カイホスルー(黒白のアヴェスター)

ページ名:カイホスルー_黒白のアヴェスター_

登録日:2019/12/06 Fri 21:43:10
更新日:2024/05/16 Thu 10:09:27NEW!
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黒白のアヴェスター 正田崇 七大魔王 魔王 寺島拓篤 俗物 強欲 盗賊 不義者 神座万象シリーズ ドルグワント 覇道 覇道神 第一神座 星霊 惑星 ドラゴン アジ・ダハーカ 貪婪餓龍 カイホスルー 龍骸星 圧政者 龍骸星ザッハーク 痴情 奪い貪る三首の業報



吝嗇けちは嫌いだ。そして無駄遣いも嫌いなんだよ。
俺のものなら俺らしく、俺のものを骨までしゃぶれよ。
まだ搾り取れるものを勝手に殺すな。
それは俺への反逆だぜ。



祈れ願え、奇跡を謳え。どうか救いを賜わしてと、命を搾れよ。
限界だと? 知らん。


おまえたちの寿命は俺が決める。勝手に死ぬなよ。


逃げられると思うな。




黒白のアヴェスター』の登場人物。




プロフィール

種族:星霊
性別:男性
身長:190cm
体重:85kg
二つ名:貪婪餓龍どんらんがりゅう
魔王序列:六位
所在地:龍骸星ザッハーク
CV.寺島拓篤


戒律: 奪い貪る三首の業報アジ・ダハーカ




概要

善なる義者アシャワンと敵対する悪なる不義者ドルグワントの頂点に君臨する絶対悪、『七大魔王』の一角。
善の殿堂『聖王領ワフマン・ヤシュト』による序列は六位。与えられた異名は『貪婪餓龍』




その正体は彼が支配する惑星ザッハークの魂である星霊
星霊として顕現する姿は貴金属や貴石の鱗を持つ、星を覆うほどに長大な龍。
人間としての姿は濃い桃色の長髪を幾つもの三つ編みに編み上げ、金銀宝石をふんだんに配った装飾と踊り子のような傾いた衣装を纏う浅黒い肌の美丈夫。



聖王領が定める魔王の序列は人的被害によって決定され、序列一位に君臨する『破滅工房』クワルナフは五百の銀河を滅ぼしている。
その点、カイホスルーは魔王になってから二百年余りをザッハークでの活動に絞っており、また破壊的な行為が見られないため六位という地位に収まっている。


人物像

元は人間の盗賊だったが、飽くなき強欲の果てに元いたザッハークの星霊を殺し、その地位を簒奪した『俗の権化』
そのため、先天的な星霊が持ちうる『己の身体である星を守る』という気概が全くなく、あまつさえ己が故郷である星が滅びるならば他の星を新たに支配しようとすら考えている。



食欲、性欲、独占欲に支配欲、そして飽くなき権勢欲といったあらゆる欲に忠実な強欲かつ不遜な性格。
変わり種の魔王と言われる彼の『圧政者』という性質は、純粋悪たる魔王の名に引けを取らない。
一般的な強欲な者、支配欲に憑かれた者と一線を画す彼の信条。それは『無駄遣いも嫌う』という徹底した搾取への欲求


ただ搾り取り浪費するのは価値を貶める。
安易に殺すことを嫌い、生かさず殺さずのまま血の一滴、断末魔の一声、魂の残影までも搾り取り、無と成り果てた後の虚無すら奪い取るまでは殺さない。


ゆえに真我アヴェスターの命ずる本能において、滅ぼすべき存在として敵対する義者であろうとすぐには殺しはしない。
圧政によって限界まで搾取したところでほんの僅かな救いを与えて延命させ、後の苦患の日々を想像してもなお抱かざるを得ない希望と安堵に縋らせる。
生と死を弄ばれ、苦しんでは奇跡を喜び次の苦しみを増大させる人々の悲喜交々を眺め、魂を凌辱するのが面白くてたまらない自らの星に生きる民を躍らせる最凶最悪の圧政者。
それこそが『貪婪餓龍』カイホスルーの魔王たる所以である。



同時に彼は物の価値を重視し、それを貶める者を嫌悪するのと同様に価値を高めることには好意的。
たとえそれが義者であれ、価値があると判断した者や物に対しては敬意を以て接する。


……勿論、それは『自分が支配するに値するモノとして』という冠が付くのだが。



また宇宙のシステムを知っているわけではないはずだが、内心では一天万乗の座を取ると誓っており、善悪に拘らない価値観はそこにも関係していると思われる。
主人公マグサリオンより主人公してるともっぱら評判。



【戦闘能力】

その生粋の貪欲さゆえに、彼は星霊化した際に戒律とは別の魔業を発現した。
それは、彼が支配する龍骸星ザッハークに存在する相手であれば誰であれ宝石化させられるという特殊能力。


生物が星の上で生きる以上、大地や大気や水カイホスルーの龍精に依存せねばならないのは必定で、ゆえに彼の一部を取り込んだ以上は抗えないという理屈から、この魔業は戦士ヤザタや魔王であれ完全な抗魔レジストは不可能という悪辣な能力。


