登録日:2022/01/10 Mon 20:00:13
更新日:2024/06/17 Mon 13:24:26NEW!
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『トリリオンゲーム』とは、ビッグコミックスペリオールで2021年1月より連載されている漫画である。
単行本も発売されており、2022年1月現在で既刊3巻。
原作者である稲垣理一郎氏は週刊少年ジャンプにて『アイシールド21』『Dr.STONE』の原作者としても知られており、2022年現在は『Dr.STONE』と並行してこちらの連載を行っている形となる。
作画担当の池上遼一氏は『男組』『クライング フリーマン』などで知られる、1970年代から活躍してる大ベテラン漫画家。アニヲタ的には「スパイダーマン(池上遼一版)」が有名か。ちなみに2022年現在、御年77歳。また、トリリオンゲーム連載時期からTwitterを始められたそうな。
第2巻の帯にはお笑いコンビの千鳥から、第3巻の帯には『【推しの子】』の作画担当として知られる横槍メンゴ氏からそれぞれ推薦コメントが寄せられた。
『次にくるマンガ大賞2021』にノミネートされた。
2023年7月よりTBS系列にて毎週金曜日22時にドラマ版が放送された。
●目次
【あらすじ】
世界長者番付にて、日本人として21世紀初のTOP10入りを果たした『ハル』と『ガク』。本編はガクの視点から、過去を振り返る形で語られる。
中学時代最後の春、貯金を崩して念願のノートPCを手に入れたガク。その帰路で運悪くカツアゲに遭遇してしまうが、偶然にもその近くにいたハルに助けられる。ガクがなぜ自分を助けたのかと問うと、ハルは「監視カメラの死角で、犯人をどれだけ殴っても自分だけは映らない位置だったから」と答えるも、殴ってる最中に停車していたトラックが動いたため丸見えになる誤算があった。
ガクが監視カメラに映ってしまったハルの映像をその場でハッキングして削除したところから、二人の壮大で無謀にも見える億万長者の道が始まったのであった。
目指すは1兆$!俺らのワガママは世界一だ!
ら?俺、ら?
≪セクチャン編≫
時は流れ大学時代、就活にて全敗中のガクは本命のIT老舗企業『ドラゴンバンク』の最終面接まで進むも落選。一方ハルはドラゴンバンクの内定を得るも、「自分だけ採用されても、本物の技術者であるガクを採用しないなら意味がない」と内定式を蹴ってガクの前に現れる。
ハルは「俺らのワガママは世界一だ」とガクをサラっと巻き込んで起業を宣言。
出資金を出してくれるスポンサーを探すため、優勝すれば世界から注目される『セキュリティ・チャンピオンシップ』へと挑む。
≪ヨリヌキ編≫
セクチャンにて優勝&失格の実績を得たハルとガクは、投資家の祁答院から3000万円の出資金を得て遂に「株式会社トリリオンゲーム」を立ち上げる。
代表取締役社長としてインターン生の高橋凜々を迎え、市場調査の末に「花事業向けAIセレクトショップ」を制作。それを製品として契約してもらうための条件として「月商2000万円」を提示される。
厳しい条件をクリアするため、ハルとガクが向かった先は…歌舞伎町?!
≪ソシャゲ&メディア編≫
自分たちが開発したAIセレクトショップ『ヨリヌキ』をドラゴンバンクに丸パクリされ、さらにドラゴンバンクの息がかかったメディアの宣伝効果によって『ヨリヌキ』の売上は大幅ダウン。
そこでハルは次なる一手として自社メディアの立ち上げを発案。資金源としてソーシャルゲームに目をつけ、自社メディアについては祁答院の力を借りて芸能事務所ゴッドプロモーション(通称ゴップロ)の乗っ取りを目論む。
≪メディア帝国編≫
自社開発のソーシャルゲームの成功と芸能界の掌握に成功したハルたちは、ドラゴンバンクの社長との謁見の末に社長黒龍一真を激怒させてしまう。直接対決に魁てまずメディアの確立を目指し、ネットテレビ事業で『トリリオンTV』を開設する。
一方でドラゴンバンクはD-REXを買収し社長に就任したエリカ主導の元で視聴者の争奪戦に参加し、双方は苛烈な凌ぎ合いを繰り広げる。かつて手に入れた芸能プロダクションとの袂の別れや現場の力を最大限に使った競争の末、ある夜にハルはエリカを人知れず一人で呼び出して……。
≪株式上場編≫
桐姫の新なる野望に乗ったトリリオンゲーム社は携帯キャリア事業の開始を宣言。その開始資金として1兆円を得るために株式上場を目指すが、そのタッグとして選んだのは全てがその場凌ぎ対応だったパイレーツ証券の宝田だった。
僅か一年でプライム上場させると宣言するも、審査に必要な書類が悉く不足しているうえにハルですら辟易とさせる事務手続きの山に大苦戦。見切りをつけるどころか十把一絡げにパイレーツ証券の面々からも「なんとしても上場させなければ!」と追い詰めさせ、ハッタリと正直さが見せた結果…。
【登場人物】
ガクの回想の中で初登場したときの所属先に紐づく形で記載。
≪株式会社トリリオンゲーム≫
ハルとガクが大学卒業後に起業。初めは何を売るかすら定まっていなかったが、ハルのアイディアとガクの腕によりIT企業として成長していく。
ハル/天王寺 陽(てんのうじ はる)
クハハ 悪り!
