王吉

王吉（おうきつ）とは、中国の人物で、約２名ほど存在する。

1. 王吉 (瑯琊王氏) ： 字は子陽。前漢末期の官僚で、瑯琊王氏出身[1]。瑯琊郡皋虞県[2]の人。秦の部将の王翦の９世の孫、王賁の８世の孫、王離の７世の孫、王元の６世の孫、王頤（王忠/王廷臣）の玄孫、王暉（王楽）の曾孫、王曜（王之曾）の孫、王襲の子、王広の兄、王駿の父、大司空の王崇・王游の祖父、王遵の曾祖父、王音[3]の祖父、王仁の高祖父。
2. 王吉 (漢) ： 宦官の王甫[4]の養子、王萌の弟。後漢の沛郡の相で、「酷吏」として知られた。沛郡の名門である桓典[5]を推挙した。後に間引きを禁じて、それを関連した一万余人を処刑した。179年４月に、かつて配下だった永楽少府の陳球（陽球）が、霊帝（劉宏）に直訴して弾劾した結果として、王吉は逮捕投獄され養父の王甫と兄の王萌とともに誅殺された。以後も王兄弟を恨むものが多いため、彼の一族や旧知の者はすすんで喪に服することはなかった。ただ、王吉に恩義を感じた桓典だけは王吉の葬儀代を捻出して、３年間ほど喪に服したという[6]。

脚注[]

1. ↑ 瑯琊王氏は、王離の子の王元（瑯琊王氏の祖）・王威（太原王氏の祖）兄弟を祖として、太原王氏とは同族とする（『新唐書』宰相世系表二中による）。
2. ↑ 現在の山東省即墨市東北。孫の王遵以降は、本貫を同郡臨沂県（現在の山東省臨沂市蘭山区）に変更された。
3. ↑ 『新唐書』唐宰相世系表十二中では王仁と同人物とする。
4. ↑ 王甫はかつて、威宗桓帝（劉志）の弟である渤海王・劉悝を讒訴して、葬った前科を持っていた。
5. ↑ 字は君雅。201年没。
6. ↑ 『後漢書』桓典伝/酷吏伝。

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