特殊な移動

ページ名:特殊な移動
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 高速で移動している場合、向きを素早く変更するのは困難です。通常は前方に移動を続けなければなりません。大きく向きを変えることができるのは(それも60度まで)、少なくとも(現在速度÷基本移動力)メートル前進してからです(端数は切り捨て)。この数字を旋回半径と呼びます。例えば、もし現在速度が13で基本移動力が5の場合、あなたは向きを変える前に最低でも(13÷5=2.6で切り捨てて)2メートル移動しなければなりません。 つまり、旋回半径に等しいだけの距離を移動するまで、前方に移動し続けます。上級戦闘ルールを用いている場合、正面の3ヘクスに移動することはできますが、向きを変えることはできません。脚、あるいはそれに類するものを持っている時には、障害物を乗り越えるために敏捷力判定か<跳躍>判定を行なうことができます。失敗すると、迂回できなかったものや、あなたを避けようとしなかったものと衝突します。&ref(https://image02.seesaawiki.jp/m/o/mokugyo/x6ZRxt1uYb-s.jpg)>https://image02.seesaawiki.jp/m/o/mokugyo/x6ZRxt1uYb.jpg]

 基本移動力を用いるのは地上を移動している時だけです。飛行の時には空中の移動力、水泳の時には水中の移動力を使用します。(「その他の環境における移動力>移動力#Move_in_Other_Environments

ガープス・ベーシック【第4版】キャンペーンの目次第13章「特殊な戦闘の状況」の章の「特殊な移動」より。

目次

■特殊な移動(SPECIAL MOVEMENT) B373P/2B53P

特殊な移動(SPECIAL MOVEMENT)

 増強された移動力の多くは戦闘に“著しい”影響を与えます。

■高速での移動(HIGH-SPEED MOVEMENT) B373P/2B53P[]

 簡単に止まったり曲がったりできないほどの高速で移動することは可能です。そうした「高速での移動」は、あなたの現在速度が基本移動力を越えた時に発生します。以下のルールは、生物と高速で移動する乗り物の双方に等しく適用されます。 あなたが基本移動力――荷重があれば、修正された後のもの――いっぱいまで1方向(60度を超えて曲がっていてはいけません)に移動したら、ターンの終わりに「高速」域へと加速するかどうかを選べます。あなたはそのターン、「移動」か「移動攻撃」を選択していなければならず、直立状態でなければなりません。 一旦「高速での移動」に移行すると、あなたは「短距離走」で説明されたように移動します。次のターンの開始時には、あなたの速度移動力の20%増し(最低でも移動力+1)まで上昇します。もし「高速移動」を持っていたり、移動力よりも最高速度が高い乗り物である場合、次のターンの速度基本移動力の100%増しまで可能です。どの場合でも、以下のルールを用います。

□速度(Velocity)[]

 速度を記録しておいてください(毎秒メートル単位で)。あなたはこれをターンの“終わりに”増やしたり減らしたりできます。この後の「加速」を参照してください。これはつまり、速度が17である場合、何か減速させられる他の条件(足下が悪いなど)がない限り、そのターンは17メートル移動しなければならないことを意味しています。

□高速で移動している最中の戦闘行動(Maneuvers During High-Speed Movement)[]

 もし自分自身で「高速での移動」を行なっている場合、あなたは「移動」か「移動攻撃」を選ばなければなりません。これは乗騎に対しては適用しますが、乗り物に乗っていたり、操作しているキャラクターには適用しません。もしあなたが制御していない場合(あるいは、他の誰も乗り物を制御していない場合)、「制御を失う」を見てください。

□向きと旋回半径(Direction and Turning Radius)[注意:これらのルールはマンガ的ですが運用が簡単です。よりリアルな旋回半径は(速度の自乗)÷10メートルです。複雑なルールを歓迎する人々は、こちらを使ってください。

 基本移動力が0の場合、上のルールを使ってはいけません。あなたは自分自身の能力で旋回することはまったく不可能です。ただ漂うだけです。旋回するためには、押されるか引っ張られるかなどしなければなりません。

□攻撃と防御(Attacking and Defending)[]

  • 攻撃と防御(Attacking_and_Defending)

高速で移動している間も、通常通り戦闘ができます。ただし選んだ戦闘行動は制限を受けます。「よけ」ることはできますが、後退したり「伏せてよける」ことはできません。あなたが攻撃される時は、GMは常に速度修正を適用します――逆に攻撃する時もです!

