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ロックマンゼロ4 (ROCKMAN ZERO4) とは、2005年4月21日にカプコンから発売されたゲームボーイアドバンス専用のアクションゲームである。
シリーズ4作目。「ネオ・アルカディア編完結」を謳い、前作までとは完全に雰囲気が異なる作品である。まず、行動の基点となっていたレジスタンスベースはすでに離れており、四天王やエックスなど多数のメインキャラまでもが登場しない(これは製作者が「心残り」と言っている部分でもある[1])。
システムも大幅に変更が施された。新要素として、倒したザコ敵の武器を奪ったり道中のトラップを引き抜いたり出来る「ゼロナックル」、天候を変更する事でステージ難易度に影響を及ぼす「ウェザーチェンジシステム」、敵のパーツからチップを作り出す「アイテム・レシピ・システム」などが登場。サイバーエルフも仕様変更され、1種類のエルフに様々な能力をコピーして使用するという形になり、能力がキャパシティを越えなければ減点されなくなっている。他、ロッドやシールドブーメラン、エレメントチップの廃止、最初から8ボスのいるステージ全てを選択可能(前作までは前後4ステージずつに分かれていた)、リザルトに関係なく天候次第でEXスキルが取得可能、など変更点は数多い。
ボイスも更に強化され、8ボスのボイスがミッション時とボスラッシュ時とで一部変化するほか、オープニングナレーションやエンディングテーマまで入れられている。
また、初心者救済として本シリーズでは初めてイージーモードが用意された(ただし、サイバーエルフのレベル5以上の強化ができない、EXスキルが習得できないといった制約がある)。「アルティメットモード」もこれまでとは違い、設定したレベルまでのサイバーエルフの全能力を一度に使う事ができるモードに変更されている。これは使いこなせないとゼロナックル使用の妨げになってしまう。また、レベルを下げてしまうと、よりレベルの高いエルフ能力が使えないデメリットもある。
テンプレート:ネタバレ
ゼロたちは荒野に散った人々やレプリロイドを助けるため、大型トレーラーで各地を転々としていた。
ある時ゼロたちは、レプリロイドの軍団に襲われているキャラバンに遭遇する。キャラバンを救ったゼロたちは、人間のジャーナリストである女性、ネージュに悪の科学者「ドクター・バイル」の手により変わり果てたネオ・アルカディアの現状を聞かされる。かつて人間の理想郷であったネオ・アルカディアは、ゼロによりリーダーであるコピーエックス[2]を失い、バイルが全権を握っていた。人間を守るどころか、人間だろうがレプリロイドだろうがイレギュラーとみなされた物はすべて処分の対象となる…。
キャラバンの人間達は、バイルの支配から逃れるため、エリアゼロ(ロックマンX5でスペースコロニー「ユーラシア」が衝突した場所)にある人間の集落を目指していた。
一部主要キャラクターの詳細に関しては、主要キャラクター参照。
ゼロ (ZERO) (声優:風間勇刀)本作の主人公。レジスタンスの大型トレーラーで各地を回り、バイル軍から人々を守る為に戦っている。シエル (Ciel) (声優:田中理恵)ネオ・アルカディアで科学者をしていた人間の少女。レジスタンスの大型トレーラーに同乗し、バイル軍から人々やレプリロイドを守る為に奔走している。今までレプリロイドのために戦ってきたが、ネオ・アルカディアの人間がレプリロイドのことを憎んでいる事を知り、心を痛めている。セルヴォ (Cerveau)レジスタンスの技術者。ゼロナックルの開発や、敵のパーツから強化チップを製造する。アルエット (Alouette)レプリロイドの女の子。新型サイバーエルフの飼育係を担当する。コルボー (Colbor)レジスタンスのメンバー。終盤に登場。バイル (Vile) (声優:大塚周夫)100年前に妖精戦争を引き起こし、ネオ・アルカディアを追放された科学者。レプリロイドを復活させる技術に長ける。現在はネオ・アルカディアの支配者となり、自らに逆らったものは人間・レプリロイドを問わず処分する独裁体制を作り上げている。