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曖昧さ回避 | ドラクエは、この項目へ転送されています。
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ドラゴンクエストシリーズは、スクウェア・エニックスから発売されている、日本製コンピュータRPGのシリーズ。ドラクエと略した愛称で親しまれる。表記上では「DQ」(Dragon Quest) という略称も用いられる。
ドラゴンクエストは、プレイヤーがゲーム内の主人公となり、世界中の様々な謎を解き明かしながら冒険を進め、「魔王」等と呼ばれる敵の親玉を討つことを目的とするコンピュータゲームである。ジャンルはロールプレイングゲーム(RPG)。
テレビゲームといえばアクションゲームであった時代に、コンシューマタイトルとしては日本初のRPGとしてリリースされた。特に3作目『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』は発売日に長大な行列ができたことで、マスコミに取り上げられるほどの社会現象となり、ファミリーコンピュータ(ファミコン)の普及台数増加にも大きく貢献した。2010年12月時点で、外伝作品を含めたシリーズ作品全体のソフトの売上は約5700万本以上にのぼる[1]が、そのほとんどが日本国内のみの売上である。
第1作『ドラゴンクエスト』は1986年にファミコンで発売され、これ以降、第4作『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』まではファミコン向けとして発売された。その後はスーパーファミコン、プレイステーション、プレイステーション2、ニンテンドーDS、Wiiと、その時代(発表当時)で最もポピュラーなゲーム機向けにシリーズ作品が発売されている。しかし、2000年代以降は開発の長期化に伴い、発表当時はポピュラーであっても、発売する頃にはハードの過渡期を迎えていたり、次のハードの発売を控えているか既に発売している時期となることも多くなっており、Xでは当初Wiiでの発売を予定しつつ、後に後継ハードとなるWii U版も加えての発売予定に至ることとなった。
本編作品(ナンバリングタイトル)は、2011年までに『ドラゴンクエストIX 星空の守り人』(2009年7月発売)までの9作が発売されている。また、かつてファミコンやスーパーファミコンで発売された作品は、その後、その時代ごとの主流の据え置きハードや、ゲームボーイ、ニンテンドーDSなどの携帯ゲーム機用ソフト、また携帯電話ゲーム(携帯アプリ)としてリメイクがなされている。
本シリーズには「ナンバリングタイトル」と呼ばれる本編作品のほか、さまざまな外伝作品も存在する。『IV』の登場人物の一人・トルネコを主人公とした『トルネコの大冒険 不思議のダンジョン』が1993年に発売されたのを皮切りに、1998年以降は『ドラゴンクエストモンスターズ』シリーズや『スライムもりもりドラゴンクエスト』シリーズ、『ドラゴンクエストソード 仮面の女王と鏡の塔』などの外伝作品が生まれ、さらに2007年夏にはシリーズ初のアーケードゲームとして『ドラゴンクエスト モンスターバトルロード』シリーズが登場した。
本シリーズはアメリカやヨーロッパ、オーストラリアなどでも発売されている(発売された作品の一覧は後述)。
北米での本シリーズの知名度は日本国内に比べると低く、大人気になるまでには至らなかった。しかしながら、第8作『ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君』は、大幅なローカライズを行うなどして100万本以上を売り上げており、従来作品に比べ好調な売れ行きとなる。これを受けて、2006年4月には、本シリーズが発売されたことのなかったヨーロッパ(5ヶ国語に対応)でも『VIII』が発売された。また、任天堂が海外での販売を担当した第9作『ドラゴンクエストIX 星空の守り人』も100万本を突破している[2]。
北米版のタイトルについては、 "DragonQuest" と呼ばれるテーブルトークRPGがアメリカで既に発売されており、商標上のトラブルを避けるため、第7作『ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち』までは"Dragon Warrior" というタイトルで発売されていた。2003年10月にこの問題は解決され、スクウェア・エニックスの米国法人が"Dragon Quest" の商標登録が可能となったため、『VIII』以降の作品については日本国内版と同じく "Dragon Quest" のタイトルとなった。なお、現時点では『IV』のみが "Dragon Warrior" と "Dragon Quest" の両タイトルで発売されている(Nintendo Entertainment System(NES)版が"〜Warrior"、DS版が"〜Quest")。
これらの日本国外向け作品中、特にNES版では十字架などの特定の宗教を連想させる表現が変更されているものがある。現在では日本国外版へのローカライズを前提に、日本国内版開発時から図案のデザインに対する配慮が行われている。開発時からの対応は、現在は本シリーズに限らず一般的に行われている。
ここではこれまでに発売された作品、および今後発売が予定されている作品についてまとめる。一覧の日付は発売日(または配信開始日・稼動開始日)を表す。
リメイク版については後述。
