登録日:2011/05/27(金) 04:48:31
更新日:2023/08/10 Thu 12:14:41NEW!
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ライトノベル アニメ 子安武人 久川綾 名作 02年春アニメ 全ての始まり 鬱展開 十二国記 月の影 影の海 ホワイトハート 新潮文庫 小野不由美 山田章博
月影をどこまでも
虚海は 広がる
『月の影 影の海』とは、小野不由美氏が執筆した中華風ファンタジーノベル『十二国記』シリーズの記念すべき第一作目。
レーベルはホワイトハート。イラストは山田章博氏が担当。2012年夏には新潮文庫より新装版が発売された。
正確には世界観を共有する外伝的作品『魔性の子』が先に書かれたが、シリーズとして初めて書かれたのはこちら。
NHKでアニメ化された際はかなりの設定改変とオリジナル要素追加により一部から不評を買った。
しかしこれは作中主人公が抱いていた思いや感情を視聴者に分かりやすく伝えるために敢えて行われたものである。
というのも原作では主人公は一人で行動することが多く、自分が何を考えているかをいちいち口に出しはしない。
地の文で語られることがほとんどである。
それゆえに、アニメ化の際はオリジナル展開でキャラクターを登場させ、
そのキャラクターと会話をさせることで主人公の気持ちを声に出させ視聴者に伝える、という体裁が取られたのである。
アニメの出来そのものはさすがクオリティに定評のあるNHKだけあって素晴らしい仕上がりとなっている。
演出・作画・キャラデザ・声優の豪華さは諸々必見。
特に陽子の入浴シーンは要チェックだ!
『月の影 影の海』が丸々一作フルボイスでゲーム化されたRPG『紅蓮の標 黄塵の路』も発売されている。
………………残念なことにこちらの評判はあまり芳しくない。
とりあえずミニゲームに登場するミニチュア陽子はとてもかわいい。
【あらすじ】
ごく普通の女子高生中嶋陽子は、毎日のように見る奇妙な夢に悩まされていた。
そんなある日、陽子の前に不思議な姿をしたケイキという謎の青年が現われ、陽子の足元に跪(ヒザマズ)いた。
訳が分からず混乱する陽子は次の瞬間、巨大な鳥の怪物・コチョウに襲われる。
コチョウから逃げるため、ケイキにどこかへと連れていかれる陽子。
しかしケイキが呼び出した不思議な生き物達が宙を駆けて陽子を運んでいる最中、コチョウの強襲に遭い陽子は振り落とされてしまった。
気づくと、陽子は見知らぬ世界にいた。
その世界の人間は陽子のことを憎しみを込めてカイキャクと呼び、乱暴を振るい始め――――――――。
この世界はどこなのか? 何故連れて来られたのか?
ケイキとは何者なのか? 彼の目的とは一体?
そして陽子は――元の世界に帰ることができるのだろうか?
己と世界の真実を知るための、陽子の辛く苦しい旅が始まる―――。
【登場人物】
●中嶋陽子
CV:久川綾
本作の主人公。髪が生まれつき赤く、よく理不尽に咎められるがそれ以外はごく普通の少女。
他人の顔色を窺う性格で、人の意見には逆らわず人の理想には出来る限り応えようとする。
日本にいた頃は、美人ではあるが猫背で目尻が下がり、ウダツの上がらない風采だった。
蝕で流れ着いてからは顔つきが変わったようだが……?