でいいだろそんなもん
演:目黒蓮(Snow Man)
この物語の主人公の一人。「クハハ」という笑い声が特徴で、長髪を後ろで束ねたガタイのいいチャラい男。本名はだいぶ遅れて第22話で判明。物語の中では「ハル」としか呼ばれないので仕方ない。
ガク曰く「計算高いくせに、ワルいことにもブレーキが無い」。破天荒な億万長者への道はだいたいこいつのせい。持ち前の天才的な発想力・行動力・コミュニケーション能力をフルに活かし、周りを振り回しながらも目的を確実に達成していく。また、信頼する人物に対してはとても義理堅い。一方で「その業界しかわからない肌感覚*1」をどこからか仕入れてくる謎の一面も…。彼個人の心理描写もほぼ皆無であり、何故「100兆円を手に入れる事」に拘るのかも未だ分かっておらず、彼の過去も明かされていないため、彼の素性自体がある意味トリリオンゲームにおける大きな謎になっている。
これだけ見るとなんでも出来てしまうように思われるが、勝つためなら(法に抵触するようなものも含めて)手段を選ばず、簡単に諦めない根性も持ち合わせている。
自分が技術のことについて何も知らない分、ガクのことは出会った当初からその腕前を買っている。前述のとおりドラゴンバンクの内定を蹴ったのもガクを採用しなかったことが原因で、あらゆる無茶や万難を自らが引き受けて存分に腕前を奮って貰えるよう尽力している。
各章ごとの活躍
- セクチャン編
トリリオンゲーム設立のために出資を募る際、ガクは出資金を300万と見込んだところを投資家に対して5000万を要求。もちろん全敗。
最終的には内定式当日に内定を蹴った企業であるドラゴンバンクの社長令嬢である桐姫と面会し、「1億円出資、持ち株比率は桐姫が51%(=会社の決定権は桐姫が握るため、実質桐姫のもの)」という条件を提示されるが、これを出資の言質を取って他の投資家への宣伝のためセクチャンへエントリー。チーム名は「桐姫が1億円51%を提示!別の出資条件も急募!!お問い合わせはtrilliongame21@gmail.com*2」。
とはいえ実働部隊はガク1人だったため、予選では街中で出会った人達とZOOMで100人チームを即席で作成。その際、100人分の手土産を確保するための資金確保で一生モノと思って買った腕時計を手放す。これがさらにガクを奮起させ、予選を突破する鍵となった。ちなみに、「リアル無双ゲーマー」とは本人の口からこのタイミングで出た発言。
そして迎えた本戦では、会場に神主の格好で現れる。これが波乱の幕開けだった…。
本戦開始直後に大幣*3を振り回して「きええーーっ!!」とお祓いを開始。実はこの大幣にはアルミホイルの粉末が仕込んであり、振り回した先には会場で選手たちが使うルーターが…。
会場内に電波妨害を故意に発生させ、ガクがスタートダッシュする時間を稼ぐ。ちなみに事前に「ルーターへの接続は1分待ってから」とガクには指示を出しているため、この被害にガクは巻き込まれなかった。
本戦終盤、「本選で使われるルーターの設定とほぼ同一のルーターを前日から会場内に仕込み、電波妨害を行っていた際にそれを起動させて他チームがそのルーターから接続するように仕込んでいた」とガクに暴露*4。ガクからすれば他のチームの接続情報が覗き放題となったため、一気に得点を稼いで優勝。しかし、開始直後の大幣が物理的な妨害とみなされて失格となり、優勝と失格の実績を同時に得た。
- ヨリヌキ編
出資金3000万円+持ち株比率20%という条件を持ち掛けてきた祁答院からの出資最終テストとして「ラウンジの女性一人をお持ち帰り」の条件を出されるも秒でクリアし、持ち株比率を15%に下げさせる。
