登録日:2021/02/10 Wed 14:57:05
更新日:2024/05/24 Fri 13:46:58NEW!
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star_wars スター・ウォーズ 反乱同盟軍 銀河共和国 スターファイター 爆撃機 yウイング
「レッド・リーダー、こちらゴールド・リーダー。ターゲットの攻撃を始める」
Yウイング(Y Wing)とは、スターウォーズ・シリーズの登場兵器。
コーンセイヤー・マニュファクチャリング社の製造した、低速重装甲で空対地爆撃や対艦爆撃に特化した機体である。
旧共和国時代に運用されたBTL-B Yウイング・スターファイターがベースとなっており、映画作品でよく見かける反乱同盟軍のYウイングは複座式から単座式に変更されたBTL-A4という派生機である。
複座式を引き続き採用したBTL-S3など、他の機種も複数存在する。
反乱同盟軍を代表する機体としてXウイング、Aウイング、Bウイングと共に活躍しており、大規模艦隊戦から地上施設の破壊、デススターのトレンチ・ランまで多種多様な作戦に動員された。
開発生産はクローン戦争中と銀河内戦当時実に20年程が経過してはいるものの、戦果に裏付けされた高い信頼性から同盟軍に重宝され非常に長い期間運用され続けた。
性能
製造 コーンセイヤー・マニュファクチャリング社
通称 Yウイング・スターファイター、Yウイング・ボマー
正式名称 BTL-A4 Yウイング アサルト スターファイター/ボマー
分類 強襲スターファイター
役割 対艦爆撃
空対地爆撃
空戦
全長 16.24 m
MGLT 70(初期設定は100)
最高速度(大気圏内) 1,000 km/h
武装 IX4レーザー砲 2門
SW-4イオン砲 2門
プロトン魚雷
プロトン爆弾
イオン魚雷
装甲 フェロセラミック装甲
乗員 1名(+アストロメク・ドロイド)
機体概要
外観
後部エンジン2機とコクピット部分を露出した接合部でY字型に接合しており、中心部にコクピットを備えた左右対称型。
機首にレーザー砲、背面に回転砲塔を備えているほか、大気圏内オンリーだが座席射出機能が搭載されている。
機体カラーは白で、部分的に黄色やオレンジのストライプが入っている。
胴体やエンジン部分はスッカラカンの機械剥き出しという攻めた構造だが、これは装甲内に熱が篭り、それを冷やすためのエンジン冷却システムの複雑さが邪魔になっていたと同時にボロすぎて不具合が多発したため、頻繁に行うメンテナンスが容易なように装甲を外されたことによるもの。
完全水冷式から半空冷式へと変更するという魔改造を施しており、これにより機体重量軽減や水冷周りの整備不良解決、整備時間の短縮といったさまざまな恩恵を獲得。
シールドエネルギーの確保は改造前より重要にはなったが、実際この措置によっていくらか機動性も上がった...らしい。
速度を犠牲にしつつ爆撃性能に特化しておりこんな見た目でも装甲・シールド機能ともに非常に強力。
ドッグファイトは苦手のため作戦遂行にはAウイングやXウイングによる護衛・制空権の確保が必要不可欠だが、条件が揃えば圧倒的な火力で目標を爆破させていく優秀な機体である。
武装
対空攻撃手段は主砲のレーザー砲2門と回転砲塔で、対スターファイター戦においても申し分ない威力を誇る。
対地・対艦攻撃手段として複数の魚雷や爆弾を搭載しており、複数機で突入して一斉爆撃を行うことが多い。
しかしパイロットが一人で自動追尾が無いため上部回転砲塔は前方への固定機銃として使ってることが多い。Xウイングと違って直接のドッグファイトが想定されて無いためである。
機動力
大気圏内速度1,000 km/h、MGLTは70とやや低め。
もっとも爆撃機としては申し分のない速度ではある。
ただし機体の構成によってかなり上下差が生じた模様。
新共和国時代の最新機種であるBTA-NR2では速度は1,050km/h、MGLTは80に向上している。
劇中の活躍
映画本編ではEPIVクライマックスの「ヤヴィンの戦い」にて初登場。
反乱同盟軍ゴールド中隊の機体としてデススターの迎撃に参加し、ゴールドリーダー、ゴールド2、ゴールド5がXウイングのレッド中隊メンバーと共に子午線に侵入、トレンチ・ランを行った。
