ウィリアム・バーキン

ページ名:ウィリアム_バーキン

登録日:2020/01/19 Sun 07:46:46
更新日:2024/05/16 Thu 11:01:29NEW!
所要時間:約 6 分で読めます



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Gは私の傑作なんだぁ!





ウィリアム・バーキンとは、ゲーム「バイオハザードシリーズ」の登場人物。初出は「バイオハザード2」で、同作品のラスボス
アンブレラ社所属のウィルス研究・開発を行う科学者であり、アルバート・ウェスカーの友人。
既婚者であり、妻にアネット・バーキン、娘にシェリー・バーキンがいる。
彼が開発したGウィルス及びそれによって誕生したクリーチャーについてはこちらを参照。





■プロフィール

身長178cm
体重66.7kg
血液型O型
年齢36歳(享年)
声優Diego Matamoros(『2』)
TJ・ロトロ(『ダークサイド・クロニクルズ』『オペレーション・ラクーンシティ』、『RE:2』
関俊彦(『0(HDリマスター版)』、『RE:2』日本語吹き替え)
平田広明(『ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ』日本語吹き替え)
映画版俳優ジェイソン・アイザックス(ノンクレジット)



■人物


Gウィルスは、私の命だ。邪魔する者は容赦しない。
たとえそれがアンブレラの人間でもだ。


上記の時点で

  • アンブレラ社所属
  • ウィルスの研究・開発を行った
  • ウェスカーの友人

…と、バイオハザードシリーズに触れた人なら顔をしかめる要素てんこ盛りなためだいたい察せるが、あえて明言する。


サイコパスなマッドサイエンティストである


恩師であるジェームス・マーカスを若干軟化させたような人間性の持ち主で、友人も妻子もいるが、自分の研究のためならどんなことでもやる冷酷で残忍な性格
非道な人体実験など朝飯前であり、自らの恩師であるジェームス・マーカスさえ少しも躊躇せず殺害する。
同時に天才的な頭脳と技術を持っており、マーカスが発見したTウィルスを完成までこぎつけ、更に不死身の被験体リサ・トレヴァーの体内からGウィルスを発見・完成させた。
ぶっちゃけると『0』から『3』までの時系列で起きた惨劇の元凶の一人である。
ついでにウェスカーが自身に投与したウィルスはウィリアムの置き土産で、超人的な能力をウェスカーに与えた張本人でもある。


しかし天才であるが故に屈折した性格も持ち合わせており、自分以上の才能に対してやや狂気的なほど嫉妬する。
当時10歳の少女であったアレクシア・アシュフォードが自分の記録を塗り替えたと知った時には彼女に一方的な対抗意識を燃やし、無意味な実験・研究を繰り返した。
しかし、この出来事がT-ウィルスやG-ウィルスを生み出すバネとなったのも事実である。
そのアレクシアが死亡した*1と知った際には大いに喜ぶ*2など、虚栄心が強く、器はかなり小さい*3


研究熱心を通り越して研究中毒状態であり、ウェスカーによれば「常に何らかの資料・データを持ち歩き、暇があれば常にそれを眺めていた」という。
また、アネットと結婚しシェリーをもうけたのは他の研究員が精神を病むレベルの人体実験を行っていた頃の出来事で、流石のウェスカーもこれには呆れたという*4


初出の『2』からリメイクの『RE:2』までで、ウィリアムが人としての情を見せたととれる描写は、

  • 別の思惑もあったとは言え、アンブレラから抜け出すと宣言したウェスカーを見逃し、更に試薬を渡す。
  • 結婚指輪をしっかり身につける。
  • 親子三人そろっての集合写真を撮ってそれをパソコンのデスクトップに飾る。*5

の3つのみ。
ここまでくると悪魔のウィルスを2つも完成させたことよりも、結婚して娘をもうけ、円満とはいかないまでも家族の体裁を維持していた*6事の方が偉業と言える。


RE:2においては彼の歪み切った人間性を顕著に表した実験内容を確認できる。
実験内容も、

  • G胚を植え付けられた被験者を意識を保った状態で胸を切開し、胚の成長速度を観察。
  • G生物化した被検体を30名の被験体群に引き合わせる。(29名に胚が植えられ〈つまり死亡〉1人は恐怖で自殺)
  • 深い親交のある孤児2人組を用意。片方にG-ウィルスを投与し、もう片方の孤児に対する反応を観察。

