登録日:2019/12/22 (日) 00:46:33
更新日:2024/05/16 Thu 10:20:08NEW!
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カイジ 賭博黙示録カイジ 不運 窃盗犯 金髪 松山ケンイチ 転落死 アルバイト 後輩 佐原 佐原(カイジ) 佐原誠 甲本雅裕 電流鉄骨渡り
助けられねえっ……!誰も人を救えねえんだよっ……!
佐原とは『賭博黙示録カイジ』の登場人物。
CV:甲本雅裕
演:松山ケンイチ
概要
主人公である伊藤開司のアルバイト先の後輩。
絶望の城編のみ登場したが、その存在感と壮絶な末路はカイジシリーズの人気を作る一因となった。
鉄骨渡りを語る際には欠かせないキャラクターとして語り継がれている。
人物
金髪が特徴的な男性で、推定年齢は20歳以下。
饒舌で軽薄な雰囲気の人物であり、他者とのコミュニケーション能力は高いなど気力にも溢れている。
カイジに対しては先輩ということもあって敬語の低姿勢で接していたが、鉄骨渡り終盤ではタメ口になっている*1。
賭博黙示録の作中で出てきた帝愛グループの関係者ではない人物では珍しく、うだつこそ上がらないものの、借金などを抱えていない。
しかし、カイジを勝手に運び屋に仕立ててバイト先の店長の売上金を盗むなど、犯罪行為を平気で行う酷薄な人間性を持つ*2。
しかも手口や雰囲気も手慣れた様子であったため、作中では語られていないが窃盗の常習犯の可能性もある。
犯罪者としての素質がある上にコミュニティに溶け合う能力もあると考えると、カイジを上回る厄介な人間の屑と言える。
一発当てて生活を変える事を夢見ているが、そのために何かしらの努力を積み重ねている様子もない。
そして現状打破のためとは言え、借金もないのに遠藤の怪しい話に即座に乗る辺りは、良く言えば「挑戦者」で悪く言えば「命知らず」と評せる。
洞察力が高く、カイジの行動や雰囲気で彼が何かしら裏を持つ人間である事を見抜いた。
ギャンブルでも高い身体能力と人並外れた精神力を発揮するなど、真剣勝負ではカイジのように覚醒する素質もある。
ただし「真剣勝負では驚異的な能力を発揮する」力はカイジに勝るとも劣らないが、「運」や「警戒心」に関してはカイジに劣る。
なお、遠藤がカイジに持ってきた花束を変わりに受け取った上に丁寧に花瓶に生けるという妙な所で几帳面な部分がある。
作中での活躍
賭博黙示録第2章「絶望の城」から登場。カイジのアルバイト先の同僚かつ後輩だった。
険悪な雰囲気になっていたカイジと店長のもとに介入し、一服することを勧める。
その後、売上金を盗んだと真っ先にカイジに疑った店長に激高したカイジを抑え付けて彼を宥めた。
カイジが店から出た直後、今度は佐原が店長に窃盗を疑われ始めたのでその場でバイトを辞職した。
それを帰宅中のカイジを追いかけて報告するが、退職したその行動から店長の金を盗んだ犯人である事を見抜かれる。
犯人である上にカイジを無意識に運び屋として利用した事を自白し、カイジに飲み代を奢った。
カイジとの酒の席の最中、カイジの行動から彼が非合法な世界に通じている身柄を見抜く。
それを否定するカイジを騙して電話を掛けさせる行動をさせ、激怒されるがその帰路で彼と共に遠藤と対面する。
カイジの自宅にて、遠藤がカイジに持ってきたギャンブル話への参加を志願する。カイジから辞めるように説得されるも、それを跳ね除けて参加を決めた。
その後、スターサイドホテルの集合場所にてカイジと再会し、互いに宣戦布告を行うことになる。
人間競馬ではカイジが失敗する一方で、他の参加者などの妨害も退いてリードを保ったまま1位で通過する。
2000万円のチケットを入手するがそれで終わらず、苦渋の思いで電流鉄骨渡りに挑むことになる。
電流鉄骨渡りの順番は、先頭の太田に続く2番目に決まった。
渡る途中で目の前にいた太田が錯覚で錯乱し始めると、カイジに支えるように指示されるが出来るはずもなく拒否。
仕方がない話だったが、結果として太田は感電して転落死してしまった。
その後も続く参加者の転落死による恐怖に襲われながらも、「誰も人を救えない」と自分を鼓舞して進もうとする。
ところが、太田に手を差し伸べなかった罪悪感もあったのか、太田の亡霊(幻覚)を目にして話しかけるという錯乱状態に陥る。
それでもカイジの助言もあって亡霊を振り払い、開き直った佐原はゴールへと一直線に進む。
するとカイジと共に互いに呼びかけあい、カイジに胸の温かさを感じさせ始めて「人間が希望そのもの」という結論に導いた。
カイジとの支えあいでゴールに辿り着いた佐原は、歓喜の感情を爆発させる。
ゴールの扉を開けようとする佐原だったが、その光景を眺めていたカイジは扉の向こう側のVIPの様子に違和感を抱く。
嫌な予感を察したカイジは扉を開けないように忠告するが、もはやゴールに着いたと信じ込んだ佐原はその忠告を拒否。
そして佐原はゴールの扉を開いた瞬間、高層ビル内外の気圧差によって起こった突風の直撃を受ける。
これは電流鉄骨渡りに仕掛けられたトラップであり、当然強風に耐えきれるわけもなく瞬時に転落死の最期へと向かうのであった。
寸前で罠に嵌って死んだ佐原の末路はカイジに精神的な大ダメージを与えるが、同時に電流鉄骨渡り攻略の糸口を作ることになる。
皮肉な結果ではあるが、佐原の死はカイジの命を救う道筋を作ったとも言える。
