文醜

主君（袁紹）に志願する文醜

文醜（ぶんしゅう、？ - 200年）は、後漢末の袁紹の部将。「文丑」（ぶんちゅう）とも呼ばれる。顔良とともにその勇猛さに名を馳せた。

概要[]

関羽に討ち取られる文醜（『三国志演義』のみの描写）

199年（建安４年）あたりに、顔良とともに袁紹の筆頭格の将軍として知られるようになり、著名な儒者の孔融も文醜は袁紹の勇将の筆頭として、その名を挙げている。

200年（建安５年）に、袁紹は今まで睨み合って対峙していた魏の曹操とついに対決した（『官渡の戦い』）。その際に、顔良は東郡白馬県付近の白馬津を守備した曹操の部将の劉延を、郭図・淳于瓊とともに攻撃したが、関羽によって討ち取られ、まもなく曹操は白馬津から引き揚げ、黄河に沿って西方へ移動した。

この報に驚愕した袁紹はそれを追って黄河を渡って、南岸の延津[1]に到達した。袁紹は文醜に対して、客将の劉備とともに、曹操の追撃を命じた。

これに対して、曹操は荀攸（荀彧の年長の従子）の献策を採り入れて、輜重隊をおとりにして文醜を誘った。文醜は見事にこれに飛び込んでしまい輜重隊を襲撃したたため、このために陣形が乱れた。曹操はこの機会を逃さず、手薄になった文醜の部隊に攻撃を仕掛け、曹操は部将の張遼・徐晃に命じて、直ちに攻撃させた。このために文醜は交戦の最中に戦死を遂げて、晒し首となった。

曹操の参謀の荀彧は、上記の孔融の評価に対して「顔良と文醜は匹夫の勇のみです。一戦にして生け捕れます」と述べており、それが的中したのである。

脚注[]

1. ↑ 現在の河南省新郷市延津県

関連項目[]

• 劉備
• 『三国志演義』 ： 関羽が文醜を討ち取る設定となっている。

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