□加速(Accelerating)[]

  • 加速(Accelerating)

 現在速度がターン終了時に最高速度を下回っている場合、基本移動力ぶんだけ速度を増すことができます。ただし最大でも最高速度までです。「高速移動」の特徴を持っておらず、全力疾走している場合、あなたの最高速度は移動力の20%増しです。

□減速(Decelerating)[]

  • 減速(Decelerating)

 加速する代わりに減速することもできます。基本移動力ぶんだけ速度を減らします(危険を冒せばより多く減速できます――以下参照)。ターンの終了時にあなたの速度基本移動力以下になったら、あなたはもはや「高速での移動」とはみなしません。次のターンには通常の移動ルールを用いてください。

□限界を超える(Pushing the Envelope)[]

 あなたは最大で基本速度の2倍まで減速することができます。また必要な距離を移動する前に向きを変更することができます。いずれの場合も敏捷力+3判定か、乗り物を扱っている時には、安定値による修正後の、その乗り物を扱う技能での判定が必要です。 急減速の場合、減速させようとする速度が基本移動力を完全に毎秒2メートル越えるごとに-1の修正が必要です。例えば、あなたの基本移動力が5で、秒速9メートル減速しようとしたら-2の修正があります。 素早い旋回(あるいは60度ではなく120度といった急旋回)は、現在速度が基本移動力を「完全に基本移動力ぶんだけ上回る」ごとに-1の修正があります。例えばあなたが秒速23メートルで移動しており、基本移動力が3の時には、-6で判定しなければなりません。 もし判定に失敗した時には、摩擦を失って転倒するか、制御をなくしてスピンします――下記の「制御を失う」を見てください。

□上級戦闘での移動(Tactical Movement)[]

 もし上級戦闘ルールを用いている時に高速での移動をする場合、あなたは“ターン開始時の”速度に等しい移動点を得ます。あなたは横移動や後退移動ができません。旋回半径が向きの変更を制限します。60度の旋回はヘクス1つぶんの向き変更です。 小さな障害物や足場の悪さは通常通り移動点を消費します(「移動点の消費量」参照)。それによって余分に費やした移動点の分だけ、あなたはターンの終わりに減速します。例えば、速度14で高速の移動を行なっており、6メートル分の泥(各ヘクスごとに移動点+1)をつっきったとします。あなたはターンの終わりに自動的に速度8まで減速します。これに加えて自発的に減速することもできます。その合計が基本移動力を越えた場合、上記「限界を超える」にある通りの判定を行なってください。もし基本移動力の2倍を超えてしまった時には、あなたは自動的に制御を失ってしまいます。

□制御を失う(Losing Control)[]

 地上を走っている時に制御を失うと、つまづきます。あなたは倒れて、残りの移動力の4分の1だけ前方に滑って(もし何かにぶつからない限り)そこで止まります。もし地面に倒れて、何にもぶつかることなく滑っていった時には、転倒によって現在速度に見合ったダメージを受けます「落下」を参照してください。もし何かにぶつかった時には、衝突のダメージを受けます(与えます)。「衝突によるダメージ」を見てください。 戦闘の結果転倒させられたり、高速での移動中に「移動」「移動攻撃」以外の戦闘行動をとった時にも制御を失います。例えば、もし朦朧状態になって「何もしない」を選択しなければならなくなった時には、上記のようにつまづきます。

例外:もし3つ以上の車輪のある乗り物で移動している場合、あなたはもう少し安定しています。GMは転倒する代わりに“安全な最大限の減速”ができたことにしてもかまいません。ただし、制御を失ったのがファンブル失敗か負傷(朦朧状態など)の結果である場合を除きます。

□高速での飛行と水泳(High-Speed Flying and Swimming)[」参照)。もし空中や水中で制御を失ったとしても、つまづくことはありません。その代わりに、現在の速度でまっすぐ移動して、安全な最大の減速を行ないます。あなたは他に何もできません――この効果であなたのターンは終わりです!