ドラゴンクエスト (ファミリーコンピュータ、1986年5月27日)終始1人で冒険を行う。システム、ストーリーとも以降の作品と比べるとシンプルである。ドラゴンクエストII 悪霊の神々 (ファミリーコンピュータ、1987年1月26日)前作の主人公の子孫たちの物語。パーティ制(複数人での行動)や乗り物が初登場。ドラゴンクエストIII そして伝説へ… (ファミリーコンピュータ、1988年2月10日)ロト伝説の謎が明らかになる。キャラクターメイキングや転職のシステム、時間の概念を導入。ドラゴンクエストIV 導かれし者たち (ファミリーコンピュータ、1990年2月11日)全5章のオムニバス形式。馬車による多人数パーティ、人工知能(AI)による自動戦闘を導入。ドラゴンクエストV 天空の花嫁 (スーパーファミコン、1992年9月27日)3世代に渡るシナリオで、途中重大な選択もある。多数のモンスターを仲間にできる。隠しダンジョン、隠しボスが初登場。ドラゴンクエストVI 幻の大地 (スーパーファミコン、1995年12月9日)2つの世界を行き来しながら冒険を進める。『III』とは異なる転職システムが登場。ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち (プレイステーション、2000年8月26日)石版を集めて未知の世界を冒険する。マップに3Dポリゴンを初採用。やり込み要素が多い。ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君 (プレイステーション2、2004年11月27日)トゥーンシェイドを採用した完全3D表現。スキルによる成長、テンションでの攻撃威力増幅、アイテム錬金などを導入。ドラゴンクエストIX 星空の守り人 (ニンテンドーDS、2009年7月11日)ナンバリング作品で初の携帯ゲーム機用。ワイヤレス通信によるマルチプレイが可能。キャラクターメイキングがリニューアルされ再登場。やり込み要素の多さは『VII』を上回る。ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン (Wii:2012年発売予定、Wii U:発売日未定)ナンバリング初のMMORPGにして、初のスクウェア・エニックス内製のナンバリング作品。移植・リメイクMSX、MSX2『VIII』とDS版『IV』『V』では北米版と欧州版のタイトルを併記。ナンバリングの無いものが欧州版のタイトル。
ドラゴンクエストシリーズの各作品の発売、および対応ハードウェアの発売年との関連を下図に示した。なおここでの発売年は日本でのものであり、*印はその後日本国外でも発売されたもの。
年 | ナンバリングタイトル | 外伝作品 | 関連ハード 発売 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
新作 | 移植・リメイク | 不思議の ダンジョン | モンスターズ | その他 | |||
据置機 | 携帯機 | ||||||
1983 | FC | ||||||
1986 | DQ(FC)* | DQ(MSX) | |||||
1987 | DQII(FC)* | ||||||
1988 | DQIII(FC)* | DQII(MSX) | |||||
1989 | GB | ||||||
1990 | DQIV(FC)* | SFC | |||||
1991 | |||||||
1992 | DQV(SFC) | ||||||
1993 | DQI・II(SFC) | トルネコ(SFC) | |||||
1994 | PS | ||||||
1995 | DQVI(SFC) | ||||||
1996 | DQIII(SFC) | BSDQI(SFC) | |||||
1997 | |||||||
1998 | DQM(GB)* | あるくんです | GBC | ||||
1999 | DQI・II(GB)* | トルネコ2(PS)* | あるくんです2 | ||||
2000 | DQVII(PS)* | DQIII(GBC)* | PS2 | ||||
2001 | DQIV(PS) | トルネコ2A(GBA) | DQM2(GB)* | GBA | |||
2002 | トルネコ3(PS2) | DQM(携帯) DQM1・2(PS) | |||||
2003 | トルネコ3A(GBA) | DQMC(GBA) | 剣神DQ スラもり(GBA) | ||||
2004 | DQVIII(PS2)* | DQV(PS2) | DQ(携帯) | いたストSp(PS2) | DS PSP | ||
2005 | DQII(携帯) | スラもり2(DS)* | |||||
2006 | ヤンガス(PS2) Mobile(携帯) | DQMMobile(携帯) DQMJ(DS)* | いたストP(PSP) | Wii | |||
2007 | DQIV(DS)* | DQMB(AC) いたストDS(DS) DQS(Wii)* | |||||
2008 | DQV(DS)* | DQMBII(AC) | |||||
2009 | DQIX(DS) | DQIII(携帯) | もっとMobile(携帯) | ||||
2010 | DQVI(DS) | DQMJ2(DS) | DQMBIIL(AC) DQMBV(Wii) | ||||
2011 | FC&SFC DQI, II, III(Wii) | DQMJ2P(DS) DQMW(携帯) | いたストM(携帯) いたストWii(Wii) スラもり3(3DS) | 3DS | |||
2012~2013 | DQX(Wii) | ||||||
以降 (予定) | DQX(Wii U) | Wii U | |||||
