ではあるが、ほぼ全ての登場キャラクターの外見や名前が差し替えられている。最終ボスは「HAYA-OH」。全12ステージでパスワードコンティニュー制。マークIII版には無いハリアーの位置による地平線の上下移動が再現されたが、画面解像度に対してキャラクターサイズが大きく、画面内でプレイヤーが動ける範囲が他機種と比較するとかなり狭いなどの問題もあった。スーパー32X版(1994年12月3日)メガドライブに接続して32bitゲーム機にするアタッチメント、『スーパー32X』のローンチタイトルとして発売。ハードの機能の大幅な向上により、グラフィックやサウンドがほぼアーケード版と遜色のないレベルでの移植が実現。移植製作は有限会社ゲームのるつぼが担当。フルフレーム表示(60fps)を実現させるため、画面の上下を黒帯でカットしていたり(それでもキャラクターが多くなるとフレームレートは落ちる)、影の半透明処理などが省略されるなどの細かな差異はある。また、マイコンソフトのアナログジョイパッドXE-1AP、AE1-EXにも非公式ながら対応しており、アーケード版のようなアナログ操作も可能となっていた。『SEGA AGES VOL.2 スペースハリアー』(1996年7月19日)セガサターン版。アーケード版をほぼ忠実に移植している。同シリーズのアウトランと同様に、初期ロットには白いセガサターンでは正常に動作しないバグがある。移植は有限会社ゲームのるつぼが担当した。『シェンムー 一章 横須賀』(1999年12月29日)/『シェンムーII』(2001年9月6日)ドリームキャスト用ソフト。本編内のゲームセンターで遊べるミニゲームの一つとして『スペースハリアー』が登場。BGMの音色がアーケード版とは違っている。『シェンムー 一章 横須賀』では画面右下にゲーム中の時間が表示される。これも移植担当は有限会社ゲームのるつぼ。『鈴木裕ゲームワークス Vol.1』(2001年12月1日)ISBN 4-7572-0889-8アスペクトより出たゲームクリエイター鈴木裕の自伝。書籍に『ハングオン』、『スペースハリアー』、『アウトラン』、『アフターバーナーII』、『パワードリフト』が収録されたドリームキャスト用ゲームソフトが付いている。『パワードリフト』を除けば『シェンムー』に収録されたものと同一。『セガエイジス2500シリーズ VOL.4 スペースハリアー』(2003年9月25日)PlayStation 2版。オリジナル面やHAYA-OHが登場する。擬似3Dではないフルポリゴンの3Dゲームとしてリメイクされた。オリジナルには無いパワーアップアイテムとして、画面上の敵の一掃やボスキャラに大ダメージを与える「フラッシュボム」や「バリア」、「ロックオンレーザー」が新た登場し、BGMも大幅アレンジされ、シリーズの名物的敵キャラクターだったドムのデザインが版権上の理由から全く別のものに変更されるなどした。『セガエイジス2500シリーズ VOL.20 スペースハリアーII~スペースハリアーコンプリートコレクション~』(2005年10月27日)PlayStation 2版。アーケード版『スペースハリアー』、セガ・マークIII版『スペースハリアー』、『スペースハリアー3D』、メガドライブ用『スペースハリアーII』のオリジナル版が完全移植された。さらに隠し要素として、ゲームギア版『スペースハリアー』、ソフトを刺さずにマスターシステムを起動したときの画面、スペースハリアー3Dをステレオグラムでプレイできるオプションまで収録している(公式サイト参照)。移植はM2が担当した。セガ アーケードギャラリー(SEGA ARCADE GALLERY)ゲームボーイアドバンスで海外のみで発売の、セガの体感ゲーム4本(スペースハリアー、アウトラン、スーパーハングオン、アフターバーナー)を収録したタイトルに移植されたもの。キャラクターがややこじんまりした印象だが、色数や画面構成やサウンドなどは高いレベルで移植している。ただ、ステージクリアごとにメインBGMが最初のパートへリピートするなどの差異もあった。携帯電話アプリ版(ぷよぷよ!セガ)セガの公式モバイルサイトからダウンロード可能。モバゲーに無料体験版あり。(2010年12月24日現在)Wii版 2009年3月26日よりバーチャルコンソールアーケードで配信中(800Wiiポイント)アーケード版をほぼ完璧に再現。連射機能の標準装備、Wiiの「ヌンチャク」を操縦桿に見立てた操作モードの追加、クラシックコントローラーでの操作時には、アナログとデジタル操作をモードの切り替え無しにシームレスに併用できるなどの要素が追加された。ニンテンドー3DS版『3D スペースハリアー』(セガ アーカイブス、2012年12月26日)アーケード版をベースに、Nintendo3DSの裸眼立体視に対応した移植作。(SEGA Mark-III/MasterSystem版『スペースハリアー 3D』とは異なる)ムービングタイプのアーケード筐体をプレイした気分を味わえる様に、自キャラの動作に合わせて映像がローテートする「ムービング筐体モード」や、実際の筐体から発せられた機械音を再現する環境音設定も付加された。その他、連射機能、途中セーブ/ロード、リプレイ機能なども備わっている。Wii版と同じくアナログとデジタル操作をモードの切り替え無しにシームレスに併用可能。一定条件を満たすと「HAYA-OH」が出現するなど追加要素もある(アーケードと同じ出現無しモードもある)。敵キャラクターの「ドム」の名称が「VAREL」に変更された事も含め、敵の名称は「タイピング・スペースハリアー」が元となっている[4]。尚、余談ではあるがゲーム選択時に上画面に表示される3Dアイコンはムービングタイプ筐体の3Dモデルが使われている。市販されたものの多くはマイコンソフトにより開発されている。
