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曖昧さ回避 | 阿蘇山大噴火は、この項目へ転送されています。大川興業所属の芸人については「阿曽山大噴火」をご覧ください。 |
阿蘇山 | |
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外輪山の大観峰から見たカルデラと阿蘇五岳 外輪山の大観峰から見たカルデラと阿蘇五岳 | |
所在地 | 日本の旗 日本 熊本県 |
位置 | 北緯32度53分03秒東経131度06分14秒 |
最高峰 | 高岳(1,592m) |
種類 | 成層火山活火山ランクA |
表・話・編・歴 |
Project.svg | ウィキプロジェクト 山 |
ウオッちずGoogle Map 阿蘇山
阿蘇山(あそさん)は、熊本県阿蘇地方に位置する活火山。なお「阿蘇山」は通称であり、正式には阿蘇五岳(あそごがく)という(現噴火口のある山は「阿蘇中岳」)。
世界でも有数の大型カルデラと雄大な外輪山を持ち、「火の国」熊本県のシンボル的な存在として親しまれている。火山活動が平穏な時期には火口に近づいて見学できるが、活動が活発化したり、有毒ガスが発生した場合は火口付近の立入りが規制される。
外輪山の内側を中心として阿蘇くじゅう国立公園に指定されている。温泉や観光・レジャースポットが点在する有数の観光エリア。夏になると多くのライダーがツーリングで訪れる場所である。
2007年、日本の地質百選に「阿蘇」として選定された。
阿蘇五岳である高岳(1,592.3m)を最高峰に、中岳(1,506m)、根子岳(1,408m)、烏帽子岳(1,337.2m)、杵島岳(1,270m)といった1,000m級の山が連なる。烏帽子岳山頂には一等三角点「西烏帽子岳」、高岳山頂には三等三角点「高岳」、根子岳山頂東側の尾根には二等三角点「根子岳」が設置されている[1]。
山麓や阿蘇地方内陸では平野部と同じく太平洋側気候で温暖湿潤気候(Cf)に属するものの、夏季冷涼・冬季厳寒である。また、海抜の高い山頂では温暖な九州地方でありながら亜寒帯湿潤気候(Df)に属する。中岳西側の阿蘇山上(露場の標高1142.3m、北緯32°52.8′、東経131°04.4′)では1931年11月から地上気象観測が行われてきた。1939年11月には阿蘇山測候所となり、2009年10月に測候所は廃止され、阿蘇山特別地域気象観測所として自動観測が行われている。
冬は冬の訪れがかなり早く例年9月末から10月にかけて初氷・初霜が観測され、11月初頭から中旬頃にかけて初雪を観測し、12月以降は本格的な冬となる。真冬になると気温は-10℃未満の日も珍しくなく、寒波に覆われたり、強い冬型の気圧配置になった場合は、山頂は-20℃程度の危険な寒さにまで下がることがある。最高気温0℃以下の真冬日が30日以上と多い。積雪は多いところで100cmを超えるものの、山陰以東とは異なり2010年現在は豪雪地帯には指定されていない。夏は標高が1,000m以上と高いため、これまで真夏日や猛暑日を観測したことは観測史上全く無い。(最高気温の記録は1956年8月4日に観測された29.7℃[2]。)また、避暑地としても利用できる。朝は最低気温が盛夏でも15℃未満の日が多いため涼しく、時には10℃以下まで下がり寒さを感じることもある。
年間平均気温は7℃・夏季の平均気温は約20℃、8月の平均最低気温は15℃、冬季の平均気温が-3℃、1月の平均最低気温は約-6℃とそれぞれ九州の他地域と比べると大幅に低い。降水量は年間降水量で3,200mmと大変多く多雨である。そのため、6月から7月にかけての梅雨の時期は土砂降りの大雨が続く。多量に降る雨から、その豊富な雨水が大地を潤し、県の地下水資源ともなっている。
南阿蘇村から見た中央火口丘群
一般に「阿蘇山」と呼ぶ場合、中央火口丘群の根子岳、高岳、中岳、烏帽子岳、杵島岳の5つの山の総称を指す。最高地点は高岳の1,592mで、「ひごくに(肥後国)」の語呂合わせで覚えられる。中岳の火口は現在も噴煙を上げ続け時々噴火する活火山で、火口西側まで道路(阿蘇山公園道路)が通じている。
カルデラ火山としての阿蘇[] ファイル:Edge of Aso caldera.jpgカルデラ壁
