登録日:2021/12/31 (金) 05:50:47
更新日:2024/06/17 Mon 13:16:22NEW!
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勇気の花がひらくとき
僕が空をとんでいくから きっと君を助けるから
『それいけ!アンパンマン 勇気の花がひらくとき』は1999年7月24日に公開された
『それいけ!アンパンマン』劇場版第11作目。
同時上映は『アンパンマンとたのしい仲間たち(おむすびまんと夏祭り、やきそばパンマンとバイキン西部劇)』
キャッチコピーは「一緒に探そう、本当の勇気」
ゲスト声優はキララ姫役の雛形あきこ、コテツちゃん役の当時日テレ所属の藤井恒久アナウンサー。
【概要】
本作の特徴として「アンパンマンは皆が大好き」という博愛の心を持っている点に触れている。
ヒロインであるキララ姫は助けられた事で特別な人として恋をするも、アンパンマンから見た自分は大勢いる大好きな人たちの1人という事実を知ってしまい一波乱起きる。
王子様がいるお姫様をヒロインに据える事は初期作品に多かったが、アンパンマンがその相手に選ばれたのは後にも先にも本作だけで、淡い関係を話の中心とした珍しい構成。
また、恋愛要素以外にも勇気の花が無く怯えて戦えないアンパンマン、ばいきんまんの徹底的な悪役っぷりもあっていつもよりシリアス成分が高め。
無論最後はハッピーエンドであり(見方によってはほんのりビターエンド)、同時上映の「アンパンマンとたのしい仲間たち(おむすびまんと夏祭り、やきそばパンマンとバイキン西部劇)」はTV版と同じ雰囲気なので見た後に緩和される作りにはなっている。
サブタイトル兼テーマソングでもある「勇気の花がひらくとき」はTV版でもお馴染みの楽曲で、本来はしっとりとしたスローテンポの曲調だが、終盤に流れるアレンジバージョンは逆転のシチュエーションも含めてアップテンポの燃えソングになっている。
見終わった後にはきっと「勇気の花がひらくとき」が心に残るだろう。
脚本家はアンパンマンの脚本を25年以上担当する事になる米村正二。
後の担当作品である『アンパンマンとバイキン黒騎士』にはシリアスな内容、本気モードのばいきんまん、気合の入った戦闘描写といった劇場版特有の共通点がTV版ながら引き継がれている。
【あらすじ】
キラキラ星に住むキララ姫は忙しい生活に嫌気が差し、広い世界で本当の勇気を探す旅に出た。
乗り物が壊れて宇宙に放り出された時、あんぱんの顔をしたヒーロー、アンパンマンが現われる。
個性的な姿に驚くも、自分の顔を差し出してくれる献身性や困った時に助けに来る優しさに恋をしてしまう。
アンパンマンに告白をして両思いだと上機嫌になるが、街の子供たちに「アンパンマンは皆が大好き」という事を知らされる。
自分が大勢の内の1人で特別ではない事にショックを受け、パン工場にある勇気の花のジュースが入ったビンを手に取ってしまい…
そんな中、ジャイアントモグリンに乗ったばいきんまんがやってくる。
街はあっという間に火の海になり、一時は攻勢に出るも頼もしい仲間たちは鉄球に変えられ、元気3倍のアンパンマンは勇気も元気もなく逃げ惑うだけ。
遂には頼みの綱のジャムおじさんのパン工場は全焼、キララ姫を人質に取られたアンパンマンは火の海に飛び込めと命令されてしまう…
【主な登場人物】
CV:戸田恵子
あんぱんの顔をした、困っている人を助けに現われる主人公。
本作では長い歴史の中でも貴重なヒロインとの恋愛話が主軸の一つになる。
普段は女性のゲストキャラを前にしても照れたりしないアンパンマンだが、初対面のキララ姫に赤面したり明確に女の子として意識している。
「僕は君の事が本当に…」と最後まで言えなかったものの、想いが通じ合っていたとも受け取れる描写も。
そのためキララ姫視点ではお姫様抱っこやピンチの時に現われる姿など格好いい場面が多い。
あんぱんには勇気の花が含まれていて、入れないと本当の勇気が出ない設定がクローズアップされている。
自身の博愛により知らない内にキララ姫を傷付けた事で勇気の花のジュースが使えなくなってしまい、新しい顔はジャムおじさんの技量をもってしても元気3倍アンパンマン↓という性格も弱々しく戦えない姿になってしまった。
そのため戦う勇気も気力も無く、声援を受けても逃げ惑うというアンパンマンとは思えない姿を晒す。
しかしキララ姫が自らの前に立ってくれた事で勇気が芽生え、助けるために炎の中に身を投げ出す…
最後にはスタースティックにより勇気の花の力を得て、元気100倍を超えた勇気100倍アンパンマンに覚醒。
この状態に達して相手に遅れを取った事は他の劇場版でも一度としてなく、全てにおいて完勝しているアンパンマン最強の姿とされる。