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開発にあたっては、エニックスおよびスクウェア・エニックスはプロデュースのみ行い、実際の開発は、他メーカーに委託している。旧エニックスは、主に財務上の戦略から自社内に開発要員を持たなかったため、こういった委託はドラクエに限らず旧エニックスから発売されたタイトルでは、一般的な形態であった。
第1作はチュンソフト開発・堀井雄二監督・エニックス販売で幕を切った。しかし、ドラクエが社会現象になる中、チュンソフト[3]社長である中村光一はドラクエ以外のオリジナル作品へ関心が移り、徐々にディレクター職から退くことになる。『V』を最後にチュンソフトはシリーズの開発から手を引き、同社はサウンドノベルやローグライクゲームのオリジナル作品やスピンオフ作品(『トルネコの大冒険』シリーズ)でブレイクすることになる。
以降、チュンソフト社員の中からドラクエ開発を希望する有志を募り、『V』でディレクターを務めた山名学がハートビートを設立。『VI』から『VII』、そしてプレイステーション版『IV』まで関わり続けた。しかし、開発ペースの長期化で徐々に経営が困難になり、ハートビートは2002年に営業停止・解散する[4]。
新たな開発会社は複数のメーカーを集めたコンペが行われ、レベルファイブに白羽の矢が立ち、同社が『VIII』そして『IX』の開発を担当している。
なお、『X』では初めて自社での開発となっている。
エニックスの千田幸信プロデューサーは、1985年に『ドアドア』でファミコン参入後、パソコンで発売されていた堀井雄二のアドベンチャーゲーム作品『ポートピア連続殺人事件』をファミコンへ移植することを決め、堀井と、チュンソフトのプログラマ中村光一に同作の開発を依頼する。同作の開発中、堀井と中村の2人は、当時パソコンで流行していたロールプレイングゲーム(RPG)という分野に関心が向き始めていた。そしてファミコン版『ポートピア――』発売後、堀井は千田にRPG製作を提案した。当時、ファミコンのゲームといえばアクションゲーム、シューティングゲームが主流であり、当時RPGはゲームマニアのジャンルという扱いであったため、未知のジャンルに反対の声もあったが、RPGに魅せられた堀井の意志は固く最終的に千田はゴーサインを出し、ファミコン初のコンピュータRPGの開発が始まった。
堀井は、印象的なタイトルを作るには馴染みのない単語同士の組み合わせと、印象が残りやすい「ダ行」で始まるタイトルが良いという考えから、ファンタジーやサイエンスフィクション(SF)などで知られた想像上の生物である「ドラゴン」と、あまり馴染みの無い「試練」などを意味する「クエスト」という2つの単語を合わせて「ドラゴンクエスト」というタイトルを作った[5]。後に本シリーズのヒットで「クエスト」という単語は一般に知られるようになり、後続のゲームに「クエスト」を使うものが多くなった。
キャラクターデザインは、当時『週刊少年ジャンプ』(集英社)の編集者であった鳥嶋和彦に堀井が相談を持ちかけたところ、鳥嶋は自分の担当していた『ドラゴンボール』の作家である鳥山明について「『ポートピア連続殺人事件』に興味を持っており、ゲームの仕事をやりたがっている」と発言。鳥嶋は、堀井の描いたラフスケッチを鳥山に見せ、鳥山にモンスターのイラストを描かせた。こうして、漫画家として知名度の高かった鳥山明が、本シリーズのモンスターやキャラクターのデザインを担当することになった[6]。
ゲームミュージックは当初、すぎやまこういちとは別のスタッフによって一通り作曲されたものの、内部の評価が高くなかった。一方、作曲家のすぎやまはコンピュータゲーム好きでもあり、当時パソコンやファミコンのゲームに熱中していて、エニックスのパソコンソフト『森田和郎の将棋』(1985年発売)の製品アンケートはがきをエニックス宛に送付していた。この縁からすぎやまは、まずパソコンゲーム『ウイングマン2 -キータクラーの復活-』の作曲を担当し、『ドラゴンクエスト』については急遽、千田によって依頼され、引き受けることとなった[7][8]第1作のBGMはマスターアップ直前のわずか1週間[9]という非常に短い期間で作曲されたが、この楽曲に対する評価は高く、後にオーケストラでも演奏され、CDも発売されることとなる。
堀井雄二、鳥山明、すぎやまこういちという三大スタッフの参加によって『ドラゴンクエスト』は完成し、1986年5月の発売に至った。このソフトは最終的に150万本を売り上げるヒット作品となり、以降シリーズ化され、この三大スタッフによって開発が続いている。
なお、この第1作『ドラゴンクエスト』開発の経緯を描いた漫画作品『ドラゴンクエストへの道』がエニックス(当時)より刊行されている。
本シリーズでは「プレイヤー自身がゲームの主人公になりきり、ゲーム内の世界の出来事を体験する」ことが一貫して主なコンセプトとなっている。
近年のシナリオやキャラクター重視のRPG作品では、状況に応じて主人公が台詞を喋る場面が当たり前のように存在する。しかし、ドラゴンクエストシリーズでは、プレイヤーが主人公に感情移入することを妨げないようにするため、主人公はゲーム中ごくわずかな例外を除いて一言も言葉を発しない。『VII』では仲間キャラクターとの会話システムが導入、『ソード』では主人公以外のキャラクターにボイスが採用されるなど、シリーズの会話テキストは作品を追うごとに増える傾向にあるが、「主人公は喋らない」ということは原則となっている。
