プリンセス・プリンシパル

ページ名:プリンセス_プリンシパル

登録日:2017/08/30 Wed 23:20:00
更新日:2024/02/09 Fri 11:11:09NEW!
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嘘つきはスパイの始まり



プリンセス・プリンシパル」は、Studio 3Hz・アクタス共同制作による日本のオリジナルアニメ作品である。2017年7月からTOKYO MXほかにて放送中。略称は『プリプリ』。
また、同年8月より後述のスマートフォン向けのゲームの配信もされている。
ちなみに「プリンシパル(Principal)」とは本来はバレエ団のトップダンサーのことで、そこから「主役、長、主要な、第一の、本人」などの意味で使われる。




概要

19世紀末に東西に分断された架空のロンドンで繰り広げられる、女子高生たちのスパイアクションを描いたスチームパンク作品である。
最初に本作が公表されたのは2017年3月24日で、その際に本作が同年夏から放送されることが発表された。
シリーズ構成は大河内一楼(TVシリーズ)と木村暢(劇場版)。
監督は橘正紀。音楽は梶浦由記が担う。キャラデザは黒星紅白と秋谷有紀恵。設定協力には速水螺旋人も関わっている。
何度でも見られる作品を目標にしており、1度見ただけではキャラの表情の変化や細かい描写など気づかない部分も多い。また、続きを見終わってから再度見返すことで台詞の印象が変わるところもある。
また、本作は放送順と作中の時系列が必ずしも一致していない。作中での時系列は大まかに、サブタイトル中の「case○○」(○○には数字が入る)が対応している。たとえば第1話が「case13」なのに対して第2話は「case1」であり、第1話は第2話より後の話である。時系列シャッフルになったのは演出ではなく製作の都合だとか。


2017年7月9日よりWebラジオ『プリプリ秘密レポート』がLantisネットラジオにて毎週日曜23時30分(TOKYO MXでの放送終了後)に配信されている。パーソナリティはアンジェ役の今村彩夏とドロシー役の大地葉。冒頭にはアニメ放映ではなされない次回予告がされている。続いて直前回の放送エピソードを振り返り、メインキャストであるパーソナリティー2人と、ゲストが出演している場合は彼らの感想や収録時の様子や、間接的な制作陣の話などを聞くことができる。さらに「今週の素朴な疑問」にて、その週の放送エピソード中の疑問点について、事前に用意されている制作側の回答が明かされている。また、ラジオ最後ではキャストらの演じるキャラクターが声優としてラジオパーソナリティーを務めているという体裁のミニドラマが演じられる。


スマートフォン(Android・iOS)用パズルゲーム『プリンセス・プリンシパル GAME OF MISSION』が、2017年8月10日より配信。
本ゲームが開発中であることは、アニメの制作発表と同時にされた。


2019年に続編が劇場公開決定。
2020年4月に一章が公開される予定だったのだが、新型コロナウイルスの影響により公開延期が決定した。
2021年2月12日より『プリンセス・プリンシパル Crown Handler』第1章が公開。後に第2章も公開され2023年4月に第3章が公開される。


ストーリー

舞台は19世紀末、巨大な壁で東西に分断されたアルビオン王国*1の首都ロンドン。
伝統と格式ある名門、クイーンズ・メイフェア校には、5人の少女たちが在籍していた。
彼女たちは女子高校生を隠れ蓑に、スパイ活動を展開。
変装、諜報、潜入、カーチェイス……。
少女たちはそれぞれの能力を活かし、影の世界を飛び回る。


「私たちは何?」
「スパイ。嘘をつく生き物だ」




登場人物

スパイチーム(チーム白鳩)

元々はアルビオン共和国の情報組織「コントロール」所属のアンジェとドロシーの2人だったがプリンセスと共和国スパイを入れ替える「チェンジリング作戦」の際、取引によりプリンセスとベアトリスが加わり、その後、ちせが参加して5人のスパイチームとなった。
チームの名前は4話で決まった*2。5人ともクイーンズ・メイフェア校に所属している女子高生である。


  • アンジェ

CV:今村彩夏→古賀葵(劇場版)
天才的な技能を持つスパイで、暗号名で「A」とも呼ばれる。
実は本当のプリンセス(シャーロット)。本当のアンジェと装束を取り替えて城の外に出た日に革命が起き入れ替わってしまっていた。
無愛想な態度や感情を廃した平坦な口調で人に接する一方、「黒蜥蜴星」の話題や妙な嘘をついては周囲を振り回している。
重要任務工作員のみが所持できるCボール(個人携帯型ケイバーライト移動装置)を駆使して任務をこなす。
顔はプリンセスとそっくりだが、日常では隠すために眼鏡をかけている。ロンドン分断前のプリンセスと親しい間柄であるが、お互いの正体に関わるため、ふたりだけの秘密としている。
アルビオン王国の植民地インコグニアから転入してきた特待生というカバー*3でクイーンズ・メイフェア校に転入してきており、ドジっ子を装っている。
声を担当した今村氏は2018年6月に芸能界を去ったため、2020年公開の続編では古賀氏に変更された。


