登録日:2021/06/05 Sat 22:37:43
更新日:2024/05/27 Mon 13:10:06NEW!
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「STAR WARS ジェダイ:フォールン・オーダー」は、2019/11/15に発売されたSTAR WARSシリーズのスピンオフゲームである。
ハードはPS4、Xbox Oneに加えて、PC版も発売されている。
開発元はEA傘下であり、TITANFALL2やApex Legendsで有名なリスポーンエンターテインメント。
目次(ネタバレ注意)
概要
シリーズのゲーム作品では久々となるライトセーバーによるアクションアドベンチャーゲーム。
発売前から製作側からはストーリーに重点を置いていると言及されており、新シリーズの幕開けと銘打たれていることから、今作をベースとした新展開が今後も続くと発表されていた。
2022年5月の「スター・ウォーズ・セレブレーション2022」にて、いわゆる「スターウォーズ・ジェダイ」3部作の2作目として『SWジェダイ:サバイバー」が発表されている。
発売日から察せられる通り、ストーリーはカノン(正史)に分類される。六部作のみならずアニメやコミックからの引用がたっぷりと詰まっているほか、公開からまだ年月の浅い続三部作の世界の設定開示としての側面も担っている。
細かい演出や何気ない会話の節々にセルフオマージュや小ネタがこれでもかと詰め込まれており、その作り込みぶりはファンから高く評価されている。
特に、尋問官の掘り下げやオーダー66の描写など、設定こそあれ実態が不明瞭だった部分が分かりやすく映像化されたシーンの数々は必見と言えよう。
レギュラーキャラクター達の収録には実際に俳優を起用しており、モーションキャプチャーや合成を駆使した3Dモデルはかなり実写映画に近い出来であり臨場感があって非常にリアル。
総じてシリーズを深く知るファンであればあるほど隅々まで楽しむことができるだろう。
一方でゲームとしての難易度は高い部類であり、標準難易度でもかなり本格的な(敢えて悪く言うならばアクション初心者には厳しい)作りとなっている。
細い足場やギリジャンは頻繁に現れ、戦闘においても適当に攻撃を連打するだけでは死は避けられない。
謎解き要素も多く、スムーズに進めるには慣れが求められる。
ただし難易度は4段階あり、いつでも変更可能。標準より簡単な難易度にすれば戦闘が苦手でもプレイできる。
また、オリジナルキャラクター達が織りなすストーリーこそ重厚なものの、著名な既存キャラ達の登場は少ないことや、ストーリーを味わい尽くすにはマニアックな予備知識が多少必要になる点も難点として挙げられやすい。
後に無料アップデートで、コレクション要素を2周目以降に引き継ぐ「新しい旅+」と、1周目クリア以降各地のセーブポイントから行える「瞑想トレーニング」が追加されボリュームアップ。
瞑想トレーニングには、何もない平地で次々と現れる敵を倒す「戦闘チャレンジ」(所謂ミッションモード)と、フィールド内に好きに敵を配置して戦わせられる実績解除に便利な「バトルグリッド」の2種類が存在する。
ストーリー
銀河帝国樹立から5年。
元ジェダイ・パダワンのカル・ケスティスは、帝国の支配下にある銀河系で、正体を隠しながら惑星ブラッカで解体屋としての生活を営んでいた。
相棒のプラウフと共に日銭を稼いで暮らしていたが、ある日突然帝国の尋問官がブラッカに降り立つ。
ジェダイ狩りのために派遣されたのはセカンド・シスターとナインス・シスターの二名。
ジェダイが名乗り出なければその場の全員を処刑することすら厭わない尋問官二名を前に、我慢ならずプラウフが帝国の横暴とそれにより腐っていく自分達の怒りと悲しみを訴えたがあっけなく刺殺される。
相棒の死を目の当たりにしたカルは、実に5年ぶりにライトセーバーを起動したが手も足も出ず一蹴される。
何とか窮地を脱するべく奮闘しながらも次第に追い詰められていくカルだったが、そこへ一機の船……スティンガー・マンティスが現れ、自らをカルの味方だという女性シア・ジュンダが手を差し伸べた。
セカンド・シスターとの一騎打ちを何とか凌ぎきったカルはマンティスに飛び乗り、ブラッカからの脱出に成功する。
ようやく落ち着いたカルに対し、カルと同じく元ジェダイであったシアはカルにジェダイ・オーダーの再建を持ちかける。
というのも、シアはその鍵となるアイテムの所在を知っていると言う。
かくして、カルは半信半疑ながらも元ジェダイの解体屋ではなくジェダイの生き残りとして、ジェダイ再建の戦いに身を投じることなった。
ゲームシステム
ダークソウルシリーズのような戦闘システムにアンチャーテッドっぽい探索要素を足したような、所謂ソウルライクのゲームであり、ライトセイバーとフォースを駆使してステージを攻略していく。
ソウルシリーズ同様に、HPが尽きてリスポーンすると経験値をすべて失うが、その経験値は再度死ぬ前に前回のミスの原因となった敵(マーキングされるので判別も容易)に攻撃を当てるor前回のミスの原因となったギミックの近くに安置されている光球に触れることで回収可能。
そして経験値は一定値貯まることに、死んでも失わないスキルポイントに変換され、それを消費することでスキルツリーを伸ばすことができる。
冒険するフィールドはジャンプやウォール・ランといったパルクールアクションや、ストーリー上で習得できる様々なフォースを駆使して探索を行う。
探索できるフィールドは複数の惑星に渡り、いずれも極めて広大であるため全て探索し尽くすとなるとそのボリュームはかなりのもの。
中にはスキンを開放する宝箱や、経験値及びスティム(回復薬)や最大HP、最大フォースを上げるポイントが取得できるシークレット要素も多数存在し、探索の楽しみを掻き立ててくれる。
初到達時点では一見通行できないような場所も、改めてフォースなどの要素をアンロックした後に再訪する事で見つけられるシークレット要素もあるので、一回訪れた場所の再探索もやって損はない。
戦闘要素は原作のジェダイの技をうまくゲームに落とし込んだものとなっており、プレイヤーは主に「通常攻撃」「強攻撃」「フォース」「回避」「ガード」を駆使して戦う。
通常攻撃はリスクが少なく、与えるダメージも低めな代わりにフォースを消費しない。
強攻撃はフォースメーターを消費して敵に大ダメージを与えるフォース・アタックだが、隙も大きく当てにくい。スキルツリーで解禁される特殊な剣技も、大部分はフォースの消費を伴う強攻撃の亜種的なものとなっている。
各種フォースは、ダメージを与えるものよりはサポート寄りの能力が多く、これも敵に使うとフォースメーターを消費するので多用はできない。
回避は2連打するとローリングになる。ガード不能攻撃を咄嗟に凌ぐにはこちらに頼る必要がある。スキルツリーでジャスト回避を習得すると一気に使い勝手が良くなる。
ガードは遠近問わず全方位の攻撃を自動でガード可能だが、時間経過や防御によりガードメーターが消費され、なくなると無防備になってしまうので乱用はできない。
なお、タイミングよくガードボタンを押すとパリィが発生して相手に隙を生じさせる。一部の敵にはパリィ後にタイミングよくボタンを押すことによって、一撃必殺のキルストリークが発生するので自信があったら狙ってみるのも手。
回復アイテムは、相棒のBD-1から医療スティムを投げてもらうという形になる。回復のスキは小さいがそれでも全体で1秒弱はあるので、使いたくても使えずに倒されることも珍しくない。
スティムの最大数はフィールド上のシークレットを発見する事によって最大値が増やせるので、探索もよく行った方がいいだろう。
舞台・登場人物
◇スティンガー・マンティス
各星で行動の拠点となる宇宙船。
ラグジュアリー・ヨットという分類の、帝国の高官や一部の金持ち向けに作られた高級機体を元にした改造機である。