目標である排気口へ向かったもののダース・ヴェイダーのTIEアドバンストx1に妨害され、次々と撃ち落されてしまう。
あわや失敗かと思われたが、ミレニアム・ファルコンとレッド中隊のルーク・スカイウォーカーによって無事魚雷が投下され、デススターは爆発。
多大な損害を被ったゴールド中隊だったが、辛うじてゴールド3の1機のみヤヴィン4の反乱軍基地へと帰還することができた。
その後も第二デススター破壊のためエンドアの戦いに参加し、ミレニアム・ファルコンに搭乗したランド・カルリジアン将軍の指揮下で反応炉破壊作戦を行った。
映画本編で描写された中では、エンドアの戦い当時のレッド2がYウイングに搭乗しており、高速戦闘を得意とするはずのTIEインターセプターを複数撃ち落とすという何気にすごい戦果を挙げている。
この時既に後継機であるBウイング・スターファイターが完成していたが、その信頼性の高さから共和国樹立後も戦力として運用され、帝国軍との最後の大規模戦「ジャクーの戦い」にも出撃した。
新共和国時代にもBウイングに取って代わられることなく改良が続けられ、最新機種であるBTA-NR2 Yウイングにバトンタッチする形で運用され続けていた。
EP7,8には登場しなかったものの、EP9ではBTA-NR2として遂にスクリーンに登場しジストン級を汚い花火に変えていた。
運用期間実に50年以上である。長生きすぎる…
外伝(正史)での活躍
映像作品ではそれぞれ「クローン・ウォーズ」では原型機の存在が、「反乱者たち」では現行機の出所が明かされている。
「クローン・ウォーズ」では、クローン戦争序盤に製造された原型機であるBTL-B Yウイング・スターファイターが登場。
機体構成はほぼ同一、そしてエンジンナセルや滑らかな装甲が存在するという、在りし日のYウイングの姿が描かれた。
BTL-A4との(外された装甲以外の)違いは副座式であることで、射撃手とパイロットの二人乗り(+アストロメクドロイド)となっていた。
「クローン・ウォーズ」シーズン7最終話でのオーダー66発令の折には、ダース・モールの大暴れにより墜落を始めたヴェネター級スター・デストロイヤーから脱出を試みるアソーカ・タノとキャプテン・レックスが格納庫にあった同機を奪取。
落下するアソーカをレックスが後部座席に回収する大立ち回りを演じた。
クローン諸共ヴェネター級が墜落していき、たった一機のYウイングのみが生存したシーンは、(旧)共和国時代の終わりと帝国時代の始まりを見事に象徴していると言えるだろう。
クローン戦争中は各地の軍事施設や巨大艦隊、進軍する敵の戦車部隊など爆撃機の出撃機会は多かったが、戦争終結後は地上の反乱分子によるゲリラ作戦が戦闘の主流となったため爆撃機の出番が消失。
銀河帝国も戦況の変化に合わせて共和国時代の「母艦に頼らず単独行動が可能な高コスト高性能機による編隊」から「超巨大母艦と低コスト艦載機による連携物量戦術」に方針を切り替えてしまい、コーンセイヤー社は帝国との契約を打ち切られてしまう。
「しゃーねぇ各惑星の防衛軍に売るか」と帝国相手から各種族相手に商売相手を替え、大量の在庫の処分に乗り出してみたコーンセイヤー社だったが、各惑星の軍事力を削ぎたい銀河帝国は戦争で大活躍した信頼性の超高いYウイングの売り込みに待ったを掛けた。
結果帝国の干渉を受けて会社は売れ残りの在庫ばかりを抱えることになり、帝国軍は買わず、かといって他の正規軍も帝国の干渉で買えないYウイングの価値は鉄屑同然にまで下落。一部はロクに使われもしないままスクラップ場に運び込まれるまで落ちぶれてしまった。
しかし、捨てる神がいれば拾う神もいる。信頼性抜群かつ価値は鉄屑同然の傑作機ハイパージャンプで長距離のゲリラ作戦ができる爆撃機という願ってもないお宝を見つけた初期の反乱分子は、Yウイングがスクラップにされるなり機体の回収に乗り出した。
スクラップヤードの所有者から同盟軍へ密かに購入交渉が行われたり、動くものはそのまま盗み出されたりとさまざまな手法で反乱分子はYウイングを鉄屑の山から引っ張り出し、かつての名機は所属を変えて再び軍へ帰還。
やがてYウイングなどの貴重な航空戦力を確保した反乱分子は反乱同盟軍の母体となった「フェニックス艦隊」を結成し、銀河帝国への反攻を開始していった。
そして初の大規模艦隊戦である「スカリフの戦い」では編隊爆撃によってスター・デストロイヤーのエンジン停止・シールド破壊に成功し、結果的にハンマーヘッドによる2隻同時轟沈という偉業を助けた。