『IV』まではテキストに一切漢字が使用されていなかったが、『V』から使用されるようになり、『VII』ではアイテム名に、『VIII』では特技名に漢字が含まれるようになった。『IX』ではかなり多用されるようになり、漢字の上に振り仮名が表示されるようになった。なお,テキスト中の「力(ちから)」という表現は,漢字で表記したとき,カタカナの「カ」と紛らわしいためか,カタカナにて「チカラ」と表記される.(パラメータの「こうげき力」などは,これを逆手に取り,カタカナの「カ」を「ちから」の代用にしている)ただし、一見漢字にしても良さそうな文章が漢字表記になっていなかったりすることも多々ある。
第1作から『III』までの通称「ロト三部作」は、RPGに馴染みのないユーザに対して、リテラシーを意識して作られている。
ドラゴンクエストの基本構造は『ウルティマ』型のフィールド探索と『ウィザードリィ』の戦闘システムを組み合わせたもので、当初より『III』のようなシステムが完成形となることが予定されていた。しかし、第1作からいきなり完成形では開発期間の長期化による資金調達の問題や、RPGというジャンルに馴染みの無かった当時のユーザーには、ゲームが複雑すぎると判断された。そこでまず第1作でRPGの基礎を構築し、『II』でパーティプレイや乗り物、旅の扉のような行動のバリエーションを増やし、『III』で登録所とルイーダの酒場によるキャラクターメイキング、空飛ぶ乗り物、もうひとつの世界と、段階を経て完成形を目指した。プログラマ中村光一はテレビ番組『ゲームセンターCX』に出演した際、第1作の発売の時には「『III』の構想はあった」と言い、それを第1作に入れなかった理由を「ROMの容量不足」だったとした。
メインシリーズのゲームシステムについて述べる。各作品ごとのページも併せて参照。
主人公とその仲間がパーティ(集団)を組んで、世界を冒険する。パーティの人数は、第1作は1人、『II』は最大3人、『III』『VII』『VIII』『IX』は最大4人である。『IV』『V』『VI』では移動手段として「馬車」を連れており、最大で10人ないし8人のパーティを組むことができるが、戦闘に参加できる上限人数は3人または4人である。最終的には世界を脅かす敵の親玉(作品によって呼称が異なるが、「魔王」と呼ばれることが多い)と決戦することになるが、そこに至るまでの物語は各作品ごとに全く異なったものとなっている。
ドラゴンクエストシリーズでは、主人公は「プレイヤーの分身」という位置づけとなっている。このため、主人公にデフォルトの名前設定は存在せず、名前はゲーム開始時にプレイヤー自身が自分で付ける。『III』『IV』『IX』では性別も選択できるほか、『IX』では外見なども詳細に設定できるようになった。
また、プレイヤーが感情移入し易くするために、少しの例外を除いて主人公の話すセリフは「はい」「いいえ」以外登場しない。
以下の例においては主人公(もしくは主人公の分身)のセリフが存在する。
敵を倒すことによって得られる経験値(Ex)が一定値に達することによってキャラクターのレベル(Lv)が1段階上昇し、それと同時にキャラクターのステータス(強さを表す数値)も何ポイントか上昇する。また、レベルアップによって呪文や特技を新たに覚える場合もある。得られる経験値は基本的に強い敵ほど多く、また、主人公側のレベルの数値が高くなるほどレベルアップに必要な経験値も多くなっていく。
このほか、『VI』『VII』の「職業熟練度」や『VIII』『IX』の「スキル」など、作品独特の成長システムもあるが、それらについては当該作品の記事を参照のこと。
ステータスキャラクターのステータスには主に以下のようなものがある。これらのステータスはレベルアップ時だけでなく、種や木の実などのアイテムの使用によって上昇させることもできる。
HP(ヒットポイント)キャラクターの生命力。ダメージを受けると減っていき、0になることは戦闘不能となりそのキャラクターの死を意味する。宿屋などに泊まることによって最大値まで回復できるほか、呪文やアイテムによって回復させることもできる。現在のHPの最大値を「さいだいHP」という。MP(マジックパワー)キャラクターの魔力。呪文を唱えることで、その分のMPが減る。宿屋などに泊まることによって最大値まで回復できるほか、アイテムによって回復させることもできる。現在のMPの最大値を「さいだいMP」という。ちから武器を何も装備していないときの攻撃力。すばやさこの値が高いほど、戦闘のターン内で先手を取れる確率が高くなる。下記の「みのまもり」が存在しない作品ではこの値の半分が防具を何も装備していないときの守備力となる。みのまもり『V』以降とリメイク版『I・II』、DS版『IV』における、防具を何も装備していないときの守備力。こうげき力(攻撃力)武器による攻撃の威力の大きさ。この値が高いほど敵に与えるダメージが大きくなる。「ちから」に武器の攻撃力を加算した数値。しゅび力(守備力)キャラクターの頑丈さ。この値が高いほど敵から受けるダメージが小さくなる。「すばやさ」の半分または「みのまもり」の値に、装備している防具の守備力の合計を加算した数値。このほか、「かしこさ」のように作品ごとに役割の異なるステータスや、「たいりょく」、「うんのよさ」、「かっこよさ」といった一部の作品にのみ登場するステータスがある。
ステータス異常モンスターの攻撃などによって、主人公たちが以下のような異常な状態に陥る場合がある。逆に敵に対して状態異常を起こさせることも可能。
