カレルレン(ゼノギアス)

ページ名:カレルレン_ゼノギアス_

登録日:2011/07/08 (金) 01:35:56
更新日:2023/08/10 Thu 15:13:53NEW!
所要時間:約 7 分で読めます



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xenogears ゼノギアス 置鮎龍太郎 愛故に苦しんだ男 裸族 神に絶望した35歳のあの頃



ゲーム、ゼノギアスの登場人物。


Karellen
年齢:推定535歳
身長:185cm
体重:74kg
B・W:90・72
靴:27cm
洋服:L
声優:置鮎龍太郎




世界を裏から支配する《神聖帝国ソラリス》の人間。
長身と金髪、端正な顔立ちが特徴。


肩書き上は、ソラリスの頂点に立つ《天帝カイン》の相談役、兼護民監(議会の決定を審議する役割)……という事になっているが、カインが政治に興味を示さず、また議会がないソラリスでは実質的な最高権力者。


その為、『カレルレンの言葉は天帝の言葉』と言われる程の影響力を持ち、ソラリスの人間からは崇められている。



非常に優秀な科学者であり、特にナノテクノロジー(分子科学)に精通している。


ソラリスが極秘裏に進める《M計画》にも主要人物として携わっており、ソラリスの最高機関《ガゼル法院》と共に暗躍する。





以下、重大なネタバレ注意










今でこそソラリスにいるカレルレンだが、500年前は地上の人間である。


私生児(父親に認知されない子供)として生まれるが、同時に母エルアザルが死亡し、天涯孤独の身となった。


依るべがなくなったカレルレンは、当時ニサン教を国教としていたニムロド帝国のラオディキア傭兵団に入団。
数々の武勲を挙げ、やがて団長の座に就いた。


かつてのカレルレンは現在のように理知的で余裕のある人間ではなく、その冷酷非道さは団員達にとって畏怖の対象。
かなりヤンチャしていたようだ。



当時はニサンの次期教母選出期であり、これは国内のパワーゲーム的意味合いも大きかった。


カレルレンはニムロド国王の命令で、勢力の強いペヌエル修道院の襲撃部隊指揮官に配属。
ペヌエル修道院の次期教母候補ソフィアを暗殺に向かう。


しかし、殺しに来たカレルレンに対し「ありがとう」と微笑んだソフィアの姿に、カレルレンは生まれて初めて『人間の情』を抱く。


そのまま衝動的にソフィアを連れ、逃走。
以後数年の間姿を消す。


数年後、地上の直接支配に乗り出したソラリスと地上・シェバト間で戦争勃発。
ニサン僧兵長となったカレルレンは、ラカンらと共にギア・バーラーを駆りソラリスと戦っていく。



経歴を見れば分かる通り、バリバリの戦闘人間。
以前はラカンに「武術にしか興味がない」と言われる程だった。


しかしある時、ソフィアに「心を落ち着けるには書物が一番」と教えられ、学問の勉強を始める。
それ以降は人が変わったように学問にのめり込み、シェバトの《三賢人》のひとり、トーラ・メルキオールの門下生の中で最も優秀とまで言われるようになった。


特にメルキオールから教えられたナノテクノロジーに傾倒し、4000年前に書かれたナノマシンに関するレポートの解析に躍起になっていた。



ラカンとは親友ではあったが、ソフィアに想いを寄せるカレルレンは、ソフィアから愛情を向けられているラカンに複雑な感情を抱いていた。


しかも単に愛されているならまだしも、ラカンはソフィアの想いを拒絶して逃げ回り、かつソフィアから離れられないという重度のヘタレであった為、さすがにカレルレンもイラッ☆を抑えきれず、ラカンに八つ当たりをする事もあった。