□選択ルール:防具をつけている場合の姿勢変更(Optional Rule: Changing Posture in Armor)[]

さらにリアルにしたければ、荷重レベルによって「姿勢変更」にかかる時間が変わるようにすることができます。荷重レベルが0か1だと姿勢変更には通常通り1秒かかります。荷重レベルが2(並荷)になると、姿勢を変えるのに2秒かかります――以下、荷重レベルが1つ上がる度に、姿勢変更にも1秒ずつ余分に時間がかかるようになります。姿勢変更の途中では、前の姿勢をとっていると見なします。このルールではプレイが明らかに遅くなりますが、軽い鎧を着た戦士には現実に即した有利さが加わります。

■騎乗戦闘(MOUNTED COMBAT)B375P/2B55P[]

 騎士、カウボーイ、ネイティブアメリカン、および他の冒険者はしばしば鞍の上から戦います。乗騎(乗っている動物)は機動性を追加するだけではなく、その高さと勢いは騎士の攻撃をより効果的にします。また乗騎による突撃の衝撃は準備のできない敵をパニックに陥らせます。さらに、乗騎によっては自ら戦うものもあります。 時にはラクダや象に乗るという例外もありますが、ふつうの騎兵たちは馬に乗っています。そこで以下のルールでも、馬に乗っているものとして扱います。馬と、ファンタジーやSFに登場するさまざまな乗用動物の差については、その動物の説明を参照してください。 通常、戦闘用に訓練された乗騎は、乗り手が武器を使うために両手を離していても、声や足で圧力をかけることで操ることができます。しかし<騎乗>判定には、両手を離している場合は-3、片手で手綱を握っている場合は-1の修正があります。馬を御するのに両手が必要になれば、乗り手は手に持っている物を落とすことができます。馬が前脚を跳ね上げている時に武器を鞘に戻すには、敏捷力-3判定と「準備」の戦闘行動が必要です。判定でファンブルすると、武器を落としてしまいます! 戦闘用の訓練を受けていない、知的でない乗馬(「戦闘用に調教された騎乗動物」参照)は、危険にさらされると“怯えて”しまいます。特に、大きな銃声が上がったり、同じ種類の動物が傷ついた場合は敏感に反応します! 戦闘訓練を受けていない馬は、戦闘中のすべての<騎乗>判定に、よく調教された馬で-3、完全に調教されていない馬なら-6以上の不利な修正を受けます。 戦闘用に訓練された乗騎でなければ、障害物に突撃させたり、跳び越えさせたり、足場の悪いところへ行かせたり、ジャンプや急旋回のような危険を伴う行動をとらせたりするには、<騎乗>+2の判定が必要です! これは、乗騎自身の生命の危機に関わる場合は例外です。失敗すると乗騎は従いません。「怯え」を参照してください。

□騎乗する(Mounting Up)[]

馬などの動物に乗るには、2ターンの連続した行動が必要です。「移動」で背中に飛び乗ったり登ったりして、その後「姿勢変更」で座ります。-3の修正をうけて(あぶみがあればこの修正はありません)<騎乗><軽業><跳躍>のいずれかの判定に成功すれば、1ターンで飛び乗ることができます――ただし失敗すると落ちたことになります!上級戦闘ルールを用いている時には、乗り手は馬のような3ヘクスの生物なら真ん中、グリフォンのような2ヘクスの生物なら前の方に乗ります。象などのように背中の平らな乗騎については、乗り手はその上に立って歩くことができます。伝統的に象は乗り手(象使い)を首の上に乗せて、背中の象かごに数名の戦士を乗せます。

□移動と行動(Movement and Maneuvers)[]

  • 移動と行動(Movement_and_Maneuvers)

 さまざまな上記の移動については「乗用動物と荷役動物」を見てください。動物の基本移動力は、それが歩いたり早足で進むことができるペースです。「高速移動」はギャロップ(全速駆け足)で、「高速での移動」のルールを用います。荷重ペナルティは通常通りに適用します(「荷重と移動」参照)。……ですが、並荷よりも重い荷重を進んで運ぶような乗騎は滅多にいません。 戦闘では、乗騎はどんな行動をとることもできます。ただし高速での移動を行なっている場合は別で、その時は「移動」か「移動攻撃」しかできません。 乗り手もどんな戦闘行動をとることもできます。まったく動いていないか、せいぜいステップしかしていない乗騎から安全に降りるには「姿勢変更」を使ってください。そうでなければ飛び降りるか、転落します。安全に飛び降りるためには「移動」か「移動攻撃」を選んで、<軽業>か<跳躍>判定に成功しなければなりません。失敗すると転落します!