戦闘用ではないため武装は豊富ではないが、高級品だけあって装甲は頑丈で運動性能も良好。
そして特筆すべきは内装の豪華さ。居住性に関してはシリーズ最高クラスと言っても過言ではなく、中盤から複数人で食卓を囲むシーンが度々挟まれる上に、結構凝った料理が出てきていることからもその快適さがうかがえる。様々なトラブルに見舞われては不調を起こすミレニアム・ファルコンとはえらい違いである
- カル・ケスティス
演:キャメロン・モナハン (日本語CV:相楽信頼)
今作の主人公で、元ジェダイ・パダワンの青年。
オーダー66の大粛清以来、ジェダイの訓練で得た身体能力を活かし5年間ブラッカにてジャンク漁りとして第二の人生を送っていたが、
同僚にして相棒であったプラウフを救おうととっさにフォースを使ってしまったすぐ後、ジェダイの逃亡者の情報を得た尋問官の襲来により状況は一変。
プラウフが殺された上に追われる身となり、あわやというところで同じく元ジェダイであるシア・ジュンダに拾われる。
そしてそれを機にジェダイ復興のための戦いに身を投じ、ジェダイとしての成長を再開することとなる。
当初はオーダー66以来抱え続けた他人への不信感からシア達にも心を開けずにいたが、冒険を通して少しずつ打ち解けていき、力と自信を身に付けていく。
なお、各種イベントで増える様々な能力の他、敵を倒すことで溜まるスキルポイントを消費して応用技をアンロックする「スキルツリー」のシステムにより、プレイヤーの選択でカルの成長の道筋がある程度変わるようになっている。
なお、デザイン段階ではエイリアンや女性主人公等のデザインも考えられていたが、より親しみやすく・なおかつ映画の方の現行主人公であるレイと競合しないよう人間の男性主人公となったとのこと。
ドロイドと共に行動する・機械に強い…などなどシリーズの歴代主人公達の要素も揃えているが、化物パイロット揃いな彼らと違って操縦はほぼ素人。
・フォースの能力
全体的に便利だが基本的に殺傷力は無い。ゲージ制となっており無制限に使うことはできない。時間経過・ライトセーバーの攻撃を当てる・パリィを決める…などの行動でゲージが回復する。
なお、敵に当てない限りは(つまり謎解きなどでは)ゲージを消費しない。
スキルツリーを伸ばせばゲージの残量などを強化できる。
- フォース・スロー
対象の動きを遅くする。
演出的にはカイロ・レンがブラスターを止めたアレに近く、実際ブラスターも含めて低速化できる。おそらく同種の技術と思われるが詳細は不明。
高速で稼働している設備を低速化して足場にしたりといった謎解き面での用途が多いが、戦闘で敵に掛けるのも強力。
一部のボスにすら通用するので、剣術一本でガードを崩せない時はこちらを補助輪にして攻撃を見切ったりスキを伸ばすのもアリ。
実はレジェンズ作品にも似た能力が登場しており、そちらでは暗黒面カテゴリの技術とされていた。
似た能力を使ったカイロ・レンも暗黒面側にいたことを思うとなかなか不穏なものを感じさせるが…?
- センス・エコー
物や場所から残留思念を読み取る。ゲージを消費しない探索専用の能力。
鍛錬よりは素質に依るところが大きく、ジェダイでも希少な能力とされている*1。
行く先々で、その場所での過去にあった出来事を感じ取り読み解いていくことが一つのコレクション要素ともなっており、揃えていくと結構な量の経験値メーターになる上今作のストーリーにより深みが出てくる。
レイがアナキンのライトセーバーに触れた時のように強制的に起こることもあり(というか映像作品では続三部作を中心にそういう描写の方が多い)、今作もそれは例外ではない。
以上二つの能力は最序盤から使える。
だがオーダー66で師を失ったトラウマからフォースとの絆にダメージを負っているため、定番の念力等は初めから使えるわけではなく、旅の中で師の指導を思い出すことで使えるようになっていく。初めから使えるとゲーム性に影響が出るというメタな都合もおそらくある
- ウォール・ラン
フォースの力で一部の壁を短時間走ることができるパルクール能力。
壁から壁へ飛び移ることもでき、行き止まりだと思ったら垂直な壁を探すと道が見つかることも多い。
ゲージを消費しないが、戦闘で使うことはほぼ無い。
- プッシュ
その名の通りフォースで物体を押す、映画でもお馴染みの能力。
脆い壁を崩したり、跳ね橋を倒して通路にしたりと行動範囲が広がる。また、ゲージを消費すれば敵や手榴弾などの爆発物を押し返すこともできる。
初めは小型の敵しか吹き飛ばせないが、スキルツリーを伸ばしていくと押す力や範囲が強化された長押し版が使えるようになる。
ライトセーバーが効きにくい強敵もこれで奈落に落とせば即死である。
- プル
こちらはフォースで物体を引っ張る。
遠くのロープを引き寄せて掴んだり、対岸の橋を起動させたりでき、小さめの物体ならば長押しで引き寄せたまま保持して持ち歩くことも可能と、全体的にプッシュよりもできることが多め。
例によってゲージ消費で敵にも効く。遠距離への攻撃手段は限られているので、飛び道具持ちの敵を引き寄せる用途でも便利。
こちらもスキルツリーで強化することで、フォース・チョークさながらに敵を近くに引っ張り上げてホールドすることができるようになる。
この際にライトセーバーで追撃すれば専用のトドメ動作により一撃KO、プッシュで奈落に投げ落としてもよい。かなり暗黒面な使い方である
- ジェダイ・フリップ
本編映画でもよく見る、フォースによる大ジャンプ。ゲージを消費しない。
ゲーム操作の都合もあり、カルのそれは二段ジャンプという形になっている。着地だけでなくウォール・ランを挟んでも復活するので、組み合わせればかなりの距離を移動できる。
スキルツリーでの強化等は無いが回避にも移動探索にもとにかく便利。
・ライトセーバーの能力
ライトセーバーは自作のものをオーダー66の際に失ったため、マスターの死に際に託されたダブル=ブレードのものを所有しているが、オーダー66の際に片側の刃側が故障・破損して失われている。
どこかの作業台で他のジェダイのライトセーバーを見つけて修理することで双刃のものとして復活する。
映像作品では当たれば一撃必殺の武器として描かれているが、ゲームである今作では流石にそうはいかず、出会う原生生物の殆どがライトセーバー耐性持ちだったりで、複数回斬らないと倒れない敵が大多数である。
ガードもでき、ゲージが持つ限りは全方向の攻撃を自動で防げる。また、敵の攻撃を受ける瞬間にガードをすればパリィが発動し、敵に隙が生まれたり敵のガードが多めに削れたりする。
また、スキルツリーを伸ばせば強攻撃・ダッシュ攻撃・ディレイ攻撃・セイバー投げなど、多彩な剣術が身につく。慣れるとスタイリッシュに戦えて非常に楽しい。
なお一部の剣技はフォースゲージを消費して発動する。(こちらは空振りでもゲージを消耗するので注意)
コレクション要素として、エミッターやスイッチやカバーなどの外見がカスタマイズ可能で、各地のチェストを開けることでバリエーションが増えていく。
- シングル=ブレード
もちろん初めから使える。
ブラスターを一定以上の早さで連射されると反射しにくいのと、複数の敵に囲まれるのには弱いという欠点があるが、全体的に素直で使いやすい性能。
単体相手のボスは基本これで戦うぐらいでいい。
- ダブル=ブレード
とある場所で修理することで解禁され、シングル=ブレードといつでも切り替え可能になる。
実は修理するタイミングは2~3通りあり、結構序盤からでも行けるがそのルートはかなり難易度が高い。
ほぼ全ての剣技のモーションが変わり、一発の威力が下がる代わりに攻撃範囲と手数が増える。一対多を得意とする道中向けのモードだが、全体的にクセが強め。
フォースを消費する強攻撃が全方向を一気に切り刻む強力な剣技になるので、それの使い所が重要となる。
また、ブラスターを反射すればガードし続けるだけで次弾以降も自動で反射し続ける便利な能力も備えている。
…さらに終盤では…?