株式会社トリリオンゲーム設立後、祁答院の事務所を勝手に使って開始した面接では質問をドラゴンバンク社長の著書から丸パクリ。5人の面接者からの回答を得る中で、唯一正直に質問の内容を知っていると告白した凛々を評価したガクにより、彼女を社長として採用する。これが彼女の悪夢の始まりだった。
早速にして最大の命題である事業内容だが、凛々の助けを得てAIセレクトショップを発案(その実態は裏で凛々がAIのフリをしてユーザーとやり取りを行うハッタリAI、AIとは「あたまいいぜ」の略)。ちなみにVTuberのように2Dアバターが画面の前の人間の動きと連動として動く仕組みもガクによって実装されており、凛々はテスト中にしばらく寝る前に思い出して悶絶するような恥ずかしい動きをする羽目になった。
そしてこのAIセレクトショップの『ヨリヌキ』を売り払うために蜜園フラワーから提示された月商2千万円のクリアーと市場調査のため、ガクを連れて歌舞伎町のホストクラブで働き始めるが、入店早々店の一位を取ってしまう。ついでに元No.1ホストの緋勇人をボコボコにし、結果的に友誼を結ぶ事となった。
ヨリヌキの月商2千万円達成後は買い手の蜜園に対し、早々に人力AIであったことを暴露。この時点でやっと祁答院からの出資金を使って本物のAIを外注し、1億円でヨリヌキを売却した。
だが直後にドラゴンバンクによる丸パクリAIサイトが早々に公開され売上は著しく下落。この仕打ちにより、打倒ドラゴンバンクを決意したハルは、蜜園という協力者を得つつ野望の一歩を踏み出すのだった。
- ソシャゲ&メディア編
メディア業界への参画の第一歩としてソーシャルゲームに参入すべく、「ちょっと買い出し行ってくるわ、ゲーム会社」の一言でゲーム会社買収に動く。最初に凜々の用意したリストで規模の大きい順から任天堂、ソニー、そして商売敵のドラゴンバンクを回り当たり前だが全て拒絶されている。
最終的にはクオリティーファーストを掲げる桜の会社を買収し、同時に家賃300万円のヒルズのオフィスを借りて本社をそこへ移転する。
更にゲーム開発資金募集のために打ち出した説明会で有名ソシャゲドラ娘製作者の「世界の堀本」という著名な開発者を自社ゲーム開発に引き入れる。…が、実はそんな人物は端から存在せず、それっぽいアカウントの発言や一瞬だけ在籍したドラゴンバンク社内の写真などから幻影を作り出しただけの、それっぽい存在だった。
さらに次の手としてタレント出演による宣伝を行うべく、出資者の祁答院の過去を調査とその場のカマかけで暴露し、芸能事務所乗っ取りに協力させる。
さらにゴップロ乗っ取りの際、「株主が株を売却しようとしたらインサイダー取引になる」という状況を作り上げ、インサイダー取引を秘密にすることを条件として提示して株を買い取ろうとする。ちなみに買取額として、ソシャゲへの出資金として集めた20億円を全部つぎ込んだ。
そうして祁答院を代表に据えさせたうえでトリリオンゲーム社と業務提携を結ばせたが、資金を全て注ぎ込んだこの作戦に疑問を持つガクに「ゲーム作りはダミー」「前回のAIショップはメディアの力で押しつぶされたため、捨て駒同然の桜達に適当なゲームを作らせてゴップロで得たメディアで金を稼ぐ」ことを明かす。このことがきっかけになり、初めてガクとハルは意見が明確に対立してしまう。
だがガクが独自にゲーム開発を進めると反対せず、むしろドラ娘のクリエイターを見つけるとすぐさま祁答院と供にゴップロに引き抜かせ、自社に出向させてしまった。
そして自らは芸能界の半分を傘下に収めている皇興業の皇会長に取り入るために、BXテレビ50周年パーティー会場へ向かう。巧みな話術と金でウェイターにワインを連れてきた女性に引っかけさせて、自分はマウスウォッシュで拭き取り皇の関心を買う。