人間、レプリロイド双方を憎んでおり、その理由は終盤で明らかとなる。ネージュ (Neige) (声優:後藤邑子)人間の女性でジャーナリスト。ネオ・アルカディアから脱走して来たキャラバンのリーダー的存在。昔、クラフトを取材した事があり、その頃から人間のために誇り高く戦うクラフトに好意を持っていた。クラフト (Kraft) (声優:三宅健太)アインヘルヤル八闘士の隊長、バイルの部下。脱走したネージュを探す為ラグナロク作戦に参加した。自身のボディには兵器を搭載しておらず、携帯しているコンバインド・アームから多彩な攻撃を繰り出すのが特徴。資源に乏しい世界で生きるにはバイルの支配を受けるしかないと考えていたが、ネージュの言葉に心動かされ、最終的にバイルに反旗を翻す。ラグナロクの照準をバイルのいるネオ・アルカディア中心部に向け、イレギュラーとなる事も辞さず多くのネオ・アルカディア市民もろともバイルを滅ぼそうとした。だがゼロとの死闘の末、敗北。最後は自らの過ちを認め、世界をゼロに託し、命を落とす。通称はアインヘイヤル八闘士。
回天の死聖 ヒート・ゲンブレム (Heat Genblem) (声優:今村直樹)玄武型。高機動・高火力に加え堅牢な防御力を持ち合わせる。灼熱粒子砲の動力部に坐し、ラグナロク作戦を遂行する軍人肌のレプリロイド。クラフトを尊敬している。古くからクラフトと共に辺境のイレギュラー鎮圧に同行した戦士であり、彼の心情を理解しラグナロク作戦に加わった。天翔ける神槍 ペガソルタ・エクレール (Pegasolta Eclair) (声優:渋谷茂)ペガサス型。高速移動力と電撃槍によるヒット・アンド・アウェイ戦法が得意。空中移動庭園から酸性雨や雷を撒き散らし自然を破壊する。「エクレール」は、フランス語で「雷」の意。自惚れの強い性格で、ラグナロク作戦において作戦行動に煮え切らない態度を持つクラフトに対し、指揮を取って代わりたいと心中に秘めている。ZXでは連動で登場。凍月軍狼 フェンリー・ルナエッジ (Fenry Lunaedge) (声優:柿原徹也)フェンリル型。妖精戦争時代に作られた軍用レプリロイドで、サイバーエルフと融合している。が、その融合は中途半端な為、エルフの持つ高速移動性は備えているものの論理回路がついてこれていない。自身もいたコールドスリープ施設(サイバーエルフの失敗作などが保存されている)から、次々と失敗作のサイバーエルフを解放する任につく。自身が施されたコールドスリープの技術が応用されているマンドラゴとコカペトリに対し潜在的な苦手意識を持っており、ソリが合わない模様。ZXでは連動で登場。崩蝕の樹婦人 ノービル・マンドラゴ (Noble Mandrago) (声優:鷹村遊)マンドラゴラ型。ナノマシン・メカニロイドの扱いに長け、再生・吸収などを自在に行える。レジスタンスの基地を乗っ取り半有機植物ナノマシンを操り、地中の養分・エネルギーを吸い尽くす。サディスト的な性格で、ソル・ティターニャンとは仲が悪い。ZXでは連動で登場。熱愛の蝶姫 ソル・ティターニャン (Sol Titanian) (声優:中島沙樹)ティターニア型。高火力を保有し敵を消し炭にする灼熱の炎を操る。人工太陽を管理し、エリア・ゼロを砂漠化する計画を遂行する。残忍な性格とは裏腹に口調は軽薄(コギャル口調)。同型機のオベロン(理性回路、熱量調整担当)とペアで行動していたが、施設制圧に派遣されたバイル軍によってオベロンが破壊された事でティターニャンは暴走を起こし、以後己の破壊衝動のままに行動する様になる。ZXでは連動で登場。双極の角頭王 ミノ・マグナクス (Mino Magnaxe) (声優:藤本たかひろ)ミノタウロス型。高電力による対象への一時的な電極付与、それに伴う引力・斥力の発生等電磁戦闘のエキスパート。自身の体も磁石であり、任意に分離、合体できる。それ故のエネルギー消費も並大抵ではない(ネオ・アルカディア都市一区画分に匹敵する)。大規模な磁場区域を設置し、電磁パルスによるエリア・ゼロの電子機器破壊作戦を実行する。作戦志願理由は「腹いっぱい喰えそうだから」(バイルから出された無制限エネルギー供給という条件に乗ったため)。