PC-6001mkII(6601)版(1987年3月)移植を担当したのは『タイニーゼビウス』や『グロブダー』などをPC-6001シリーズへ移植した松島徹。パソコン用に移植された同作としては最初期の作品で、かつターゲットが当時のソフトウェア市場においても盛りを遥かに過ぎたスペックの機種だった。このようなハードでの移植に際しプレイ感覚の再現を最優先した実装を行い、表示されるキャラクターは自機のハリアー以外は四角形と、その組み合わせで表現され、ドラゴンやモトス等、大型キャラクタ、ならびに特徴のある動きのキャラクタについては、複数の四角の組み合わせとその動きによって表現されている。また色については速度を稼ぐため、1プレーンしか書き換えを行っていない。テレビのにじみを利用し、ドットパターンにより実現しているため、ディスプレイによって色味が変わり、RGBディスプレイを利用した場合、モノクロの画面となる。これらの実装から、雑誌広告などの画面写真は非常に寂しい物になっている反面、実際のゲームの表示は滑らかな動きが実現されている。メモリ等の制限により、BGMは多くがカットされ、内蔵音源であるPSGで演奏される。X68000版(1987年9月)PC-6001mkII用と同じく松島徹が移植を手がけた。当時としては高機能だったこの機種でもオリジナル基板との能力差は大きく、上記の6001版程の割り切りは見せないものの、見た目よりもゲームの速度、動きを重視した設計になっている。キャラクタの影は省略され、地面の模様が市松模様からグラデーションの縞模様に変更された。オリジナルでは少しずつ上がってくる背景画像も固定された。これらについて「可能であったが動作速度とプレイ感覚を優先し、省略した」旨がアフターバーナーの予告とともに別作品のドキュメントに書かれている。また、コンティニューは、一定の面へ到達できなければ、その前のハードルとなる場所まで戻される形になっており、単純にコンティニューを繰り返すことによって先に進むことは出来なくなっている。最終ボスはマークIII版と同じく「HAYA-OH」が登場する。ゲームディスク内にはキャラクタデータが整然と格納されていたためキャラクタの書き換えが容易で、プレイヤーが書き換えたキャラデータがパソコン通信などで流通し、また雑誌で紹介された。同様に、PCM音声データも容易に書き換えることができた。エンディングは永田英哉によるオリジナルのBGMと、スタッフによる演出が用意された。FM77AV版(1987年12月)8Bit機ながら、グラフィックサブシステムにもCPUのある同機の性能を発揮した移植。PCエンジン版と同じく、紅林俊彦の手による。他の8Bit機移植版が見た目を割り切り実現しているのに対し、敵や弾のグラフィックは通常の形状になっている他、X68000版で再現できなかった敵の影も再現されており、グラフィックスパターンの削減も最小限になっているなど、見た目に注力した設計になっている。反面、BGMはパートが削られ、音色の再現性もあまり高くなく、一部に採譜ミスも見られる他、一部の効果音やハリアーのボイスがカットされており、ボーナスステージは別の曲に差し替えられている。BGMの担当は永田英哉。PC-8801版(1988年7月25日)移植を行ったのは石田和久。[5]関わりのあった呉ソフトウェア工房を経由した打診の結果、正式に受注し、開発が開始された。スピード感、キャラクタの大きさを重視、色表現に妥協した移植になっており、重ねあわせや、書き換えに必要なプレーン数を減らすため、キャラクタはグラフィックスを利用しているものの単色で、ショット、敵弾はテキスト画面へ四角を描画することで表現され、背景も簡略化された。これらの条件から、6601版同様、画面写真のみでは美しいとはいい難い表示となったが、反面大きなキャラクタの描画の一部にこそ処理落ちがあるものの、ゲームの動きについては多くの場面で比較的滑らかな動きを見せる。サウンドについては、オリジナル基板と同じYM-2203を使っているため、オリジナルの出力を監視するボードによって、データを吸出し、FM音源部については、ほぼ同じ音色を実現しているものの、オリジナル基板でPCMを利用しているドラムス、ベース、効果音については、一部省略、もしくはノイズポートやFM音源部に割り当てするなど代替手段で再生される為、再現性が低い。X1版(1988年7月25日)PC-88版同様ほとんどの敵キャラクタは単色表示のグラフィックスで描画される。元々VRAMへのアクセスが然程高速でない本機では、PCGも活用し、一部オブジェクト、背景などは、PCGに定義されたチェッカのパターンとテキスト画面を使い、解像度を犠牲にし色表現の再現を試みているため、静止画では88よりカラフルである。ハリアーの位置による地平線の上下移動も実装されている。BGMは、FM音源ボードにのみ対応し、PSGのみの環境では鳴らない。ディスクを逆のドライブに装着しても起動する。MZ-700版他のパソコン用の移植と異なり、「Oh!X」1988年10月号に掲載された古籏一浩が移植したプログラムである。雑誌へダンプリストの形で掲載され、市販される形はとられていないが、セガから正式に掲載許諾を受けており、後に1989年3月号では、X1で動作するように機種依存の部分を書き換えるパッチも公開された。テキストVRAM上にチェッカのコードを並べ文字色背景色の指定によりモザイクのような画面で実現している。解像度こそ低いものの、カラーで表現され、速度もウェイトが入れられている程である。ゲームオプションとしてBGM、キャラクターの陰、地形の模様の有無も選択が可能。解像度の低さから全体のデータ量が少なく、ゲームの全内容がオンメモリで実現されている。テンプレート:脚注ヘルプテンプレート:Reflist
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