さらにパーティーで知り合った暴露系Youtuberを利用して皇興業のタレントを利用した偽物のスキャンダルを決行。自社のIT力をアピールしつつ恩を売るためにそれを取り消させ、皇会長に恩を売ることに成功した。…が、それらすべてを見破った皇会長がゴップロとの提携で盃を交わす際に、ハルと祁答院にマウスウォッシュを飲ませて意趣返しを決行。だが飲む際に顔色一つ変えなかったことが却って皇会長が気に入り、ITでゴップロと皇興業が提携することに成功した。
また、この間にトリリオンゲーム社はゲーム開発の際にお金を使い切ってたためゴップロの株を担保に資金を工面しており、それを知ったドラゴンバンクが情報操作と空売りファンドでゴップロの株を落とさせていたが皇興業との提携でV字回復に成功する。しかしドラゴンバンクに情報をリークしたのはハル自身であり、理由は「嚙み返さねぇ犬は、ボコられ続けっかんな」という理由から。
決死の努力で作ったソシャゲで儲かったトリリオンゲーム社の社員全員の年俸を一律三千万へ一気に格上げ。
一方ソシャゲで負けたドラゴンバンクの社員をガボッと引き抜く。その際、ガクがハッキングでうっかりドラゴンバンク社員の年俸を見ていたことも把握しており、その情報すら利用していた。
ガク/平 学(たいら まなぶ)
でも、やっと分かったんだ。
人と人は、怖くて、それでいいんだって―
演:佐野勇斗
この物語の主人公の一人。短髪メガネのギーグで、コマ外の紹介では『ガク●真面目』が定例。本編は彼の回想という形で進む。パソコンを使った仕事で気合を入れる際は袖をバンドで留めるのがルーティン。
「海辺の小さな家を買って、犬を飼って、好きな人とゆったり過ごせれば…」「IKEAの家具を組み立てる時間も好き」といった人並みの感覚や憧れを億万長者になった後も持っているが、現在の住まいは高級な家具に囲まれたお台場近くの超高層ビル。いや海近とは言ったけれども! ただ、創業時にハルから与えられて使い込み、ボロボロになった椅子だけは手放していない。
前述のとおりハルのことは「計算高いくせに、ワルいことにもブレーキが無い」とも思っているが、かけられた信頼には全身全霊で応えようとする。セクチャン編での奮起は必見。
だが、根こそまじめな性格だが、中学生の頃にハルを助けるために駐車場の監視カメラのデータを消す、人気ソーシャルゲーム『ドラ娘』の製作者をヘッドハンティングするためにドラゴンバンクへハッキングするなど、こちらも本気になると別の意味で「ワルいことにブレーキが無くなる」一面がある。
常日頃からハルの無茶苦茶に付き合わされているが、その腕前で頼まれたものを確実に仕上げる技術力を持つ。開発に夢中になったらひげを剃るのも忘れてのめりこむ。また、製品の改良にも余念がない。
同時に物語が進んでいくにつれて、追い詰められるとハル顔負けのハッタリをかますようになり、それが成功への道に繋がってくるようになる。そのため本人に自覚は無いがビジネスにおける対人関係においても隙が無くなりつつある。
各章ごとの活躍
- セクチャン編
老舗ITグループのドラゴンバンクに最終面接まで行くが、コミュ力偏重評価となっていた面接官により落選*5。その後ビル清掃のバイトで偶然にも内定式中のドラゴンバンク本社を担当するが、内定式当日に内定を蹴ったハルとビル外で遭遇し、壮大な人生プランをその場で提示されたうえで起業提案され、他に手の無いガクはそれを承諾。
双方で10万円の出資金を出し合ってスタートした起業だが、ハルが初日に20万円の椅子を購入して残金0円となった。なので出資金を捻出してくれる個人投資家へアプローチをかけるが、前山田を始めとする投資家からの信頼を得られず難航。果てはドラゴンバンク社長令嬢にしてビル窓越しに喧嘩を売りつけた桐姫に出資依頼をするも乗っ取り宣告を受け、ガクはビビるがハルはそれを逆手にセキュリティ・チャンピオンシップのチーム名にその実績を記載した。