死(「しに」)HPが0になった状態。いわゆる戦闘不能状態で一切の行動ができなくなり、全員が死亡する(近年のリメイク作品では『チカラつきる』と表現)と全滅となる。移動中は死んでいるキャラクターは棺桶の姿で表される。『V』では、死と似ているが戦闘終了後にHPが1になって復活する「気絶」という状態もある。毒(「どく」)戦闘中に限っては影響は何も無いが、戦闘終了後、数歩歩くごとにHPが徐々に減っていく。猛毒(「もうどく」)通常の毒の症状に加えて、戦闘中にも1ターンごとにダメージを受ける。戦闘終了後は上記の「毒」に変化する。麻痺(「マヒ」)一切の行動ができなくなる。作品によっては戦闘終了後も残る場合があり、その場合は歩いていると自然に回復する。また作品によって戦闘中の自然回復がある場合と無い場合があり、自然回復がない作品の場合、生きているメンバー全員が麻痺すると全滅扱いとなる。混乱(「らん」「こんらん」)コマンドどおりの行動をせず、味方に対して攻撃をしたり、意味不明の行動をとったりする。眠り(「ねる」「ねている」「ねむり」)眠ってしまい行動ができない状態。戦闘中に自然回復することもあるが、打撃攻撃を受けると目を覚ますこともある。呪い(「のろい」)呪いのかかったアイテムを装備した状態。装備者や味方にとって不利な状況となるが、アイテムによって症状は異なる。『V』『VIII』では敵によって呪いをかけられることがある。マヌーサ(「マヌ」「マヌーサ」)幻に包まれた状態。通常攻撃の命中率が低下する。マホトーン(「マホ」「マホトン」「マホトーン」)呪文が封じられた状態。一回休み(「やすみ」)そのターンのみ行動ができない状態。呪文・特技詳細はドラゴンクエストシリーズの呪文体系、ドラゴンクエストシリーズの特技一覧をそれぞれ参照
呪文を唱えることで様々な魔法の力を行使できる。使用の際にはMPを消費し、使用することによって敵へのダメージ、味方の回復、瞬間移動など様々な効果が現れる。攻撃呪文・攻撃補助呪文・補助呪文・回復呪文・移動中専用の呪文などに分類され、『III』以降の作品では系統別に整理されている。
特技とは、炎や吹雪を吐く、踊りを踊る、特殊な剣技や武術などといった、呪文以外の特殊行動の事を指す。特技には、MPを消費するものと、MPを消費せずに使用できるものとがある(作品によっても異なる)。
移動画面では、主人公たちを動かし、目的地へと移動する。移動の途中にコマンドウィンドウを開くことにより、人と「はなす」、足元や目の前のものを「しらべる」、「どうぐ」(アイテム)や「じゅもん」(呪文)を使用する、「つよさ」でステータスを見る、「さくせん」で作戦や設定を変更する、などといったことができる。「はなす」「しらべる」に関してはスーパーファミコン以降の作品ではボタンひとつで可能となっている(べんりボタン)。
マップによっては移動中に敵モンスターとの戦闘が発生することがある。『VIII』までの作品では、一部の例外を除き、移動画面で敵の姿が見えず、移動中に突然戦闘が始まる「ランダムエンカウント」システムである。『モンスターズジョーカー』や『IX』ではマップ上を徘徊するモンスターに接触すると戦闘が始まる「シンボルエンカウント」システムを採用している。
主人公たちが移動する空間(マップ)は、世界地図の形をした「フィールドマップ」と、城・町・村・ほこら、ダンジョンとに分けられる。
フィールドマップその作品の世界全体のマップ。町やダンジョンなどが点在する。町から町へ、あるいは町からダンジョンへ移動するときなどには、このフィールドマップを利用することとなる。『III』以降の作品では複数のフィールドマップが存在することが多い。フィールドは敵モンスターがうろついており、モンスターに遭遇すると戦闘が発生する。船や魔法のじゅうたんなどの乗り物を利用することによって通常は移動できない水上を移動したり、空を飛んだりすることもできる。時間の流れの概念がある作品では、フィールド上を進んでいると時間が昼から夜へ、夜から昼へと移り変わる。城・町・村数人〜数十人の人々が暮らしており、それらの人々から話を聞くことができる。店などの施設も揃っている。タンスや壷などからアイテム収集をすることもできる。廃墟である場合を除き、敵モンスターはイベント以外では出現しない。ほこら(祠)、一軒家など町などよりも小規模な場所で、人間が1人〜数人住んでいたり、あるいは遠くの場所へ一瞬で移動できる「旅の扉」や、アイテムだけがあったりする。ダンジョン主に洞窟や塔などの迷宮を指す。たいてい、その周辺のフィールドマップよりも若干強い敵モンスターが出現する。内部にはアイテムや金の入った宝箱が置かれていることが多く、落とし穴などの罠や、パズルのような謎解きの仕掛けが用意されているダンジョンもある。最深部には重要アイテムがあったり、ボスモンスターが待ち構えていたりすることもある。プレイヤーキャラクターと敵キャラクターとの戦闘は、「ターン」とよばれる区切りの中で、自軍・敵軍の各キャラクターが一回ずつ行動していく(中には複数回連続行動するキャラクターもいる)、いわゆるターン制。第1作は1対1、それ以外の作品では敵側・プレイヤー側とも1体から複数のキャラクターが参加する。
プレイヤーキャラクターの行動は、基本的に、コマンド選択により命令を与えることによって決定する。プレイヤー側全員の行動が決定した時点で、1ターンが始まり、そして敵かプレイヤー側のどちらかが全滅するまでターンが繰り返される。基本的には素早さが高いものから行動するが、「揺れ」が大きく数値通りの順番とならないことも多い。敵を全員倒せば勝利となり、倒した敵の分の経験値と貨幣が得られる。更に『II』以降は確立によって敵の所持アイテムを入手できることもある。プレイヤーキャラクターが全員倒されれば全滅となり、所持金が半分となり前回セーブした場所に戻される(ゲームオーバーとはならない)。ただし全滅の扱いについては例外があり、一部の全滅イベント戦闘の場合はそのままイベントが進行し(所持金が半分になるかはイベントによる)、『V』の序盤などでは主人公が倒された時点で全滅扱いとされる場合がある。また、敵から逃げることに成功した場合も戦闘終了となるが、この場合は何も得られない。