他に星霊の基本的な能力として、自身の身体であるザッハークの環境を自在に操り、そこで起きた全てを見通すことも可能。


戒律:奪い貪る三首の業報アジ・ダハーカ

◎自分の財を惜しまず消費する。
→消費に見合ったリターンを得る。


カイホスルーの戒律。
ここで言う財とは

  • 食料などの単純な「物的資源」
  • 民や部下といった「人的資源」
  • カイホスルー自身の肉体

の3つを指し、その三種をもって三つ首の龍を表している。
下剋上を始めた当時のカイホスルーは、何度もこれらを支払いながら強大な力を得るという経験を繰り返してきた。
そして星霊となった現在、彼が龍骸星に敷いている苛烈な圧制は言うまでもなく民の消費が目的。
通常、星の生命が乏しくなれば星霊も弱体化するのだが、カイホスルーはこの戒律によりむしろ強化されていく一種の等価交換をもたらす戒律。
民の命を消費すれば自身の生命力が増し、衣食住に贅を尽せば貴石化の権能が研ぎ澄まされ、ロクサーヌのような側近を手放せばそれに代わる人材や情報が得られる。また戦闘においては、負傷と引き換えに敵の能力や肉体の一部を奪い取ることが可能と非常に強力。


一見するとデメリットが薄い戒律だが当人は「この戒律は先代の龍神が強制的に敷いた法の変異にすぎず、カイホスルーが自分で定めたものではない」という事実に激しい不満を抱いており、その精神的苦痛が主に代価となっている。
マシュヤーナとインセストがそうだったように、破戒による転墜を経験しても大元の戒律は影響を残す。よってカイホスルーも龍晶星時代の法を拭えず、等価交換の概念を不本意にも引き継いでしまった。


つまり『何かを得るために何かを支払う』という理屈は、彼にとって前世の呪いと言ってよく、理想は『何も捨てずにすべてを得る』こと。
そんな世界を創りたいからこその覇道である。



  • 龍の咆哮ドラゴンブレス

ひれ伏せ、蹲え、永劫に物言わぬ形骸と化せ。
ならば貴様らの不遜を許し、時の終わりまで愛でてやろう


星霊としての真の姿を顕現させた際に放つ技。
上記の自身の権能と我力を咆哮と吐息に乗せて放ち、射程範囲内にいる全生物を問答無用で宝石化させる技。
無差別攻撃ではなくあくまでも星霊の権能の行使なので攻撃対象の任意選択により特定の相手のみを宝石化可能。
破壊ではなく宝石化というある種の封印術に近く、殺人鬼のような不死者に対しても特攻に近い効力を持つ。
その威力は同格の七大魔王ですら無効化できず、宝石化の浸食を遅らせるのが精一杯。
仮に無防備に数十秒も晒されていれば完全に封印されていた程である。



欲望の覇道(仮称)


欲しけりゃ創れ。おまえなりの大団円ってやつを想像してみろ



カイホスルーの有する覇道。その強度は後世における流出・太極の域に足をかけている。
元となった渇望は「何も捨てずに全てを得たい」
欲望は永遠に消えず、尽きることのない欲望こそが希望と考え、等価交換というこの世の大原則を真っ向から否定したいカイホスルーの子供じみた欲望の具現化。


仮に神の座に至りこの理が流出した場合、「世界から死の概念が消え去り、不死者で溢れた人類が誰も朽ちずに腹の底から笑いながら奪い合う、俗で自由な暴徒の世」に変貌するとカイホスルー自身は想定していた。
つまり生み出されるであろう世界は、カイホスルーの価値観の影響を受け、宇宙の全人類が欲望の赴くまま欲しいものを得るため必死に奪い合う弱肉強食の世紀末世界。
死が失われることで人々の理性から枷が外れ、宇宙は欲望のまま生きる不死の人類によって混沌の世と化していく。
一見すると倫理や風紀という概念が死に絶える地獄の様に見えるが、逆を言えば倫理や風紀という概念が無くても良くなる世界になるとも解釈できる世の中。
何せ『死という概念が無い』ので幾らでも心が折れない限り立ち上がる事が出来るし、また寿命という概念もないので仮に心が折れても数世紀かけて廃人状態から立ち直ったり、或いは運命の出会いで再起可能の余地が必ずある。
簡単に言えば諦めない限り必ず幸福を手に入れるチャンスが常にあり、また諦めてもその後の境遇次第で再起可能となる『諦めという絶望が根絶された世界』なのである。
方向性は異なるが、後の『修羅道黄金至高天ドゥゾルスト・ディエスイレ』に近い世界になったと考えられる。


ただしカイホスルー自身は民を統治する気はさらさら無く、「欲望の赴くまま、求める未来を描けばいいし奪えばいい」と考え完全な放任主義の姿勢を取っていた。
ただし、ある理由から彼はこの覇道を完成させることができない。