- スプリット・セーバー
新たなカイバー・クリスタルを手に入れ、シアのセーバーのパーツと合体させることで、分離可能なダブル=ブレード・セーバーであるスプリット・セーバーとなる。
二刀流モードが追加されるわけではないが、シングル・ダブル両方にフォースを消費して二刀流で強力な攻撃を放つ剣技が追加される。
セイバー投げを習得している場合は、セイバーを投げても片側の刃が残るため無防備にならないという強化もされる。
- シア・ジュンダ
演:デブラ・ウィルソン(日本語CV:北西純子)
元ジェダイである色黒の女性。
尋問官に追われるカルの前にマンティスと共に姿を現してカルを救出し、ジェダイ再建という目標のため共に旅をすることとなる。
元ジェダイの先輩として真摯な姿勢でカルに接して少しずつカルの心を開いていくが、シア自身はフォースとの縁を過去に自ら断ち切っており、その過去の因縁が後にカル達を襲う悲劇のきっかけとなってしまう。
ライトセーバーもジェダイだった当時のものを所持しているが、グリーズの借金を返すために内部のカイバー・クリスタルを売り払ったため起動することはできず、戦闘にはブラスターを用いている。
その辺の都合もあってほとんどお目にかかることはないが本来の戦闘能力は一人前のジェダイと言うに相応しいもので、パージ・トルーパー三名を秒殺する実力の持ち主。
しかしその過去が断片的に判明していく中で暗黒面との関わりが露呈し始め、カルは徐々にシアに不信感を抱き始める。
その真相
シアがフォースの暗黒面に触れたのは、オーダー66の際に弟子であるトリラ達を逃すため殿となり、帝国に捕まった時である。
拷問に耐えていたものの、「黒い男」が現れ圧倒的な力でシアを屈服させたことでトリラの居場所を吐いてしまう。
捕まったトリラは拷問の末暗黒面に堕ち、シアの目の前でマスクを被り尋問官セカンド・シスターに変貌。そのショックからシアは暗黒面のフォースによって拷問室を破壊して命からがら脱走し、自責の念からフォースとの繋がりを捨てて今に至る。
…さらにクライマックスでは…
「黒い男」ことダース・ヴェイダーがトリラを粛清したことで、その怒りから暗黒面の力を再び使用している。
しかも勝てこそしなかったものの、ヴェイダーに一時片膝を着かせ猛進を食い止め「お前ならいい尋問官になっただろう」と言わしめる程の凄まじい力を発揮していた。
代用と言えど尋問官の赤いライトセーバーを振るい、愛弟子の仇と言えど憎悪に身を任せて暗黒面のフォースを行使するその姿はあまりにもジェダイのそれとはかけ離れている。
暗黒面の力を使ってしまったことを後悔するだけの理性も持ち合わせているものの心の傷はあまりに深く、本人も生涯をかけて自身に秘められた暗黒面と向き合い戦い続けることを覚悟している。
- グリーズ・ドリタス船長(日本語CV:かぬか光明)
演:ダニエル・ローバック
マンティス号の船長。ラテロという4本腕の種族の男性。
彼の母星では「尖った耳と緑の肌をした伝説のジェダイ・マスター」の逸話が伝えられている。お察しの通りグランドマスター・ヨーダのことである……と、思いきやなんとマスター・ヤドルの逸話であるという。*2
常に気怠げで皮肉や悪態が出てくることも多い気難しい人物だが根はいい人物であり、ぶっきらぼうな言動の節々にシアやカルへの気遣いが表れている。
かつてはギャンブル漬けの荒んだ生活を送っており、それにより背負っていた借金をシアに返してもらった過去もあるが、シアやカルとの冒険のおかげでギャンブル以上の生きがいを見つけられたと感謝している模様。
しかしながら劇中では彼の借金時代の因縁が原因で一悶着起こることになる……。
なお、一癖ある性格とは裏腹にパイロットとしての腕は超一流であり、故郷のアカデミーを首席で卒業している。
ブラッカでナインス・シスターのTIEリーパーを振り切ってカルを回収したりと戦闘用ではない機体でかなり無茶な操縦をしているにも関わらずマンティスは作中で一度も墜落しない。
機体へのこだわりも強く、自分以外には操縦させないと言い張り着陸後にはメンテナンスしながら機体そのものに労いの言葉を掛けるなど、並々ならぬ愛着がうかがえる。
ちなみに操縦以外の特技は料理にガーデニングとなかなかあざとい。モーションの都合上カルとシアの会話が終わるまで延々と料理にスパイスを振っている姿は局所的にネタにされている
◆銀河帝国
銀河を統治する巨大国家。ジェダイの残党狩りに精を出している。
ボスキャラとして尋問官が登場するほか、それ以外にも中ボス格の油断ならない強敵がチラホラと。
雑魚キャラとして帝国地上軍のストームトルーパーがわんさか出てくるが帝国宇宙軍の方の出番は意外にも一部惑星限定と少なめで、お馴染みのTIEファイターに至っては専ら背景での登場である。
- セカンド・シスター
演:エリザベス・グラロン(日本語CV:武田華)
尋問官の一人。今作のメイン悪役であり、オープニングで遭遇して以来カルを標的に定める。
彼女との戦闘は複数回あり、回数を重ねるごとに行動パターンが増えていく。
いずれの戦闘でも堅牢な防御のほかEP1でクワイ=ガン師弟が使ってそれっきりだったフォースによる高速移動を多用してこちらのミスを誘いつつ、ガード不能の突進技など咄嗟の判断力が求められる技で攻めてくる難敵。特に全攻撃パターンを解禁してくる最終戦の難易度は尋常ではない。
さらには敵の通信の傍受や妨害も得意としており、カルとマンティスの通信を封じた上で割り込む芸当も見せる。
尋問官のターゲットとなるジェダイは他にも多くいるのだが、なぜか彼女はカル個人に激しい執着を見せている。
そのしつこさたるや、同僚のナインス・シスターをして「こだわる理由がわからない」と言わしめるほどだが…?