●落馬(Falling Off)[]

 もしジャンプ・急旋回・急減速などのために乗騎が敏捷力判定を行なわなければならなくなり、それに成功した場合、乗り手もまた<騎乗>判定を行なわなければなりません。失敗すると、乗騎はその行動に成功したにもかかわらず、乗り手は振り落とされてしまいます。もし乗騎が危険な行動に対する敏捷力判定に失敗した場合、「乗騎を御せなくなった場合のトラブル」の12の欄を見てください。

□怯え(Spooked Mounts)[]

乗騎が恐怖判定に失敗したり、ある特定の行動を行なうのを拒否した場合、“怯える”のが普通です。怯えた馬は、後ずさって前脚を跳ね上げます。乗り手は制御するために、毎ターン「準備」の行動を選択して、<騎乗>判定を行なわなければなりません。クリティカルで成功すれば、すぐに乗騎をなだめることができます。3回続けて判定に成功した場合も、結果は同じです。3回続けて判定に失敗したり、1回ファンブルした場合は、馬をまったく御せなくなったことになります(以下参照)。成功と失敗を繰り返している間は、敵ではなく自分の馬の相手をするのに手一杯になります。幸いにも、前脚を跳ね上げている馬や、その乗り手は「よけ」を行なうことができます。ただし他の能動防御はできません。

□乗騎を御せなくなった場合のトラブル(Mount Loss of Control Table)[]

乗騎を完全にコントロールできなくなった場合、サイコロを2個振って次の表を見ます。乗り手が投げ出された場合や、乗騎が転倒した場合などは、サイコロをふらずに適当な結果を参照します。

出目結果
2:乗騎から投げ出されます。ダメージは3メートルの落下として扱います(非常に背が高かったり低かったりする乗騎については、適宜修正してください)。意識を失ったのでない限り、乗騎を呼び戻すために、すぐに<動物使役>-3判定を行なうことができます。判定に失敗した場合は、5分ごとに判定を試みることができます。
3:手綱から手が離れて転落してしまいます。2メートルの落下ダメージをうけます。<跳躍>か<軽業>判定に成功するとダメージを無視できます。上の2と同じようにして馬を呼び戻すことができます。
4:手に持っていた物を落としてしまいます。この表でもう一度振ります!
5:乗騎が敵や危険に向かってまっすぐ突進してしまいます。
6、7: 乗騎は疲れてしまいます。数時間休息するまで、戦ったり、ゆっくりと歩く以上の速度で移動することはできません(移動力は2になります)。
8、9: 乗騎は、一見落ち着いたように思えますが、実際は気がたっています。戦闘中のすべての<騎乗>技能判定に-1されます。この修正は累積します。
10:乗騎が敵や危険からまっすぐ遠ざかってしまいます。
11: 鞍が緩んでしまいます。乗騎から降りて、4D秒かけて革紐を締め直すまで、すべての<騎乗>技能判定と攻撃判定に-3されます。もし鞍なしで乗っている場合、3と同じ結果を適用します。
12: 乗騎が転倒してしまいます! 敏捷力+1判定に失敗すると、乗騎が脚を折ってしまいます。その結果に関わらず、乗り手は<騎乗>-2判定を行ないます。この判定に失敗すると、転落して3メートルの落下ダメージを受けます。成功した場合、もう一度<騎乗>判定を行ないます(荷重レベルがペナルティになります)。成功すれば、転倒する馬から飛び降りることができたことになり、3番と同じダメージをうけるだけですみます。2度目の判定に失敗した場合は、乗り手が馬の下敷きになって、乗騎の体力を基準とした突き/叩きダメージと、2メートルの落下ダメージを受けます。|

□乗騎の攻撃(Attacks by Mounts)[]

戦闘用に訓練された乗騎は適切な戦闘行動をとった場合、自分で攻撃することができます。詳細は第16章「動物とモンスター」を読んでください。馬は噛みついたり、蹄で蹴ったり、踏みつけたりします。蹄鉄をつけているなら、蹴りと踏みつけダメージが+1されます。直前のターンに馬が攻撃していれば、乗り手の攻撃には-2のペナルティがあります。

●パニック(Panic)[]

もし騎乗した戦士が、騎兵に対して準備できていないNPC(GMの判断)にまっすぐに突進した場合、GMはそのNPCが立ち止まって戦闘を続けられるかどうか意志力判定を行なわせてかまいません。失敗すると、そのNPCは戦うのではなく逃げ出そうとします。「戦闘即応」があれば+6の修正があります。ただしNPCのサイズ修正が乗騎と同じかそれ以上の場合は逃げ出しません!