しかし、到着の順番が逆ならばカイジが犠牲になって佐原が救われた可能性もあり、カイジとは「運」が命運を分けたというか…まあ主人公補正の差である。
電流鉄骨渡りクリア後のカイジは利根川の理不尽な言い草に怒りを覚え、Eカードでの勝利による佐原や石田に向けた謝罪の土下座を利根川にさせようと試みるが…。
賭博黙示録以降のシリーズでは、電流鉄骨渡りの犠牲者の一人として中山や太田と共にカイジの脳裏に思い出される形で登場する。
何だかんだでカイジには大切な仲間として心に存在を刻まれているようだ。
実写映画版
一作目で登場。原作では名前が不明だったが、こちらでは「佐原誠」というフルネームが設定された。
本作での佐原は地下帝国での労働者という設定に変更され、原作とは違ってカイジとは地下で出会う。
劣悪な環境下での労働によって身体を壊してしまい、電流鉄骨渡りへの挑戦を志願する。
原作よりも過酷な状況の電流鉄骨渡りを乗り切るが、末路は原作同様に気圧差による突風を受けての転落死。
実写映画版の電流鉄骨渡りのゴールはそのトラップである吹き飛ばされる扉なので、原作とは違い本物のゴールには到着している。
ただし、原作では(相当難易度が高いが)注意すれば一応突風による死は避けられる仕様ではあるので、運の悪さと理不尽に死んだ雰囲気が原作よりも強い。
佐原語録
「あんなもんっスよ…今時の大人なんてみんな。」
「カイジさんってさぁ…なんかそこら辺の連中と匂い違いますよね……・危険というかアウトローっていうか…もっとはっきり言うと…大金の匂いがするっていうか……」
「俺達みたいなプーが浮かび上がろうと思ったらこれはもう…どこかで一発当てるしかない でなきゃあ…風穴なんか開くもんか…!世間に入っていけない……!」
「な……なんだよこれっ…!ば……ばか野郎っ……!お……終わったはずだろ……!?終わったはずだろっ…!もう………こんなことは………!」
「わかってねえっ…!今度の橋はただごとじゃねえんだ……間違いなく………さっきの橋とは別物になる… ………なんでそれが理解できない………?」
「助けられねえっ……!誰も人を救えねえんだよっ……!ひとりひとりだっ……!そばに誰がいようと…一切関係ねえっ……!助かりたかったら… 自力で…自力で渡り切るしかねえっ…!それ以外に道はねえんだっ………!」
「……なるほど……しょせんは…… そういうことか……死んだらゴミ……たとえどんなに思いを残して死のうと死んだら…… しょせん無力……力なんてない…当然だよな……ここは現実なんだから死者より生きてるオレだ…!生きてるオレの気持ちが優先される……!」
「やったっ……! やったっ……! やったっ……!ゴールだっ…………!着いた………! この窓の先……向こうがオレの未来っ………!未来……!」
俺達みたいなWiki篭りが浮かび上がろうと思ったらこれはもう…どこかで一発追記・修正するしかない
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▷ コメント欄
- 色付きの部分、見難いわ -- 名無しさん (2019-12-22 15:21:15)
- 実写版の佐原の断末魔は松山さんの演技力のお陰で悲壮感が凄かった -- 名無しさん (2019-12-22 19:27:58)
- 実写映画版だとカイジが月なのに対して佐原はLなのか 狙ったキャスティングかな -- 名無しさん (2019-12-22 20:01:06)
- 45組のうちの二人があんな事になったせいで、出番の少なさに反して仲間代表格になってるよな -- 名無しさん (2019-12-23 14:55:03)
- かつて共に戦ったあの2人がああなったことと、売上金を盗むような奴だったことを考えると、佐原も生存してたら後にカイジを裏切っていた可能性もあるかもな -- 名無しさん (2019-12-23 15:22:39)
- 完全にカイジに依存してた三好前田とは違って、佐原は基本カイジから独立して個人で動いてるキャラだし、裏切ったとしてもそこまで非難されることはないと思う。 -- 名無しさん (2019-12-23 23:40:51)
- 佐原は敵対要素ないギャンブルで精神的な支えになっただけだしな。生き延びて敵になっても最初から宣戦布告してきそう -- 名無しさん (2019-12-27 23:34:01)
- 生き残ってたら、足を洗った坂崎とは逆にスリルジャンキーになってたきがする -- 名無しさん (2020-06-21 08:44:14)
- 今佐原が落ちたとこ見てたんだけど、カイジの「佐原……佐原ぁ…佐原よぉ……」の声がヤバい。佐原くらいだもんな、カイジにおぶられず、救われずに隣で一緒に戦った奴は。 -- 名無しさん (2020-07-20 00:30:07)
- 直前のエスポワール編の古畑安藤、地下編の45組といった碌でもない仲間たちと比べたら、カイジに甘えず自立していたこいつや声を出さずに落ちた石田さんがめちゃくちゃマシに映る -- 名無しさん (2021-10-22 01:39:06)
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*2 アニメ版では盗んだ売上金はカイジや佐原のバイト代からピンハネした事が示唆されており、佐原の歪んだ人間性の印象はかなり和らげられている。結局理由がどうあれ犯罪行為には変わりないが。
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