デッドリーナイトメア

ページ名:デッドリーナイトメア

「デッドリー・ナイトメア」

作:猫熊アザラシ

★登場キャラ
・ジェイ
・メイア
・ナレーション


SE:廃ビル内、風の音が微かに響く。金属が軋む音

ジェイ:(低く鋭い声)
動くな、メア。次に動いたら撃つ。

メア:(冷静に、やや皮肉っぽく)
冷静になれ、ジェイ。ここで撃ったら、俺たち二人とも終わりだ。

ジェイ:
俺たち?ずいぶんと馴れ馴れしいな。お前がこの事件の黒幕でなければ、の話だ。

メア:(笑いながら)
面白い冗談だな。俺も同じことを言おうと思っていた。ジェイ、お前がこの事件にどれだけ深く関わっているのか、ずっと疑っていた。

ジェイ:(苛立ちを隠せない)
ふざけるな。現場に残された証拠、全てがお前を指し示している。被害者の動きも、犯行時の状況も、お前がいなければ説明がつかない。

メア:
証拠か。俺の持っているデータも、奇妙なことに同じようにお前を犯人だと示している。これがどういうことか、分かるか?

ジェイ:(短く息をついて)
……誰かが仕組んだ罠だ。俺たちを疑心暗鬼にさせて、共倒れさせるためのな。

メア:
その通りだ。お互いを疑わせ、そして排除させる。見事に乗せられたもんだな。

ジェイ:
だが、ここで終わりじゃない。協力して真犯人を追い詰めるんだ。

メア:(一瞬の間、静かに)
……そうだな。だが、まだお前を完全に信用したわけじゃない。

ジェイ:
お互い様だ。証拠を突き合わせて、真実を引き出すしかない。

SE:銃を下ろす音が微かに響く。

ジェイ:(資料を取り出しながら)
これが俺の持っているデータだ。被害者のリスト、犯行現場の映像解析結果も含まれている。

メア:(自分の資料と照らし合わせながら)
……確かに一致している。だが、ここにある時間帯のデータが抜けているな。これが意図的に隠されたとしたら?

ジェイ:
間違いない。真犯人が情報を操作している。俺たちの捜査を混乱させるために。

メア:(ふと銃を再び構えながら)
だが、ジェイ……一つ聞かせてくれ。お前が本当に無実なら、なぜあの夜、現場近くにいた?

ジェイ:(驚き、しかしすぐに冷静を取り戻す)
俺が?……その夜は別の調査をしていた。偶然、現場の近くにいたに過ぎない。

メア:
偶然か……それにしては出来すぎているな。

ジェイ:
何が言いたい?

メア:(冷たく、銃口をジェイに向けて)
ジェイ、お前を信じるのは無理だ。実は、俺にはもう一つ証拠がある。お前の通信履歴に、組織のデータベースから削除された痕跡がある。

ジェイ:(驚き、動揺しつつも必死に)
待て、それは何かの間違いだ!俺はそんなことを……。

メア:(冷徹に遮る)
間違いじゃない。これ以上、俺を欺こうとするな。俺はもう真実に辿り着いた。

>緊張が高まる音。沈黙が数秒続く

ジェイ:(焦りながらも必死に説得を試みる)
メア、冷静になれ!俺たちは嵌められているんだ。お前もそれを分かっているはずだ!

メア:(ため息をついて)
……残念だよ、ジェイ。本当に残念だ。だが、俺には任務がある。

ジェイ:(困惑しながら)
任務……?まさか、お前は……!

SE:銃声が響く。ジェイが崩れ落ちる音

ジェイ:(かすれた声で)
……メア……なぜ……。

メア:(冷静な口調で)
これが俺の真実だ。最初から、俺の任務はお前を排除することだった。

SE:外でサイレンの音が徐々に近づく。メアの足音が徐々に遠ざかる

ナレーション:
特殊捜査官としての誇り、信念、そして友情。全ては一発の銃声で終わりを迎えた。しかし、その闇は新たな物語の始まりを告げていた……。

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