そしてソラリス戦役末期、ソラリスとシェバトの共謀によりソフィアは死亡。


呼んでも応えない神、信仰に絶望したカレルレンは「自ら神を造り出す」為、ソラリスに亡命。
ヒトの運命を憂いていた天帝カインと接触し、『SOL-9000』というコンピューターでグラーフ(ラカン)に殺されたガゼル達を人格データとして再生。


亡命時に手土産としてナノテクノロジーを提供し、ヒトを星間戦略兵器《デウス》の部品として進化させる為のM計画を推進していった。



同時期にミァンとも接触し、彼女の手引きによって1万年の昔に不時着した恒星間航行船《エルドリッジ》の中央コンピュータ《ラジエル》に至る。


デウスの全てを知ったカレルレンは、自分の求める《神》はガゼルやミァンが求めるデウスではなく、更に高次元の『存在そのもの』、《波動存在》であると確信。


カインやガゼルにも極秘に、自らが神の下に至る為の《プロジェクト・ノア》を開始し、『神との合一』の時まで生き長らえる為、自らにナノマシンによる延命処置を施した。




デウス復活の最終段階において、ガゼルはヒトをデウスの部品に変質させる為の解放装置《ゲーティアの小鍵》を発動。
野望達成を喜ぶガゼル達だったが、それはカレルレンの巧妙な罠だった……


唯一の障害であった、ヒトに対して絶対的行使力を持ったカインを『カインのコピー』ラムサスによって排除したカレルレンは、最初から鍵を発動した後にガゼルを葬るつもりだったのである。


「神? 誰が神になるというのだ? おこがましい事を言う。《ヒトは神になれぬ》のだよ。私達に出来る事は、ただその身を神に委ねる事だけだ」



そして《対存在》であり、デウスの『頭脳』であるエレハイムを手に入れたカレルレンは、デウスを復活させる……




以下、最終ネタバレ









最終局面、フェイ達は遂にデウスの破壊を果たす。


同時にゾハルも破壊され、物質という檻に捕われていた波動存在も高次元に回帰する訳だが、その際の次元シフトの余波は惑星ひとつを簡単に破壊するものだった。


身を挺して星を救おうとするエレハイムを助ける為、フェイはデウスに突撃。


そして開かれた高次世界への道、《セフィロートの道》にてカレルレンと対峙する。
全裸で。



『宇宙の始まり以前、全てがひとつだった場所』……つまり波動存在と一体化する事こそが、カレルレンの真の目的だった。


「ラカン……何故そうまで頑なに神との合一を拒む。下らん現世に何の未練がある? 他人を傷つけ、自分を傷つけ、互いを削りながら短い生を全うして土に還る事に何の意味がある?」


「なまじ意志などというものがあるが故に、ヒトは悲しみと喪失を経験しなければならない……だから私は、全てを最初の時点に戻そうと考えた。波動という、それ以外何もない、ひとつの存在であったあの頃に……」


「それでもいいさ……不完全でも構わない。いや、不完全だからこそ、お互い欠けている何かを補いあい生きていく……それが人だ……。それが解り合うという事なんだ!」



ラカン(フェイ)と戦い、依存する『ヒト』ではなく自立する『人』の強さを知ったカレルレンは、エレハイムを解放。全裸で。


フェイから、「生きて罪を償う」事を求められるが、『神の下に行く』というカレルレンの決意は固かった。


「相変わらず優しいんだな、ラカン……きっとそれが、人として生きる事の意義なんだろうな」



カレルレンは、フェイやエレハイム、ミァンとは違い、『普通のヒト』である。


にも関わらず、世界の全てを巻き込んでデウスを復活させ、波動存在への下に至ったのは、全て『ソフィアへの愛』が原動力。
また、結果的に大きな罪を犯しはしたが、これらは全てソフィアから教えられた『愛』を、全ての人に対して実践しようとした故の行動であった。


エレハイム曰く、「誰よりも人を愛していた」男。



旅立ちの前、フェイとエレハイムに『求めていた愛』を見たカレルレンは、
「お前達が、羨ましいよ……」
と呟く。全裸で。
今まで自分を偽ってきた男が漏らした、『人』としての本音であった。