その正体
シアの項で触れた通り、彼女の元パダワンである。本名はトリラ・スドゥリ。
シアによってオーダー66から逃がされ隠れていたが、帝国の拷問によりシアが隠れ場所を自白したことで捕まってしまい、自身も拷問に屈して尋問官となってしまう。
その際にシアが暗黒面の力を使う瞬間を目の当たりにしており、かつて自分が裏切られたようにいずれはカルも裏切られると語り、シアに対する不信感をカルに芽生えさせた。
- ナインス・シスター
演:ミスティ・リー(日本語CV: きそひろこ)
尋問官の一人で、カルの倍以上の体躯を誇るパワーファイター。セカンド・シスターとはペアで動いている。
キャッシークでの彼女との決戦は中盤の山場。
その巨躯から放たれるダイナミックな動きからは思わず距離を取りたくなるが、間合いが開きっぱなしでいるとフォースで引き寄せられる行動パターンがあるため嫌でも接近戦を強いられる。
カルに敗北を喫するものの、元ジェダイでありながらジェダイを徹底的にこき下ろし、激昂しながら帝国の力の絶対性を叫び、意地でも撤退を選ぼうとしない悲壮かつ壮絶な姿は、
暗黒面に染まり尋問官になることが何を意味するかをカルとプレイヤーに知らしめた。
- 帝国地上軍
ご存知白いバケツ頭たち。
わらわら湧いてきて瞬く間に蹴散らされるのはもはや様式美だが、ゲーム、それも高難易度で有名なソウルライクである以上無策で突っ込むと雑兵に倒される屈辱を味わうことになる。
種類
集団で出てくるいつもの奴ら。
耐久力も最低値であり、ライトセーバー通常攻撃でも跳ね返したブラスターでも一撃死。
とはいえ映画からは想像できないほどエイムが良いので、ブラスター反射に慣れるまでは複数に囲まれるとなかなか鬱陶しい。
隊長格のものは耐久力が2〜3倍程度あり手榴弾による攻撃も行ってくる。これが結構な頻度で味方を巻き込む
- スカウトトルーパー
ブラスターではなく電磁バトンを装備したトルーパー。
こちらの攻撃をガードしてくるが、そこまで硬くはなく、やはり有効打を浴びれば一発で倒れる。
攻撃ボタン連打でなんとかなる近接雑魚はこいつくらいのものだが、こいつらでガードや回避の練習をしろと言わんばかりにブラッカやゼフォで無限湧きする。
隊長格のものは流石にガード含めた耐久力が上がって一撃死しなくなっただけでなく、連撃からガード不能攻撃に繋ぐコンボを備えており侮れない。
- ロケット・トルーパー
シールド付きの連射式のブラスターを装備したトルーパー。
シールドがある分一発反射しただけでは瞬殺できないため、連続反射が可能なダブル=ブレード・ライトセーバーを手に入れるまでは少々面倒な相手。
接近するなら砲身冷却の隙を狙おう。
- ロケット・ランチャー・トルーパー
↑と大変紛らわしい、ロケット・ランチャーを装備したトルーパー。やはりよく味方を巻き込む
ロケット弾はライトセーバーでの反射ができないので、フォースプッシュでお返ししてやるしかない。
- フレイム・トルーパー
火炎放射器を装備したトルーパー。耐久力も素のトルーパーよりは高い。
火炎はガードも不能であり、じわじわと体力を削ってくる。
常に距離を保とうと動くため、無理に近づこうとすると思わぬ大ダメージを受けることになる。
近づく時はフォースを使ったり、冷却中の隙を狙おう。
- パージ・トルーパー
尋問官を補佐する黒いトルーパー達。クローン・トルーパーの最終生産世代から選りすぐられた精鋭達である。
一対一の白兵戦に特化し、ジェダイを仮想敵として鍛え上げられている。言動も極端に好戦的な者が多い。
基本武装はマグナガードでお馴染みエレクトロ・スタッフだが、バトン型のもので二刀流を行う者や、巨大な大剣型のもので豪快に攻めてくる者もおり、隊長格の者は大型のブラスターとショック・グレネードも使うなど、徹底的なライトセーバー対策を備えている。
パリィされても怯まず攻撃続行したり、逆にこちらの攻撃をパリィしたりと、尋常じゃない強さを誇り、ノーダメージ撃破には相当な慣れが必要。
ある程度スキルツリーで強化しておかないと、フォースですら踏ん張って耐えてしまう。
ただ、ガードは硬いものの体力自体はトルーパーに毛が生えた程度なので攻撃さえ通れば意外とあっさり死ぬことも。
作中通して中頻度・少人数で出現する、所謂強い雑魚ポジションである。
オーダー66の回想にのみ登場する、共和国軍の兵士達。
幼いカルにとっても戦友であり軽口を叩き合えるほどの仲であった彼らが、命令一つで敵に回る…と言う流れがEP3の絶望感をより間近なものにしている。
- KXシリーズ・セキュリティ・ドロイド
『ローグ・ワン』に登場したK-2SOの同型機。つまりK-2SOは各地の帝国施設に配備されている本機のうちの一体を鹵獲して再プログラミングしたものである。
帝国のバトルドロイド規制下であるため製造元であるアラキッド社は警備用と言い張っているが、ストームトルーパーとは比べ物にならないほど高いHPと防御力を持ち、パワーも高い。やっぱりバトルドロイドなのでは…
キャッシークで中ボスとして登場して以降は、中型雑魚として複数でも出現するようになる。
スーパーアーマー持ちであるためかなり面倒な相手であるが、BD-1にハッキングしてもらえばこちらに寝返るため一時的に頼もしい味方になる。状況次第ではパージ・トルーパーに勝ったりする
ローグワン劇中と同様に後頭部からハッキングを行っているあたり制作陣の細かなこだわりが見事。
- プローブ・ドロイド
EP5に登場したまたしてもアラキッド社製の偵察ドロイド。
ライトセーバーが届かない高さを浮遊しながら断続的にブラスターで狙撃してくる、強くはないが鬱陶しいタイプの敵。
体力が少なくなると火花を散らしながら接近してきて一定時間で自爆する。逃げてもいいがフォースプッシュで他の敵にぶつけるとよい。
こちらもBD-1でハッキングが可能だが、フォースプルで手が届く高さまで引きずり下ろす必要がある。
- アストロメク・ドロイド
時折施設内を動き回っているR2-D2と同型の黒い奴。
特に攻撃の類はしてこないためほぼ害はないが、フォースプッシュで他の敵にぶつけるとトルーパーなどの雑魚程度なら吹っ飛ばす程度の威力が出る。
ただ、その際にR2-D2でお馴染みのあの悲鳴を上げるので少々罪悪感を覚える……かもしれない。
- AT-ST (All Terrain Scout Transport)
出番に反して知名度のあるスピンオフではやたら強い歩行兵器。
『マンダロリアン』さながらの、人間サイズで対面した時の圧倒的な威圧感が光る。
遠距離ではブラスターとミサイル、近中距離ではグレネードの投下と、距離に応じて攻撃を切り替える意外な器用さが本作での持ち味。
撃破すると炎上しながら転倒し、パイロットが這い出てくる。
- AT-AT(All Terrain Armored Transport)
AT-STと同じく有名な四足歩行兵器。
