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スーパーファミコン(Super Famicom)は、任天堂より発売されていた家庭用ゲーム機。ファミリーコンピュータの後継機種。発売日は1990年11月21日。メーカー希望小売価格は25,000円。型番はSHVC-001(SHVCはSuper Home Video Computerの略)。略記・略称は SF、SFC(Super Famicomの略)、スーファミなど。欧米ではSuper Nintendo Entertainment Systemとして発売された。
2007年10月31日をもって、スーパーファミコン、NINTENDO64等の公式修理サポートを終了した。
現在スーパーファミコンで発売された一部のゲームはWiiの配信サービスであるバーチャルコンソールでプレイすることが出来る。
機器名称にはファミリーコンピュータの略称として広く親しまれたファミコンの語句を採り入れ、後継機としての位置付けを明確にした。なお、「ファミコン」は「ファミリーコンピュータ」の省略形だが、「スーパーファミコン」の名称内の「ファミコン」は正式なものであり、「スーパーファミリーコンピュータ」という名称のゲーム機は存在しない(一部に誤解でスーパーファミコンが略称だと思われている)。
ファミリーコンピュータと比べ、表示や音源の処理能力が格段に向上していた。ハードウェアのスペックとしては、16ビットCPU の搭載、32768色(15ビット深度)から選択可能な多数の16色カラーパレットと、それらのカラーを適用可能な16色スプライト、数十個以上のスプライト同時表示数、背景の多重スクロールと回転・拡大・縮小表示機能、3Dポリゴン描写(スーパーFXチップ)、ソニーのDSPによるPCM音源の採用など、カタログスペックとしては同時代の一線級のものを取り揃えている。
コントローラは本体に2個同梱される付属品となり、本体前面に2つ設けられているコントローラコネクタに接続する方式となった。I・IIコントローラの区別はなくなり、コントローラの右側にあるボタンはA・B・X・Yの4つとなり、上部の左右にはL・Rボタンが追加された。内蔵マイクは廃止された。またコントローラコネクタに接続する周辺機器も発売された。
ACアダプタ、RFスイッチ、75Ω/300Ω変換器はファミリーコンピュータと共通で、スーパーファミコン本体とは別売であった。RCAピンジャックやS端子を備えたテレビの場合は別売のケーブルにより接続することも可能であった。
スーパーファミコンの基板(SNS-CPU-RGB-01)に実装されているLSIの例[1]。
日本での出荷台数約1717万台、日本以外では約3193万台、全世界累計出荷台数約4910万台。対応ソフトは1990年から2000年の間に1388タイトル(非ライセンス品を含まず)発売された。
開発当初は、当時最大の市場シェアを持っていたファミリーコンピュータとの互換性を維持する為の開発努力も試みられた。実際に一部では上位互換などとも宣伝されており、発売前のモックアップでは本体横に接続する「ファミコンアダプタ」というもので互換性を保つという案も提示されていた。最終的には互換性の維持を断念し、新規プラットフォームとして発売された。しかしライトユーザーや大手ソフトメーカーの取り込みには成功し、既に発売されていたPCエンジン、メガドライブを超える規模のシェアを獲得。結果的に、第四世代、16ビットゲーム機の時代でも、任天堂はメインプレーヤーの座を堅持した。
発売から20年近くが経過しており、2003年に生産打ち切り、2007年には修理も打ち切られ、新規にゲームが作られることもなくなっているが、未だに根強い人気を誇るハードである。2008年2月に調査が行われた「保有しているゲーム機ランキング」(オリコンランキング)でプレイステーション2(62.3%)、ニンテンドーDS(55.4%)に次ぐ第3位(42.5%)を記録した[2]。
当初は『スーパーマリオワールド』で従来のゲームユーザーを安定して引き寄せたが、同作は堅実な内容ではあったものの従来のシリーズの焼き直し的な雰囲気が強くそれほど派手なゲームではなかった。しかし『F-ZERO』や『パイロットウイングス』は、当時の他のゲーム機には無かった、画像の拡大縮小回転といったスーパーファミコンの性能をフルに生かした内容であった。また、初期に発売された『アクトレイザー』はそのサウンドに衝撃を受けたスクウェアのスタッフが『ファイナルファンタジーIV』の音源ドライバーを作り直した逸話が残っている[3]。