名前のモチーフはアーサー・C・クラーク著『幼年期の終わり』に登場する同名の人物。
ちなみに元ネタのカレルレンの種族は進化の限界に陥っており、大いなる意思と合一できない悲哀を抱えていた。


また、ソフィアとの関係は斉天大聖(孫悟空)と三蔵法師のそれがモデルになっている。
そのため額に輪っかを嵌めており、部下の名前もケンレンとテンポウだったりする。


典型的な美形キャラだが、デザイナーの田中は美形キャラが苦手だった為デザインに苦労したらしい。





出番が少ないのも相まってか、特徴的な名前が目立つゼノギアスでもトップクラスの名前の覚えづらさを誇る。カルレルンとか。


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  • 型月世界観に照らし合わせると根源、あるいは『 』にもっとも近づいた男だな、全裸で -- 名無しさん (2013-07-22 22:08:01)
  • こいつ中盤で唐突に登場したから、黒幕全開モードになっても、正直「?」だったな・・・ -- 名無しさん (2013-07-22 23:21:57)
  • ラムサス「俺は……俺は塵じゃない!」 -- 名無しさん (2013-08-08 01:17:05)
  • 一週目は確実に「なんでコイツ最後にいい奴扱いされてたの?」と思うこと間違いなし -- 名無しさん (2014-03-17 02:14:56)
  • クリア後しばらく、pまでラムサスの上位互換的なものだろうと勘違いしていた -- 名無しさん (2014-03-18 21:54:29)
  • ↑×5 波動存在が型月の根源の渦なんて次元のものじゃないけど。こっちのが遥かにやばい。 -- 名無しさん (2014-03-29 07:01:16)
  • 一周目どころか何周しようがこいつはクズという印象はくつがえらん。自分の信じる善を行おうとしてるという意味での善人でしかない。 -- 名無しさん (2014-03-29 07:11:13)
  • 他人の苦しみに共感できない人間には単なるクズにしか見えない人物かもね。 -- 名無しさん (2014-05-26 22:06:35)
  • 立ち位置はストレイボウに近いけど、猛烈な嫉妬というより虚無的なイメージが強い人。例えると享楽主義ではない神聖皇帝ナムリスかな。 -- 名無しさん (2014-06-22 01:27:24)
  • 中の人がゼノサーガのリヒャルト -- 名無しさん (2014-08-14 11:16:19)
  • 人間への愛し方とかディエスの獣殿っぽい 金髪美形だし -- 名無し (2014-09-29 16:44:27)
  • 一言で言うとこの人も愛の重さ故に苦しんだサウザータイプか -- 名無しさん (2015-08-18 00:53:23)
  • ↑×3当時はTODのミクトランを思い出した -- 名無しさん (2015-08-24 01:40:48)
  • 最後に「自分には帰る場所が無い」とつぶやいたのは、すべての負の遺産を道連れにして逝く気だったからかもと感じた -- 名無しさん (2016-06-26 09:27:17)
  • パーフェクトワークスを見るとソフィアとの年齢差がロリコン乙。ゲームをやった時には同年代かと思っていたのに… -- 名無しさん (2016-07-05 22:54:17)
  • こいつはいい奴というか、あの場にいたのはぶっちゃけラカンとソフィアだけだろっていう -- 名無しさん (2016-08-20 17:36:00)
  • ラストの描写は、善悪どうこうよりも、「強くなったがために一人でたどり着けてしまった者」から「弱さを抱えながらも補い合って進んできた二人」に対して「羨ましいよ」と言わせたかったのだと感じた。 -- 名無しさん (2016-08-22 20:53:47)
  • 彼と戦う場面があっても良かったなあ. -- 名無しさん (2017-03-01 17:15:11)
