登録日:2010/02/17(水) 16:39:00
更新日:2023/08/10 Thu 14:51:51NEW!
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アニメ『ゾイド -ZOIDS-』及び、アニメ原案と漫画版を担当した上山 道郎氏の漫画『機獣新世紀ZOIDS』の登場人物。
展開により多少差異はあるものの、バンと正反対な性格で高い操縦技術を持ち、搭乗機体も相俟って最強クラスの戦闘能力を持つ。
CV:斎賀みつき
主な搭乗機
セイバータイガー(RS)
ジェノザウラー
ジェノブレイカー
バーサークフューラー
凱龍輝
【上山版】
第1話にシルエットで登場し、第2話でバンの父親の墓前でバンと出会う。
レイヴンは「相棒」シャドーのウイルスにより暴走したセイバータイガーで村を破壊。バンの応戦により活動を停止するが、シャドーと共に合体して窮地に追い込む。
これに抗戦するバンとバンの「父」のジークを全てにおいて終始圧倒したものの、禁断の技『ラグナロクファング』を受け、ゾイドを殺す目標を果たしたが相打ち*1となる。
次の登場であるポルトの港町でガイロス帝国軍所属と判明。
ジェノザウラーでバンのシールドライガーを強襲し、シュバルツ大尉のアイアンコングを圧倒。
さらにシャドーキーで再起したシールドライガーをも破壊しようとしたが、ジークハートの力により復活したブレードライガーに倒される。
この時、彼がゾイドを憎む理由に少し触れられている。
【アニメ版】
初登場は第12話。ガイロス帝国軍所属としてシャドーを伴い、ヘリック共和国軍の奇襲ゾイド部隊を襲撃。
オーガノイドを連れていたバンと接触するが、派遣されてきたゴドス部隊を頭や手足を引きちぎり、コクピットを吹き飛ばす残虐な戦いで壊滅させたことで対立。
しかしシャドーと合体せずにバンを弄び、ゾイド乗りとしての格の違いを見せつけた。
その後も幾度となく圧倒してきたレイヴンだったが、ドクター・ディやロブ・ハーマンの出会いで操縦面・人格面共に成長したバンにマウント・オッサ火山の決闘で撃破される*2。
その後、上司から与えられたジェノザウラーを駆ってロッソたちのアイアンコングをたやすく撃破し、バンのシールドライガーをも荷電粒子砲で殺害した。
しかし、進化して蘇ったブレードライガーと、帝都にまで迫った行方不明なはずの皇帝ルドルフを撃破すべく、レイヴンはバンと凄絶な一騎討ちを繰り広げる。
フルパワーの荷電粒子砲を正面からのブレードアタックで撃破されるという完全な敗戦のショックで意識を失い、抜け殻のようになって彷徨うことになった。
ガーディアンフォース編
第42話。言葉を交わすこともできない夢遊病のような状態でふらふらと軍事基地に入り込み、適当なゾイドを強奪しては驚異的な戦闘技量で基地を破壊し、どこかへ去っていくダイナミック通り魔になっていた。
襲撃ルートで待ち伏せるダークホーンを奪うと、ブレードライガーやディバイソンを飛び越え、アイアンコング2機を瞬殺。
そのダークホーンを行動不能にされるとコクピットを降り、バンと長い永い見つめ合いの果てに復活。
以降、新調したジェノザウラーがシャドーの意思でジェノブレイカーに進化すると、いよいよ悪魔的な強さになる…………のだが……
【シャドー】
CV:鈴木琢磨
背中に翼を展開して飛行し、レイヴンと行動を共にする全体的に鋭角的な黒いオーガノイド。
レイヴン同様作品により差異はあるが、シャドーは合体したゾイドの戦闘能力を他のオーガノイドよりもはるかに大きく引き上げる。
終盤でオーガノイド・スペキュラーを倒し、1分しか合体できないとされるジェノブレイカーに3分間も合体できるなど、シャドー自体のポテンシャルも通常のオーガノイドを上回るようだが、シャドーには回復能力がないのか、他に見られる機体再生能力は一度も見せていない*3。
以下、ネタバレ
【漫画版の過去】
レイヴンは偽名で、本名はジョイス・チェン。*4
ジョイスは養子に出されていて、容姿が非常に似た双子の兄ドニー・チェン*5がいる事が判明する。
養子とはいえ、義理の両親と姉から実の家族のように愛され、ありふれた幸せな日々を送っていたジョイス。
ある時、姉の遺跡探索についていくために作業用ゾイド・ノアに遺跡のデータをコピーした。
自身がコクピットにいるにも関わらず、データ中に潜んでいたウィルスで暴走したノアが家族を襲撃するのを止める事が出来無い。
「誰かのせいだと思いたかった……!でないと僕は、自分自身のした事に耐えられなかったんだ……!」