一方アクションゲームやシューティングゲームにおいては、本体発売の約1ヵ月後に発売された移植作の『グラディウスIII』で処理落ちが非常に多く、また『ファイナルファイト』では2人同時プレイができないなど「スーパーファミコンはアクションゲームやシューティングゲームには向いていない」といったイメージが作られる原因になってしまった。またシミュレーションゲーム『信長の野望・武将風雲録』はスーパーファミコン版と共にメガドライブ版ファミコン版も発売されたが、画像や音色はスーパーファミコン版が最も優れていたものの処理速度についてはメガドライブ版に大きく劣り、ファミコン版と大差無かった。
ただしメーカーがスーパーファミコンの開発に慣れた中期以降はプログラム技術も改善されアーケードで高い評価を得ていた『ストリートファイターII』は高い移植度でファンを狂喜させ、『パロディウスだ!』や『ソニックウィングス』ではスーパーファミコンでも十分に優秀なシューティングゲームが作れるというところを見せた。1993年に発売された『ファイナルファイト2』でも2人同時プレイが可能となっている。『信長の野望』も、続編『覇王伝』では処理速度はかなり改善されている。しかしこの時期でもサムライスピリッツのように移植に失敗した例もある。
スーパーファミコンでは主にコスト削減の観点などから生じた技術上の制限により性能を発揮させる為の制約が非常に多く、特にPPUの画面モードによる制限の複雑さと処理の煩雑さ、CPUの癖のある特性などがプログラマーを悩ませた。この様に決して扱い易い環境とは言えず、これを競合機と比較すれば豊富な量が用意された開発用データライブラリで補うという状況であった。
サウンドについても波形メモリやサウンドドライバなども含め使用可能な容量が僅か64KBしか用意されていないなどPCM音源としては扱いにくく、サウンドコンポーザやプログラマーたちの頭を悩ませた。
ファミリーコンピュータの場合と同様に、演算補助用や時計用のICをカートリッジに搭載したソフトも多数存在した。特に有名なのは高速な3D処理を可能としたスーパーFXチップである。(スターフォックス、ワイルドトラックスなどの3Dポリゴンのソフト)また、疑似3D処理が見られる『パイロットウィングス』や『スーパーマリオカート』ではDSP-1というチップを搭載している。『スーパーマリオRPG』ではSA-1という本体の5A22CPUと同じチップを入力10MHzで搭載している。
開発環境としては当初はソニーの32ビットワークステーション・NEWS(ニューズ)が用意されたが、当時のワークステーションは非常に高価であり結局は体力のある大手のソフトメーカー以外の参入を中々に困難なものにした。
後期にはゲームの大容量化への対応、更に競合他社への対抗策としてソニーと共同で専用CD-ROMシステム「プレイステーション」(後に発売されるソニーのゲーム機のプレイステーションとは名前は同じだが別物)の開発が進められていた。しかしソニーが米国のゲームショーでスーパーファミコンとの互換性を持つCD-ROM機を発表し新聞でも報道された翌日に任天堂は記者会見でフィリップス社とCD-ROM機の共同開発を発表しソニーに釘を刺す形となった。ソニーにとって任天堂はスーパーファミコン用の部品を卸していた顧客でもあった為、法的な手段には訴えず交渉を続けた結果、販売元がソニーから任天堂に移行するなど契約の変更がなされたがその後両者は決裂した。
任天堂は当時の2倍速CD-ROMでもゲームの読出し速度が不十分である事や、CD-ROMの権利を巡っての意見の相違などの理由を挙げ、一方のソニーは任天堂側の変心を訴えている。1992年には任天堂の山内溥社長(当時)が初心会演説でCD-ROM機に対して否定的なコメントをしている。その後フィリップス社とのCD-ROM機が世に出る事はなく、スーパーファミコン互換CD-ROM機の計画は立ち消えとなった。(スーファミの拡張機としてはサテラビューが発売された。)この"プレイステーション"が後にSCEから独自のゲーム機として発売された。
コンピュータゲームの歴史も参照
スーパーファミコン
ジュニア (SHVC-101)