龍骸星ザッハーク

カイホスルーが支配する星。
直径およそ10万kmほど、土星サイズの地球型惑星。
かつては豊かな生命に溢れた星だったが、カイホスルーの搾取により現在は四つの大陸の間を細々とした海が走り、曇天の下に赤茶けた平原がどこまでも広がる枯れ果てた星と化している。
義者も当然に生活しているが、この星の軍事・行政・産業の全てを不義者が掌握しているため、義者は常に虐げられ、家畜よりも下の虫けら同然の生活を余儀なくされている。


例外として寵姫が支配する18ヶ所のオアシスは豪華絢爛な街並みを誇り、『善は荒んで悪は煌びやか』という、この宇宙に流出する善悪二元真我アフラ・マズダの縮図のような様相を呈している。
これを美しい綾模様とぬかすミトラとかいう邪神。



十八寵姫

カイホスルーが妃として召し上げた18人の女性魔将ダエーワ
全員が聖王領が定めるところの一級魔将以上で、ザッハークに存在する18ヶ所のオアシス都市を支配している。


全員が魔王の愛を勝ち取ろうと自らを美しく、淫らに、かつ邪悪たらんと磨き上げることに血道をあげる妖婦たち。
基本的に互いを自分より格下と見ていることを隠しもしないが、例外として準魔王級とされる特級魔将であり、カイホスルーが魔王になる以前から共に在る第一位の龍玉姫は「大姉様」と呼ばれ特別視されている。


その正体は生まれる前に母体で亡くなった赤子が、何らかの要因で『活動』が可能になった存在
つまり有体に言えば無自覚なリビングデッドである。
そして彼が求めているモノとは生まれた時から彼には存在していなかった『生命』そのもの
彼があそこまで俗な欲求を満たす振る舞いをするのは『生者の模倣』――無自覚に生があると錯誤したかったからである。
だが、当然ながら根底の部分では『生命』を彼は宿していない……故に、彼は流出者の資格を持っていても流出は不可能。
何故なら『生命』を持たないという事は生を、引いては死を本質的に理解できないという事。
マグサリオンが述べる通り「命を懸けられん奴の器など知れている」……相対すればどちらかが必ず滅びるしかない流出者同士の戦いでの大前提が理解できないのである*1
これまでの様に流出者の資格による圧倒的な格でゴリ押せるならともかく、同じ位階にある存在同士での戦いではそれは致命的な過誤となる。
故に彼の覇道は前提が破綻しており、流出する事は不可能であるが……もしも、その生も死も存在しない彼に『死の実感』を与える事が出来る存在が洗われた時、彼の『心臓』は本当の意味で鼓動を刻むだろう。

【余談】

名前の由来はイラン叙事詩『シャー・ナーメ』に登場する王カイ・ホスロー。







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  • まともな悪党といった感じのキャラ -- 名無しさん (2019-12-07 19:01:22)
  • このタイプの強欲キャラは過去にない -- 名無しさん (2019-12-07 19:07:50)
  • 今までの神座シリーズにはいないタイプのキャラね。 -- 名無しさん (2019-12-07 20:29:05)
  • 中の人、まさかの屑兄さん -- 名無しさん (2019-12-13 22:01:04)
  • ◆無◆ ドルグワント名鑑#6 【カイホスルー】 ズンビードラゴン・スターを統べる七大ワルイロードニンジャ。ゴージャスカラテの使い手。非常にヨクバリなゲイのサディストであり、気に入らぬ者は自分の配下であるオイランエイティーンですら容赦無いケジメを行う。 ◆慙◆ -- 名無しさん (2019-12-22 10:58:47)
  • まさかの正体が発覚。そりゃ世界がイカれてるのわかるわな。 -- 名無し (2020-11-27 19:53:14)
  • 女の趣味悪いなお前ぇ! -- 名無しさん (2020-12-13 20:23:51)
  • 戒律が漸く判明、でもなんだかクワルナフと同じくらい敗因になりそうな -- 名無しさん (2020-12-18 21:46:07)
  • アンタイクロス・ニンジャのニンジャソウル憑依者だった -- 名無しさん (2020-12-20 22:06:56)
  • 綺麗なセージの破段やな -- 名無しさん (2020-12-25 20:55:45)
  • 惚れさせて禅譲してもらう、って言うのは水銀も同じ様なことをしてる、あっちは惚れたから禅譲してるけど、割と理にかなってる -- 名無しさん (2021-01-18 00:14:17)
  • もしも神座に至ったら、歴代でも最短の治世になってそうだな。不死身で強欲の塊になる(しかもカイホに管理する気はない)とか覇道神量産しまくるじゃんこんなの -- 名無しさん (2021-07-23 23:33:20)
  • コイツロトの前身なのね -- 名無しさん (2021-07-24 00:00:51)
  • ドラゴン・タマタマ=さんがナレーション・ダイとか実際ケジメ級インシデントだ -- 名無しさん (2021-10-06 20:23:50)

#comment

*1 というか『戦い』という概念そのものを分かっていない。バフラヴァ―ンが魔王同士で殺し合いをしているのに徹底して無視を決め込めたのも『まったく意味が分からないから理解などを放棄できる』からである

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