ゲームでの活躍
ゲーム作品でも必ずといっていいほど出番のある機体であり、Xウイングと共にフライトシム系ではほぼ皆勤賞となっている。
流石にガンシュータイプのアーケード作品や「レベルアサルト」シリーズ、勢力の異なる新三部作シリーズや「TIEファイター」シリーズなどでは操作はできないものの、銀河内戦が題材で複数機体を操作可能な「Xウイング」シリーズ、「ローグ・スコードロン(ローグ中隊)」シリーズ、「バトルフロント」シリーズ、EA版「スコードロン」などでは、反乱同盟軍のメイン機体として選択することが可能なことが多い。
1993年から続くフライトシム「スター・ウォーズ Xウイング」シリーズ、そしてそのリブート作である「スター・ウォーズ スコードロン」では、鈍足ながら防御力と火力に優れた機体として登場。
操作可能なミッションでは主に敵大型艦の迎撃を担当することになり、高い火力で敵艦を沈めていくことができる。
1998年の任天堂64のゲーム「スター・ウォーズ 出撃! ローグ中隊」でも、同じく低速度重装甲の爆撃機として登場。
ブラスターの他にCボタンで発射できるイオン砲を持つのが特徴。チャージして撃てば砲台くらいなら1発で破壊できる。
サブウェポンは垂直投下式の爆弾。装弾数は20発と登場機体の中では最多。ただし他機体の武器と違って強化しても威力が上がるだけで追尾性能はつかない。
敵レーダー施設と宇宙港を攻撃する惑星カイル2と、火山にある敵基地を攻撃する惑星サラストにてにてデフォルト使用機体に設定されている。
カイル2では敵施設を破壊すると歩兵がぞろぞろ出てくるので、追い打ちで爆弾を落としてやるとレーダー上から敵が一気に消えてなかなか爽快。
一方のサラストもシールドジェネレータやAT-STといった爆撃目標には困らないものの、追尾式のミサイル砲台がわんさかあるので低速機のYウイングにはなかなかの難関。
2004年から続く大規模対戦TPS「スター・ウォーズ バトルフロント」シリーズでも、ナンバリング作品では全作に参戦。
地上戦がメインとなるためプロトン爆弾投下による爆撃の機会が多く、敵陣地に突入しての対空砲台の破壊などといった対地攻撃に用いることができた。
リブート後は新たにアストロメクドロイドによる応急修理機能、自動砲台による敵の速度低下&アビリティ無効化といった能力を取得し、弱点である機動力の低さを補うことができるようになった。
余談
- 登場時期
ラルフ・マクウォリーによるEP4「新たなる希望」のコンセプトアートの時点で登場しているという、スターファイター系としてはXウイングと同じく古参の一機。
この時から既に装甲を外されており、装甲スッカラカンの頼りない胴体を晒している。
また、ボバ・フェットのデザインなどを担当したジョー・ジョンストンはEP4の際に「ホッドロッドのように」かつては装甲に覆われていたとする裏設定を明かし、その設定はクローンウォーズにおいて生かされることとなった。
- 現実での似たような事例
量産機としてはシリーズ最長と言っていい長寿機体である*1Yウイングであるが、現実においても初飛行から20年越えの戦闘機という概念自体はさほど珍しいものではない。
例えば、かの傑作対地攻撃機A-10 サンダーボルトⅡも初飛行は1975年、退役予定は2030年だったり、現役戦闘機のF-22ラプターも初飛行の1990年から既に30年が経過しており、Yウイングの50年もそこまでぶっ飛んだ数字ではないのである。また、ジェット戦闘機における製造数ナンバーワンのMig-21なんて初飛行が1955年で2021年現在現役続行中。このままだと70年はおろか80年も余裕で狙えそう。他にもF-4、F-5、F-16なども息の長い戦闘機である。
さらに言えば、米軍の戦略爆撃機B-52はこちらも55年初飛行58年運用開始でこちらも現役。退役してスクラップヤードに行った機体が再整備の上で現役に復帰する、親子孫さん世代に渡ってコイツを操縦するパイロットが排出されるなど、Yウィングもかくやの長寿っぷり。しかも、ランニングコストが相対的に低いという理由で、後輩であるB-1やB-2を先に引退させるという…冗談抜きで100年狙えそう。というかペンタゴンが公表している計画だと2050年代までこき使うらしいので1世紀ものになることが確実視されている。*2