などなど常人であれば発狂するような実験を日常的に行っていた。
シリーズの悪役としては珍しく家族への愛情が明確に見えてくるキャラクターではあるが、そうした人間味を持ちながら、里親を心待ちする子供たちを惨たらしい実験の犠牲できる精神性はまさに真正の狂人と言える。





■関連人物

アルバート・ウェスカー

アンブレラ幹部養成所の研修生時代の同期。ウィリアム唯一の友人にしてライバルであり、ウィリアムの死後に重症の厨二病患者となる。
アンブレラからの離反を宣言した際、ウェスカーはできればウィリアムをアンブレラから引き抜きたかったようだが、ウィリアムはGウィルスが完成していないことを理由に断った。
ウェスカーはアンブレラを離反することを事前に打ち明け、バーキンもそれを黙っていたため、両者の間にはそれなり以上の信頼関係はあった模様。

あまり時間が無い。例のアレの使い方を教えておこう。同期のよしみだ、遠慮はいらない。
渡したサンプルは、変異体株の一つだ。面白い性質を持っている。
注入は、想定する有事の最低5分前には終えておくこと。浸透は速いがそれでも数分を要す。
死に至っても、断片組織さえ残っていれば、ウィルスが体組織を再構築し蘇生する。なお再構築中は一時的な仮死状態となる。
動物実験では70%がいわゆる「強化状態」となった。筋力と心肺能力が生存時よりも増強される。
ウィルスが死亡原因を克服できるように作用したものだろう。残りの20%は生体強化の見られない蘇生。
10%は蘇生しなかった。蘇生確率はざっと90%。人では試していないが、そんなに悪い賭けでもあるまい。
何に使うか知らんが、お前ならウマくやるだろう…幸運を祈る。
  バイオハザード アンブレラ・クロニクルズ/ウイルスメモ


ジェームス・マーカス

研修生時代の恩師。ウィリアムとウェスカーの才能には舌を巻いたという。
しかし、ウィリアムはウェスカーとともに下記のスペンサーの命令に従ってなんの躊躇も無く彼を暗殺。研究を横取りした。
その際に笑い声を漏らしているが、これはマーカスへの嘲笑ではなく純粋にTウイルスの研究ができることが嬉しかったのだと思われる。


オズウェル・E・スペンサー

アンブレラの会長。Gウィルスを開発する際にしっかり彼の承認を得たので、一応目上の人物として見ていた模様。
しかし最終的に折り合いがつかなくなってしまい…。
尚、ウィルスによって作られた理想郷で神になるという野望を持っていたため厨二病の拗らせ度合いで言えばかなりの酷さ。
流石は雇い主と言った所か。


アレクシア・アシュフォード

アレクサンダー・アシュフォードの娘。ウィリアムが16歳で主任研究員になったのに対し、彼女は10歳で主任研究員となった。
これにウィリアムはアレクシアに対して一方的な対抗意識を燃やし、それが結果的にウィルスを完成させることになる。


リサ・トレヴァー

ジョージ・トレヴァーの娘。
Tウィルス、タイラント、ネメシス、Gウィルスと4種類もの災厄を作り出すための実験材料にされた薄幸の美少女。
さすがのウィリアムも、何をしても死なない正真正銘不死身のクリーチャーと化した彼女を初めてその目にした時は、絶句せざるをえなかった。


・アネット・バーキン

ウィリアムの妻。元々は部下の一人であり、『2』に至るまでウィリアムの助手として研究に勤しんでいた。
夫とアイアンズの連絡員としての役割も務めていたが、アイアンズが根っからのサイコパスな事にうんざりしている。
一体全体ウィリアムのどこにいつ惚れたのかは不明*7。ウィリアムも彼女を想い返す描写もなく興味は薄い模様。
あんな研究をしながら結婚をし子供も設けているので、狂っているのには違いはないがまともな神経も持ち合わせている。
少なくとも夫よりは娘の事を気に掛けており、いずれの結末も娘への愛を伝えてから事切れた。
一方で『バイオハザード レジスタンス』では「誕生日を忘れてたことへの仕返しよ!」とG第1形態ウィリアムをこき使う。


シェリー・バーキン

ウィリアムの娘。顔立ち以外はウィリアム率0%……というか本当にあの両親の子供なのかと疑いたくなるレベルの良い子。
研究第一なウィリアムは、あまり彼女に愛情を注ぐことが無かった*8が、シェリーは両親をしっかり慕っていた。


