バランス型(ゲーム)

ページ名:バランス型_ゲーム_

登録日:2018/02/12 Mon 22:23:47
更新日:2024/02/19 Mon 11:28:05NEW!
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ゲーム用語 ゲーム バランス型 システム ステータス 能力 スタンダード オールラウンダー オールマイティー 基本 器用万能 安定 万能 汎用性 柔軟 中途半端 器用貧乏 地味 主人公 遊撃手 勇者 魔法戦士 波動昇龍 グッドスタッフ 所要時間30分以上の項目 コメント欄ログ化項目 パラメーター 平均的 初心者向け←に見せかけた上級者向け アグネスデジタル



SHUJINKOU

H  P■■■■■□□□□□
ATTACK■■■■■□□□□□
DEFENCE■■■■■□□□□□
SPEED■■■■■□□□□□


一言に「バランス型」と言っても様々な例があるが、本項目ではゲームにおけるバランス型について解説する。


★概要

ゲームには所謂「ステータス」「パラメーター」などといった、そのキャラクターの性能を表す概念がある。
ステータスないしパラメーターとは、攻撃力・防御力・素早さ・魔力といった能力値の総称*1


それらはキャラクターの個性づけにも一役買っており、
火力は低いが素早さと手数で圧倒する「スピード型」、鈍重だが一発のデカさが脅威となる「パワー型」、凄まじい耐久力やガード性能により難攻不落の要塞と化す「ディフェンス型」など様々。


そして全てのステータスが平均的、というキャラも存在し、その類のが所謂「バランス型」などと呼ばれるタイプである。


ステータスだけでなく、習得する技の種類が幅広いことも多い。
単純に武器による殴り合いに始まり、回復だったり属性攻撃だったり。
攻撃役から補助役まで、出来る事が多い遊撃手というわけだ。



基本的には主人公にこのタイプが多い。
RPGの影響により「勇者タイプ」と言い表されることも多い。
目立った弱点もなく、まさにゲームに慣れるにはうってつけ、と言ったところである。



☆器用貧乏

…さて、バランスの取れたキャラを使い続けてゲームの基本を覚え、慣れてきた頃になると多くの人はこう考えるであろう。
「なんでも出来るのはいいけどなんだか物足りないな」と。


そう、バランス型の最大の欠点それは…


特に秀でた能力がないため、どれをとっても中途半端になりがちなこと。


素早さと手数で圧倒したければスピードが高いキャラ、パワーでねじ伏せたければ攻撃力が高いキャラ、敵の猛撃を受け止める必要があるなら耐久力が高いキャラのほうがより向いている。
バランス型キャラでもできないことはないのだが、やはり特化型に比べると劣ってしまう。
そういった「なんでも出来るが反面何かに優れているわけでもない」バランス型キャラは
最終的には「器用貧乏」といった評価をされてしまうことが少なくないのである。
特に複数名を同時に操作するRPG等は、特化型同士で連携させることで互いの短所を補い合って高いパフォーマンスを発揮させる方が向いている。
そのため、バランス型というのは、「何でもこなせる筈が、逆に特定の役割を持たせるには実力不足でお荷物」という状況に陥り易い。


「もっと素早いキャラで相手を翻弄してみたい」「もっと火力のあるキャラでロマンを求めたい」「もっと硬い盾役が欲しい」
など、その人ごとのプレイスタイルが確立しつつある頃合いになるとバランス型キャラからの卒業も近いだろう。



……稀に、「全ての能力が満遍なく低めに設定されている」というもはや何がしたいのかわからない器用貧乏の極致というようなキャラが生み出されてしまうことも。*2



☆万能

逆にどの能力も全てが高水準というキャラもおり、そういったものは逆に「器用万能」と呼ばれたりする。
冒頭のステータス表示で表すならば、


SHUJINKOU

H  P■■■■■■■■■□
ATTACK■■■■■■■■■□
DEFENCE■■■■■■■■■□
SPEED■■■■■■■■■□

こんな状態。
大概はその手のキャラクターは非プレイアブルのNPCで、ラスボスあるいはお助けキャラ的存在だったりする事が多い。
また、RPG等において、当初器用貧乏過ぎて使いづらかった勇者等のポジションのキャラクターが、便利な独自技を覚える等の梃入れによってこのポジションに躍り出ることもある。


プレイヤー側が使用できる場合、「特化型のキャラクターの良いとこ取り」のような性能により、それらの立場を奪ってしまうことも少なくない。
あまりにも何でもできすぎてしまい、しかもその全てが高レベルともなると、上記とは逆に「もう全部あいつ一人でいいんじゃないかな」となってしまうのである。
こういった他と比べて明らかに強力なものはストーリークリア後のおまけ要素だったりすることが多いが、調整ミスによる産物もしばしば見受けられる。
また、ストーリーの早い段階から使えるような万能タイプの場合、各種特化型がスキルに恵まれているのに対し、完全に素のパラメーターのみで戦うことになるなどでゲームバランスがとられていることもある。


他の立場を奪うほど極端ではなくても、器用万能タイプであれば上級者にも好まれることが多い。
「弱点の少ない安定感」や「何をさせても一定の仕事をこなす汎用性」はそれだけ偉大なものであり、また「出来ることが多い」という自由度の高さに魅力を感じるプレイヤーも多いのである。



☆総括

このように、バランス型は他のキャラクターにことごとく立場を奪われるか、他のキャラクターの立場を根こそぎ奪うかの2択に陥りやすく、意外と調整が難しい。



常に固定のメンバーだったり大人数で戦うようなゲームの場合、それぞれの欠点を補うことが大切であり、そういう前提の作りになっているため、バランス型は徐々に埋もれていきがち。
決して使えないというわけではないのだが、突き詰めていくと特化型のキャラで戦法をパターン化してしまった方が速いという結論に至ってしまう。


逆に、極少人数あるいは1人で戦うゲームだったり、常に固定のメンバーで戦えるわけではないゲームであれば、欠点をカバーしきれないことも多い。
そんな時、出来ることが多く弱点も少ないバランス型は状況を選ばず安定した運用が可能であり、重宝されやすい。



とはいえ、最終的にはやはり調整のされ方次第であり、開発者の匙加減による部分が大きい。
もちろん上記の通りにはいかないゲームだって挙げようと思えばいくらでも挙げられるだろう。
上級者にも好まれるバランス型とは、たとえバランス型といっても『他とは違う何か』を持っているということかもしれない。