キャッシークの沼地を豪快に歩いて進むという、走破性の高さを誇示するかの如きインパクトのある登場をする…のだが、周囲にへばり付いたツタをよじ登ったカルによって上部ハッチから侵入され、あっさりコクピットを乗っ取られてしまう。
この際先行していたもう一機のAT-ATが振り返って敵として迫ってくるのだが、カルの放った重レーザー砲とブラスターで倒され、基地ランディングパッドへの侵入を許してしまう。最終的に乗っ取った機体は敵輸送機の捨て身の体当たりで破壊されるが、ソウ・ゲレラ率いるパルチザンによる基地奪取・ウーキー奴隷解放の足掛かりとなった。
その後は特に出番がないが、背景としては二回目にキャッシークを訪れた際にソウが撤退ついでに倒した機体が転がっていたりする。
- TIEリーパー
ナインス・シスターがキャッシークのオリジン・ツリーを登る際に搭乗した機体。
カルめがけてレーザー砲を連発して足場を破壊し、プレイヤーはスライダーを滑り降りながらレーザーによる猛攻も避ける羽目になる。
しかし、騒がしくしすぎたせいで伝説の鳥シーオ・バードの注意を惹いてしまい、鷲掴みにされて墜落した。
ネタバレ注意
ご存知恐るべきシスの暗黒卿。
最後の最後にラスボスとしてまさかの登場を果たす。しかも倒すことが絶対にできない負けイベ仕様での登場であり、逃げ切ることでエンディングに入るという異例の展開である。
なお、決して口を割ろうとしなかったシアを一瞬にして屈服させた「黒い男」として中盤から存在が匂わされている。スパイスを振るグリーズに気を取られて聞き逃さないように
サイボーグ化してからの5年間で凄まじい暗黒面のフォースを身につけており、フォースグリップしながら背後から飛んできた障害物を停止させるわ、閉まろうとしている巨大なブラストドアを歪ませて破壊しこじ開けるほどの力を見せつける。EPⅤのルーク戦は息子相手ということで、あれでも手加減していたようだ。ぶっちゃけどの媒体のヴェイダー卿よりも強そう。
ご存知皇帝。
セリフは回想シーンでホログラム越しに「オーダー66を実行せよ」と言うのみだが、映画の新三部作を見たファンからすればその一言だけでも背筋が凍ること請け合い。
シアの推測ではジェダイやシスの遺物以外にもフォースに関わりのあるものは片っ端から調査させており、行く先々で帝国がゼフォ種族に関する発掘や探索を行っているのも彼の意向によるものと思われる。
- 尋問官カル
本編では暗黒面のヴィジョンのシーンでのみ登場し、後にアップデートで衣装チェンジの一つとして追加されたネタ装備の一つである。
……だけかと思いきや瞑想トレーニングの戦闘チャレンジの最後の敵としてまさかの登場。
スキルツリー全開の自分が猛攻を仕掛けてくる上に堅牢すぎる防御と膨大なHPを誇る、今作の事実上の裏ボスと言えるキャラクターである。
最終戦のセカンド・シスターがかわいく思える強さなので心して挑もう。
◇ジェダイ
- ジャロ・タパル
演:トラヴィス・ウィリンガム(日本語CV: 斉藤次郎)
オーダー66で死亡したカルのかつてのマスター。
アニメ『反乱者たち』のレギュラーであるゼブと同じラサットという種族の男性だが、陽気なゼブと比べるとジェダイらしい厳格な性格の堅物。カラバストも言わない。
厳しさと優しさを兼ね備えた模範的なジェダイであり、ジェダイ時代に面識があったシアからも真の守護者と称されている。
カルは旅の中で彼の指導を思い出すことでジェダイとしての力を取り戻していく。
中盤にはカルの回想としてオーダー66の様子が詳細に描かれた。宇宙中のフォースの乱れを感じ取って目眩を引き起こすというヨーダと同じ反応をしており、背後から自分を撃とうとしたクローンコマンダーを瞬時に斬り捨てつつトルーパー達の裏切りを理解し、単騎でヴェネター級艦内を荒らし回って脱出の手筈を整えるなど相当な実力者であることが窺えるが、数の暴力には敵わず被弾して致命傷を負いカルの目の前で力尽きた。
彼の死はカルの心に深い傷を残しており、カルが暗黒面に蝕まれる度に恐怖心の象徴の如く幻影として現れる。
暗黒面の空気に満ちたダソミアでのフォース・ビジョンでは師匠の死を乗り越えられないカル自身の心中を代弁するかのように凄まじい剣幕でジェダイ失格だと叫び、カルはそのショックに耐えきれずフォースを暴走させライトセーバーを自ら握り潰し破損させてしまう。
その後のカルが前に進むためにはライトセーバーを修復するだけでなく、恐怖を克服して師の幻影と向き合う試練に立ち向かわなければならない。
- イーノ・コルドヴァ
演:トニー・アメンドーラ(日本語CV:山内健嗣)
パダワン時代のシアのマスターであり、BD-1のかつての所有者でもある初老の男性ジェダイ。
遥か昔に存在しフォースの力によって一大文明を築いたという古代ゼフォ文明の研究の第一人者だった。
既に故人であるものの、BD-1の内部に多くの記録を残しており、BD-1が各地でそれを再生することで旅の道標としている。
後世の見知らぬ人物のためにわざわざ旅の備えを用意していたのは、研究の末に辿り着いたボガーノという星でフォースの未来視により結果ジェダイの滅亡を予見してしまったからであり、それに備えて盟友ジョカスタ・ヌーが管理しているフォース感応者の子供のリストをコピーしたホロクロンをボガーノの遺跡に隠している。
もしリストが帝国の手に渡ればジェダイ再興の手立てが断たれてしまうばかりか尋問官の増員にまで繋がりかねないため、ストーリー中盤からはカルとセカンド・シスターのホロクロン争奪戦となる。
- オビ=ワン・ケノービ(日本語CV:森川智之)
ご存知新三部作のもう一人の主人公。
スピンオフの定番ながら、各地のジェダイ達に身を隠すよう警告したメッセージがシアのホロクロンから再生される形で音声のみ登場。
ホロクロンがどういうものなのかをシアがカルに説明するシーンでの登場であり別にオビ=ワンじゃなくてもいいシーンなのだが、それでもわざわざ彼を出すあたりファンサービスが利いている。
なお本人はこの頃から既にタトゥイーンにて隠遁中と思われる。
◇ブラッカ
廃棄された艦艇が集積されている星であり、もはや過去のものとなった独立星系連合や旧共和国軍の艦艇が日々運び込まれては解体されている。
オープニングで運び込まれてくるルクレハルク級母船の姿はなんとも物悲しい。
そのためジャンク漁り達の格好の仕事場となっており、星全体の産業を解体ギルドが取り仕切っている。
タパル率いる第13大隊が共和国末期に勝利を収めた星でもあるが撤収しようとした矢先にオーダー66が発令されたため、カルはとんぼ返りでここに落ち延びた。(本来であればマイギートーに向かう予定であったと語られている。その場合、キ=アディ=ムンディの死体と対面することになっていただろうが…)
オープニング以降訪れることはできない。
ちなみに今作初登場ではなく、EP8とEP9の間を描いた小説作品『レジスタンスの復活』からの登場であり、後に『バッド・バッチ』にも登場。