複数扱いが始まった『II』以降、敵キャラクターの数を表示するようになっているが、その助数詞は「ひき」ないし「匹」である。これは敵がボスキャラクターであろうが、たとえ人間キャラであろうが例外ではない。また、同じモンスターが複数いる場合は同種でグループを組んだり、逆に別グループで隊を形成する(A・B・Cといった区別は続きとなる)ことがある。
『IV』以降の作品と、携帯アプリ版のリメイク『III』では、主人公を除くキャラクターにあらかじめ「作戦」を与えておくことにより、コンピュータがAI(人工知能)によって各自の行動を自動的に決定する。オリジナル版の『IV』『V』『VI』ではパーティ全体に、『VII』『VIII』『IX』および『III』『IV』『V』『VI』のリメイク版ではキャラクターごとに設定する。リアルタイムで適切な行動を取ることなどが強みだが、必ずしも望んだような最適な行動をするとは限らない。
本シリーズの戦闘画面は、『VII』以前では、画面内にプレイヤーキャラクターの姿は映らず、現れた敵キャラクターの姿のみが映し出される。ただし、『VIII』以降では3D化に伴いプレイヤーキャラクターの姿も映し出されるようになった。
貨幣単位は「ゴールド[10]」と呼ばれる。記号は「G」。パーティー全体で共用する。敵を倒すことによって得られるほか、宝箱や壷などから得られたり、イベントでもらえたりすることもある。
アイテム(道具)は、主に店でゴールドを払って買う、宝箱や壷・箪笥・足元を調べる、戦闘に勝利したときに敵の落とした宝箱から、などの方法で入手することができる。入手するとパーティのキャラクターの持ち物(または「ふくろ」)にそのアイテムが加わる。また、不要になったアイテムは、店で売ってゴールドに変えるか、「すてる」コマンドでその場に捨てるといった方法で手放すことができる。ただし一部の重要アイテム、呪いの武器防具を装備して呪われている場合はこれらの方法で手放すことはできない。
本シリーズに登場するアイテムは、主に次のように分類される。ゲーム内ではいずれも「道具」として総称される。
装備品キャラクターが装備することによって能力値が上がるもの。装備しないと効果が現れない。装備可能なアイテムはキャラクターごとに定められている。能力の上昇幅はアイテムによって異なり、終盤に手に入るものほど威力の大きいものが多い。装備品の中には「つかう」ことによって特殊な効力を発揮するものもあるほか、ストーリーの進行に必須なものもある。武器敵モンスターに対して攻撃するためのアイテム。装備すると攻撃力が上昇する。『V』以降の作品では、ムチやブーメランなどは複数の敵を一度に攻撃できるようになった。防具敵からの攻撃によるダメージを少なくするためのアイテム。装備すると守備力が上昇する。胴体に身につける鎧、片手に持って敵の攻撃から身を守る盾、頭部に身につける兜(第1作には登場しない)の3種類に分けられ、1種類ごとそれぞれ1つずつ装備することができる。『IX』では「鎧」の名称を上半身に、「兜」を頭にそれぞれ変更、新たに腕、下半身、足を新設した。装飾品(アクセサリー)装備することができるアイテムのうち、武器にも防具にも分類されないもの。装備していると特殊な効果が現れたり、ステータスが一定量上昇したりする。『V』まででは1人がいくつでも装備できたが、『VI』以降とリメイク版『III』『IV』では1人につき1つしか装備できない。装備することができないもの以下に挙げるものは主に「つかう」ことによって威力を発揮するアイテムである。道具狭義の「道具」とは「やくそう」「どくけしそう」などの回復アイテムや、「キメラのつばさ」などの移動中に使用するアイテムなどを指す。一度使うとなくなってしまうものが多い。だいじなものいわゆるキーアイテム。ストーリーの進行に欠かせないアイテムである。店に売ったり捨てたりすることができないものが多い。比較されるファイナルファンタジーシリーズやサガシリーズなどが各作品の世界観の差異が大きいのに対し、ドラゴンクエストシリーズの世界観はある程度の統一が見られる。
本シリーズの世界観は、全シリーズを通して、中世ヨーロッパ風のファンタジー世界―いわゆる「剣と魔法の世界」となっている。具体的にいえば、次のような世界観である。
各作品間で世界が異なっていても、登場するアイテムや呪文体系、主要なモンスター(スライム、ゴーレムなど)は共通である。
メインシリーズは2010年現在、第1作から『IX』までの9作品が存在する。そのうち “第1作・『II』・『III』” と “『IV』・『V』・『VI』” はそれぞれの間で同一の世界の物語とされている。
ただし、『VIII』には『III』に登場したある重要キャラクターが再登場し、物語で重要な役割を果たした。サブゲームには『IV』のキャラクターも登場している。『IX』では仲間キャラクターに歴代キャラクターの衣装を着せられるほか、歴代ボスが宝の地図のダンジョンに登場する。また、『ドラゴンクエストモンスターズ』などの外伝的作品では、『VI』のキャラクターであるテリーや『VII』のキーファがロトシリーズの世界を訪れる場面がある。
敵キャラクターは、ほとんどがモンスター(作中では主に「魔物」と呼ばれる)であり、これらは魔王の手先であるとされる。作品によっては、主人公たちの仲間となったり、現実世界においての普通の動物のような存在(ペットや友人、手下など)として描かれたりする場合もある。
ドラゴンクエストシリーズにおいて、メインシリーズ9作品のうち4作品以上に登場している代表的なモンスターについて解説する。同じ名前でも、作品によって攻撃・弱点特性が異なる場合がある。