更に大きい範囲では30-9万年前に発生した4回の巨大カルデラ噴火により形成された阿蘇カルデラがある。その大きさは世界最大級と言われる[3]。カルデラを取り囲む外輪山も阿蘇火山に含まれ、東西約18km・南北約25kmに及ぶ。カルデラを見下ろす大観峰などは、カルデラ噴火前の火山活動による溶岩とカルデラ噴火による火砕流堆積物(溶結凝灰岩)でできた山である。
カルデラ盆地は中央火口丘によって南北に二分され、北を阿蘇谷、南を南郷谷という。阿蘇谷は阿蘇市に、南郷谷は阿蘇郡高森町および南阿蘇村に属する。阿蘇谷には、熊本と大分を結ぶJR豊肥本線が通り、その立野駅から分岐する第三セクター・南阿蘇鉄道が南郷谷を走っている。
カルデラ内で村や町が発展し「カルデラの中に住んでいる」というのは阿蘇山を知らない人達にとっては驚きである。
火砕流台地の範囲[]9万年前の巨大カルデラ噴火による噴出物は600km³(ほぼ富士山の山体全部の大きさ)以上に達し、火砕流は九州の半分を覆ったと推定されている。特に厚く堆積した地域では火砕流台地となって残っている。この台地は九州中央部に広く分布し、緩やかに波打つ平原を形作っている。周辺自治体の熊本県高森町東南部、熊本県山都町北部一帯のほか、隣県の宮崎県五ヶ瀬町北部や、同県西臼杵郡高千穂町、大分県竹田市などもその中に入る。
30万年以上前に現在の外輪山などを形成している火山群の活動があった。
約30万年前から9万年前までに大規模な噴火が4回 (Aso1-4) あった。地下から大量の火砕流や火山灰を放出したため、巨大な窪地(カルデラ)が形成された。その中でも4回目の噴火 (Aso4) が最も大きく、火砕流は九州中央部を覆い一部は海を越え山口県にまで達し、火山灰は北海道に至る日本全土の他朝鮮半島でも確認されている。Aso4の火山灰でできた地層を見つければ、9万年前の地層であることがはっきり分かるため、植物学、考古学など様々な研究で時代を示す指標として使われている。
高岳、中岳、烏帽子岳、杵島岳は、上記4回目の巨大カルデラ噴火後に活動した火山。中岳は現在でも活火山として活動中。根子岳は4回目の巨大カルデラ噴火よりも古いと推定されている。
カルデラ内は湧き水が豊富で平坦な地形が続いているため、農業生産に適していた。古くから人が住み、集落を形成していた。7世紀の中国の歴史書『隋書』にも「阿蘇山」の名が見え、火を噴き上げる山として知られていた。
阿蘇市一の宮町にある阿蘇神社は肥後国一宮としての格式を持ち、その宮司の阿蘇氏は古代の国造の子孫で現在まで世襲されている。
修験道の山としても栄え、火口から1km離れた古坊中を中心に「三十六坊五十二庵」を云われる坊舎が立ち並び、これを基として西巌殿寺が成立した。
中岳の第一火口
中岳の第一火口は常時TVモニターで監視されている。また近年二酸化硫黄濃度もリアルタイムで測定され、危険濃度になった場合、観光目的での火口周囲への立ち入りが制限される。制限区画は細かく分けられ、二酸化硫黄濃度によって毎日変更される。
中岳の噴火活動は、非常にパターン化されており、以下のサイクルを繰り返している。
噴火→噴火の沈静化→カルデラ湖形成→カルデラ湖の消失→噴火孔の形成→噴火孔の赤熱現象→噴火
これにより噴火の予測が非常に容易であり、そのことより火口間際までの大量の観光客の誘導が可能になった。しかしながら昭和時代には、不適切な時期での観光がなされたため、噴火により火山弾が命中し、観光客に死者が出ている。
阿蘇山は巨大な火山ゆえに、その周辺はたくさんの温泉に恵まれている。阿蘇くじゅう国立公園に属し、カルデラ内には阿蘇内牧温泉や阿蘇赤水温泉の温泉街があり、烏帽子岳周辺には垂玉温泉や地獄温泉などの一軒宿がある。外輪山北の南小国町には、黒川温泉などのたくさんの温泉が湧出しており、国民保養温泉地にも指定されている。
最近ではアジア方面の国外からの観光客が増えている。以前は火口まで自家用車で乗り入れることは出来なかったが、最近駐車場が整備され火口まで徒歩1分というところまで自家用車で行くことが出来る。またロープウエイも整備されている。草千里では乗馬も行われている他、山麓では複数のキャンプ場もある。