- プラウフ
演:JB・ブラン(日本語CV:東和良)
ジャンク漁りだった時のカルの相棒。
カイやアスティーなど、続三部作における脇役キャラの定番となっているアベドネド種族の中年男性。
クローン戦争より前から戦闘機を扱う技師の一人として腕を鳴らしていたが、帝国時代に入ってからは同僚共々ジャンク漁りになり果ててしまったことに内心失望しており、カルと過ごす日々を生きがいとしている一方でまだ若いカルには解体屋のまま一生を終えて欲しくないと吐露するなど、枯れながらも面倒見の良い人物。
しかしその願いは皮肉にもプラウフが尋問官に刺殺されたことで叶うこととなる…。
◇ボガーノ
ブラッカから脱出したマンティスが初めに向かう場所。
共和国末期にコルドヴァが発見した星であり、物語開始時点では帝国に認知されていない。
ゼフォ種族が築いた文明の跡が宝物庫として残っており、鍵となるアストリウムという物体を見つけ出すことで宝物庫に入れるようになる仕組みになっている。
宝物庫には、EP8にてレイが暗黒面のフォースによるビジョンを体験した惑星オク=トーの鏡の洞窟と酷似した黒い石鏡が存在しており、触れた者は暗黒面のフォースによる未来予知を見せられる。
カルの場合は、ホロクロンを手にした自身に訪れるであろう未来の一つを見ることとなる。
未来視の中で…
未来視の中でカルは子供達のマスターとなりジェダイの訓練を施すが、やがて帝国に見つかったことで弟子達が殺されていき、生き残った弟子達も拷問により次々と暗黒面に堕ち、最後には自身も尋問官になり果てる様を追体験させられる。
あまりにショッキングなその未来視にカルは思わず鏡を破壊するが、そこにホロクロンを手にするべくセカンド・シスターことトリラが襲来。
戦闘の末にカルはトリラを武装解除したが、トリラが落としたライトセーバーに触れた瞬間強制的に発動したセンス・エコーにより暗黒面のフォースに蝕まれ、シアとトリラの過去を知ることとなる。
- BD−1
今作の相棒ドロイド枠。
製品名である「BDユニット」は探索家のサポートを主目的としたエクスプローラー・ドロイドという分類のドロイド。
二足歩行で走り回る姿がなんとも愛らしいが、単独飛行もできたりと見た目に反してなかなかハイスペック。
ボガーノに初めて訪れたカルと出会い、修理してもらったことで相棒となる。
かつてはコルドヴァが相棒としており、彼が遺しているメッセージを行く先々で再生することで旅のナビゲーション役を務める。
カルの右肩に乗っかっており、設備の充電による謎解きや敵ドロイドのハッキングによる無力化や極めつけは医療スティムの生成などでサポートしてくれる。
後にBDユニットの別個体が『Book of Boba Fett』5話にも登場。相変わらずの愛らしさで今作を未プレイの視聴者をも魅了した。
各種音声がBD-1と同じものが使われていたり、マンドーがカルの台詞である「Thanks, little guy.」を言ったりと嬉しいファンサービスも多数。
◇ゼフォ
ゼフォ種族の母星。
激しい嵐の中にゼフォの遺跡が隠されており、そこにキャッシークとの交流の跡が残されていたことから一行は次の目的をキャッシークに定める。
ゼフォがフォースに関わる種族であるため皇帝の意向で帝国も調査の手を入れており採掘施設が建てられているほか、序盤にはボスとしてAT-STが登場するという手荒い出迎えをしてくる。
- ゼフォ(種族)
古代に存在した、フォース感応能力を備えた種族。特に強い力を持つ者は未来視によって予言を行う賢人として扱われていた。
高度な文明を誇っていたが腐敗と慢心により滅亡したとされており、既に表舞台にはいないが歴代の賢人達の霊廟が様々な惑星に存在している。
惑星ゼフォには賢人エイルラムの霊廟と賢人ミクトレルの霊廟が存在するが、後者には発掘を進めた帝国軍が侵入しており謎解き自体も難解になっている。
- 霊廟の番人(Tomb guardian)
ゼフォの遺した金属質の像。ドロイドともまた異なる独特の質感とシルエットをしている。
霊廟を主が滅んだ後も守護しており、普段は仁王立ちでじっとしているが近づくと襲いかかってくる。
怪力やエネルギーの放出で遠近両対応の攻撃を行い耐久面でもライトセーバーを何発も耐える脅威的なスペックを誇るが、前半から遭遇する敵であるためか動きは割と単調で、慣れればそこまで怖くはない。
さらに攻撃時に露出する胸の動力にフォースプッシュ/プルを叩き込むと一時行動不能になる弱点がある。(なお、かつてはゼフォの若い戦士の訓練相手としても使われていたため、この弱点はフォースの使い手を育てるための意図的な設計の可能性がある)
- チアータ
惑星ゼフォの地表に墜落した、ヴェネター級スター・デストロイヤーの残骸。その中で見つかるエコー内に登場する、女性のジェダイ・マスター。
クローン戦争末期に分離主義勢力ドレッドノートとの戦闘で乗っていたヴェネター級が墜落した上、オーダー66の発令により生存者のクローントルーパーたちと敵対して艦内を逃げ回る羽目になるという過酷な運命を辿った。
最終的にパダワンを逃がすために囮となり、致命傷を負って死亡。その遺骸は穴が開き土の流入した艦の一角に葬られた。
- マーセフ
チアータのパダワンだった少年。墜落を生き残ったものの、マスター共々クローンに追われて負傷してしまう。
自分を庇って死んだチアータを埋葬した後に、傷が原因で間もなく息を引き取った。
自分と境遇が似ていたのもあってか、彼のエコーを覗いたカルの呟きには同情や哀しみが混じっている。
ちょっとした小ネタ
あるタイミングである場所に行くと、行き止まりの通路の先にヨーダらしき未完成の3Dモデルが佇んでいる。
イベントや会話どころか当たり判定すら無く小ネタの域を出ないが、あのジェダイ・グランドマスターを今作に登場させる案もあったのではないかと思うとなかなか気になるところである。
◇キャッシーク
EP3でヨーダが出向いていたウーキー達の故郷。EP3の景観が所々再現されており、なかなか芸が細かい。
広大な湿地帯が特徴的であるが帝国の要塞が建設されており、奴隷化されたウーキー達が囚われている。
AT-ATをジャックして帝国の要塞を荒らしまわるフェーズは今作屈指の爽快ポイント。
雲を突き抜けるほどの巨木であるオリジン・ツリーの上部にはゼフォの遺跡が存在し、コルドヴァがホロクロンを隠すためにボガーノの宝物庫を開く際に使ったアストリウムはここにあったものである。
- ターフル
ウーキー族の元村長で、反乱勢力からも英雄視される屈強なウーキー。
実は本作初登場ではなくEP3から登場しており、チューバッカと一緒にヨーダを見送っていた。
ゼフォとキャッシークの交流についても詳しく、コルドヴァとも面識があった。
カルとの対面を果たした後はオリジン・ツリーの情報を提供した。
- ソウ・ゲレラ
演:フォレスト・ウィテカー(日本語CV:KENN)