  • ↑1:でもデウス戦の後にアンフィスパエナというのもカッコがつかないか。蛇対山猫よろしくフェイと1体1のタイマンでという方が良いかなあ? -- 名無しさん (2017-03-01 17:19:40)
  • クズで外道だが、 -- 名無しさん (2018-06-27 16:25:26)
  • 途中で送信してしまった クズで外道でナルシストでソフィアの言葉で狂ってしまった人物だが、デウス=ミァンを排除するにはその因子に勝てなかった人類全てを高次元に連れて行くことで、高次元に還る人類と残る人類双方を救おうとしてたってのはあるな -- 名無しさん (2018-06-27 16:29:17)
  • 愛によって狂ったが、愛が解らなかった故に神という存在に縋ろうとした男。でも最後に理解できた上に目標達成したわけだし。全裸で -- 名無しさん (2018-07-19 04:34:36)
  • 善悪含めて人間なので、それを無くすために無に帰すって目的は、進化の行き着く先は自滅を地でいく考えだな -- 名無しさん (2018-08-20 09:56:00)
  • 人体実験してウェルスにするわ、カイン殺すためだけにラムサス作ってぼろくそにするわ、ハマー騙して改造するわ、死霊化ウィルスばらまくわ、人肉缶詰食わすわ、絶望して吹っ切れるにしても吹っ切れすぎだろ -- 名無しさん (2018-08-25 02:59:31)
  • でもカレルレンが何もしなければ結局デウスに全て壊されて終わるからな -- 名無しさん (2018-12-14 22:03:00)
  • そこまでして生体兵器のパーツの一部分として自我もなく生き続けるのも地獄と言えばかなりの地獄だ -- 名無しさん (2019-06-13 13:20:20)
  • リミッターの件だけで人間を愛していたとか大嘘だと分かる。愛してたのはソフィアだけでしょ -- 名無しさん (2019-12-07 23:26:18)
  • 愛の深い男みたいな作中評から勘違いしやすいけど、ソフィアに出会ってから死別するまでの数年以外は外道ムーブしかしてない。愛情はあるけど慈しみとか優しさみたいのは持ち合わせてないぞ。 -- 名無しさん (2020-03-12 09:50:19)
  • 勘違いしてる人多いがリミッターの件はカレルレンは関係無く、リミッター解除によって変異した姿こそがヒト本来の神の部品としての姿。カレルレンが施したナノマシンウィルスはデウスをコントロールするためのトロイの木馬。やってた事は外道そのものだが、それはカレルレンが居なくてもデウスが居る限り他の誰かがやってた事。 -- 名無しさん (2020-07-11 17:13:34)
  • そんなに覚えづらい名前か? -- 名無しさん (2020-11-05 20:40:03)
  • ま、ぶっちゃけると大体ラカンが悪い。素性と性格からして拗らせる要素は満載だったので結果的にはラカンが漢見せても変わらんかったかもしれんが。ただ純然たる「ヒト」の中では唯一独力でデウスの真実にたどり着いている男なので外道風味の味付けが凄まじ過ぎるけどこいつの功績は測りしれない。あと、恐らく童貞500年という並の存在には覆しようのないレコードホルダー疑惑がある。 -- 名無しさん (2021-10-11 09:49:27)
  • フェイが精神不安定になってるのもエリィが自己犠牲精神・カレルレンが普及の愛に芽生えたのも全部ひっくるめて波動存在の回帰衝動の賜物だ。カレルレンが神を創ると宣った時の情熱が枯れたのはそれを知ったせい。 -- 名無しさん (2021-12-27 16:43:07)
  • 最後に声をあてた関係で、中の置鮎さんにはさっぱりわからん奴だったらしい黒幕 -- 名無しさん (2022-03-16 21:33:21)
  • 幼年期の終わり読んだけど思ってた以上にあっちのカレルレンまんまオマージュしたキャラだったんだなこいつ -- 名無しさん (2022-05-08 13:40:00)

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