太っちゃったんだよね

ページ名:太っちゃったんだよね

脚本:猫熊アザラシ

出演:
・レント 役
 ◎◎ 

・ゴウ 役
 ◎◎

・ナレーション
 ◎◎

公開日:
動画URL:

テーマ曲:
動画URL:
歌詞URL:
作詞:リーヴリ
楽曲:suno


ナレーション
「ふと思い出したように仕舞っていた体重計を引っ張り出した黒猫獣人のレントは、乗った後に表示されたその数値に驚愕していた」

レント(猫)
「う、うそでしょ……体重、ひ、120キロ!?何かの間違い、だよね!?え……ええええっ!?」

(間)

ナレーション
「その日の夜。レントと同棲している猪獣人ゴウが仕事から帰ってきたので、玄関までお出迎え」

ゴウ(猪)
「ただいま、レント。いやぁ~疲れたぁ~(やっと帰ってきたぜ!といったように身体を伸ばしながら)」

レント(猫)
「おかえり、ゴウさん」

ゴウ(猪)
「ん…(カバンをレントに渡しながら)急な残業でな、メッセージ送るのも遅くなってよ……ごめんな?」

レント(猫)
「そうだったんだね、お疲れ様だよ。おかず、温めるね」

ゴウ(猪)
「……お、そうだ今日はお土産があるぞー」

ナレーション
「そういうと、猪獣人のゴウはデパートで買ったちょっとお高いケーキの箱を差し出した」

レント(猫)
「うわーー!ケーキ?やったあ、嬉しいなあ!」

レント(猫)
「(心の声:って、やばいやばい、痩せなきゃダメなのにケーキとか食べたらまた太るじゃん!)」

ゴウ(猪)
「お?どうした、複雑そうな顔だな?」

レント(猫)
「ん?あ、いや、なんでもないよ!あは、あはは…」

ゴウ(猪)
「んん??」

ナレーション
「レントが用意した晩御飯を食べながら、特に見ているわけでもなく流れっぱなしにしているテレビをぼんやり眺めている二人」

レント(猫)
「……あの、さ。ゴウさん、ちょっといいかな」

ゴウ(猪)
「ん?どうした?」

レント(猫)
「ぼ、僕さ……今日久しぶりに体重計に乗ったんだけど」

ゴウ(猪)
「ほう?」

レント(猫)
「ひ、120キロ超えてたんだよね……(小さな声で恥ずかしそうに)」

ゴウ(猪)
「なにッ!?(がたっ!と前のめりに)」

レント(猫)
「や、痩せます、痩せますからッ!」

ゴウ(猪)
「いや、痩せなくていい。確かに最近アレだ、増えたんじゃねぇかなぁ?と思ってたんだが……そうか、そうだったんだな?!」

レント(猫)
「や……痩せなくて、いい……の?(キョトン)」

ゴウ(猪)
「俺がレントと付き合いはじめてから6年、同棲してから3年。出会った頃は80キロくらいだったよな?」

レント(猫)
「そ、そうだね……」

ゴウ(猪)
「それが6年間で40キロ以上増えたってこと、だよな?(ゆっくり確認するように)」

レント(猫)
「で、でもゴウさん別にデブ専ってわけじゃないでしょ?って言っても僕、元から細くはなかったけど…痩せた方がいいかなって」

ゴウ(猪)
「体型はあんまり気にしてなかったな。最初は…(含みのある感じで)」

レント(猫)
「さ、最初は?ってことは……今は?」

ゴウ(猪)
「最近な、寝てる時にレントのこと抱き寄せると、肉ついてる方が柔らかくて気持ちいいなって思えてきてよ」
レント(猫)「は、はあ……(困惑したように)」

ゴウ(猪)
「予想では100キロちょいくらいか?と思ってたんだが、まさか120キロあるなんてな、俺もすっかりデブ専、いやミケ専かもしれん!」

レント(猫)
「ってことは……今の体型でも嫌いになったり、しない……?」

ゴウ(猪)
「体型で好き嫌い決めたりしないぞ!安心しろ!」

レント(猫)
「ゴウさん……(涙目になりながら嬉しそうに)」

ゴウ(猪)
「むしろ……そっちの体型の方が好きかもしれん」

レント(猫)
「ええっ…?」

ゴウ(猪)
「確かに太ったかもしれんが、俺と比べたらまだまだ小柄だしな」

レント(猫)
「小柄っていうか……それはゴウさんがデカすぎるだけじゃ……」

ゴウ(猪)
「そういうお前はデブ専だもんな?」

レント(猫)
「そ、それはそうだけど、別にそうだからという理由で付き合ってるわけじゃないよ!」

ゴウ(猪)
「ほーん……(からかうように疑うように)」

レント(猫)
「な、なにさ……」

ゴウ(猪)
「太れ太れー、抱き心地が良くなると俺も今よりさらにぐっすり眠れそうだしなぁ?」

レント(猫)
「いやいや、いつもぐっすり爆睡してるじゃん。起こしても起きないのにさ」

ゴウ(猪)
「まあな!……あ、(思い出したように)なるほどな?だから買ってきたケーキを見て嬉しい反面、また太るー!と思ったのか」

レント(猫)
「あー……うん、ごめん、本当はすっっごい嬉しかったけど複雑な顔しちゃった(照れ笑いみたいな、テヘ…みたいな感じで)」

ゴウ(猪)
「あっはは!そういうことか、んじゃあ毎日ケーキ買ってくるかァ!」

レント(猫)
「いや、なんでだよ!(笑いながら鋭い突っ込み)」

ゴウ(猪)
「最初のきっかけこそ、好みの顔だの、好みの体型だのと思うかもしれねえが……」

レント(猫)
「……ん?」

ゴウ(猪)
「外見が好きなだけじゃ、内面まで見ようと思わねえかもな。ヤリてえだけーみたいな関係じゃ、さ?」

レント(猫)
「んー?どゆこと?なんかゴウさん珍しく難しい話してない?」

ゴウ(猪)
「なんだとー!俺はいつもアレだぞ、あのーえーと……あ、そう知的だ、知的なんだぞ!」

レント(猫)
「本当に知的なヒトは自分で自分のこと知的って言いませんけどー!(からかうように)」

ゴウ(猪)
「んだとぉー!おら!買ってきたケーキ食え、全部食え、太れデブ!おら太れよ!(じゃれる感じで)」

レント(猫)
「ちょ、やめ、やめてよぉ!あははっ、くすぐったい!あっ、危ないってお皿落ちちゃうから!こら、もー!!(じゃれあっている感じで)」

ふたり
「「はははっ!!」」

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