セクチャンの予選では圧倒的な人数不利により決勝に行く事すら絶望視されたが、ハルが培った人脈によりZOOMで100人の有志を募って勝負に挑む。しかもその礼金替わりとして差し出した飲料代を、20歳の時に買った高級時計を売り払って用意したと気付き本腰を入れて挑み、見事に予選突破する。
決勝戦では桐姫直々に叩き潰すという宣戦布告から用意されたドラゴンバンク選抜チームの嫌がらせを受けるも、ハルの奇策の数々によって打破。最終的には全チームからポイントを奪い取る事で一気に点数差をつけて優勝するも、ハルがWi-Fi機器に物理的妨害を加えたとして失格した。
だが一連の流れを見ていた祁答院一輝に見初められ、彼から出された課題もハルがクリアーした事で無事出資金と株式会社化を果たした。
- ヨリヌキ編
起業に際し事業決定をするため、ハルの提案で面接に合格した社員に決めてもらう事になった。
その面接で正直さと誠意で採用に至った凛々に社長と事業内容を採択させ、オンラインショップ事業『ヨリヌキ』を開始させる。特に需要があった花の贈呈サービスをきっかけに蜜園フラワーに事業そのものを売買させに行くが、月商2000万円という破格の条件を前に市場調査を兼ねてホストクラブで働かされるハメになる。
当然コミュ障で陰キャなガクがマトモに働けるはずもなく足を引っ張るが、女性客からの僅かな需要や要望などから花束の3D調整機能などを製作。見事にそれがウケて月商2000万円を達成し、1億円の収益を得る。
- ソシャゲ&メディア編
当初はソーシャルゲーム事業の開始や更なる出資金の回収などから、桜やハルにフォーカスが当てられており地味な立場であった。
続く芸能編では更に地味な存在だったが、ゴップロ乗っ取りが成功した時にハルから告げられた「ソシャゲは疑似餌」「外面を良くするために用意しただけ」に納得がいかず、自ら桜達と最高のソシャゲを製作すべく奮闘し始める。
まず大ヒットソシャゲのドラ娘製作者を捜索すべくドラゴンバンクのサーバーにハッキングを仕掛け、社員の給与情報や未公開のゲーム開発情報を手に入れ……かけたが、本人の良心により取得は断念。本命のドラ娘開発者の情報も手に入れられず徒労に終わりかけたが、桐姫から遊園地デートの申し入れがあり、そのデート中にハッキングの犯人は貴方だと指摘される。ついぞ数刻前までデートすら集中できないほど動揺していたガクだったが、全ての覚悟を踏み越えて指摘を否定。そのうえで桐姫にハッキングの目的はドラゴン娘開発者を知りたかったんじゃないかと半ば自供する形で推測すると、即座にドラゴン娘の開発者情報を提供された。
そのドラゴン娘の製作者-蛇島との会合の末、自社制作のソシャゲの基礎を桜と連立して立ち上げる事は成功したが、契約金を支払う事ができず正式採用には至らなかった。のだが、ハルの手によりゴップロに入社したうえでトリリオンゲーム社に出向という形で復活し、再度開発はスタートされた。
幾多のドラゴンバンクからの妨害を乗り越え、社員と一丸となり開発したソシャゲは見事に大ヒット。リリース翌月に課金額50億円を迎える特大収益を得るまでになったが、ガク自身は家賃滞納のせいでホームレスと化し会社で段ボール生活が開始した。一方で多額の収益を得たトリリオンゲーム社はドラゴンバンク社からハッキングの時に見た給与情報を基に多数の社員を引き抜く事に成功し、一気に急成長を得る。
高橋 凜々(たかはし りんりん)
その30億円、会社のお金ですよね!?