このトラウマと罪悪感が深い傷痕を残し、罪の重圧に堪え切れ無くなった彼が『二度とこんなことが起こらないように全てのゾイドを殺す』と、ゾイドを憎悪する理由となる。
「おめぇの……おめぇのせいなんかじゃねぇよ……」
「そうか……僕はただ………僕はただ、誰かにそう言ってもらいたかっただけなのかもしれない……」
その後バン達と和解し、共に戦う無二の友となるが、長らくともにいたシャドーがプロイツェンの下に帰ってしまった。
そしてジークの真の力を引き出したいバンと模擬戦に挑む。
……と、ここまで描かれたところで出番は無いままストップ。
【アニメ版の過去】
リーゼの干渉で記憶の一部*6を取り戻したレイヴンにとって、過去を取り戻すことは自分と向き合うことでもあった。
父の優しさに触れて心から笑うことのできる少年だったが、両親は研究者で幼少の自分にあまりかまってもらえなかったレイヴンは、あまりゾイドが好きではなかった。
そして研究していたオーガノイドが両親を惨殺*7。一命はとりとめたが自分も蹴散らされ、記憶も豊かな感情も失い放浪するようになった。
程なくして、ダン・フライハイト少佐の指揮する共和国軍の遺跡発掘チームに拾われた。
ダンは自分の養子にしようとも考えていたようだが、そうなっていればゾイドへの憎しみも薄れていたのかも知れない。
しかしダンのチームがオーガノイドを発見したことを傍受した帝国軍が大軍を動員して襲撃。
レイヴンは戦闘のさなかに共和国サイドを抜け出したが、両親に続いてダンまでもが、目の前で殺害。殺した張本人の後を追ったが何もできず、そのまま連れ去られて様々な知識、戦闘技術などを仕込まれる*8。
そして5年後、天才的なパイロットとして頭角を現した*9プロイツェンが回収し、ダンが発掘した黒いオーガノイドをレイヴンに下賜。
悪鬼・羅刹のような強さを誇るレイヴンは野生化して暴れる『シャドー』を己の力量でねじ伏せ、付き従えるようになったのだ。
記憶を取り戻したレイヴンの前に現れた、かつて自分を拾い「レイヴン」を作り上げた人間の声に反発しながらも、これまで見せたことのない、すがるような表情を垣間見せる。
その後のバンとの最後の戦いの際、ヒルツの荷電粒子砲に巻き込まれたレイヴンはシャドーに助けられるが、シャドーは自身の限界を超えてジェノブレイカーを強化していた多大な負荷から落命し石化してしまう。
シャドーを奪われたことで、どれ程忌み嫌われても付き従ってきたシャドーが、己の奥底の不安と孤独を埋めていたことを知り、レイヴンの心に大きな変化をもたらした。
シャドーすら捨て駒として扱う彼の奥底には孤独を恐れながら孤独を抜けられない、弱い心もあったのだ。
レイヴンはシャドーも欠いたまま、ジェノブレイカーでヒルツに挑むが、傷付いたジェノブレイカーではかなわずに惨敗。
シャドーを失った彼は否応なしに自分と向き合い、ヒルツに切り捨てられたリーゼとスペキュラーを助け出すのが精一杯だったが、完璧な連携を見せるジェノザウラー3体を血祭りにあげる驚異的な戦闘能力は健在。
しかし、この時から憑き物が落ちたような穏やかさを見せ始める。
青いジェノザウラーを助けられなかった後悔を口にし、リーゼやスペキュラーを優しい笑顔で介抱しながら、シャドーを取り返すために静かに世界を渡る*10。
その彼の姿を見つめるリーゼの心も、また影響されていく。
ダークカイザーにより回収され、記憶を失ったシャドーはリーゼやスペキュラーのみならずレイヴンにも襲い掛かるが、シャドーを取り返した彼は全力でプロイツェンやヒルツへと挑む。
最終決戦ではフルパワーの荷電粒子砲で重力砲にも耐え抜く破滅の魔獣のエネルギーシールドと胸部装甲を破壊し、勝利への決定的な道を切り開く。
本編終了後、想いを重ねたリーゼと共に青い空を見上げるレイヴンの表情は穏やかで、そしてとても晴れやかなものだった。
そして背後にはシャドーとスペキュラー、満身創痍ながらも誇らしげなジェノブレイカーが、優しい風を浴びていた。
余談
ジェノザウラーが赤いジェノブレイカーに進化したのはヒルツによって仕組まれていたため。
最大限に強くしたゾイドを吸収する事でデスザウラーを強化できる。しかし、ジェノザウラーに乗ったレイヴンはバンのブレードライガーに敗れている。
そこでヒルツは、レイヴンにはアンビエントに「何かを切っ掛けとして、シャドーにエボリューション・コクーンを生成させる」ように培養した特別なジェノザウラー*11を与えた。
リーゼとヒルツの会話や、スペキュラーが培養したサイコジェノザウラーの機体色や、シャドーの制御を遥かに超えたジェノブレイカーも、これの裏付けといえるだろう。
つまりシャドーはレイヴンのポテンシャルに合わせて実行しただけなので、実際に進化をさせたアンビエントが全面的に現われる事となった。