□騎兵の武器(Cavalry Weapons)[]

日本語ガープス・ベーシック第4版では、原書名「Cavalry Weapons」は「騎兵用武器」「騎兵の武器」と訳語不統一になっています。●白兵武器(Melee Weapons)[]
  • 白兵武器(Melee_Weapons):

乗り手は<白兵武器>技能か<騎乗>のどちらか低い方で、白兵武器を用います。したがって、乗り手として充分な訓練を積んでいっれば、騎上で手持ち武器を用いるのにペナルティはありません。もし敵と乗騎の相対速度が7以上である場合、命中には-1の修正がありますがダメージは+1されます。このルールは、オートバイや似たような開放式の乗り物に乗って戦う時にも使います(<騎乗>を<運転>と読み替えてください)。

●ランス(Lances):[]
  • ランス(Lances)

<ランス>技能に解説されています。ランスを構えるには乗り手は鞍とあぶみを使わなければなりません。ランスのダメージは乗騎の質量と速度によって決まります。乗騎と目標が衝突した場合のダメージを計算してください――「(乗騎の体力)×(前のターンに移動した距離)÷100」個分サイコロ(端数切り捨て)。これにランスの突き/刺しによるボーナスの+3を加えます。例:体力25、移動力8で突進した軍馬の突撃は2D+3の刺しダメージを与えます。

●馬上槍試合(Jousting):[]

試合用の槍は、先を鈍くした木製のランスを用います。これは激しく命中すると折れるように作られています。このランスは上記と同じダメージを与えますが、叩きダメージです。さらに16点以上のダメージが出たときにはランスが折れ、ダメージも15点しか与えません。

□騎乗して長射程武器を使う(Using Ranged Weapons While Mounted)[]

●攻撃:[]

 移動する動物からの射撃は、射撃と乗馬の技量を試すことになります。<騎乗>か武器技能のどちらか低い方で判定します。轟音をあげる武器(サイレンサーのない銃など)なら、撃つたびに<騎乗>判定を行ないます。この判定に失敗すると、乗騎が怯えた状態になります。「怯え」の項を見てください。ファンブルだった場合は、乗騎を御せなくなってしまいます(前記「乗騎を御せなくなった場合のトラブル」)。

●狙い:[]

騎上から長射程武器の狙いをつけることができます。ただし乗騎がステップを越える移動を行なった場合、移動している乗り物から射撃する場合と同じペナルティを受けます。余分に狙いをつけたり、スコープなどの照準システムによるボーナスを得ることはできません。

●曲撃ち(Tricks):[]

●鞍上で振り返り、背後の敵を撃つ:【後方射ち】(Shoot Backward)が対応。武器技能に-4、さらにそのターンに行なわれるすべての<騎乗>技能判定に-1。

●乗騎に隠れるようにしてつかまり、乗騎越しに撃つ:【曲乗り射ち】(Shoot Over Mount)が対応。武器技能に-6、さらにそのターンに行なわれるすべての<騎乗>技能に-3。敵の射撃は狙える場所が足、顔、目、頭蓋骨、片側の手しかありません。敵が命中判定に失敗しても、失敗度が4以内だった時には乗騎に命中してしまいます。

□騎乗しての防御(Mounted Defense)[]

乗騎の防御は「よけ」しかありません。乗騎によっては防具をつけることができるものや(「馬用鎧表」参照)、自然のDRを持つものもいます。乗り手への攻撃の場合、乗り手自身が防御判定を行ないます。「よけ」「止め」「受け」が可能です。乗り手の<騎乗>技能が12レベル以上あれば、防御も通常の数値で行ないます。乗り手の<騎乗>技能が11以下なら、12に足りない分だけ能動防御の値が小さくなります(例えば、乗り手の<騎乗>技能のレベルが9なら、能動防御には-3の修正をうけます)。

□高さの差(Height Difference)[]

馬に乗っている騎兵は、直立状態の敵に対して1メートル高いところにいるとみなします。「異なる高さでの戦闘」を参照してください。

□戦闘の結果(Mounted Combat Results)[]

  • 戦闘の結果(Mounted_Combat_Results)

 乗り手が朦朧状態になると、鞍から落ちずにいるためには<騎乗>-4判定に成功しなければなりません。「突き飛ばし」の効果を受けた乗り手は鞍とあぶみを使っていない限り自動的に転倒します。鞍とあぶみがある場合でも、突き飛ばしの距離1メートルごとに-4の修正をうけて<騎乗>判定に成功しなければなりません。 乗り手を狙った攻撃が、目標値より1だけ大きい目で失敗した場合、乗騎が能動防御を行なって失敗すると乗騎に命中します。逆に、乗騎を狙った場合にも同じことが言えます。もちろん、意図的にどちらも狙うことができます。 もし乗騎に打撃が命中すると、乗り手は、馬を怯えさせないでおくために、馬が受けた衝撃と同じだけの不利な修正をうけて<騎乗>判定を行なわねばなりません(怯えについては、前の項を見てください)。もし乗騎の部位が使えなくなって転倒した時には、「乗騎を御せなくなった場合のトラブル」の12番の結果を適用します。