★現実におけるバランス型

但しゲームやアニメなどのフィクションでなく、現実だと話が違ってくる。
端的に言えば、現実におけるバランス型は大体が後者の「もう全部あいつ一人でいいんじゃないかな」状態であり、また工業製品の設計などにおいてはよほど切羽詰まった状況ではない限り「バランス型」を目指して設計されるのが常である。
理由は非常に単純であり、「コスト面などを考慮すれば一種類であらゆる局面に対応できるというのが基本的には有利になるから」である。
例えば自動車であれば、よほどのこだわりが無い、或いはレースやオフロードなど特殊な環境で使うということでも無い限り、
「運転が楽で、街中でも燃費が良くて、メンテも簡単で、高速道路でも流れに乗れるパワーもあって、車内が広くて快適で、乗り心地が良くて、荷物も積める」車が理想となるだろう。
速くても燃費が悪い、扱いづらければ街中では難儀するだろうし、性能にステータスを振って乗員の快適性をぶん投げている車なら疲れるから長時間のドライブなんてやってられない。
逆にいくら快適性を追求していてもパワー不足で高速道路を走ると流れに乗れないというのは危険である。
でも、上記の条件を全て備えた車であれば、これ一台でなんとかなってしまう。
「高速道路用のスピード特化」、「お買い物用の街乗りカー」、「家族や友人とドライブするための快適性重視の車」と複数台持つよりもコスト面でも遥かに有利になる。


兵器という分野でも一芸特化よりもバランス型の方が好まれる場合があり、
例えば戦車は第二次世界大戦の頃までは


◆速力に優れているが、軽装甲・低火力で格上には勝ち目がない『軽戦車』
◆重装甲・大火力だが、低速力かつ大重量で扱いが難しい『重戦車』
◆その中間、軽戦車より強く重戦車より速いが、重戦車より弱く軽戦車より遅いとも言える『中戦車』


といった具合に性質がはっきり分かれていた(駆逐戦車、突撃砲等々更なる区分や自走砲との違い等も含めて厳密に分類すると更に細かくなるが)。
イギリス軍も独自の区分として、


◆中程度の火力と薄い装甲と高い速力を備え、機動力と追撃性能に特化した『巡航戦車』
◆中程度の火力と厚い装甲と低い速力を備え、歩兵と歩調を合わせて進撃する事を前提とした『歩兵戦車』


の二つに分け、性能と役割を特化させていたが、性能を尖らせ過ぎた事でどちらも「それにしか使えない」という潰しの利かなさが仇となり、
結局の所大戦後は「火力と速力と装甲を高バランスに備えた『主力戦車』」に落ち着く事となり、世界各国もそれに追随した。


航空兵器に於いても、戦闘用の機種は大別して「航空戦を主任務とする戦闘機(制空戦闘機)」「対地・対艦攻撃を主任務とする攻撃機」「大規模な対地爆撃を担う爆撃機」に大別されるが、
近年ではこれらの能力を複合し両方の役割をこなせる、ないし簡単な装備変更で性質をスイッチできる「戦闘攻撃機」や「戦闘爆撃機」、「マルチロール機」と呼ばれる機種が幅を利かせており、
「爆撃機」こそ第二次大戦~ベトナム戦争辺りの頃のイメージから大差ないが、
現代に於ける「いわゆる戦闘機」の多く、例えば「20ヵ国以上の国々の主力機」F-16、「米海軍現主力機」F/A-18、「『最強』ステルス戦闘機」F-22、「ロシア空軍最新鋭機」Su-57、「ヨーロッパ各国の主力機」ユーロファイターetc...は何れもマルチロール機であり、
現役の制空戦闘機、つまり「狭義の戦闘機」で有名どころといえばF-15くらいしか残っていない。
特に空母という人も物も限られた環境で運用される艦載機にとって、複数の役割を持てるというのは大きな利点である。
この為マルチロール機は「艦載機」という概念が生まれた当初から必要とされており、太平洋戦争中の日本軍すら開発していた*3


勿論、XM29OICWMi-24の様に、下手に万能化を目指したばかりに扱いにくくなる・個々の能力が中途半端になる事もあるが、
柔軟性が高い事やそれを目指す事は、種類を減らす=生産・整備・配備の手間を削減し低コスト化に繋がるなど、悪い事ばかりではない。


言ってしまえば、そういうことなのだ。
現実においては、特に工業製品に関しては一点特化よりもバランス型のほうが好まれやすい。
但しスタッフ、つまり人間に関してはこの限りではない。一点特化の「職人」が要求される場合も少なからずある。


★代表的なバランス型

片っ端から挙げていくとキリがないため、バランス型の中でもメジャーなものを選抜。


ご存知ミスターニンテンドーで、おそらくビデオゲーム界で最も有名なオールラウンダー。
長所も短所もないのが最大の特徴というバランス型における最大の名誉の体現者であり、
対戦ゲームだと基本的に
『パワーは標準的』
『テクニックも高くなく低くない』
『スピードも遅くない』
『ジャンプの高さも並み以上』
『突飛な固有能力も無く、あったとしても癖がない』
『加速も最高速もハンドリングも申し分無し』
といった感じに、どのシリーズも共通で初心者でも扱い易いキャラクターとして設定されている。


「大乱闘スマッシュブラザーズ」シリーズでも通常技に小技・フィニッシュ技・メテオ、パラメータの面でもジャンプ力や移動速度、重量が平均的で公式からもバランス型のファイターとして位置付けられている。
が、シリーズが進むにつれ体格の関係上リーチが短いのが目立つようになり(全体的にリアル頭身のキャラが増えた影響)、現在はあまりバランス型と言えなかったりする。
後に追加された技が「DX」で反射・反転技、「X」でダメージ判定のない押し出し技とむしろトリッキーな方面に進んでいた。
for」以降はリーチの埋め合わせに技の発生速度の向上とコンボ性能が大幅に引き上げられた結果、ハイスピードなインファイターへと生まれ変わり、リーチこそ短く単発の威力にこそ物足りないものがあるものの、一度打ち上げれば凄まじい超火力コンボで抵抗させる間も与えずに即死させることも可能……というバランス型要素の欠片もない尖りまくったファイターと化している。


もちろん例外はスポーツゲームの中でも例外は存在し、
マリオゴルフに限ってのマリオはドンキーコングクッパとタメを張るパワータイプの中級者向けキャラ。
また、スーパーマリオRPGにおいては5人の仲間中唯一補助技の類が一切使えないのだが物理で殴るにしてもスペシャルアタックにしても火力においてトップクラスという火力偏重キャラとなっており、
マリオ&ルイージRPGではマリオがパワーとスピードに優れる一方ルイージが耐久力に優れる、というステータスをしているため、どちらかというとマリオが速攻アタッカー寄り、ルイージがバランス寄り、といった性能になる。
ペーパーマリオRPG系列に関しては、バッジなどのカスタマイズでマリオがどんな性能にもなるので、実は仲間キャラ達よりもマリオ自身を使いこなすのが一番慣れがいる。