田舎口調で、会話スピードが極端に遅いために度々他人に会話を横入りされる事も。深淵なる怪嘯 テック・クラーケン (Tech Kraken) (声優:古澤徹)ミュートスレプリロイド(クラーケン型)で、元斬影軍団所属。ファントムからの直接命令で行動し、ネオ・アルカディア内部の反逆者への内偵、処分を担当していた。そのため、彼の存在自体が秘密とされており、ファントムが自爆した後は、彼の存在を知る者がいなくなった。闇に紛れる奇襲戦法を得意とし、ファントムの仇であるゼロへの復讐を果たす為、不本意ながらもバイルに仕える。深海に潜水艦を航行させ、大量の爆薬を積み爆破・それによる大地震の発生を企てる。こちらの敗北時の台詞から自爆テロを考えていたようである。鶏眼なる賢者 プープラ・コカペトリ (Pupla Cocapetri) (声優:西川幾雄)コカトリス型。電子戦のプロで、ジャミングやクラッキングを駆使する。生きた都市と呼ばれる、100年前に人間が住んでいたエリアをバイル製のウィルスプログラムにより乗っ取り、侵入者を無差別に迎撃する。短気で頑固なうえ、プライドの高い性格である。序盤でゼロと対峙した際「雑魚」呼ばわりされ、かなりの執着心を見せた。ハッカー系サイバーエルフが誕生した事により、自らの職・存在意義を奪われた過去を持つ。主要な武器に関しては、主要武器参照。
ゼットセイバー (Z Saber)バスターショット (Buster Shot)ゼロナックル (Zero Knuckle)セルヴォによって製作された武器。ゼロの手に埋め込まれたチップが本体。敵に直接当てる(奪い取る)事でその敵の武器が使用できるようになる(奪った際に大抵の敵は破壊するが、敵によっては破壊せずに武器を奪える場合がある)。奪った武器は「セイバー」「バスター」「ロッド」「シールド」「ボム」の5種に分類される。他に特定の物体(植物など)や一部のボスを引っ張る事ができる。EXスキルはなし。尚、全ての武器を使うと、「ウエポンマスター」の称号でクリアできる。ゼロ4にはエレメントチップは存在せず、Xシリーズの特殊武器同様、EXスキル発動時に自動的に属性が付与される。また、習得条件が変更されており、「ボスに優位な天候」で戦って勝つと習得する(ハード及びイージーでは習得できない)。
「Einherjar Eight Warriors(アインヘルヤル エイト ウォリアーズ)」。「ロックマンゼロ4」に登場し、エリア・ゼロ殲滅を目的としたラグナロク作戦に召集された破壊集団。アインヘルヤルとは北欧神話における「神の元に集まった戦士」という意味であり、ネオ・アルカディアを支配する事実上の神(=バイル)の元に集められた戦闘用レプリロイドである。クラフトを指揮官とし、メンバー内にはバイル製ではないレプリロイドも数多く存在している。
「ロックマンゼロ3」に登場したバイル八審官との違いは、彼らは純粋にバイルに忠誠を誓っているわけではなく、各々の事情や利害によって行動している[3]という点である。八審官はあくまでバイルの直接命令で行動していたが、ラグナロク作戦では指揮官であるクラフトに相当の自由度を持って行わせていた点も大きく異なる。これは、バイルがかつてのイレギュラー戦争の再現(人類対レプリロイド)を目論んでいた為であり「人類とレプリロイドの共存」を目指したネオ・アルカディアの存在意義を否定する所業でもあった。
ラグナロク作戦自体もバイルの支配から外界へ逃れようとする人類への見せしめ、という意味合いが強い。生存区域を完全に破壊し、人類をネオ・アルカディアという監獄に永久に閉じ込めようというバイルの悪意を感じ取れる。当初はクラフト率いる8部隊による同時破壊作戦が決行されていたが、その真の目的は宇宙に浮かぶ衛星砲台ラグナロク[4]による地上への無差別攻撃であった。
ある条件で出現するアイテムでゼロをカスタマイズすると、攻撃力が大幅に強化される。防御力がなくなるのがネックだが、ユーザーの能力しだいでは5秒以内にボスを倒せる。
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