………と、アンビエントが一役買っているのは間違いないと思われるが、結局劇中で真偽は明かされず、細かいところに関しては別の解釈や矛盾する部分もあり、実際のところは謎のまま。
初代アニメと設定がリンクしている次回作『ZOIDS新世紀/0』に登場するベガ・オブスキュラは、高い操縦技術や髪型などがレイヴンと酷似しており、オーガノイドシステムを手懐けたりしていることからも一部のファンの間ではレイヴンとリーゼの子孫ではないかと囁かれていたりする。
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▷ コメント欄
- 養子だったら友じゃなくて兄弟じゃね? -- 名無しさん (2013-11-13 21:50:48)
- アニメ版ではバン以上の強さを最後まで見せつけてくれた。
いかにシャドー付きジェノブレが強いとはいえ、本来地上でアンカー固定しなきゃ危なくて運用出来ないはずの荷電粒子砲を、地上どころか空中で無理やり制御しぶっ放す有り様
これにはガチガチに対策していたバン達も唖然としていた。
そして無人ではあるが無人ゆえの強力の連携プレーをしてくるジェノザウラー三体、という悪夢のような相手を単騎で殲滅するという、頼もしすぎる活躍でバンを援護してくれた。 -- 名無しさん (2013-11-14 14:48:18) - ゾイドタクティクスだと両親の死にプロイツェンも関わってた事が明かされたな -- 名無しさん (2013-12-06 13:45:14)
- ↑×2
VSジェノ3は/0の技術でもう一度作り直して欲しい。 -- 名無しさん (2013-12-06 14:48:23) - 理想のライバルだよね -- 名無しさん (2013-12-06 15:14:43)
- プロイツェンの功罪は大きいと言える。 -- 名無しさん (2013-12-06 17:00:18)
- マンガだとシャドーにポイされますた…代わりに兄弟がサポートしてくれてるけど。 -- 名無しさん (2013-12-06 17:06:55)
- 普通に格好いいキャラだよな…最終決戦でのリーゼの問いかけやバンに対しての鼓舞やサポートは最強の戦友といってもいい -- 名無しさん (2013-12-06 19:00:08)
- スパロボじゃコイツ、仲間になるのアホみたいに遅かったな。ザイリンはそこそこ仲間になるの早かったんだがな。 -- 名無しさん (2014-01-02 20:04:58)
- シャドーはゾイドの強化は得意だけど再生や回復は苦手なのかな? -- 名無しさん (2014-02-24 03:34:35)
- ↑アニメだと同じじゃないかなぁ、セイバータイガー復活とかエボリューションコクーンとか 漫画だとジークとはだいぶ違うけど -- 名無しさん (2014-04-16 06:13:01)
- 漫画の結末が一番好きだな -- 名無しさん (2014-04-16 08:38:08)
- アニメ前半はかなりひどい っていうかこれぞ悪役って感じ 昔はかっこいい!とか思ってたけど実際強いゾイドを与えられていたからなだけだよなぁ 回をおう事にバンは操縦うまくなっていくのにこっちは始めと対して変わってないなぁと少し歳をとってから見ると感じちゃうんだよな -- 名無しさん (2014-07-17 06:17:08)
- ↑でも終盤でシャドーと打ち解けてからはいい奴.....結局憎めないええ男の子やw -- 名無しさん (2014-07-17 06:19:47)
- 二部のダークホーンを奪って暴れ続けるシーンは当時すごい怖かった。 -- 名無しさん (2014-07-17 06:24:30)
- ↑3 なんだかんだ言っても結局ジェノブレイカーに乗ったレイヴンには最後まで勝ててないんやで 最後の戦いもライガーがようやっと一矢報いてじゃあ本気出すかーって所で横槍入れられて実質勝ち逃げ状態 主人公が最終的に勝てなかったライバルってこいつくらいしか知らん -- 名無しさん (2014-11-20 16:34:36)
- ゴドスのシーンも怖かったな。やられ役の小型機が基地壊滅させるんだぜ? -- 名無しさん (2015-02-06 23:18:37)
- ↑2 レイブンですら乗りこなせない性能を持ったジェノブレイカー相手に善戦してるバンとブレードライガーの異常さを分かってないのか? 結局ジェノブレイカーをシャドー無しで乗りこなせるようになったのはデスザウラー戦だし。 -- 名無しさん (2015-05-27 19:11:51)