勇気100倍によるロケットアンパンチは宇宙から地上まで降下してロケットのように何度も加速し高めた一撃により相手を宇宙の彼方まで吹き飛ばす。
後年、『だだんだんとふたごの星』でスターライト・アンパンチという小惑星を破壊する更に凄まじいアンパンチが登場した。
・キララ姫
CV:雛形あきこ
本作のヒロインである、キラキラ星のお姫様。
偶然落ちてきたドキンちゃんを影武者にして、広い世界を見るために宇宙へ旅立つ。
絶体絶命の時にアンパンマンに助けられ、ピンチや悲しい時に現われるまさしく白馬の王子様であり、優しく頼もしい姿に恋をした。
アンパンマンも「僕も好きだよ、とっても」と言ってくれた事で想いは通じたかと思われたが…
自分だけが特別だった訳ではないと知ってしまい、ショックのあまりある行動に出てしまう。
戦えないアンパンマンがピンチの時には身を呈して庇い、勇気の花を駄目にした事を暴露するもばいきんまんに人質に取られる。
当初勇気のあるキラキラ星のお姫様にしかスタースティックは使えないと言われていたが、アンパンマンから本当の勇気を教わり、自分の犯した罪を悔いた事で奇跡を起こす。
TV版にデザイン、星の杖の設定がほぼ同じキララちゃんが登場しているが、本作のキララ姫はキラキラ星のお姫様で頭身が高い別人になっている。
CV:中尾隆聖
アンパンマンの永遠のライバル。
得意の変装で鉄の国の住民を騙してジャイアントモグリンを作らせ、カバオくんたちが住む街を襲撃する。
TV版では悪い事をしながらもどこか憎めないキャラだが、本作では軽快な雰囲気こそ変わらないものの狡賢く容赦が無い悪役として描かれている。
女の子を人質にして炎に飛び込めと言った上に、約束を破って炎へポイするのは後にも先にも本作くらいだろう。
勇気の花を取りに行く事を予測して逆転の芽を潰し、負けても事前に用意した2体目のロボットで即座に戦線復帰するなど頭も回る。
元々TV版のロールパンナ関係で悪辣さを発揮し、劇場版で悪役として立ち塞がる展開も多いのでキャラ変という程ではない。
要所要所にギャグ描写も散りばめられ、ラストはしっかりバイバイキンしていつもと同じ愉快な姿を見せてくれる。
普段だとバイキン城に吹き飛ぶくらいだが、本作はおイタが過ぎたせいで宇宙の彼方までバイバイキーン。
・ジャイアントモグリン/ジャイアントベアリングロボ
本作のばいきんまんが搭乗する、鉄の星の住民により作られた戦艦と巨大ロボット。
TV版ではテニスラケットなど気の抜けた装備が紛れている事も多いバイキンメカだが、全身に装備されたレーザーや大砲などの兵器により街とパン工場を壊滅させる。
チビモグリンをミサイルのように駆使して、アンパンマン号を皮切りに戦えるメインキャラを劇場版お馴染みの変身能力により鉄球に変えて無力化していった。
詳しくはアンパンマン映画作品の大ボス一覧を参照。
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- ある意味キララ姫は出てくる作品を間違えた人 -- 名無しさん (2021-12-31 08:06:18)
- アンパンマンの映画項目も久々ね。勇気の花がひらくときといえば同名の曲もあるけどキラキラ星の涙版と本作版はどちらも名曲。 -- 名無しさん (2021-12-31 10:21:43)
- アンパンマンがlikeとLoveの違いがわからなくて拗れるのってこれでいいんだっけ? -- 名無しさん (2021-12-31 10:33:34)
- ジャイアントモグリン.....ゴリアテっぽく思ったのは、私だけ?( 特に町を強襲し、火の海へと変え、上空で高笑いする光景が ) -- 名無しさん (2021-12-31 10:39:55)
- (俺が見た事ある中で)アンパンマン映画の中で最高傑作だと思う。ストーリー、キャラ、曲、映像全てでハイクオリティ -- 名無しさん (2021-12-31 14:16:52)
- 同名の曲の本作版はあまり収録されているCDがない印象。劇場版のベスト盤とかでもスローテンポバージョン採用が多い。 -- 名無しさん (2021-12-31 17:33:18)
- ヤンデレというかメンヘラヒロインが出てくる話だっけ -- 名無しさん (2022-01-01 00:42:21)
- 多分この映画での戦犯はメロンパンナちゃん、勇気の花回収する隙あったでしょあれ -- 名無しさん (2022-01-01 08:38:36)
- 昔カートゥーンネットワークシアターで放送された時、「アンパンマン死す!?」なんてキャッチコピーがあったな… -- 名無しさん (2023-09-03 17:54:15)
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