対して、アクションゲームではバランス型の短所の部分も見えて来る。
例えば弟のルイージは、「ジャンプ力は高いが滑り易く、制御の難しさからミスを誘発し易い」という欠点を抱えていて、マリオより不安定である。
しかし、裏を返せば、このルイージの特徴は
「独自の挙動に慣れさえすれば、マリオでは困難なショートカットも楽にこなせたり、流れるようにクリア出来ることもある」長所でもあり、
マリオは「尖ったキャラを理解した後は、特別な一芸も無くて記録を伸ばし難い」という場面が出て来ることもある。
まさに、長短合わせて、バランス型の典型と言えるキャラだろう。


国民的RPGの主人公たちにして器用万能よりのバランス型の代表格。
攻撃力、魔法関係、耐久力、素早さともに専門職には譲るところはあるが、そのどれもが平均より上でまとまっていることが多く、装備品にも恵まれている。
勇者ではないが、「V」や「VIII」の主人公も同じような傾向が見られる。例外は専業戦士型の能力を持つ「II」の主人公くらい。
厳しい道の果てに就ける職業としての勇者も「VI」「VII」に登場するが、能力の下方修正が無く素早さや身の守り以外はまんべんなく上昇する。
こういった調整は、「I」や「XI」のように一人旅もしくは少数で冒険せざるを得ない局面があることの配慮や、
編成の自由度がある中でPTメンバーに固定されている(=自由度を保証しつつ、無理が出たら勇者の万能性に頼るという逃げ道を用意する)点や、
職業としては単純に到達すること自体が難しい、といった事情が多分に反映されているものと思われる。


ただしスマブラではドラクエの仕様を存分に反映したためかなりトリッキーなタイプになっており、覚えられないはずの呪文を多数使いこなす。


その国民的RPGにおける器用貧乏代表
DQ2は「呪文は全く使えないが、物理攻撃が強い主人公」「強力な呪文を使えるが、物理攻撃はまるでダメなヒロイン」「物理も魔法もそこそこなサマルトリアの王子」の3人パーティである。
ところが、サマルが物理も魔法もそこそこ使えるのはせいぜい中盤までで、後半は「まるで役に立たない物理攻撃と、微妙な威力の呪文しか使えない役立たず」の名をほしいままにする。

+ ただ…-

「少人数パーティーの場合、バランス型は重宝される」と上記で述べた通り3人パーティー制なので、直接戦闘能力がどうであろうとサマルが死ねばそれだけで手数と肉壁が減り、全滅の危険度が跳ね上がるのも事実である。
というかルーラとリレミトを両方覚えられるのはサマルだけであり、さらに回復呪文も使える彼の存在は全滅回避に於いてパーティー中最重要員と言っても過言ではない。
直接戦闘で器用貧乏だからと言って舐めてはいけないという例である。

DQ3以降の勇者の万能ぶりは、このサマルの反省の元に成り立っているといえる。
というか、サマル自身SFC版以降のリメイク作品ではFC版の汚名返上と言わんばかりに強化されまくっており、リメイク版以降の彼を器用貧乏というのはどう考えても言いがかりである。


もう一人の主人公になれる、器用万能スライム。
やはり専門職には劣るものの、装備に恵まれ元々の耐性も優れている。
仲間にしやすいこともあり、常に一線を張れる彼に救われた人は数知れない。
ただ作品によって使い勝手には波がある。項目の方も参照。


長身オネエの旅芸人。
もちろん専門職には劣るが、オネエということで装備に恵まれている上に攻撃回復補助となんでもこなせる芸達者ぶり。
戦闘でもストーリー中でも、常に頼れて明るいシルビアに救われた人は少なくないだろう。
一方でステータスは身の守りと魅力が高めなこと以外は平凡といったところで、技の豊富さに対してMPや素早さといったものが不足気味。豊富な装備などで補強しておきたいところ。


ジョブの1つ。ジョブシステムを採用した作品に登場する。
中級までの白魔法・黒魔法を両方習得することができ、それでいて剣や重装備もできるため近接戦もこなせる。
単純な比較では、ステータスやMP的にそれぞれの専門職に劣るが、「近接戦闘もこなせる魔道士」「魔法も使える戦士」と考えれば夢が広がる性能である。
シリーズによって、最後まで使っていける万能ジョブだったり他の専門職にお株を奪われがちな器用貧乏ジョブだったりと評価が異なる。
より詳しい解説は魔法戦士の項目へ。


FF10に登場する戦士。
遠近の攻撃を備えて物理も魔法もこなす万能戦士。
精神面でも実に頼れる、正真正銘のナイスガイである。
……が、このゲーム独自の育成システムや、戦闘中に常に入れ替えてパーティの各々の役割を最大限活かすのが肝の戦闘システムの影響もあって、中盤以降ではものの見事に他のキャラクターの下位互換に成り果てる運命が待っている。
敵の技という彼独自の長所も一応はあるが、他のキャラを鍛えたほうが早いことが多く、他のキャラのオーバードライブの下位互換のものが多いという悲しみが…終盤ややり込み要素でもメインとして使っていくにはかなりの愛が必要だろう。


みんな大好きアマゾネス。
高い攻撃力に加えて長いリーチを誇る、初心者の心強い味方。
個々の能力だけ見れば特化型のキャラに一歩劣るものの、全キャラ中最もバランスの取れた能力値であるため、攻撃役としても補助役としても使いやすい。
クラスチェンジ後はバフ・デバフ効果の魔法を習得するため、ボス戦などの長期戦で真価を発揮する。
バランス型の中でも理想的な調整をされたキャラクターといえる。
ついでにゲーム外のあっち方面では体つきは原作とはえらい違いのダイナマイトバディにされプレイも凌辱や痴女方面ばかりと、思いっきり「抜き」に特化されてバランス型とは言えなかったりする


カッコイイ両生類のおっさん。伝説の聖剣グランドリオンを携える中世の勇者。
能力的にもバランスが良く、物理・魔法攻撃・回復とあらゆる役割をこなせる。
だが8つしかない技のうち回復に3つも取られた上に最強技の威力がHP依存なせいで攻撃面が物足りず、せっかくのグランドリオンは飼い殺し状態。
バランス型なのも災いして魔法攻撃と回復のどちらをやらせるにも連携抜きにはパッとしない。
ちなみに周回プレイの際にイベントアイテムであるグランドリオンは引き継げず取り上げられてしまう。このため終盤のイベントをこなすまで攻撃力自体も下から二番目とますます悲惨なことになる。
一方で連携技は習得時期・火力面・回復面共にかなり優秀な物が多く、前述した最強技も連携に組み込む事で安定した高火力技として扱える。
単体だと器用貧乏でしかないが、パーティ単位で動かすと仲間と色々出来て強力…というのはある意味「勇者」らしい性能なのかも知れない。