高岳、中岳、烏帽子岳、杵島岳そして末っ子の根子岳は誰が一番早く高くなれるか競っていた。結果、根子岳が長男の高岳さえも追い抜いて一番高くなった。しかし、それは鬼たちに阿蘇の国で自由に暴れさせる代わりに、竹田から土を運んで自分の頭に積ませたからだった。これを知った阿蘇大明神は激怒し、根子岳の頭をピシャリピシャリと何度も叩いた。そのおかげで根子岳の頭はギザキザになってしまった。
肥後国の猫は7歳になると根子岳へ修行に来るという。そして人に化けて迷った旅人をおびき寄せ、散々振る舞った後、寝ている隙に食べるとされている。アニメ「まんが日本昔ばなし」で紹介された時は、温泉のお湯で旅人を猫に変えてしまうとなっている。
大昔の阿蘇は外輪山に切れ目が無く、その中には水がたまって広大なカルデラ湖になっていた。健磐龍命(タケイワタツノミコト、阿蘇大明神)はこの水を無くして田畑を造ろうと考えた。そこで、外輪山の一部を蹴破ることにした。一度目に挑戦した場所はなかなか蹴破れない。というのもその場所は山が二重になっているからで、以後「二重(ふたえ)ノ峠」と呼ばれるようになった。別の場所で再挑戦すると今度は見事に蹴破ることができた。しかし、そのはずみで健磐龍は尻餅をついてしまって「立てぬ!」と叫んだ。以後その場所は「立野(たての)」と呼ばれるようになった。
蹴破った場所からは大量の水が流れ出し滝となり、数匹の鹿も流されたことから、以後「数鹿流(すがる)が滝」と呼ばれるようになった。湖水が引いてくると底から巨大なナマズが現れた。ナマズが湖水をせき止めていたため、健磐龍は太刀でナマズを切り、ようやく湖水は流れ去ったという。また、カルデラ湖にいた鯰が流れ着いた場所が現在の嘉島町の鯰という地名になっているともいわれている。
草千里下にある約100mほどの均整のとれた小山。火砕丘である。伝説では健磐龍命が収穫した米を積み上げて作ったとされ、貧しい人達に米を分け与えたことで頂上にくぼみができたとされている。
阿蘇市的石の地名の語源でもある“的石”は北外輪山のふもとにある石で、その昔阿蘇神社の祭神である健磐龍命(阿蘇大明神)が阿蘇五岳の外れにある往生岳(往生岳は五岳に含まれない)から弓の稽古をする時に的にしたという伝説からこの名がつけられている。ちなみに往生岳山頂から的石までは約7kmほどの距離となっている。
また、往生岳から的石まで射られた矢は、健磐龍命の従者で鬼八という足の速い男が往生岳から的石まで走って取りにいき健磐龍命に渡していた。99回目までは鬼八も的石と往生岳を往復して矢を運んでいたが、100回目に疲れて的石から往生岳めがけ矢を投げ返した。その矢がたまたま健磐龍命の腿に当たり、それに腹を立てた健磐龍命は鬼八を成敗しようとして追った。鬼八は阿蘇中を逃げ回り、更に阿蘇の外まで逃げ、そこで一息ついて8回屁をひったといわれその場所の地名である矢部の語源になったと言われる。
その後も鬼八は健磐龍命に追われ、ついには捕らえられ首をはねられたが、不思議なことに首をはねてもはねてもすぐに首は元通りにくっつく。腕や足をはねてみたがやはりすぐに元通りとなる。そこで健磐龍命は鬼八の体をばらばらに切り、それぞれを離れた場所に埋めた。そうするともう鬼八はよみがえることがなくなったという。
しかしその後、鬼八の怨念は阿蘇の地に早霜を降らせるようになり稲に大きな被害が出るようになった。そこで健磐龍命は役犬原という場所に霜の宮と名づけた社を建て鬼八の怨霊を鎮めたという。現在でも霜宮神社では幼い女子が59日間火を絶やさずお籠りをするという神事が残っている。
また、高千穂にも“鬼八伝説”が残っている。阿蘇の鬼八と共通した特徴もあり関連性があるのではないかと思われる[誰によって?]。
阿蘇ジオパークは、2009年(平成21年)10月には日本ジオパークに認定された。
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cs:Asoet:Aso vulkaanfa:کوه آسوit:Monte Asola:Mons Asoviusnl:Aso (vulkaan)no:Aso-sanpl:Aso (wulkan)pnb:ماؤنٹ آسوro:Muntele Asosk:Aso (sopka)sv:Aso
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