スピンオフ準レギュラーの反乱者。
『ローグ・ワン』では走ることすら困難になっていたが、今作は時系列的にまだまだ元気だった頃であるため最前線を飛び回る。
キャッシーク奪還のためにパルチザンを率いて激しい反乱運動を行なっており、カルが加勢したことでウーキー奴隷の収容所での勝利を手にするが、帝国の報復攻撃により撤退し次の戦場に赴いて行ってしまうので中盤からはストーリーに絡まなくなる。
- マリ・コーサン
演:スマリー・モンタノ(日本語CV:丸山雪野)
パルチザンの副官の女性。ウーキー語を通訳できる。
ターフル発見のため尽力したが、ソウがキャッシークを諦めて次の戦場へ向かっていったことに反発し、キャッシークに残った。
- チョイシック
囚われていた中ではリーダー格のウーキー。
ターフルとカルを会わせるべくマリと共に戦う。
◇オルド・エリス
かつてグリーズが借金をした犯罪組織ハクシオン・ブルードの本拠地が存在する宇宙ステーション。
ミクトレルの霊廟からマンティスに戻る途中でハクシオン・ブルードの賞金稼ぎに捕らえられたカルは闘技場で見世物にされることとなる。
闘技場をクリアするとマンティスが救出に現れ、以後訪れることはできない。
霊廟からマンティスまでは複数のルートがあるが全てのルートに賞金稼ぎが配置されており、戦闘開始と同時にシールドで囲まれてしまうためこのイベントは基本的に回避不可能となっている。*3
- ソルク・トルモ
演:ルーク・クック(日本語CV:岩城泰司)
組織のボスである犯罪王。
肩書きの割には若めの男性であり、悪辣ながらも貫禄のあるジャバ・ザ・ハット等と比べるといささか軽薄な言動が目立つ。
カルを闘技場で見世物にし大儲けするが、グリーズがマンティスで乱入してカルを救出した際には語気を荒げて喚き散らしていた。多くのプレイヤーはスカッとしたことであろう
- 賞金稼ぎ
ハクシオン・ブルードの主戦力。
コマンダー,飛行,ドロイドの3タイプが存在しルート次第で戦う相手が変わるが、ゼフォでの初戦闘は負けイベントであり闘技場の最終ウェーブでリベンジマッチとなる。
以後は各地に賞金稼ぎが出現するようになり、同じタイプでもカラーリングや声の違う別人が複数個体存在する。(能力は変わらない)
:コマンダー
閃光弾とブラスターを駆使しながら素早く動く。
誘導性の高いガード不能の突進が脅威で、隙も少ない厄介な相手。
:ドロイド
鈍重な分タフで、ライトセーバーでも怯まない。めちゃくちゃ口が悪い
連射式ブラスターをダブル=ブレードで反射できるとおいしい。
実はEP7にてマズ・カナタの城で数秒だけ映ったモブドロイドがデザインのベースとなっている。なんてマニアックな……
:飛行
大型のジェットパックで浮遊しながらブラスターと火炎放射器で戦うなんちゃってマンダロリアン。
プッシュで壁に叩きつけるとジェットパックが破損し、一気に弱体化する。
◇ダソミア
クローンウォーズより再登場。
暗黒面のフォースを独自に発展させた魔術を操る、ナイトシスターと呼ばれる女性中心の氏族が支配していた星。かのダース・モールやアサージ・ヴェントレスの故郷としても知られている。
ゼフォ種族の歴史上屈指の暴君だったとされる賢人クジェットの霊廟が存在する。
アニメ版クローンウォーズで描かれた通り、グリーヴァス将軍の率いる大攻勢によりクローン大戦中期に滅ぼされており、かつての奉仕種族ナイトブラザーの生き残りと凶暴な原生生物が狩って狩られてを繰り返す荒れ果てた星と化している。
ジェダイもナイトシスターも滅んだ今となってはカルと敵対する立場には無いのだが、他所者を嫌うナイトブラザーが魔力の込められた弓矢や斧で襲いかかってくる。
- シスター・メリン
演:ティナ・イブレフ(日本語CV:木下紗華)
ナイトシスター唯一の生き残り。
グリーヴァス襲来時は幼かったため戦場に出ておらず、結果として生き延びた。
魔術でナイトブラザーを強化したり、ナイトシスターの死体をゾンビ化させることでカルを排除しようとする。
グリーヴァスの振るっていたライトセーバーがジェダイの武器であるのをいいことにジェダイがナイトシスターを滅したという間違った情報を吹き込まれており、ジェダイを敵視してカルを攻撃する理由もそこにあった。
絶滅した組織の生き残りという立場ゆえの共感もあって、カルとの対話により誤解を解かれる。
その後マンティスに同行することとなる。
- ナイトブラザー
ダース・モールやその弟サヴァージ・オプレスの同族でもあるザブラクの戦士達。
メリンの魔術による強化を施された上で棍棒または弓矢で攻撃してくる。
それぞれスカウト・トルーパーとストーム・トルーパーの強化版のような能力になっており、しかも集団で出現するため脅威度はかなり高い。
- タロン・マリコス
演:リアム・マッキンタイア(日本語CV: 原田晃)
ダソミアの外から来たという髭面の老人だが、何故かメリンに追い出されることなく放浪しているあまりにも怪しい自称研究者。
その正体はオーダー66の際になんとか生き延びてダソミアに行き着いた元ジェダイ・マスターだが、暗黒面の力に満ちたダソミアの空気に呑まれてダークジェダイと化してしまう。
グリーヴァスへの復讐心につけ込む形でメリンがジェダイを嫌うように仕向け、復讐を手伝う代わりにダソミアの魔術を自身の力として取り込もうとしていた。
本人は暗黒面に打ち勝ったと自称しており、時に理知的な振る舞いも見せるが、殺したナイトブラザーの角を戦利品の如く腰にぶら下げてそれを誇らしげに語ったりと、実際は残虐かつ自己中心的な思考になっておりとても打ち勝ったと言える状態ではない。
終盤ではジェダイでもシスでもない新たな最強の集団を作り上げようとカルに持ちかけるが断られ、直後本性を表して襲いかかる。
二刀流を駆使してアグレッシブに攻めてくるが、尋問官二人と比べるとパリィの頻度が少なくガードが破れやすい。それを補うためかHPは高めで劣勢になるとすぐさまフォース・プッシュで間合いを取る行動パターンがあり、岩石を飛ばしたりセイバーを投げるなどの遠距離攻撃も持つ。
しかも立ち状態の間はフォースが無効である。(他のボスにはガード崩しとして機能する。)
総じて終盤に相応しい難敵であり、そういう意味ではシリーズ恒例のハイスペック老人枠と言えるかもしれない。
途中からはメリンが加勢してくれるので、上手く活用しよう。
なおこの手のダークジェダイには珍しく、歪ながら明確な思想を持っており、共和国末期のジェダイが長引く戦争と伝統に縛られ硬直化していったことを指摘している(他のダークジェダイと比較するとバリス・オフィーやレジェンズ作品のソーラ・バルクなどとの主張と共通項が多い)。
惜しむらくは本人はそれ以上に危険な思想に目覚めてしまったことであり、ジェダイの過ちを認めつつも「失敗から学ぶことはできる」とEP8のヨーダにも通ずる考え方を示すカルに対しては聞く耳を持たなかった。
◇???