主人公の王子・王女が属するクラス。全マップ強制出撃、倒れたらゲームオーバーという特別なユニット。
成長率の配分がバランスよく、騎兵アーマー特攻を持つ強力な専用武器が使えることも多い。
一口にロードといってもシリーズによって、
『全ステータスが平坦で、仲間と力を合わせる“王子様気質”』
『全ステータスが高く、自ら前線に立つ“イケイケ気質”』
という2つのタイプに分別される。
それに合わせてロード自体の設定やゲームそのものゲームバランスや攻略法も大きく異なる。
前者は設定上もロードは決して最強の武人ではなく、ロードを守る強い仲間を募りながら冒険するというスタイル。
後者は設定上もロードは作品世界屈指の強者で、ロードの戦いをサポートする兵士を集めながら勝ち進むスタイル。
短所としては、(主に黎明期の作品においてだが)成長のブレやすさ、任意でクラスチェンジができない、成長が遅い、基本的に剣しか使えない*4といった点が挙げられる。


クラスの1つ。傭兵がクラスチェンジすると勇者になる。
力と速さに優れるため切り込み隊長としても重宝し、HPもそこそこ高いため回避盾としての運用も可能。
ソードマスターと違って斧が使えるのもポイントで、攻撃の幅が広い。
場面を選ばず活躍できる汎用性があり、シリーズ通して一度はお世話になるであろうクラス。
一方で、魔防が低かったり、力の成長がすぐにカンストしたり、ここ一番の状況ではそれぞれの特化型クラスに劣ったりと、無視できない欠点も。


第三世代のポケモンで、オール80という種族値を持つ純粋なこおりタイプのポケモン。
しかしこおりタイプは無効化されず弱点も突きやすいが弱点を通しやすい攻撃的なタイプなので、このステータスでは攻めにも受けにも微妙。
器用貧乏で役割が持ち難く、いかつい見た目も相まってあまり人気はなかった。
そんなオニゴーリに劇的な変化が訪れたのは第六世代中期のころ。
第五世代で隠れ特性として「ターンの終わりごとにいずれかの能力値が2段階上昇しいずれかが1段階減少する」という特性「ムラッけ」を手にしていたのだが、その研究が結実した。
ひたすら「みがわり」「まもる」などで遅延戦術を取りこれの試行回数を稼ぐことで滅茶苦茶に能力を高めて抜きまくる戦法が主流となり、レーティングで上位に食い込むなどの活躍を見せるように。
ひたすら粘って長引いた末に勝てないという結果をもたらすために害悪とさえ呼ばれ、時には犯罪者の異名で呼ばれることまで。
器用貧乏とランダムなステータス変化という扱いにくい要素二つが組み合わさって大躍進を遂げるという、史上類を見ないタイプである…が、バトルでは見たくない。
…と、第七世代まではこのように猛威を振るっていたものの、第八世代では変化する各能力のうち命中率と回避が対象から外れるナーフが施され、「みがわり」を貫通する手段を持つポケモンが増加したほか、「まもる」の上からでもダメージを与えられるなどムラっけの長所をことごとく潰すダイマックスの登場…とことごとく向かい風が吹いた。
2023年現在の第九世代でも能力変化を無視できる特性「てんねん」持ちのポケモンが対戦環境に顔を見せるようになったことで積み技自体が使いにくくなっており、以前に比べるとやはり立場は厳しい。


第四世代の準伝説ポケモンの一匹であるエスパータイプのポケモン。
同期のアグノムユクシーとトリオ的扱いを受けており、アグノムが速攻型・ユクシーがサポート型、そしてエムリットはその中間のバランス型の能力を持っている。
コンセプトからしてサマルトリアの王子と似ており、案の定ポケモン界の器用貧乏代表として有名。
おまけに同期に同じエスパータイプ・同じ特性「ふゆう」で圧倒的耐久力を持つクレセリアが存在するせいで、「アタッカーとしては火力不足、耐久はクレセリアの下のユクシーの更に下」という悲惨な状況にある。
しかし逆に言えばそれなりの火力と耐久を両立しているので調整のし甲斐があったり、「ステルスロック」や「トリックルーム」を展開してからの「とんぼがえり」など、光る部分も少なくない。何よりトリオの中で「れいとうビーム」はこいつしか使えない。
その他、似たような器用貧乏ポケモンはダイケンキなどが挙げられる。


第七世代に登場したウルトラビーストと呼ばれる異世界出身のポケモンの一匹。
ステータスの傾向はエムリットと似ているがそれが幸いし、ステータスの調整次第で「相手を倒したとき、自身の一番高い能力が上がる」という効果の特性「ビーストブースト」で任意の能力を上げる事ができる。*5
加えてタイプの組み合わせが非常に優秀かつ希少、技レパートリーも豊富なため、「何をしてくるのか、どの能力をブーストしてくるのか全く読めない」器用な強ポケモンとして知られる。
パーティの補完として起用されたり、最後に相手を詰ませるフィニッシャーとして採用される。
何かしら一芸に秀でていた方が評価されがちな「ポケットモンスター」というゲームにおいて、平坦な能力を逆に武器にした異色のバランス型ポケモンである。勿論、1試合で何でもこなすことは出来ないため、構築段階でテッカグヤの役割をしっかり決める必要はあるが。
同タイプのエアームドアーマーガアとは、特性の違いや回復技「はねやすめ」の有無により差別化が成立するという絶妙な調整になっている。


第四世代の幻のポケモンの一匹であり、「最強のポケモンとは」という話題になるとほぼ確実に名前が挙げられる全知全能のポケモンにしてポケモン世界の創造主(と神話では語られている)。
100あれば高めと言われる種族値*6が全分野120というとんでもない能力を持ち、パワーもスピードもタフネスも超一流。
おまけに特性「マルチタイプ」により、持たせたアイテムに応じてノーマルタイプ以外の17タイプ全てに変化する事ができる。
パーティの補完役としても非常に優秀ながら、ノーマルのままで「つるぎのまい」+「しんそく」によってエースアタッカーとしても一線級。
当然通常ルールでは使用を禁止されているが、解禁ルールではトップメタの一角として君臨している。
この他にも幻と呼ばれるポケモンの中には、オール100の種族値と多彩な技を持つ種族が6種類おり、いずれも物理・特殊・サポートなど様々な型をこなせる。