整備を満足に行える資金力さえあれば、現代基準ではYウイングも全然現役の範囲内である。資金力さえあれば。というか、バージョンアップによる交代がなされているだけ現実の機体よりYウィングの方がマシなのかもしれない
また、MiG-17などの1950年代の一部ジェット戦闘機はYウイング同様にエンジン部分のカバーが一体型となっており、メンテナンスを行う場合はカバー部分を後ろにズルっと引き抜くというクローン戦争時代の本機同様の構造を採用している。
追記・修正はスター・デストロイヤーを爆撃してからでお願いします。
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▷ コメント欄
- 「整備すんのめんどくさすぎるから装甲外してあるけど普通に使う分には問題ないからこれで戦ってきてね」って言われても正直不安しかない -- 名無しさん (2021-02-10 16:26:02)
- ↑当たらなければどうと言うことは(ry -- 名無しさん (2021-02-10 18:48:48)
- ↑防御は低いけど特殊防御は高いし、敵も特殊攻撃(レーザー)しか使わないからいいんだよ、たぶん -- 名無しさん (2021-02-10 19:09:19)
- 反乱軍が初期の頃から使ってたのは知ってたけどまさかクローン大戦の時から存在してた機体だったのは驚きだった。袖付き並に中古の兵器を使い回してるなぁ… -- 名無しさん (2021-02-10 20:16:19)
- 爆撃用って設定、最近になって聞き始めたけど、旧3部作公開ぐらいからそう決まってたの? -- 名無しさん (2021-02-10 23:46:54)
- クローン戦争時のタイプは爆撃機というよりマルチロール機だったはず。爆撃用になったのは帝国時代になって空戦能力が陳腐化したから反乱同盟が爆撃特化型に改造したんだと思う -- 名無しさん (2021-02-11 01:05:29)
- ↑失礼、知りたかったのはメタ的な設定のほうです。バトルフロントとか最新ゲーム向けに設定されたのかと思ってたので -- 名無しさん (2021-02-11 01:49:41)
- 64のローグ中隊だと爆弾の威力が異常に高かったから、通常プレイでは破壊できないような建造物を無理矢理破壊するような遊びもできた。少なくともこのゲームが出た頃(エピソード1公開直後)には既に爆撃機扱いだよ -- 名無しさん (2021-02-11 02:06:09)
- 1993年のMS-DOS用フライトシム「Star Wars: X-Wing」の時点で戦艦や輸送艦撃墜用の重戦闘機・爆撃機としては機能してる。帝国の逆襲の時点で帝国側にTIEボマーがいるわけだし、描写されなかっただけで設定自体は昔から爆撃機ポジションだったんじゃないかな...? -- 名無しさん (2021-02-11 07:51:59)
- ↑3 すまん貴方への返信じゃなくて記事自体への意見のつもりだったんだ... -- 名無しさん (2021-02-11 13:12:44)
- EP9のYウィングは形だけで中身は新型らしい、あの映画のクソ懐古趣味の1つだよ -- 名無しさん (2021-02-12 02:12:26)
- クローン大戦期だとマルチロール機としては超高性能機体のARC-170があって、横幅が小さいのと装甲、プロトン魚雷の数が少し多いくらいしかYウィングが優っているところがないし、最初から事実上の運用法は爆撃機だったんじゃない? -- 名無しさん (2021-02-16 10:32:36)
- ↑2 XウイングやYウイングはEP6からだいぶ後を舞台にしたレジェンズ作品郡でもバリバリの現役だったし、続三部作に出てきたところで大しておかしい話でもないのでは -- 名無しさん (2021-02-16 20:19:43)
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*2 流石に寿命がやばいのでエンジンの交換などが計画されている。現役なのは各種改良がなされた最後期のH型だが、製造されたのは61年~63年なので、90年物…ワインじゃあるまいし
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