ブラウントラウト

ページ名:ブラウントラウト

登録日:2025/04/02 Wed 18:29:00
更新日:2026/06/19 Fri 15:49:00NEW!
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ブラウントラウトとはサケ目サケ科に属する魚の一種である。


漢字ではそのまま訳して茶鱒チャマスと書くがこの呼び方はあまり使われず、英語での呼び方であるブラウントラウトの方がよく使われる。




概要

名前の通り緑からやや金色がかった茶色の体色と赤~茶色の斑点があるのが特徴である。
主な生息域はヨーロッパ~西アジアと広く、ニジマスと同じく海や湖に降りるタイプ
一生を淡水域で暮らすタイプが存在する。
両種の違いは一見すると分かりにくいのだが、移動する中で様々かつ多くの餌を食べるが故か、
川や湖に降りるタイプの方が大型化する傾向にあるともいわれており、
特に海に降りるタイプはシートラウトと呼ばれて通常の種と区別される事も。
平均して30㎝~40㎝だがさらに大型化することもあり、大きな個体は1mにも及ぶほどの巨体に成長する。
食性は肉食性で甲殻類や水生昆虫、魚類など生物であれば何でも食べるが大型になるほど他の魚を好む傾向にあり、
時には共食いも辞さない程の旺盛な食欲である。
そしてこれが後述するように問題となってしまっているのだが…


ヨーロッパ諸国においてはポピュラーな存在…というかヨーロッパの多くの国で単に
『マス』というとこのブラウントラウトを指す程。
実際にマスを使った料理はほとんどがこの種を使っている。
しかし国によっては獲りすぎで減っている所もある模様。


力が強く、引きも強いことから釣りの対象としても人気である。



外来種としてのブラウントラウト


今日では日本の湖や河川でも見られるブラウントラウトだが、悲しい事に日本ではブラックバスやブルーギルと並んで
猛威を振るう外来種の魚類の一つとなってしまっている。
日本における主な生息地は全域に定着した北海道を筆頭に、秋田県、青森県、栃木県、神奈川県、山梨県等と全てを書くとキリがない程広範囲。


日本に侵入した年代や原因は諸説あるが、1892年に釣りや食用目的にアメリカ経由で持ち込まれたカワマスという近縁のマスの卵に同種の卵が紛れる形で侵入したのが有力な説となっている。


外来種のマスの仲間という意味では有名なニジマスとよく比較されるが、
ニジマスに比べて成長は比較的遅い傾向にあるものの適応力はより高く、
一説にはニジマスよりも高水温に対する耐性があるともされている。
更に先述した生物であれば同族であろうとえり好みせず捕食する旺盛な食欲に加えて他の在来のマスやサケの仲間を
捕食するのは勿論、産み付けられた卵も掘り返すなどで駆逐したり、
時には交雑する事で遺伝子汚染を引き起こして問題となっている。
事実、全水域に生息している北海道では在来種を駆逐する被害が凄まじい事から新たな移入禁止の措置がとられ、
秋田県では一つのある川がこの種にほぼ占拠されてしまったという事例もある程で、地元の漁師にとっては死活問題になっているようだ。


そんなこんなで特定外来種ではないものの、その一歩前の段階で、
場合によってはいつ特定外来種に指定されてもおかしくない『要注意外来種』に指定されてしまった。


しかし忘れないでほしい、上で述べたようにヨーロッパ諸国ではマス=ブラウントラウトを指す位にはポピュラーな存在である事、
文化として浸透する程に、即ち美味しく食べられることを意味している事を…



▼食用として見た場合


さて、上で外来種としてのブラウントラウトについて散々書いたが、
マスの仲間という事は美味しいのか?という疑問に思ったアニヲタ諸兄もいる事だろう。


…結論を言えば美味い


たまにまずいと言われて敬遠される事もあるが、それはより美味な他のマスやサケの仲間の魚と比べるからであり、
食用にできる淡水魚としては本種も十分美味の類に入る。
また、赤黒い斑模様が悪く言えば毒々しいのも敬遠される原因の一つではないか?とも言われているようである。


調理方法としては


  • 比較的小型であれば串刺しにしてシンプルに塩焼きに、大型であればバラバラにしてちゃんちゃん焼き等のようにして焼いてよし
  • 味噌をベースに鍋にして煮てよし
  • ハーブや塩コショウを振りかけて蒸してよし、
  • そしてルイベ等で寄生虫を死滅させれば生でも良し

と、サケ・マスの仲間に共通し、あらゆる調理法・料理で美味しく頂けるのである。


無論卵もイクラにすれば美味しい。


…では駆除した本種を食用として大々的に売ればいいのでは?と思われるが現実は甘くない。
何故なら多くの外来種と同様、悪用されかねないという懸念もあるのだ。
釣りという観点では『パワフルな引きの魚をどこでも釣りたい』、食用という観点では『美味しい魚をどこでも捕まえれるようにしたい』という人がいるからである。


▼類似の事例の淡水魚


ニジマス

ブラウントラウト同様マスの仲間の外来種。
日本における歴史は長く、1877年ごろにアメリカから持ち込まれたのが始まりとされている。


こちらは項目があるので詳しくは当項目参照。


ブラックバス

ご存知アメリカ出身のスズキの仲間。
適応力・繁殖力・食欲全てが高く、その上肉食性であり、
その危険性から現在では特定外来種に指定され、生きたままの持ち出しは厳しく禁止されている程。





▼余談


シューベルトの作曲した曲の中には『鱒』という題名の曲があるのだが、
その鱒はこのブラウントラウトの事である。
何度も述べる通りヨーロッパではそれ程にありふれた種であることがうかがえる。



追記・修正は1m級の大物を釣り上げた人にお願いします




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