スライム青い水滴形(玉葱型)の軟体生物。主に敵として登場するが、町の中などには話ができるスライムも存在しており、また、外伝『スライムもりもりドラゴンクエスト』シリーズでは主人公として活躍する。続編が発売されるにつれて新種のスライムも続々と登場した。ドラキーコウモリのモンスターだが、当初は蛾のモンスターという設定だった(後述する漫画『ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章』ではその設定が活かされて登場している)。ドラゴンシリーズ第1作から登場し、以後シリーズを重ねるごとに様々な種類のドラゴンが登場している。キメラ合成によって生み出された魔物で、鳥のような頭・胴体とヘビのような尾を持つ。炎を吐いてくる種もいる。同種のモンスターに「メイジキメラ」「スターキメラ」などがおり、作品によっては「キメイラ」なる亜種が代替登場する場合もある。ゴーレム岩石を積み重ねて人の形に組み上げられ、命を吹き込まれたモンスター。同種のモンスターに「ゴールドマン」「ストーンマン」がいる。くさった死体死体が魔の力によって動き出したアンデッドモンスター。同種のモンスターに「リビングデッド」「どくどくゾンビ」「グール」がいる。死霊の騎士人型の骸骨が動き出したアンデッドモンスター。剣を使って攻撃する。同種のモンスターに「がいこつ」「しりょう」「影の騎士」「がいこつけんし」「死神」等がいる。おどる宝石宝石を体中にまとった袋のようなモンスター。倒すと多額のゴールドを得られる。下位種に「わらいぶくろ」がいる。ミミック宝箱の形をして冒険者を騙すモンスター。宝箱を開けると突然襲ってくる。シリーズによっては通常エンカウントで出会うこともある。「ひとくいばこ」「パンドラボックス」といった同種のモンスターが存在する他、同様の主旨のモンスターはシリーズを重ねるごとに壷や本棚などにも広がっている。ばくだん岩丸い岩に顔の付いたモンスター。攻撃はせずに様子を見ているだけのことが多いが、中途半端にダメージを与えると突然、自爆の呪文「メガンテ」を唱えてパーティを全滅させようとする。同種のモンスターに「メガザル」の呪文を唱えて自分の命と引き換えに仲間を蘇生・回復させる「メガザルロック」、自己犠牲行動は行わない「スマイルロック」がいる。キラーマシン旅人を狩るために作られた機械のモンスター。連続で2回行動することが多く、剣、弓矢、レーザー等多彩な攻撃手段を持つ。下位種に「メタルハンター」、亜種として「キラーマシン2」「キラーマジンガ」等が存在する。マドハンド泥でできた手だけの姿をした、根っこのように地面に付いているモンスター。同種、または特定のモンスターを仲間として次々に呼び寄せる。上位種に「ブラッドハンド」(「ブラッディハンド」とも)等が存在する。マーマン水辺や砂浜に生息する凶悪な半魚人のモンスター。「ルカナン」「ルカニ」でこちらの守備力を下げてから鋭い爪や尾で攻撃してくる。同属に「マーマンダイン」「キングマーマン」が存在する。ギガンテス棍棒を武器とする、一つ目の巨大なモンスター。見た目に似合った攻撃力で攻めてくる。同属に「サイクロプス」「アトラス」等も存在する。さまようよろい死んだ戦士の魂が宿った鎧。よくホイミスライムを呼び出す。同種のモンスターである「地獄の鎧」は痛恨の一撃やいかずちなどの手痛い攻撃をするほか、「キラーアーマー」は「ルカナン」「ラリホーマ」といった補助系呪文を使う策士的な戦いを得意とし、HPが少なくなるとベホマスライムを呼ぶことがある。ミニデーモン悪魔の子供で、常に舌を出し大きなフォークを手にする。「メラミ」の呪文を唱えてくる。MPが足りないにもかかわらず「イオナズン」の呪文を唱えようとすることもある。同種のモンスターに「ベビーサタン」等が存在する。こちらはMPが0であるにも関わらず、「イオナズン」「ザラキ」「メガンテ」などの強力な呪文を唱えようとする。トロル非常に大柄な体を持ち、サイクロプス系と同じく巨大な棍棒を持つ。常に舌を出しており、自慢の棍棒をなめ回していたりすることも。「ボストロール」「トロルキング」などといった同種のモンスターも存在する。うごくせきぞう魔人のような形をした石像が命を宿し動き出したモンスター。大きな足を活かした攻撃を得意とする。同種のモンスターに「だいまじん」「天の門番」等が存在する。アンクルホーン悪魔系にふさわしいツノや翼を持ち、髭も生やしている。強力な呪文や炎を次々と繰り出し攻撃してくる。同種のモンスターに「ブルデビル」「ヘルバトラー」等が存在する。テンプレート:出典の明記第1作の発売当初は、ゲームの特集を組んでいた雑誌が堀井雄二が記事を書いていた『週刊少年ジャンプ』(集英社)くらいしかなくそれほど注目はされなかったが、口コミなどによってゲームの評判が徐々に広がり、人気作品となっていった。『II』以降は、発売日以降数ヵ月間、品切れのために入手できないファンも現れた。
『III』の発売日には長い行列ができ、そのなかには学校の授業のある平日であるにもかかわらず小中学生もいて、400人近くが補導された。さらに、品切れで購入できなかったために、小中学生からソフトを恐喝して奪い取る「ドラクエ狩り」をする犯罪者が現れるなど、一種の社会現象となった。当時のゲームソフトは内蔵している半導体の調達数によってロットあたりの生産数が制限されたために、十分な本数が供給できなかったことからこうした事態が起こった。後に、エニックスは十分な初回出荷本数が確保できるまで発売を延期する方針を取るようになったが、ソフトの強奪事件はディスクメディアがCD-ROM媒体となってリピート生産が早くなったのにもかかわらず、『VII』の発売日にも起こっている。また、前述の小中学生の補導問題を踏まえ、発売日の設定を学休日(『IV』『V』は日曜日、学校週休2日制が実施されていた『VI』以降は土曜日が設定されている)としたり、『VII』以降の発売に際しては深夜に未成年者が問題を起こすことを避けるために、発売を午前7時以降とする、などの措置がとられている。しかしながら、一部の店ではフライング販売が実施されている模様で、完全な徹底には至っていない(ポケットモンスターシリーズも同様、ファイナルファンタジーシリーズやサガシリーズは年齢層が少し高いため特別そのような配慮はされていない)。
