重「うう……なぜだろう、肩が重い。それに、身体も重いなぁ。まさか……肥えた?
一景「あ、ねえねえそこのお方。なんか具合が悪そうだけど、大丈夫?」
重「あ、ああ。大丈夫だ。問題ない。心配させてすまないな」
一景「え、三啓、体変われって……ちょ、あ、あー!」
重「おお?大丈夫か?」
三啓「おいお前。肩に霊が乗っかってるな。しかもだいぶ肥えてる奴がよ。」
重「人格が変わった…?」
三啓「まさか、あの洞窟を通ったのか?」
重「ああ。確かに、あの洞窟を通ってこの村まで来たんだが」
三啓「やはりそうだったか。すまんが、除霊がしっかりとできてなかったみたいだ。」
重「……まさか霊なんて実在するのか?」
三啓「おっとすまない。俺は花室一景……の体を借りて憑り付いている霊、三啓ってんだ。この体、一景は除霊師の見習いをしていて、この前その洞窟の霊を除霊したんだが…十分にできてなかったみたいだ。すまない」
重「そういうことか。君は彼の中に憑り付いているのか。しかし霊と普通に話せる日が来るとは、思っていなかったよ。三啓さんだね、いや謝ることはないさ」
三啓「しっかしまあ、丸々肥えてやがる霊だ。前より一段とデカくなってるみたいだが……お前さん、体重かっただろう?安心しな。この三啓様に任せろ!」
重「体が重いのは私自身が肥えたからだと思っていたよぉ。しかし、霊が霊をどうやって倒すのだろう…?」
三啓「おい、そこのデブ霊!また人に迷惑かけてやがるな。」
肥えた霊「ふっふっふ、この前のおチビさんじゃねえか。この前はどうも。」
重「な、なんだ……すごい耳鳴りだ……!」
三啓「痛い目にあいたくなかったら、とっととこの人から去るんだな!」
肥えた霊「やーだね、オイラはこの人を気に入った、だからこのまま一緒にいるんだぁ」
三啓「ほう。なら、この三啓様の拳を食らいやがれ!」
重「か、身体が……急に、重く……ぐう、立っているのも精一杯だ……!」
重「耳鳴りもひどい、ぐう……っ、ああ……なんだというんだ……何が起こっている…!」
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