ブライアン・アイアンズ

ラクーン市警察署(R.P.D.)の署長。ウィリアムとは別のベクトルで危険人物。
多額の賄賂を渡すことで、彼をいいように使っていた。


ハンク

アンブレラの特殊部隊『U.S.S.』アルファチームの隊員。
アンブレラの意向に沿わなくなったウィリアムのもとに、同僚たちとともに派遣されるが…。


ジェイク・ミューラー

バイオハザード6」に登場した、ウェスカーの息子にしてシェリーの相棒。
面識はおそらくないだろうが、「ウェスカーがジェイクの母親と深い関係になったのは、ウィリアムが妻子の自慢をしてくるのでちょっと羨ましくなってしまったから」というネタっぽい考察が存在する。


・クリスチーヌ・アンリ

ドラマCD「生きていた女スパイ・エイダ」に登場した、ある意味アレクシアと同類のアンブレラ・フランス支部の女所長。
正史に組み込まれているかどうかは不明であるが、バーキン夫妻からG-ウイルスを奪取するようハンクに命じていた事が語られている。*9




■末路

純然たる完璧さだ…私の愛しいGウィルス…おまえを絶対に渡さない


Gウィルスを完成させる頃になるとアンブレラとウィリアムの対立は決定的となり、独自にアメリカ合衆国政府と取引し保護を求めた。
それを良しとするわけのないアンブレラは、ウィリアムに向けハンク率いるU.S.S.アルファチームが差し向ける。
ウィルスを奪われまいとし銃撃で瀕死の重傷を負ったウィリアムは、延命とGウィルス奪回のため自らに多量のGウイルスを注入してクリーチャー「G」へと変貌を遂げた。
その後、ハンク以外のアルファチーム隊員を全滅させ、この際にTウィルスのカプセルを破壊。ラクーンシティ全域でのバイオハザードを引き起こす。
その後、6日間に渡って警察署やその地下を徘徊し、繁殖の為に宿主となる人間を探し続け、遂に宿主として最適なシェリーを発見し、彼女を追跡するようになる。
理由はどうであれ、「人間だった頃よりも、クリーチャーになってからの方が娘に執心するようになった」というのはなんとも皮肉な話である。


その過程で何度もレオン・S・ケネディクレア・レッドフィールドと戦うこととなる。
退けられるたびに異常進化を繰り返した挙句、最終的に列車(『DC』『RE:2』では研究所)の爆発で完全に死亡。
Gウィルスを含んだ細胞片は後にエイダ・ウォンによって採取され、ウェスカーの手に渡った。


その最期は奇しくも、自身が暗殺した恩師マーカスと同じく、「アンブレラから切り捨てられ、己の研究成果を奪い取られる」というものであった。




■映画版


実写映画6部作

上述の通り、ノンクレジットで出番が少ないためか、実質的に名ありのモブキャラと言える扱い。


●『バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ』

実写映画6部作のリブートにあたる本作で本格に実写化。
大まかな設定こそ原作準拠であるが、レッドフィールド兄妹が育った孤児院の経営者であったり、ウェスカーとは赤の他人だったりと人物像が色々原作と異なっている。






絶対に真似させないぞ…! 私の生涯をかけた追記・修正だ!