異世界に飛ばされる際、ケイキにジョウユウという体が勝手にバトルを行ってくれるようになるというチート装備をつけてもらい、
さらにどんなに斬っても劣化しない一振りの剣と、
賢者の石的な体力回復アイテムである珠を渡されたため、素人ながら熟練したステータスでのバトルが可能。
さらにどんなに飢えても、どんなに傷を負っても死なない超タフガールになる。
ちなみに過酷な旅の中男装で旅をしていたせいか、本作終了後も男の様な服を好むようになり、話が進むにつれ口調も中性的なものに変化している。
上巻表紙での陽子の姿はとっても綺麗でえろちっく。
●ケイキ
CV:子安武人
膝裏まで届く長い金髪の能面フェイs……イケメソ。陽子を異世界に導いた謎の青年。
唐突に陽子の前に現われ、不親切な説明で陽子を混乱させ、さらに長期間放置プレイまでかました素敵なお方。
まぁ大変な事情があってのことなのだが……それは本編にて。
●楽俊
CV:鈴村健一
とある出来事がきっかけで陽子と知り合うことになる鼠のような姿をした成人年齢の半獣。
差別されることの多い半獣の生まれながら、母親と二人で貧しいながらに幸せな生活を送っている。
亡き父が残した書物で勉強を重ねているため、とても博識。
びっくりするほど人間ができており、彼の名言率は異常。
陽子にも大きな影響を与えることとなる。後の美人ホイホイ。
人呼んで楽俊カウンセリング。
そのもふもふした体から繰り出される優しい正論は、陽子のささくれた心を癒しに癒した。
アニメだと容姿はかなり可愛くなっている。そりゃ陽子でなくても抱きつきたくなります。
…が、実は人間形態も持っており*1、しかも実年齢にふさわしい大人の青年だったため、事実を知った後陽子は赤面することに(楽俊もさすがにその事は気にしていた)。
●杉本優香
CV:石津彩
原作では名前が出てくるだけに等しいモブ同然のキャラだったが、アニメではメインキャラに昇格。
厨二を地でいく少女だが器量良しな上に彼氏持ち。
しかもその彼氏からはかなり愛されるっぽい。かなりツンツンしていて時には病むがそこがいい。
●浅野
CV:うえだゆうじ
アニメ版オリジナルキャラクター。今時な感じのヘタレ少年。
陽子と杉本の同級生で杉本の彼氏。彼を挟んで陽子と杉本の間で三角関係が発生する。
●蒼猿
CV:岡野浩介
ある時から突然現われ、陽子にちょっかいを掛け始める謎の男。
陽子をダークサイドに引きずり込もうと某QB並みに必死になっている。
【用語】
●妖魔
天の理に縛られない異形の生き物のこと。
人間に飼い慣らすことは不可能であるが、何故か妖魔を従える者達がごくまれにいる。
●虚海
蓬莱(日本のこと)と繋がっているとされる海。
まれに蝕に流されて蓬莱から海客がやって来る。
●海客
日本から何らかの理由で流れつく人間のこと。
災いを呼び込むとされ、国によってはかなりの迫害を受ける。
しかし蓬莱の文化を持ち込んでくれるため、豊かな国ではむしろ優遇される。
●蝕
『あちら』と『こちら』を繋いでしまう災害のようなもので、発生すると甚大な被害が出る。
●半獣
獣の姿を持って生まれる人のこと。
差別の対象になりやすく、国によってはまともな扱いも受けられない不遇な存在。
●巧国
異世界で放置プレイを食らった陽子が流れ着いた国。
虚海に面しているためよく海客が流れ着くが、王が海客嫌いなため、迫害の対象となっている。
●雁国
500年栄え続けている大王朝。
とても豊かでここでは海客や半獣も人並みの扱いを受けることができる。
●慶国
雁と巧の間にある国。
良い王がなかなか立たない上に偽王まで現われ、何かと落ち着かない国である。
●王
この世界には十二の国があり、十二人の王がいる。
王が良い治世を敷けば国は栄えるが、王が迷えば国も迷う。
●麒麟
王を天命により選ぶ存在。王に絶対の忠誠を誓う。
●偽王
麒麟に選ばれなかった者が王を名乗ること。
民と朝を悪戯に混乱させる悪意ある存在。
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▷ コメント欄
- 楽俊ぐらい人の心の支えになれるキャラはいないでしょう。QBとは真逆だね。 -- 名無しさん (2014-04-20 17:51:23)
- アニメ好きで原作を読んだ身としてはアニメが不評な意見が多いのは複雑だな。 -- 名無しさん (2015-11-30 23:48:33)
- 原作から知った自分からすると優香と浅野のアニオリキャラが原作の雰囲気を乱してるように感じたね… オムニバス形式の原作をアニメ化するに当たって各章の繋がりを補強するために必要だったってのを理解してからはすんなり受け入れられたけどね -- 名無しさん (2016-11-10 21:52:32)
- ホワイトハート板の表紙の陽子の太ももにムラムラしました。あれがなければ手にとって読む事はなかった -- 名無しさん (2021-06-18 06:39:48)
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