スーパーファミコンジュニア (Super Famicom Jr.) は、スーパーファミコンの基本性能はそのままにデザインを一新・小型化し、RGB21ピンケーブルおよびS端子ケーブルによる映像出力、RF端子、カセットイジェクト機構、サテラビューとの接続端子を廃した廉価機である。型番はSHVC-101。1998年3月27日に発売された。価格は7,800円であった。
セット内容は本体とコントローラ1個(スーパーファミコン付属のものとは若干デザインが異なる。型番はSNS-102)、取扱説明書のみだった。
同時発売ソフトは『星のカービィ3』。
現在ではスーパーファミコンジュニアよりもスーパーファミコンの方が一般的によく知られている。現在は入手困難であるため一部では高価で取引されている場合がある。
Super Nintendo Entertainment System
北米版
Super Nintendo Entertainment System (スーパーニンテンドー エンタテイメントシステム)は、スーパーファミコンの北米、ヨーロッパ版である。
コンソールに Super Nintendo の部分が大きく表記されていたため、現地では「スーパーニンテンドー」の愛称で親しまれた。SNES もしくはSuper NESと略されることが多い。メーカー型番はSNS(北米)、SPAL(ヨーロッパ)。
基本スペックはスーパーファミコンと同一だが、以下の点が異なる。
スーパーコンボイ(슈퍼 컴보이/Super COMBOY)は、スーパーファミコンの韓国版である。発売元が任天堂ではなく現代電子産業(現・ハイニックス半導体)となっているのが最大の特徴で(現代電子は本機のみならず、NES(日本のファミコンではなく海外版のもの)、ゲームボーイ、NINTENDO64のライセンス販売も行っていた)、その他の仕様は電源周りを除いて日本版とほぼ同一であり、スーパーコンボイで日本製ソフトを使うことができ、その逆も可能である。メーカー型番はSNSN。
スーパーファミコン用コントローラ (SHVC-005)
ファイル:SFC cassette.jpgスーパーファミコン用カセット(SHVC-006)、写真はスーパーマリオワールド
型番 | 名称 | 備考 |
---|---|---|
SHVC-001 | スーパー ファミコン | 1990年11月21日発売。本体カラーは、グレー。1998年3月27日には一部の機能を廃止し、小型化した「スーパーファミコンJr.」も発売された。スーパーファミコンJr.については後述。 |
SHVC-005 | コントローラ | スーパーファミコン専用のコントローラ。本体に2つ同梱。ファミコンのコントローラに比べ、大幅にボタン数が増えた。 |
SHVC-006 | カセット | スーパーファミコンのソフト媒体のROMカセット。イジェクト防止機構の溝が付いている。 |
SHVC-007 | モノラル AVケーブル | スーパーファミコンの映像と音声をテレビに出力するケーブル。音声はモノラルで出力される。 |
SHVC-008 | ステレオ AVケーブル | スーパーファミコンの映像と音声をテレビに出力するケーブル。音声はステレオで出力される。 |
SHVC-009 | S端子 ケーブル | スーパーファミコンの映像と音声をテレビに出力するケーブル。音声はステレオで出力される。 ステレオAVケーブルより高い画質で出力できる。初期型は、ケーブルの途中に小さなボックスが付いていた。[4] |
SHVC-010 | RGBケーブル | スーパーファミコンの映像と音声をテレビに出力するケーブル。音声はステレオで出力される。 中古等で購入する際、内蔵コンデンサの劣化が顕著である。→RGB21ピン スーパーファミコンで最も高い画質が出力可能。 |
SHVC-013 | スーパースコープ | ワイヤレス式の光線銃。肩に背負い使用する。電源は単三乾電池6本。 |
SHVC-014 | レシーバー パック | スーパースコープの付属品。スーパースコープから発信される赤外線信号を受信する。 コントローラコネクタ2に接続して使用する。 |
SHVC-027 | スーパーゲームボーイ | スーパーファミコンでゲームボーイ/カラー共通のソフトを使用できる。 |
SHVC-028 | 衛星放送 専用カセット | 8MメモリーパックやROMパックを接続するのに使用するカセット。 |
SHVC-029 | サテラビュー | スーパーファミコンの衛星放送サービスを利用するための機器。 28PIN拡張コネクタに接続して使用する。 |