演:福本莉子
株式会社トリリオンゲームの起業直後に内定した大学生。出身は秋田で、両親との会話では方言丸出し。
しばらくはインターンとして活動するが、ヨリヌキが成功を収めた時期に大学を卒業し正式採用となっている。
ハルの策により、インターン採用当初から役職は代表取締役社長*6。当初は会社の顔としての活動をしていたが、途中からは経費管理も担当することに。
よく言えば正直、悪く言えば不器用な性格で、面接先の企業を綿密に下調べしていくも内定を勝ち取ることはできていなかった。しかし、その人柄がガクの目に留まり採用。インターンとして働く当初から持ち前の「コツコツ努力できる才能」を生かし、市場調査に大きく貢献している。
ハルの思いつきと一歩間違えれば会社が即倒産する傍若無人な振る舞いに凄まじい顔面崩壊とたまに出るタメ口をするのがお決まりで、会社の資金を勝手に使われた時にはたいてい絶望している。
各章ごとの活躍
- ヨリヌキ編
起業直後のトリリオンゲーム社に、当時就活活動中だったため面接を受けにいく。
その時に出されたドラゴンバンクから丸パクリの質問に対し、事前に対策で読んで答えを知っていた事を理由にフェアじゃないと発言。それまで生真面目な性格が祟って不合格続きだったので絶望視していたが、ガクの意見により社長として入社する。
自社製品として立ち上げた通販サイト事業『ヨリヌキ』では、利用者のリクエストに沿った商品を抽出するために作ったAIの中の人として奮闘。ガラにも無いアイドルじみた言動に終始恥ずかしがっていたが孤軍奮闘で何とか蜜園フラワーの条件を満たすまでに至り、本当のAIが完成するまでの期間を同社の助力を得られた。
- ソシャゲ&メディア編
桜(さくら)/桜 心護(さくら しんご)(ドラマ版)
ハートが足んねぇーーー!!!!
演:原嘉孝
ハルがドラゴンバンクの対抗策として買収したソーシャルゲーム開発会社の社長。見た目はホストだが、ゲーム開発に対する情熱に溢れる人物。プレイしているゲームから情熱を感じられないときの「ハートが足んねぇ」が口癖。
ゲーム会社買収直前にはドラゴンバンクから社員を引き抜かれ、3人の社員を抱えてオフィス家賃・給与の未払いをやらかしていた。3人の社員と共にトリリオンゲームへの移籍後は凜々が異性として気になる様子。
各章ごとの活躍
- ソシャゲ&メディア編
現代では
どうやら結婚したようで、ガクの相談に対して先達なりのアドバイスを送っている。
蛇島 透(へびじま とおる)
金だよ。金の匂いがする。
演:鈴木浩介
とある一件でトリリオンゲーム開発のソシャゲに協力するゲームクリエイター。一人称は「おじちゃん」。
初対面の相手にも笑顔で応じ、LINEでもゴリッゴリのおじさん構文を使うなど一見して気さくそうな性格のおじさんに見えるが、その正体は桜とは正反対のゴリッゴリの拝金主義。なので名声よりも金を重視する傾向が強く、ソシャゲ制作に対してもとにかく『ガチャを回させるか=ユーザーに金を出させるか』に主眼を置いている。
そのためソシャゲ開発では桜と度々衝突…するかと思いきや、根っこの部分では似通っている上に歳の差もあってか、中々にいいコンビになっている。センスも似通っている為おっさんコンビと揶揄された。
各章ごとの活躍
- メディア&ソシャゲ編
その正体は『ドラ娘』の真の製作者。
しかし、ドラゴンバンクの「クリエイターの名前は出さない」方針に不満を抱き、横領に手を伸ばしてしまう。その結果、自由にゲームを作ってもらえなくなり、実質飼い殺し状態であった。
だが、ガクがドラ娘の真の製作者を知るために『ワル』になってドラゴンバンクにハッキングを仕掛けた一件から桐姫の根回しもあってトリリオンゲームに移籍しよう…と思われたが、引き抜き交渉に月給1500万円という無茶苦茶な取引を要求する。
しかし、その後ハルと祁答院から「200万円+ゴップロのストックオプション」を提示され、ゴップロに入社し、トリリオンゲームに出向した。
ちなみにガクたちにソシャゲの構造を教えるために平然とドラ娘の売り上げデータを持ち込んでいる。
ソシャゲ事業が大成功し全社員の年俸が3000万円に増加すると、桜をおだてて高級車の購入を異性にモテるの一言で決断させる。
現代では
現在もゴッドプロモーションに所属しており、ガクの豪華客船にお忍びでやってきた際は「トリリオンゲームの株も買っておけばよかった」等金銭欲も衰えていない様子を見せた。
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