- 確かアニメでは一人称が最初「僕」だったのに年月経ってからは「俺」になってたよな -- 名無しさん (2015-05-27 19:40:55)
- 漫画版のジェノザウラーvsブレイドライガーのある1ページで見せた表情が怖すぎてトラウマになった記憶が・・・ -- 名無しさん (2015-05-27 20:36:30)
- アニメ版の最終搭乗機であるジェノブレイカーの武装って某ガンダムに登場するライバル兄弟のガンダムの特徴的な武装を一纏めにした様なものだよな -- 名無しさん (2015-09-30 15:00:42)
- なぜ搭乗機の欄に凱龍輝が?BFQEまでじゃないのか? -- 名無しさん (2015-10-07 13:58:21)
- ↑なんかのゲームで凱龍輝に乗ってる。 -- 名無しさん (2016-05-26 22:18:11)
- ↑6 主人公が最強じゃないと我慢できない人かな?ガンダムシリーズでも見てましょうねー -- 名無しさん (2018-05-19 23:04:08)
- 三年も前のコメントに煽り入れるな -- 名無しさん (2018-05-19 23:07:16)
- バンの中の人が現在レイヴンに近い声に変わってるし -- 名無しさん (2018-06-01 23:57:25)
- 実際、機獣大激突の回ではジェノザウラーでバンを圧倒してるからな機体が強いだけでは無いよ -- 名無しさん (2018-09-05 21:12:38)
- アニメだと57話で横槍入れられるまで拮抗した勝負したのと最終決戦での双方の鬼気迫る活躍見るとバンとレイヴンは最終的に実力互角って印象かなあ。あれから恨みっこなしの対決やったのが後のゾイドバトルの原型になったりして(妄想) -- 名無しさん (2020-01-20 17:31:47)
- 余談の部分が本当なら、シャドーが進化させた場合は黒いジェノブレイカーになってたのかな -- 名無しさん (2022-05-21 21:16:20)
- アニメ最終回後のレイブンの処遇ってどうなるんだろう。これまで多数の基地を破壊したり共和国帝国両軍に多大な損害を与えてきたわけだからデスザウラー撃破に貢献した事による功罪相殺では足りないと思う -- 名無しさん (2022-12-08 20:56:57)
- ↑公には許されず、実態としては放置されるんじゃない? 罪を裁こうにも捕獲出来る人員が限られてる上に皆レイヴンを処罰目的で捕まえるのは反対するだろうし。両国のトップもED後にレイヴン罰したいとは思わないだろうし、私怨を持つ人は大勢居てもその人らが政界や軍属で台頭するまでは「国が罰する」って事は無いんじゃないかと。 -- 名無しさん (2022-12-29 18:51:01)
- ↑リーゼ共々贖罪のためにガーディアンフォースのような平和維持活動に貢献するのかなとは想像してる。さすがにお咎めなしで放置はないだろうし、レイヴン達もケジメはつけると思う -- 名無しさん (2022-12-29 19:44:51)
- 最終話でシャドーが来てくれて凄い嬉しそうな所がめっちゃ好き -- 名無しさん (2023-06-21 08:49:37)
#comment
*2 負傷したセイバータイガーを見限ったレイヴンの特攻であり、依然として彼の技量はバンを上回る
*3 スペキュラーの場合は「傷ついたゾイドと融合したことがない」
*4 ちなみに本名が判明した後もドニー以外からは普通にレイヴンと呼ばれている。
*5 違いは顔の模様が反対側にあること。
*6 彼自身の記憶はほとんど残っておらず、本名や両親の名前は蘇ることは無かった。
*7 この時、物陰に隠れながらほくそ笑むヒルツが映っている。ジークやスペキュラーが目覚めた時とは反応が違い、アンビエントがなぜか黒いことなど異様な点が多いため、ヒルツがアンビエントに何か細工を仕掛けて、両親を殺させたのではないかと見る人もいる。
*8 彼が「レイヴン」と名付けられたのはこの時。プロイツェン曰く「黒い髪のレイヴン。いい名前だろ?」
*9 このエピソードは49話だが、18話に撃破されたセイバータイガーや34話で戦死したハーディンの再登場、一人称が「俺」の若きプロイツェン、漫画版の『ラグナロクファング』の描写など、感慨深い描写の多い
*10 ヒルツに敗れたのが59話、生存が確認されたのが62話だが、次にゾイドに乗って戦うのは、最終話直前の66話
*11 その為ボディが一部、既に赤くなっている。
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