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  • 記事立てお疲れ様です。ウィリアムもそうだけどバイオシリーズって10代で大学卒業する天才が多いですね -- 名無しさん (2020-01-19 10:07:31)
  • >結婚して娘をもうけたことの方が偉業 既婚者のマッドサイエンティストキャラはちょくちょく見かけるけど、本当にそう思う -- 名無しさん (2020-01-19 17:22:23)
  • FF8の北条なんかもそうだな・・・ -- 名無しさん (2020-01-19 18:11:52)
  • 頭脳面も凄いけどそれに加えてGウイルスの適合資質も兼ね備えてたのが凄い 逸材すぎる -- 名無しさん (2020-01-19 18:54:12)
  • この手の悪役はよくやる印象あるけど末期でヤケクソとはいえほぼ確実に化け物になるようなウイルスをよう自分に打てるなぁ... -- 名無しさん (2020-01-19 20:44:56)
  • 最近はなんでも厨二病扱いだな。取り敢えず言っとけってか -- 名無しさん (2020-02-02 02:42:10)
  • ウェスカーは胸ヤケ起こしそうなレベルの厨二病だけどウィリアムはそもそもキャラが薄いから単なる舞台装置に過ぎない感じ -- 名無しさん (2020-02-02 09:06:34)
  • 自分はバイオをプレイしていず、ウィリアムの名前しか知らないが、この項目を見てもどこが、あえて明言するほどの中二病なのかわからんな -- 名無しさん (2020-02-02 12:25:54)
  • αチームに撃たれて(この際頸動脈で生死を確認)からGウイルスを投与するまでは仮死状態だったのだろうか? -- 名無しさん (2020-02-02 12:28:54)
  • 彼とカーティス どちらもGウィルス感染者だったけど自我が微かに残っていたように見えるカーティスとの差は何があったのだろうか? -- 名無しさん (2020-02-02 17:55:17)
  • 単純に比較するなら投与時の状態(瀕死の重傷と普通の状態)、後は投与からの時間が大分違うな。でも第一形態まではほんのちょっぴり自我がこびりついてたし、やっぱ個人差じゃないか? -- 名無しさん (2020-02-02 18:15:01)
  • ウィリアム率0%ワロタ -- 名無しさん (2020-02-02 19:41:47)
  • 生前もしシェリーが研究に興味持って才能あれば超喜びそう でももし自分を超える才能あってそれに気付いたら嫉妬通り越して敵対心持ちそう -- 名無しさん (2020-08-28 00:20:55)
  • 仕事中毒で必要最低限しか家族に接していなかったから逆にシェリーがその狂喜にさらされずに純粋な子に育ったとも言えるかもしれない。 -- 名無しさん (2021-02-19 12:27:04)
  • ↑それかアネットに似たのかもね。作中(特にオリジナル2)だと冷酷そうな場面が多かったけど、RE2で見せたまともな側面からして根はまともっぽいし。 -- 名無しさん (2021-05-25 11:35:03)
  • ラクーン事件の後にアレクシアがウィリアムと似たような末路を辿ったのが皮肉だよね -- 名無しさん (2021-11-13 23:10:28)
  • ↑4 最初は研究の右腕として利用しようするかもしれないけど、徐々に自分を凌駕する才能に気づいたら嫉妬しそうな想像がしやすいなw -- 名無しさん (2022-09-29 16:11:03)
  • RE2はバーキン物語だったけど、それでも屈指の影の薄さ。個人的に「美しい…私のGだ」の台詞が無くなってたのが寂しい…生物兵器に美を見出す感性を表すのに印象的だったんだけどなぁ -- 名無しさん (2022-09-29 16:39:26)
  • 中の人が同じ鬼舞辻無惨は(日光が弱点である事を除けば)Gの上位互換みたいなクリーチャーになってたけど、同族を次々と増やす点ではサドラーに近い感じ -- 名無しさん (2023-04-12 13:19:14)
  • ↑2 ウィリアムとしての意識は第一形態までしかないから黒幕ポジなのにマジで出番はわずかなんだよね。第2形態からはウィリアムだったものを操るG生物が主だし… -- 名無しさん (2023-05-30 10:56:46)
  • 何故かこいつ好きなんだよな… -- 名無しさん (2024-05-02 15:39:59)

#comment

*1 厳密にはコールドスリープで眠りについたのだが、公にはされなかった。
*2 更に十年以上後のGーウィルス完成時のレポートにすら「あの世のアレクシアも悔しがっているだろう」等と書き残しており、相当根に持っていた模様。
*3 アレクシアへの嫉妬については、ゲームキューブやWiiなどにリリースされたリメイク版の「バイオ1」で追加された設定であり、初代プレイステーションやセガサターン版の「バイオ1」では一切触れられていない(そもそも初期の際には続編の制作構想があったかすら疑わしいが)。
*4 但し、ウェスカーはレポートにおいて「あの場所で成功出来るのは狂った奴だけ」と言う認識を持っていたのだが。
*5 ウィリアムがどこか暗い表情を浮かべているのに対し、シェリーが満面の笑みを浮かべているのが切ない…。
*6 妻のアネットは死の直前までウィリアムとシェリーを想い続け、娘のシェリーも親や友達の情に恵まれないながらも生活面で不自由していた描写はなく、両親を恨むような発言も皆無である。また攻略本においては「たまに帰っても研究の話ばかりしていた」とはいえT,Gウィルス研究やスペンサーとソリが悪くなる等多忙かつ危険な身にもかかわらず、シェリー用の食事の買い置きが尽きる頃には夫婦揃って律義に家に戻っていた模様。
*7 ただし『2』ではエイダとの会話で「アンブレラのせいで夫があんな姿に」「奴らがあんな事をしなければ夫の研究は成功していた!」と夫に起きた事に激昂していたので、アネットからは少なくとも良く思われていた。
*8 とは言え上記の注釈の通り最低限の配慮はしていた模様。
*9 64版『2』でクリスチーヌが送った指令書がファイルとして出現している。

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