モンスターファーム2に登場する、CDの有無にかかわらずいつでも育成できるモンスター達。
二種ともゲーム中の説明でも目立った長所も短所もないモンスターとして紹介されており、
伸ばしやすい能力も少ないが、似びにくい能力も少ないという形で表現されている。一応、重要度の高い「命中」が上げやすいのはうれしい要素。
集中的な育成をすることで、丈夫さに頼って相手を追い詰めるモンスターにすることも、回避に頼って「当たらなければどうということはない」を体現することも、
欲張った育成をして失敗すれば器用貧乏にも、成功したり世代を重ねた育成をすれば器用万能にもなることができる。ブリーダーの積んだ経験や資産が反映されるといえる。
ガチ育成を目指すと玄人向けの面が目立つが、普通に育てる分にはパラメータで何とかできる傾向にある。


俺より強い奴に会いに行く格闘家で、格ゲーそのものを代表するキャラ。
出身ゲーム自体が2D対戦型格闘ゲームの元祖たる存在であるため、その主人公であるリュウ(とライバルであるケン)も必然的にスタンダードキャラということになる。
他の格ゲーでも用いられる「波動」「昇龍」「竜巻」という概念は彼によって築かれた。彼の存在を受け、格ゲーにおけるスタンダードキャラは「波動昇龍」と言い表されるようになった。
三種の神器である飛び道具・対空技・突進技を揃えた、まさに格ゲーのお手本とも言えるキャラ。
一方でその戦い方には相手キャラや状況などへの対応が求められるところが大きく、
「素早いジャンプやローリングアタックなどによる機動性の高さで相手を翻弄出来るブランカ」、
「飛び道具や手足を伸ばす通常技により圧倒的リーチを誇るダルシム」、
「間合い内で高火力の打撃とコマンド投げの二択がハマれば逆転も狙えるザンギエフ
などの特化型キャラに比べると、絶対的有利な状況を作るというのに欠けている。
初心者でもすぐに勝てるようになるというわけではなく、やはり相応の練習は必要。それでも格ゲーの基礎を学ぶにはこれ以上ないキャラである。
シリーズ通して安定した性能だが、「IV」や「V」では初期に猛威をふるい調整で落とされるという流れが定着している。


餓狼伝説シリーズの名物ボスであるギース・ハワードの息子にして『餓狼MOW』の主人公。
こちらも格ゲー3種の神器である飛び道具・対空技・突進技を備えている。
加えてロックは移動技にコマンド投げ、当て身なども備えておりオールラウンダー…といえば聞こえはいいが
威力が低い、判定が弱い、無敵が短い、ガードされて不利など性能的にはどれも貧弱な部分が目立ち、器用貧乏気味。
ただし発生が早く威力も悪くない超必及び潜在能力のシャインナックルなど光る部分もある。



初期の遊戯王におけるカード設計が生んだ悲劇の器用貧乏軍団。
このカードゲームでは攻撃表示なら攻撃力、守備表示なら守備力のみを参照して戦闘を行うため、攻撃力と守備力のバランスがいいことの利点がほとんどない。
下手なレベル4以下のモンスターよりも一方のステータスが低いということもあり得た。
さらに「攻撃力と守備力の合計値でレベルを決める」という初期遊戯王のシステムのせいで、召喚にコストが必要な上級モンスターとなったことで使い勝手はさらに悪い。
モリンフェンレオ・ウィザードの場合、その使いにくさから特に有名だった。
バランス良く揃っているのではなく、バランス良く弱いという意味でバランス型


RPGの非主人公キャラとしては珍しく勇者という名目の借金により無い首が回らないオッサンという肩書をもち、ややクセはあるもののバランス型。
作中において特徴的なのはパーティー内における役割(ロール)。
ゼノブレイドという作品自体、素の能力値より個々の技能で何ができるかが肝なのだが、他のパーティーメンバーが1つ~2つの何らかの役割に特化してるのに対し、この人(?)はかなりの役割をバランスよくこなすことができる。


攻撃面では出血・炎熱・冷気・毒とスリップダメージを与えるアーツがかなり豊富でエーテル(魔法)アタッカーとしてメリアには届かないものの活躍ができ、物理攻撃もからっきしなわけではない。
超優秀な範囲回復アーツ「ガンバルも」によりヒーラーとしても心強い。回復アーツはこれ一種類で、複数の回復アーツを持つカルナには劣るが彼女とは違いデメリットがない点が大きい。
さらにHPが全キャラでトップ。初期状態では軽装備しか装備できないので物理防御が低く総合的な防御性能はラインには劣るがヒーラーとしては屈指の落ちにくさを誇る。
ヘイトを稼ぐ手段に乏しいので工夫次第ではあるが、盾役も一応可能。上述の装備問題を解決すれば耐久性も大きく伸びる。もちろん回復アーツも使える。
あえてできない役割を挙げるならバッファーくらいだが、単体でできる事が非常に多いのでそこまで痛くはないだろう。


この万能性ゆえにパーティに適当に突っ込むだけで「それなりにダメージを稼げて味方を回復しつつある程度は殴られても耐えられる」と戦局の安定が期待できる。


また、主人公シュルクもバランス型として表現される事があるが、実際は物理アタッカー+バッファーに特化しており、そこまで多くの役割ができるわけではない。
回復アーツ「ライトヒール」もあるが対象が単体で回復量が少なくヒーラーとしては機能させられない。


  • ホリ・ススム(ミスタードリラー)

「ミスタードリラーに一番近い男」と言われる、シリーズを通しての主人公。
エアの減少速度、移動速度、ブロックを壊す速度全てにおいて平均的な一般向けキャラ。


武器カテゴリの一種で、右手に盾、左手に剣を持つ。分類は剣士。
単発火力は低くガード性能も低いが、機動力や手数に優れているためあまり気にならない。ガードもバインドボイスくらいなら難なく防げる。
手数の多さ故に属性や状態異常との相性は抜群。モンスターにあった属性を選んでやれば火力は一気に伸びる。
そして、最大の特徴は抜刀中でもアイテムを使用できること。これにより、更に手数が多い双剣ともはっきりと差別化されている。
遊撃手として様々な状況に対応できる柔軟性から、シリーズ通して一定の地位を保っている。
初心者にとってもわかりやすい挙動で取っ付きやすく、上級者にとっても様々なコンボの存在により極めがいがあるという優良武器。
手数が多い分、切れ味の消耗も激しいため、砥石は多めに用意しておく必要がある。


