パラゴン(ウルトラ怪獣)

ページ名:パラゴン_ウルトラ怪獣_

登録日:2023/07/08 Sat 13:25:54
更新日:2024/07/09 Tue 13:54:16NEW!
所要時間:約6分で読めます



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帰ってきたウルトラマン ウルトラ怪獣 蜃気楼 蜃気楼怪獣 チート 電磁波 ウルトラマン 解散mat 阪脩 富士山 パラゴン 石堂淑朗 バラゴン←は関係ない ストラ星人



パラゴンとは、特撮テレビドラマ『帰ってきたウルトラマン』に登場する怪獣である。
この項目ではパラゴンと関わりの深いストラ星人についても触れる。



【データ】

登場話:第42話『富士に立つ怪獣』
別名:蜃気楼怪獣
体長:80m
体高:43m
体重:4万9千t
出身地:ストラ星



【概要】

地球侵略を目論むストラ星人に操られる宇宙怪獣。
四足歩行型で、銀色の体に角や翼らしき器官が付いているボリューミーなデザインが特徴である。翼を使って空を飛べるのかは不明。
他のウルトラ怪獣だとブロッケンジャンボキング、ゾンバイユなどに似たスタイルをしている。


蜃気楼怪獣の名のとおり、太陽光線を意のままに屈折させ、任意の場所に蜃気楼を作り出して相手を幻惑する能力を持つ。
作中ではこれを応用してレーザー光線を無効化し、自分を数百m級の巨大怪獣かのように装っていた。
人間の目が駄目なら機械で……と対抗しようにも、こいつはレーダーの要たる電波や赤外線を屈折させるのもお手の物というとんでもないヤツ。
パラゴンと戦う時には自分の目も、レーダーも何もかもが信用できない状況で同士討ちに怯えながら戦う羽目になる。
一応、蜃気楼を作る能力に関しては太陽光線の弱くなる夜間には使えなくなる弱点もあるにはある。
その他の武器としては背中の突起から放つ破壊光線があるが、直撃したウルトラマンが大してダメージを受けた様子がないことから威力は低いのかもしれない。


ウルトラ怪獣の中では知名度の低い部類であり、『帰マン』に登場した怪獣の中でもグドンベムスターブラックキングといった有名どころには到底敵わないマイナー怪獣といえる。
しかし、劇中では前述の能力によってウルトラシリーズ史に残る防衛チームの不祥事を引き起こした怪獣でもある。



【関連宇宙人】

ストラ星人

別名:宇宙怪人
身長:2m
体重:80kg
出身地:ストラ星
CV:阪脩


パラゴンを操り地球侵略を目論んだ宇宙人
銀色と緑色のカラーリングのボディを持つ。


パラゴンと同じく太陽光線や赤外線、電波を屈折させる能力を持ち、その能力に絶対の自信を持つ傲慢な宇宙人。
作中でMATの前に姿を現した際も、大岩を隔てた向こう側から自らの虚像を投影し、わざわざそれをバラすという挑発を行っている。
実体のない虚像という演出なのか、登場するほとんどのシーンでスイーッスイーッと左右にスライドしているのがシュール。


ご多分に漏れず地球侵略が目的なのだが、最終目標はなんと地球を自分たちの別荘地にすること。
そのために、富士山麓に潜みパラゴンの能力で周辺のハイウェイを走る車を次々と事故らせて大混乱を引き起こし、ゆくゆくは地球人を滅ぼそうとしていた。
……大層な能力を持っているわりに目的がショボいし、やることが回りくどい。
4クール目の『帰マン』の宇宙人はこんな残念な奴が多い。


声にはかなり強いエフェクトがかけられており、はっきり言って聞き取りづらい。
昔のTVやVHSの音質で、彼の台詞を初見で完璧に聞き取れた人はいたのだろうか?



【劇中での活躍】

富士山頂に潜み、笠雲を隠れ蓑としながら次々と交通事故を引き起こしていたパラゴン。
しかし笠雲の消え方、現れ方が自然現象としてはあまりに不自然であったことからに怪しまれ、富士山頂にレーザーを撃ち込まれたことで姿を現す。


怪獣出現の報を受けたMATが駆けつけるも、「蜃気楼を操る相手だから有視界飛行は危険」という郷の進言を笑って無視した伊吹隊長のマットアローと南の乗るマットジャイロを正面衝突させ、レーザー攻撃も跳ね返して撤退に追い込んだ。


その夜、なんか左右にスライドしているストラ星人の挑発を受けたMATは富士山頂に鎮座するパラゴンは蜃気楼が作り出した幻ではないかと推測。
日の出を待ってレーダーを用いてパラゴンの位置を探り、撃滅する作戦を立てる。
明くる日、麓の村の人々の応援を受けながら飛び立つマットアロー。そのレーダーがパラゴンの本体を捉えた。
山梨側の八合目に向けて誘導ミサイルを発射する伊吹機だったが……

あっ! こっちに落ちてくるぞ!!


