セリフ数:53
星蘭「……ふぅ、暗くなってきましたし、そろそろ鍵を閉めますかね」
風鈴堂の入り口のカウンターで、売り上げを計算していた星蘭は、疲れた様子で息をつき、鍵をかけようと立ち上がった。
イヴァン『星蘭ちゃん待って!!;』
駆け込み
星蘭「おや、イヴァンさんではありませんか、どうされました?」
イヴァン『...いつもの...月下草...あるかしら...?;』
はぁ...はぁ...
星蘭「えぇ、ありますよ、良ければとってきましょうか?」
イヴァン『いえ...自分で行くわ...;お店、開けてくれてて...ありがとう...;』
よたよた...
星蘭「そうですか、では、案内させてもらっても構いませんか? ちょうど、見回りもあったので」
イヴァン『あら...そうなの...?じゃあ...頼むわね...;』
星蘭「では、行きましょう」
扉を開き、棒の先にぶら下がったランタンに火をつける。
イヴァン『いつ見ても...綺麗ねぇ...』弱々しい笑顔
星蘭「……大丈夫ですか? 少し二階で休みます?」
イヴァン『大丈夫よ...;お仕事...やらな...きゃ...っ;』
ドサッ
星蘭「………! 大丈夫ですか!?」
咄嗟に受け止める
イヴァン『...はぁっ...はぁっ...;頭...痛い...っ;』
高熱
星蘭「……! これはいけない……、少し揺れますよ」
横抱きにして二階に運ぶ
イヴァン『...ぅ、...うぅ...;』
二階の自室に運ぶと、ベットに寝かし、ライドボードの蝋燭の入った瓶に火を付ける。
星蘭「薬を取ってきます、待ってて下さい」
イヴァン『...ごめ、んね...;星蘭ちゃん...;』
ぐったり...
星蘭「…………」
薬草を数種類持ってくると、天秤で分量を測り、調合する。
星蘭「出来ました、飲んでください」
イヴァンの口に含ませると、星蘭は水を含み、キスで水を流し込み飲ませる
イヴァン『...っ!?\\...何やってんの...!移っちゃうわよ...!;』
星蘭「苦しそうにしている人を助けるのに、そんなこと気にしていられないでないでしょう?」
イヴァン『...!!...本当...バカなんだから...ッ;』
涙
星蘭「バカで結構です」
イヴァン『...っ、...ふぅ...』
大人しく飲む
星蘭「……飲んでくれましたね、では、少し休んでいてください、私は、なにか食べ物を作ってきます」
イヴァン『...行かないで、星蘭ちゃん...;』
手を取る
星蘭「……分かりました」
イヴァン『...側にいて欲しいの...一人は心細いから...;』
星蘭「……今晩は、ずっと側に居ますよ」
イヴァン『...ねぇ星蘭ちゃん』
星蘭「なんですか」
イヴァン『このお店...本当に素敵ね』
星蘭「ありがとうございます」
イヴァン『...どこか懐かしいような...安心するような...』
うとうと...
星蘭「そうですか」
イヴァン『......』
すー...すー...
星蘭「……寝てしまいましたか……」
数時間後
イヴァン『......はっ』
起きる
星蘭「…………」
隣で眠る星蘭
イヴァン『...!!\\...せ、星蘭ちゃん...?;』
星蘭「すぅ……すぅ……」
穏やかな顔で眠っている
イヴァン『...これは...起こさない方が良さそうね...』
そーっとベッドから出る
ベッドから出ようとするイヴァンに袖を掴む。
星蘭「……どこへ、行くんですか?」
イヴァン『...なっ、!』
びっくり
星蘭「よかった……薬、効いたみたいですね」
袖から手を離し、起き上がる
イヴァン『えぇ、ホント、助かったわ...!』
にっこり
星蘭「なら、よかったです……」
イヴァン『...星蘭ちゃんは本当に優しくて良い人ね』
なでなで
星蘭「……、ありがとうございます」
イヴァン『相変わらずクールね...。じゃあそろそろ行くけど...いつかお礼させてくれる?』
笑って
星蘭「えぇ、楽しみにしてますよ」
イヴァン『ふふっ、じゃあ...ありがとう』
お店を後に
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