シリーズでおなじみの退魔の剣。
実は初登場は「神々のトライフォース」から。
多くはゲーム中盤以降で入手できる武器であり、それまでの剣とは比較にならない威力に加え、ライフゲージ満タンのときはソードビームまで放てる遠近両用の武器と化す。
一方で3D作品では、「両手持ちで盾との併用ができなくなりしかも隙きも多くなった代わりに一撃の威力の高い両手剣」(例:ダイゴロン刀)のような一芸に秀でた剣も幾つか登場するようになり、近接武器としては場合によっては器用貧乏に陥るケースもある。
さらに3D作品ではソードビームすら没収されている場合もあるというのが痛い。
ブレスオブザワイルドに於いても登場。
攻撃力は30と比較的高い部類だが、そもそも本作でマスターソードをゲット出来る頃には基礎攻撃力が36(特殊効果が付けば60近くに跳ね上がることもある)王家の剣やら、古代鎧と併せりゃ対ガーディアン戦では攻撃力100超え余裕でしたの古代兵装シリーズやらと「さらに」強力な武器が多数手に入る始末。
一応、特定条件下では攻撃力が60に跳ね上がるが、それ以外ではどう考えてもパッとしない器用貧乏な片手剣…と言いたい所だが
ブレスオブザワイルドでは武器や防具に耐久力があり、それが無くなると上記の強力な武器も失っててしまうが
こいつは他の武器より耐久力がある上に無くなってもしばらく使えなくなるだけで失う心配は一切無いので
戦闘よりも木こりや草刈りなどといったアイテムの採取に向いてる。
結果として草刈りソードだとかマスターピッケルというような愛称が付いてしまった。


そして、DLCの「剣の試練」を極意まで全クリすると完全覚醒状態になり、攻撃力が常時60となる。
おまけに耐久力は各武器の中でもぶっちぎりの188。
器用貧乏どころか、下手すれば「もうあの剣一本でいいんじゃないかな」にすらなりかねない代物と化す。


AC4系に登場する企業の一つ、おそらくはドイツ系と思われるローゼンタールの製造するパーツ群。
実弾を第一とするGA、EN系に強いインテリオル、コジマ粒子に特化したアクアビット、大艦巨砲主義な有澤重工など、
4系世界に登場する企業は何らかの技術に一点特化している傾向にあり、
従来作と比べると「企業ごとの得意分野・デザイン・性能の傾向」がかなりハッキリしているのだが、
その点ローゼンタールは「バランス型であること」に特化している。
ローゼンタールの製品はOBを除いた全てのAC構成パーツと武装だが、フレームと内装類の性能はことごとく中間的。
パーツの説明文でも「汎用性」「バランス型」といった文字が頻出する。


4の標準機TYPE-HOGIRE、fAの新標準機TYPE-LANCEL共々、製造フレームパーツは中量二脚機。
燃費が少々悪いが耐久力・実弾防御・EN防御・PA出力の何れにも特化しておらず、どの属性で攻撃されてもある程度は耐えてくれる。
内装系や武装群は全体的に中~近距離向けの傾向はあり、何かしらに特化した要素を持つパーツも全く無い訳ではないが、
それらも同様の傾向のパーツと比べるやはり中間的な性能をしている。


総じてどのパーツも汎用性が高く、相手を選ばず一定の活躍が期待できる。その代わりに上手く使わないと器用貧乏になってしまいがちであり、
際立った弱みは無いが強みも無い、明確な弱点が無い代わりに全ての要素が弱点になり得る……と、見事なまでに典型的なバランス型である。
とはいえパーツ単位で見れば優秀なパーツは少なくなく、単品での採用や混成フレームあれば出番は多い。
あくまで、「標準機そのままで運用すると器用貧乏になりがち」という話である。
また内装類は、中間的な性能である事を利用して自分が特化させたい性能を見極めるというバランス型ならではの使い道もある。


因みに、ローゼンタールの製品はバランス型であると同時に「イケメンなビジュアルであること」も同じくらい重視している。
そのためローゼンタール系パーツ組まれたACは、騎士甲冑を思わせるヒロイックでカッチョイイビジュアルをしている。
素敵性能特化企業とも言えるかもしれない。


  • ブルーファルコン(F-ZERO)

F-ZEROシリーズの主人公・キャプテン・ファルコンの愛機。
ボディ(車体強度)、ブースト(ブースター使用時の加速力)、グリップ力は全て平均値となっている。
エンジンの設定を変えることにより、ドリフト志向にもグリップ志向にも対応できるまさに万能タイプである。
…その一方で本作には「加速力を完全に捨てて車体強度とグリップ力に特化したマシン」や、「加速とドリフトに命をかける代わりに紙装甲のマシン」…と言った極端な性能のマシンも幾つもあり、そのような「一芸に秀でたマシン」と比較してプレイヤーの対応力が求められるという、これも典型的な「バランス型」と言える。


キャラクターごとの役割がほぼ決まっているRPGである世界樹の迷宮シリーズでは珍しい万能職。
どちらも本体の他に5人までのパーティ枠とは別扱いの3つまで使える召喚枠を使うという点で共通しており、
高コストの動物を呼び出して倒されないように大事に使うハウンドと、
低コストで呼び出せる死霊を次々に使い捨てるネクロマンサーがバランス型にあたる。
今作は職業毎に二種類の二つ名からどちらかを選んで、新たなスキルツリーを追加するシステムを取っており、
バランス型としての色が強くなるのは「犬狼を導く射手」と「召霊のネクロマンサー」の二つ名を選んだ場合である。
(対になる「飛鷹を伴う射手」と「破霊のネクロマンサー」を選べば攻撃系スキルが増える。
バランス型の項目から外れるのでここでは割愛。)


両者ともに万能職の名に違わず本体と犬や死霊を駆使したスキルで、
攻撃や回復は当たり前のようにこなし、封じ攻撃やバステ付与やデバフ・バフの付与のみならず、
召喚キャラに盾にするスキルを用いて壁役までもこなせる。
概要にも書かれている遊撃手タイプのバランス型なのだが、
限られたスキルポイントを割り振っていき「いずれかのスキルを高レベルにして主力技として特化させるか?」
「それとも平均的に伸ばして対応力を伸ばしていくか?」などなどで頭を悩ませる事になり、
そのおかげでバランス型ながらもプレイヤー毎の個性が出せるキャラでもある。
まぁスキルカスタマイズに悩むのは別段この職に…ひいては世界樹シリーズに限ったことでもないが。
なお彼らをもってしても不可能な事はあるので、その際は素直に他のパーティメンバーの力を借りよう。


何かに特化した役割の個性的な連中が多い世界樹シリーズの中で、
戦況に合わせてフレキシブルに色々出来るのは立派な個性であり。
しかも世界樹シリーズでは封じや状態異常といった要素でのキャラクターの機能停止は珍しくなく、
『タンクが腕封じでガードスキルを使えない。』『ヒーラーが眠らされて味方を治療できない。』
なんて事は幾度となく起こり得るがどちらの状況にも防御や回復スキルで対応しつつ、
ピンチで無い際は攻勢にも出られるのは特化職には中々真似できることではない。