なんとミサイルはパラゴンではなく、地上から見守っていた郷、南、上野の至近距離に着弾した。
そんな彼らの様子をやっぱり左右にスライドしているストラ星人があざ笑う。


ハハハハハッ、馬鹿め!
我々は光波も電波も赤外線も、全ての電磁波を自由に変えられるのだ!!


攻撃中止を要請する南。しかし岸田は焦りからか、隊長の命令も聞かずになおもミサイルを撃ち続ける。
そのミサイルは地上の郷たちだけでなく、麓の村にまで着弾してしまう。


かくして地上は、先程までMATを応援していた罪もない人々がマットアローの爆撃から逃げ惑う地獄絵図と化した。


「ああっ! うわぁーっ!! うわぁぁぁ助けてくれぇぇぇーーーっ!! うわぁぁぁーーーっ!!」


「ちきしょう……MATのやつめぇ!」(マットアローに銃を向けながら)


「MATは狂ってるんだ……!」



南までも「これでMATも崩壊だ……」と呟く惨状を止めるため、郷はウルトラマンに変身。
パラゴンの蜃気楼を打ち破るべくウルトラブレスレット偏光ミラーに変化させ、太陽光線に強烈な振動を与えた。
ついに本当の位置をさらけ出したパラゴンとウルトラマンは雪原を舞台に戦いを繰り広げる。
巨体や破壊光線を武器にウルトラマンに迫るパラゴンだったが、角や翼を引きちぎられて虫の息に。
最後は足元の岩をスペシウム光線で破壊され、富士山の火口に転落。溶岩に飲み込まれ、焼き尽くされるのだった。
富士山の火口に溶岩が赤々と燃えていることを突っ込んではいけない。


ちなみにストラ星人は炎に包まれるパラゴンとシンクロするかのように爆発炎上し、人知れず息絶えた。
もしかしたらストラ星のレイオニクスだったのかもしれない。



【余談】

  • 民間人を執拗に爆撃するという前代未聞の不祥事を起こした今回のMATだが、事件の解決後にそれを悔やんだりしている様子は一切ない。
    序盤だったら岸田長官や佐竹参謀が出てきて解散を迫っていたことだろう。
    郷の警告を半笑いで無視して正面衝突を起こす伊吹隊長といい、「怪獣が光波を曲げるなら電波も当てにならないのでは?」と的外れとも言えない推測を口にした郷にブチ切れる岸田といい、本話のMATはどうも変である。
    • 「ギャグ回のつもりだった」「脚本家が体制側の存在である防衛チームを嫌っており、その偽善性を書こうとした」などの説がある。

  • 突っ込みどころの多い本話だが、特撮パートでは郷たちの頭上スレスレをかすめるマットアローの見事な合成、逃げ惑う人々の超至近距離で炸裂する火薬などわりと見どころがある。

  • ウルトラシリーズにおいて蜃気楼怪獣の別名を持つ怪獣は、ほかに『タロウ』ロードラ『ティガ』のファルドンが存在する。なんの因果か、ファルドンが登場するエピソードも方向性は違うものの防衛組織の不祥事が問題となるストーリーである。

  • 間違えやすいが、 ラゴンであり、東宝怪獣は[[ ラゴン>バラゴン]]であるので注意。
    さらに、昭和ガメラの怪獣は[[バル ゴン>大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン]]である。

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  • ウルトラシリーズの怪獣の一部はこいつを祖先としているのかも。 -- 名無しさん (2023-07-08 15:12:24)
  • バラゴンじゃないのか… -- 名無しさん (2023-07-08 15:17:47)
  • ゲロ吐いてるみたいな宇宙人 -- 名無しさん (2023-07-08 18:10:04)
  • Pから始まるパラゴンとBから始まるバラゴンとでメチャクチャ判りづらいやつ -- 名無しさん (2023-07-09 04:39:42)
  • 視覚もレーダーも頼れない相手だが、ソナーによる把握なら何とかなるか? あと、心眼を体得したレオなら一方的な展開になりそう。 -- 名無しさん (2023-07-09 09:17:40)
  • 岸田が攻撃中止の命令を無視したのってパラゴンのせいでその通信が伝わらなかったせいだと思うんだがどうだろ? -- 名無しさん (2023-07-11 17:05:28)
  • この話の岸田は、郷と対立してた初期の頃の性格に戻ってる気がする -- 名無しさん (2023-07-27 15:56:51)

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