この他にも、ゲームマスコミではない一般の雑誌が許諾を取らずにダンジョンマップやエンディング画面を無断で掲載したとして、エニックスがそれらの雑誌を著作権侵害で訴えた事件や、販売店での不人気なゲームソフトとの違法な抱き合わせ商法といった問題も発生した。
また、2006年12月には『ドラゴンクエストIX』をニンテンドーDSで発売すると発表したことにより、メディアが大きく取り上げ、任天堂の株価が一時的ではあったが高騰するなど、RPGのみならずゲーム業界そのものへの影響力も非常に強いシリーズである。
日本では、本シリーズは『III』で国民的な人気となり、それ以降、ゲームを発売したエニックス自身の手によって、公式ガイドブック、ゲームブック、小説、4コママンガ劇場などの書籍や、ぬいぐるみ、陶器人形、カードゲームなどのグッズが続々と発売されていった(1989年3月までは関連会社「エニックス・プロダクツ」が関連商品を販売)。
『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』などの漫画作品やアニメも登場した。また、アイドルグループSMAPによるミュージカルや、スターダンサーズ・バレエ団によるバレエ作品『バレエ「ドラゴン・クエスト」』の公演[11]も行われている(いずれもオリジナルストーリー)。
本シリーズ各作品のゲーム内容を元ネタとした、複数の作家による4コマ漫画。読者から募集した「4コマクラブ」会員からの投稿作品を集めた番外編も存在する。『月刊少年ガンガン』で「ガンガン編」も連載、また姉妹版として「1Pコミック劇場」が『月刊少年ギャグ王』で連載され、いずれも単行本化されている。4コママンガ劇場シリーズは1990年から2005年まで発行され続け、総巻数は100冊を超えた。2005年を最後にドラゴンクエストシリーズの4コマは途絶えていたが、2009年に4年ぶりに『IX』の4コマ劇場が発行された。
アニメ代表的なものを以下に挙げる。各作品ごとの関連商品については各作品のページの「関連商品」の節を参照。
攻略本奥義大全書、Vジャンプブックスゲームシリーズ集英社から発売された攻略本。第1作から『V』(1992年)までは「奥義大全書」(週刊少年ジャンプ特別編集)、スーパーファミコン版『I・II』(1993年)以降は「Vジャンプブックス」として発売。主にゲーム中盤までのダンジョンマップを掲載。ゲームソフトと同時発売されることが多い。公式ガイドブックエニックス、スクウェア・エニックスから発売された攻略本。最初に発売された公式ガイドブックはファミコン版『III』のもので、その後に第1作と『II』のものが発売された。チャートを用いた詳細なモンスターデータや、ゲーム中ではわからなかったアイテムのイラストなどが掲載されていることが特徴。『IV』以降では上巻「世界編」と下巻「知識編」に分かれている(なお、ニンテンドーDS版『IV』『V』『VI』は一冊にまとめられている)。世界編ではショップリストやダンジョンマップ、Q&Aなど、知識編ではキャラクターやアイテム、モンスターのデータが掲載されている。しかし、謎解きの答えやストーリーの細部に関する部分、ラストダンジョンの情報などは伏せられている。これは「自力でゲームを進めていく楽しみを奪う」とゲーム自体の売り上げにも悪影響が出かねないからだとしている[12]。※かつて、下記の一部は、カセットテープ・LP盤・MDでもリリースされていた
CDシアター ドラゴンクエストシリーズ各ゲームのストーリーに基づいて音声ドラマ化したもの。第1作から『VI』と『トルネコの大冒険』が発売されている。交響組曲「ドラゴンクエスト」、サウンドトラックゲーム内で使われている音楽を収録したアルバム。交響組曲では、各ゲーム作品で流れるBGMを、すぎやまこういちによる指揮のもと、NHK交響楽団、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団、東京都交響楽団などのオーケストラによって演奏された曲が収録されている。リメイク作品などの音楽は、交響組曲版の編曲・進行を準拠にして作られている場合が多い。ゲーム音源については、スーパーファミコン版『V』以前は、実際のゲームプレイ中のサウンドがゲームスタートからエンディングまで繋がり効果音も入った「オリジナルサウンドストーリー」として収録されていたが、スーパーファミコン版『I・II』以降のCDでは、曲単位での収録となった。また、『VIII』とSFC版『III』以外は、オーケストラ盤とゲーム音源盤がセットになったパッケージで発売されている。初期のものは多くは廃盤になっているが、多くが何らかの形で再発されている(オーケストラ盤は再録や再発)。ゲーム音源は『VII』以前のものをまとめた3枚組のゲーム音源集が3セット発売されている。プレイステーション2版の『V』では交響組曲のNHK交響楽団版がゲーム音源として使用された。その他交響組曲の他にも、ドラゴンクエストシリーズのゲーム音楽CDは、吹奏楽版(イン・ブラス)、ピアノ版(オン・ピアノ)、弦楽四重奏、金管五重奏、雅楽(ジパングワールド)など、さまざまな形態で演奏・リリースされている。玩具などテンプレート:脚注ヘルプ
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