平群永成

平群永成の肖像

平群 永成（へぐり の ながなり、生没年不詳）は、平安時代中期の貴族。平群将軍とも号する。

『平群系図』『安西氏系図』によれば、武内宿禰の系統で奈良時代の従四位上・武蔵守の平群広成の後裔とされ、征討副将軍・平群清基の孫、秋田城介（出羽城介）・平群利方の子、生母は平貞盛の娘である。貞盛の族子の平季信（公家平氏）の娘を正室に迎えて、その間に縁儀（よりよし）を儲けた。

概要[]

長保３年（1001年）７月に東三条院案主として初見した[1]。寛仁元年（1017年）に敦良親王（あつながしんのう）の立太子に際して、春宮坊の陣頭を命じられるが、時に中務権少輔であった[2]。同２年（1018年）１月23日に、鎮守府副将軍に任じられた[3]。翌３年（1019年）６月に陣定で審議すべき雑事を申請しているが[4]、その内容は明らかでない。

『平群系図』によれば、永成の孫の忠成[5]は、安房国と和泉国を与えられて、前者の安西氏と後者の日根野氏[6]はこの系統とされる[7]。

脚注[]

1. ↑ 『権記』長保３年７月27日条
2. ↑ 『立坊部類記』
3. ↑ 東京大学史料編纂所蔵『安西氏系図』
4. ↑ 『小右記』寛仁３年６月22日条、同月29日条
5. ↑ 縁儀の子で貞盛の長子の維叙の孫の信盛の娘を娶った。
6. ↑ 美濃国の日根野氏はこの系統という。
7. ↑ 鈴木真年編 『百家系図稿』巻２「日根野」（宝賀寿男編著 『古代氏族系譜集成 上巻』/古代氏族研究会/1986年）

参考文献[]

• 『大日本史料』２編14冊、寛仁３年６月29日条
• 槙野広造編 『平安人名辞典 ―長保二年』（高科書店/1993年）
• 竹居明男 「平群永成」（『平安時代史事典』角川書店/1994年）ISBN 9784040317007

関連項目[]

• 平貞盛
• 平永盛

特に記載のない限り、コミュニティのコンテンツはCC BY-SAライセンスの下で利用可能です。