同じく世界樹の迷宮から。上記のハウンド、ネクロマンサーは「召喚枠のキャラを上手く扱えたら」という条件があったが、こちらは一人で何でもできる正真正銘の何でも屋。2、そのリメイクの新2、Xに登場し、それぞれ少しずつ性能は違うが、ステータスは共通してAGI(素早さ)が悲惨、それ以外が並かそれ以上といった具合、スキルは回復技、補助技に、状態異常の敵に追加効果をもたらす攻撃技「巫剣」というラインナップ。


基本的にはやはりそれぞれの専門職に劣るが、強みとして、

  • 巫剣の強力な追加効果。異常を付与できる仲間がいると心強い。(共通)
  • 「巫術:結界」の存在。これは異常、封じ、弱体を一定確率、規定回数までで防ぐというもの。これらが強力な世界樹の迷宮では大活躍するスキル。異常を防ぐスキルは他にもあるが、強化枠(世界樹の迷宮では一人に付与できる強化は三つまで)を使わないという強みがある。(新2、X)
  • 強化技が単体対象。一見デメリットだが、前述の通り付与できる強化に限界がある世界樹では、攻撃しないキャラに必要のない攻撃力強化を付与するといった無駄が無いのは大きい。(2、新2)
  • 回復技の発動タイミングが決まっている。装備などで素早さを調整せずとも攻撃の前に急いで回復、攻撃の後に素早く回復といった小回りの利く動かし方ができる。(新2、X)
  • サブクラス(副職を一つ選び、本職の半分までスキルポイントを振れるというシステム)で扱いやすいパッシブスキルが多い。状態異常の敵を攻撃すると味方のHPが回復する「吸命」、杖(Xの杖は物によっては剣より物理攻撃力が高い)で剣スキルが使えるようになり、剣を使う職が手軽に火力向上を図れる「巫剣マスタリー」など。(X)

総じて、取得するスキルの自由度が高い世界樹の迷宮では、他のメンバーに足りないものを補う柔軟な運用ができることがバランス型の強みである。逆に、自分のパーティーやドクトルマグスならではの強みをしっかり理解しないと器用貧乏と化してしまう。玄人向けのバランス型を地で行く存在と言えるだろう。


初代では変則的物理アタッカーなのでこの項目には該当しないが、2020以降の作品ではバランス型と呼ぶにふさわしいタイプになっている。パッケージ絵の中心も毎度飾っており、主人公感が強い。
2020以降ではパーティー編成人数が3人のため「パーティー人数が少ない作品ではバランス型は重宝される」という点が顕著になっており、ステータスが高い水準でまとまっているサムライは攻撃役のみならず、緊急アイテム係として立て直しも安心して任せることができる。
防御面に関しては自身を最速行動で回復するスキルに耐久力上昇バフ、大ダメージを受けると再行動するリアクトなど、徹底的に「死ににくい」ようデザインされている。
一方で攻撃技に関してはチャージスキル「不動居」から大消費大火力技で一刀の下に斬り捨てるスタイルを得意とする。
このため攻防両面で隙がないバランス型なのだが、要は「耐えて耐えて隙を見て斬る」というコンセプトなので長期戦になりやすい。


ポールウェポン使いの中衛職。どちらも装備可能な防具範囲が広く、高い耐久力を持ちながら前衛後衛どちらに置いても攻撃ができる。
薙刀士は列範囲攻撃が得意で、槍使いは奥行きのある貫通攻撃が得意と、攻撃範囲に差異がある。
最初期から選択できる職業ということもあり、概ね薙刀士の方が使いやすくはある。ただ、どちらもリメイク版は攻撃力にやや難を抱える。
薙刀士は二回攻撃が可能な奥義「双光斬」を早期習得し、ボス狩りから(PSP版は)ザコ狩りまで活躍できる。
攻撃力が伸び悩む後半でも、ストーリークリアで避けては通れないボス「髪」に対して3倍ダメージを与えられる「走竜の薙刀」の存在から局所的にアタッカーを務めることも。
槍使いは薙刀士ほどわかりやすい強みはないが、リメイク版では使いやすい炎属性の奥義が追加されザコ戦での立ち回りがしやすくなった。
そして物理属性を次ターンまで全て無効化する奥義「無敵陣」もあり、ボス戦では守りの要と成り得る。
どちらも攻守共に優れたバランス型だが、やや攻撃寄りが薙刀、やや防御寄りが槍使いといった感じ。
リメイク版では単体アタッカー職の爆発力が大幅に増したため相対的に火力不足になっているのを、素の防御力と小手先と奥義で補うポジションに落ち着いている。


  • ビックバイパー(パロディウスシリーズ)

パロディウスシリーズの元ネタたるグラディウスから参戦した超時空戦闘機。
ベースとなった作品からの出身故に事実上の主役機的な扱いであり、
斜め上方向に機銃を発射する「ダブル」、おなじみの伸びるレーザーと言った比較的クセの無い扱いやすい装備を持つ。
但しその反面、打撃力そのものは他のキャラに比べて劣るという、「扱いやすさと引き換えに攻撃力は控えめになった」というある意味バランス型らしいバランス型。


  • ツィゴール(サガスカーレットグレイス)

能力のバランス「だけ」はよい、作品を代表する器用貧乏キャラ。
一応本職は弓使いなのだが弓に必要な能力値(技・集中力)は他の能力と変わらず、かと言って他の武器を持たせられるほど別の能力値が優れているか、というとそうでもないという何とも使いづらい奴。
「責任重大ですな」と言いつつ攻撃を外すのはよくあること。
合計能力が低くても特化したが故に有能なキャラや、そもそもこのゲームにはバランスが取れて強いというキャラが結構いるので、この男の微妙っぷりはより悪目立ちすることに。
能力を見てプレイヤーが「あ、こいつ弱いな」と判断できるようになること、そしてこの弱さにもかかわらずウルピナ*7のパーティーの初期スタメンなので控えの別キャラに代えることができるようになること、これら一連のシークエンスはある意味サガスカのチュートリアルと言えるかもしれない。


  • バンパイアロード(デアラングリッサー、ラングリッサーⅣ)

元々敵役なせいか能力のバランスが良く、魔法も使える器用なクラス。
デアは最強クラスの傭兵レッサーデーモンに加え最高の攻撃魔法メテオまであるため器用万能といったところ
一方でMPが魔法職に比べてあまり伸びないためそれまで成長を積み重ねていないとすぐにガス欠してしまうのが欠点。
Ⅳでは両方とも取り上げられているが、歩兵・槍兵・騎兵がバランスよく揃う上に歩兵のゾンビファイターがステータス以上にやたら強い。
魔法も多少の攻撃と補助が可能な程度に残されているので、優秀な魔法戦士といった趣になっている。
ただし僧侶には滅法弱い。相手に異常な補正がかかる上に魔法攻撃も死ぬほど痛いため決して近づかないように。