□複数の乗り手(Multiple Riders)[]

 馬サイズ以上の乗騎の場合、人間サイズ以下の小さな乗り手は、乗騎を制御している乗り手の後ろに乗ることができます。制御している乗り手は<騎乗>技能に-1の修正を受けます。乗員が転落するのを避けようとする判定では、すべて「制御する乗り手の技能レベル」と「本人の体力」のうち低い方を用いますが、-3の修正があります。

■飛行戦闘(FLYING COMBAT)B377P/2B57P[]

 有利な特徴(「飛行」「テレキネシス」など)・魔法の呪文・反重力ベルトなどを使って、空を飛ぶことができる英雄もいます!空で戦う場合、特殊ルールをいくつか適用します。

□移動(Aerial Movement)=[]

  • 「移動」(Aerial_Movement)

天井が充分高ければ、空を飛んで他の戦闘参加者の上を行くことができます!人間は、水平状態になって飛ぶのが普通で(したがって、地面や行き先を見ることができます)、上級戦闘ルールを使用する際には2ヘクスのコマで表します。

●高度変更(Changing Height)[]

 上下の移動力の消費は、水平移動の場合と同じです。斜め45度に縦・横1メートル高さを変える場合は、水平方向に1.5メートル移動するのと同じだけ移動力を消費します。

●ステップと後退(Steps and Retreats)[]
  • 「ステップと後退」(Steps_and_Retreats)

 戦闘中に行なうステップや後退の距離を計算するには空中の移動力を使用してください(「ステップ」参照)。空を飛ぶキャラクターはしばしば2メートル以上のステップが可能です。能動防御の一部として後退を行なう場合、垂直方向に移動すると特定してもかまいません。

●高速で飛行する(Flying Fast)[]

 「高速での移動」を参照してください。急降下するとより素早く加速出来ます。急降下して他に何もしなかった場合は(「移動」を選択してください)、空中の基本移動力を+10して、最高速度を2倍してください。

●浮遊できない(Cannot Hover)[]

 もしあなたの能力で飛行していて、その能力に「浮遊できない」「制御された滑空」「滑空」の限定がある場合、あなたは毎ターン必ず「移動」か「移動攻撃」を選択しなければならず、最低でも空中の最高速度の4分の1移動しなければなりません。そうでなければ失速して墜落してしまいます。また「高速での移動」中に制御を失ったり、急激な減速によって速度が最高速度の4分の1未満になった場合も失速します。落下を急降下に変更して速度を回復することで、失速から回復できます。そうするためには毎ターン敏捷力-4判定を行なってください。

□上限高度(Flight Ceiling)[]

 地球上では、人間は高度2000メートルを超えると息苦しくなり、6000メートルを超えると酸素マスクや「呼吸不要」などの特徴が必要です。「大気圧」を参照してください。大気圧の高い世界ではもう少し高いところまで飛ぶことができるでしょう。大気の薄い世界では逆のことがいえます。もし翼で飛行するのであれば、あなたは薄い大気や真空の中で空を飛ぶことはできません。

□空中での攻撃と防御(Aerial Attack and Defense)[]

飛行中は攻撃と防御判定にペナルティはありません。ふつう空を飛ぶキャラクターは、地上にいる戦士と同様に安定しています。

●攻撃:[]

空を飛ぶキャラクターが地上を攻撃する場合、「異なる高さでの戦闘」のルールを用います。武器の攻撃範囲は非常に重要です!空を飛ぶキャラクター同士が戦闘している場合、二人の相対的な高さは気にしないでください――接敵できる限りは。

●防御:[]

 空を飛ぶキャラクターが後退する時には、相手と違う高さに移動することができます――まっすぐ後ろに下がるだけではありません。もし空を飛ぶキャラクターが浮遊できて、1ステップ分上か下に移動できる空間があれば、通常の後退に加えて+1の後退ボーナスを得られることができます。アクロバットよけを試みるためには<曲芸飛行>技能を用いてください。

■関連[]

2巻第13章「特殊な戦闘の状況」特殊な移動(SPECIAL MOVEMENT)



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