終盤&映画EP7ネタバレ
- イラム
『クローン・ウォーズ』シーズン5からまさかの再登場。
ジェダイの寺院が存在する雪の星。
氷に覆われた寺院にはカイバー・クリスタルが貯蔵されており、ライトセーバーが破損したカルが修理のために訪れる。
幼少ジェダイ達が初めてライトセーバーを作る際にヨーダに連れられて訪れる、ジェダイにとって最も神聖な場所の一つであり、シアとカルもかつてヨーダに連れられて来たことがある。
巨大なレンズで太陽光を集中させて氷を溶かす仕掛けがアニメ版クローンウォーズから引用されており、見比べてみるのもまた一興。なお、カルはヨーダほどのフォースがないので手動でレンズを動かす羽目になる。
ジェダイが滅んだ後は帝国によって抑えられ、デス・スター建造に使われるクリスタルを根こそぎ掘られている。
洞窟内にもプローブ・ドロイド等が配備されているため、素手で応戦することになる。
ライトセーバー修復後、帰路で帝国の発掘施設にたどり着くが、そこはどこかで見たような巨大な溝に面している。
……というのも実はこの星、後にスターキラー基地となってしまう運命にある。
スターキラー基地の設計がそっくりそのまま帝国期からあったかは定かではないが、未完成に終わった帝国の遺物をファースト・オーダーが完成させるという構図がこんなところにも存在しており、スターキラー基地の末路を鑑みると帝国やファースト・オーダーのやり方はあまりにも冒涜的と言えるだろう。
◆???
終盤ネタバレ
- ナー
ムスタファー星系に属する、尋問官の拠点となっている衛星。
インペリアル級スター・デストロイヤーが常駐しており、海中に要塞が建設されている。
今作のラストダンジョンであり、ナイトとしての叙任を受けたカルと再びライトセーバーを手に取ったシアが二手に分かれて海中から乗り込む。
内部にはパージ・トルーパーの道場や、ジェダイを尋問官へと転向させるための拷問室等が存在する。
時系列的にはコルサントから移転してきてから1年前後なのに一行と、ヴェイダー卿の手でめちゃくちゃに荒らされてしまう。ご愁傷様である。
今作の約5年後に当たるドラマ『オビ=ワン・ケノービ』にも尋問官達の拠点として再登場し、海上部分も詳細に描かれた。
余談
メインテーマにはモンゴリアン・バンド"The Hu"の『Sugaan Essena(米題:Black Thunder)』が採用されている。劇中世界にも楽曲として存在しているようで、主人公カルがヘッドホンで同楽曲を聴いているシーンからゲームが始まるほか、オルド・エリスの闘技場のシーンでも流れている。
本作に登場する尋問官セカンド・シスターとナインス・シスターおよびパージ・トルーパーは初登場ではなく、本作に先駆けてコミック『Vader』シリーズで先行登場している。
ナインス・シスターの本名であるマサナ・タイドはシックス・ブラザーの本名であるビル・ヴァレンと同時に明かされたが、どちらがどちらの本名なのか当初は不明であり、資料集以外で彼女の本名が語られたのは本作が最初である。
エレクトロニックアーツは、2011年以降所謂「大人の事情」でPC版をSteamで販売せず、自社の配信プラットフォーム「Origin」での独占販売を行っていたが、本作を以てSteamに再参入した。
追記・修正は難易度グランドマスターでお願いします。
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▷ コメント欄
- 既存キャラの吹き替えがオビワン以外ほぼ映画本編と違う声優なのが納得いかなかったな -- 名無しさん (2021-06-06 00:23:30)
- 謎解きがマジで難しい、霊廟は攻略サイト見る羽目になった -- 名無しさん (2021-06-06 02:20:12)
- おお!記事で来てる!最高難易度でやったけどマジ面白かったわ。さすがリスポーンだわ。 -- 名無しさん (2021-08-23 18:52:33)
- シアがベイダー押さえ込んでいたフォース途中で緩めたのはベイダー=アナキンって気付いたからなのかな?? -- 名無しさん (2021-08-27 00:32:13)
- ↑暗黒面に頼りきった自分に困惑したからだと思った -- 名無しさん (2021-11-15 07:26:32)
- フォースで浸水止めてるの最初は笑ったけど冷静に考えたらあの深さの水圧止めてるってとんでもないことやってんな!?ってなった -- 名無しさん (2021-11-15 07:32:30)
- これ面白かったなぁ、アクションあんまり得意じゃないからかなり苦戦したけど -- 名無しさん (2022-07-08 00:23:26)
- ラストのベイダーの描写が圧倒的すぎて、並のジェダイと選ばれし者の格の違いを感じさせられたのが好き -- 名無しさん (2023-02-20 01:52:42)
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*2 ヨーダの同族というおいしいポジションの割にカノンでは掘り下げが殆ど無かったヤドルだが、彼女もまた「伝説」級のジェダイであることが本作で明らかとなった。相変わらず詳細不明だが……
*3 実はシールドの範囲が甘いためいくつかのアクションを駆使すれば賞金稼ぎとの戦闘を無理矢理スルーすることもできる。その場合ハクシオン・ブルードのイベントが丸ごとカットされストーリーもクリアまで問題なく進行するが、開発側は想定していないようで一部の会話等に矛盾が生じる。とんでもない裏技だがタイムアタックでは必須のシーケンスブレイクである。
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