  • 魔族(ラングリッサーⅣ)

シリーズを通しての敵役だが、バランス型で自軍でも使えるのはⅣのリスティルのみ。
本作では様々なクラスが追加され、魔族もめでたく一系統だけでクラスチェンジを通せるだけのクラスを貰った。
しかし魔族の切り札レッサーデーモンの機動力がガタ落ち、まともに扱うのも難しくなった上に雇える傭兵数が増えないため器用貧乏となっている。
召喚魔法という新たな切り札を得ているが、MPも本職と比べればやはり少ないので一度使うとガス欠する。
それなのにPS版では何故か消されて何の強みもなくなってしまうことに…
一方で敵はガン待ちなことが多いため、足をためることで機動力が補える上に取り上げられたはずのメテオをバンバンぶちかましてくる。この格差はなんだ。


  • 重装騎兵(ラングリッサーⅣ・Ⅴ)

機動力が高い騎兵を重装化することで、移動力をそれなりに維持しつつ低かった防御力が高まり最強に見えるバランス型傭兵。
だが実際は様々な理由から機動力が想像以上にガタ落ちしていて、実用に耐えないレベルになっている。
これを雇えるようになる指揮官は普通の騎兵なので足並みが揃わないというのもあるが、何よりも致命的なのが移動力が落ちているのに重さが災いして森や水場に入れないということ。
本作のマップは結構広いわりに完全な平地というのは少なく、森扱いになる木が点在していたり水兵の見せ場を作るためにそこかしこに川や池が置かれていたりする。
普通の騎兵なら移動力半減で進入・通過が可能だが一切足を踏み入れられないとなると大回りになるため、例えば一直線上に木があってそこを通過していくとなれば実際に消費する移動量はより大きくなる。
Ⅳの12面で敵が使う時はデメリットがモロに出ており、騎兵指揮官が森と池に挟まれ木の点在する平地をこちらに向かって突撃してくるのに重装騎兵の傭兵ついて行けず置いてけぼりという無惨な状態になっている。ここまで引き離されていると傭兵から倒すのがやや面倒ではあるが、あまりにも極端。
更に攻撃消費量も増加しており、攻撃範囲が移動力に対してかなり狭い。交戦できないのであればステータスの高さも活かせないので、地雷に近い存在。
なお、重装兵という名前自体は開発元のメサイヤが出していた重装兵シリーズのパロディでもあったりする。


駆逐艦以下は小型艦、戦艦を大型艦とゲーム中でも称される中、艦これでは巡洋艦はどちらにも属さない中量級艦艇という枠組に入れることができる。
大型艦を一定数編入しすぎると敵との交戦回数が多いルートに逸れることが多いが、重巡はその制限が緩めだったり無いこともあるため、状況次第では大型艦の代替役を務めることもある。
ステータス面でも小型艦と大型艦の中間くらいに位置しており、そこそこの砲撃火力と防御力で戦い、追討戦の夜戦で最強クラスの火力を発揮するコンセプトの艦級。
装備は一律4スロットであり、砲戦特化、夜戦特化、補助装備等も載せられるため出撃作戦目的に応じてその役割が大きく変わりやすい。
重巡洋艦から派生改装される航空巡洋艦はやや砲火力を削られているものの、装備可能な兵装の幅が広がりより器用に立ち回ることができる。航空戦や対地戦等、その手の専門家と比較すると少し見劣りするがよりバランス型として極めた艦種と言える。
なお、同じ巡洋艦でも軽巡洋艦に関しては、艦これでは特定分野に対して極端な一点特化型タイプが多く、バランス型とは正反対の方向を突っ走っている。


モデルとなった競走馬が『地方の短距離ダート』に始まり『中央の芝2500m』まで広範囲の条件で優秀な成績を修めたため、ゲーム内でも破格の器用万能さを持つアイドルウマ娘。
このゲームは短距離・マイル・中距離・長距離の4区分と芝・ダートの2区分で計8通りのレース条件があり、ウマ娘はそれぞれS~Gまでの適性を与えられ、Aを1.0倍として距離はスピード、バ場はパワーに補正が掛かる仕様になっている。
そんな中オグリキャップは短距離E・マイルA・中距離A・長距離Bに芝A・ダートBと初期能力の時点で短距離以外のレースを適性B以上で、さらに因子継承を使えば短距離すらも適性Aで開始出来る。
実は中距離GⅠでは好走こそすれど一度も勝てていないため「中距離と長距離の適性逆じゃね?」などと言われたりもするが長距離も有馬記念くらいなのでまぁ。えっグラスワンダーも似たようなもんって?
マルゼンスキーユキノビジンなど、どんなレースでも初期A開始可能なウマ娘は他にもいるが、6種の適性全てを同時にA開始可能なのは現状オグリキャップただ一人。
進化スキルの恩恵が皆無とはいえ、所持スキルの違いから短距離・マイルは通常オグリが、中長距離はクリスマス衣装のオグリが適しているというのはあるものの「もう全部あいつ一人でいいんじゃないかな」を地で行っていると言っても過言ではない。
だがそれは裏を返せば、他のウマ娘の育成シナリオで敵として出てきた際にもかなりの強敵となる
詳しい説明はあちらの記事に任せるとして、敵として出てくるオグリキャップはプレイアブル版と違って芝・ダートA、短距離~中距離がA、長距離がB*8という、どこぞの変態も裸足で逃げ出すほど真っ青な非常に幅広い適性を持っているのだ。
タケシバオーかな?





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*1 数値化されているのは主にRPGであり、アクション系では数値化されていないことの方が多い。中には、レベルアップする度に持ちポイントを与えられ、それを自分で振り分けてステータスを作り上げるゲームもある。
*2 但しこの場合は「性能が低いために却って全くの初心者には扱いやすい入門用」という立ち位置である、或いは「慣れたらもっと性能の高い或いは一点特化のものもあるからそれ使え」というステップアップを促すための開発者からのメッセージとしてそうなっている場合もある
*3 例えば、艦上攻撃機「流星」。攻撃機に分類される事が多いが、爆撃機・雷撃機としても運用可能だった。
*4 GBA・テリウス系列の作品には例外もある他、烈火の剣以降の作品では上級クラスになれれば剣以外も装備可能になるケースも多い。
*5 ウルトラビーストは極端なステータス配分のポケモンが殆どなので、どう調整してもビーストブーストできない能力が存在することが多い
*6 ポケモン1種類ごとに設定されている隠し能力値。HP・攻撃力などの高さを決める
*7 主人公の一人。諸事情により彼女が初プレイ時の主人公に選ばれることが多いため、プレイヤーの大半はツィゴールに遭遇する可能性が非常に高い
*8 一部のウマ娘での有馬記念では長距離A

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