SHVC-030 | 専用 AVセレクタ | サテラビュー、BS機器、テレビの接続に使用する。 |
SHVC-031 | 専用8M メモリーパック | サテラビューで配信されるデータを保存するメモリー。8Mbit(1MB) |
SHVC-032 | 専用 ACアダプタ | スーパーファミコン、サテラビュー、専用AVセレクタに電源を供給する機器。線の途中にAC-DCコンバータがある。サテラビューを使用するときはこれを使用する。 |
SHVC-033 | 専用電源 中継ボックス | スーパーファミコンとサテラビューの電源を共同で使えるようにする機器。DCカプラ。 スーパーファミコンのDC INに接続する。 |
SHVC-039 | ROMパック | メモリーパックと異なりデータの書き換えは出来ず、読み出し専用。 |
SHVC-040 | 衛星放送 専用カセット | 8MメモリーパックやROMパックを接続するのに使用するカセット。SHVC-028との違いは名前が違う。 |
SHVC-041 | SFメモリ カセット | ニンテンドーパワーの書き換えに使用するカセット。 |
SHVC-042 | スーパーゲームボーイ2 | スーパーゲームボーイに、通信機能を搭載したもの。 |
SHVC-101 | スーパー ファミコンJr. | スーパーファミコンを小型化したもの。底面の28PIN拡張コネクタが廃止されたほか、RF出力、S端子出力、RGB出力が廃止された。RF出力には、ニンテンドウ64用のRFモジュレータを使用する。 |
SNS-016 | マウスコントローラ | スーパーファミコン用のマウス。SHVC-016は確認されていない。マリオペイントに付属。 単品販売もされた。コントローラコネクタに接続して使用。 |
SNS-017 | マウスパッド | マウスコントローラ用のマウスパッド。SHVC-017は確認されていない。 |
SNS-102 | コントローラ | スーパーファミコンJr.に付属。日本での単品販売はされていない。 |
[ヘルプ] |
テンプレート:Commons公式サイト
テンプレート:家庭用ゲーム機/任天堂
テンプレート:Link FAテンプレート:Link FA
ar:سوبر نينتندو إنترتينمنت سيستمbr:Super Nintendo Entertainment Systemcs:Super Nintendo Entertainment Systemda:Super Nintendo Entertainment Systemel:Super Nintendo Entertainment Systemeo:Super Nintendo Entertainment Systemeu:Super Nintendo Entertainment Systemfa:سوپر نینتندوfi:Super Nintendo Entertainment Systemgl:Super Nintendo Entertainment Systemhe:Super Nintendo Entertainment Systemhr:Super Nintendo Entertainment Systemhu:Super Nintendo Entertainment Systemid:Super Nintendo Entertainment Systemis:Super Nintendo Entertainment Systemko:슈퍼 패미컴lt:Super Nintendo Entertainment Systemnn:Super Nintendo Entertainment Systemno:Super Nintendo Entertainment Systemro:Super Nintendo Entertainment Systemsh:Super Nintendosimple:Super Nintendo Entertainment Systemsq:Super Nintendosv:Super Nintendo Entertainment Systemth:ซูเปอร์แฟมิคอมvls:SNESzh:超級任天堂zh-yue:超級任天堂
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