  • プリンセス

CV:関根明良
アルビオン王国の王女。王位継承権は第4位で、祖母でもある現女王のお気に入り。
実は平民でスリの本当のアンジェ。偶然出会った本物のプリンセスと身分の入れ替え遊びを楽しんでいる最中に革命が起きてしまい、その後も入れ替わったまま過ごすこととなる。
おっとりして人当たりも良く、芯の通った性格をしている。空気姫と呼ばれるほどに政治的バックは持たないが国民人気は高く、学業のかたわら王族としての公務もこなす。
アンジェとの昔の約束を果たすために女王となることを目指し、それを目的にアンジェのスパイチームに参加する。
2人だけのときにはアンジェを「シャーロット」と呼ぶ。
なお、作中は名前で呼ばれる場面がほとんど存在せず*4、二、三人称は基本的に「プリンセス」である(クレジットもプリンセスと表記)。ベアトリスからは姫様と呼ばれ慕われている。


  • ドロシー

CV:大地葉
20歳だが高校生として潜入している「コントロール」所属のスパイ。20スパイ
5人組の中では最年長者としてリーダー格を務めるほか、Lたち上層部との仲介役も務め、暗号名「D」で呼ばれる。
車の運転も含めてさまざまな役割を持ち、美貌を活かした色仕掛けもこなすが、純情な一面を持つ。お酒が好きで色仕掛けのために利用することもある。
日常では不良少女を装っているが、その大人びた言動から男女問わず人気がある。
アンジェとは「コントロール」のスパイ養成学校の頃からの知り合いで、クイーンズ・メイフェア校には彼女より先に潜入していた。


  • ベアトリス

CV:影山灯、落合福嗣、清川元夢、玄田哲章、廣田行生
下級貴族の子女で、プリンセスの友人兼侍女。
周囲からは「ベアト」と呼ばれている。かつて機械に傾倒した父によって強制的に組み込まれた人工声帯*5のため、周囲から迫害を受けていたところをプリンセスからの申し出で友人になってもらい救われて以来、彼女のことを慕っている。
独断でスパイチームに加わることを決めたプリンセスに引きずられる形でやむなく自分も参加してからは、人工声帯によって男性などさまざまな別人の声で喋ることができるため、任務に活用している。
また、人工声帯のメンテナンスは自分で行っており、機械関係には多少の知識や技能がある。
スパイの過激な仕事に慣れていないため、リアクション要員になることも多いマスコット的な存在。


  • ちせ

CV:古木のぞみ
日本からの留学生で、5人の中では最も小柄な体格をしているが、剣術に長けており、高い白兵戦能力を持つ。
監督曰くルパン三世の五ェ門。5話の戦闘シーンは必見。
他のメンバーと違い、西洋文化圏の出身ではないことから当地の事情に疎く、浮世離れしたところがある。
武器は日本刀で、片手持ち剣術の使い手。日本使節団特使である堀河公を狙う藤堂十兵衛を父の仇として討つ為にアルビオン王国にやって来た。
目的を果たした後、堀河公とアルビオン共和国との取引でチェンジリング作戦に協力するためにスパイチームに今は所属しているが、
その実は日本が王国側、共和国側のどちらと手を組むか見聞役の命も受けている。




コントロール

共和国の諜報機関のコードネーム。
東ロンドンに潜入する諜報員や工作員を統轄し、王国への情報戦を仕掛けている。共和国軍事情報部とは対立関係にあり、緩和のために調整官が出向している。


  • L(エル)

CV:菅生隆之
「コントロール」のリーダー。口数が少なく、いつも冷静にアンジェたちに指示を出している。表向きの肩書きは「大使館文化事業局長」。


  • 7(セブン)

CV:沢城みゆき
情報を整理し報告する分析官。私情を挟むことはせず、不測の事態にも淡々と対処する。


  • ドリーショップ

CV:本田裕之
コントロールの技術担当。共和国のスパイが使用する道具の開発、運用を担当している。


  • 大佐

CV:山崎たくみ
調整官としてコントロールに派遣された軍人。裏の力であるスパイをどこか下に見ている。




王国側

  • ノルマンディー公

CV:土師孝也
アルビオン王国で内務卿を務める公爵。内務省保安隊公安部を率い、諜報・公安・警察関係に強い影響力を持つ。「コントロール」と敵対しており、さまざまな手段で暗躍する。女王にも意見できる立場にあり、プリンセスには「おじさま」と呼ばれている。国民人気の高いプリンセスを警戒している。


  • ガゼル

CV:飯田友子
ノルマンディー公の秘書。褐色の肌でメガネをかけている。自らも諜報関係のエージェントとして活動する。


その他

  • ダニー・マクビーン

CV:廣田行生
第6話に登場。ドロシーの実父で、かつては有能な蒸気技師だったが、事故で右腕を失って義手を着けてからは酒に溺れ、妻と娘に逃げられた。
今は王国領の死体安置所で働いているが、同僚達とも度々揉め事を起こしている。フランキーから借金をしており、返済のためにガゼルの依頼を引き受けるが……。


  • フランキー

CV:広川太一郎もりいくすお
第6・7話に登場。オネエ言葉と派手な身なりが特徴の借金取りのオカマで、手下を2人常に連れ歩いている。
第6話ではダニ―の借金のことで、第7話ではチーム白鳩が潜入中の洗濯工場の工場長の借金のことでそれぞれドロシーとアンジェに叩きのめされた。
監督はTVシリーズ終了後のインタビューで「続編があったら再登場させたい」と語っていたので、Crown Handlerのどこかに登場するかもしれない…と思っていたら2章で再登場した。今後の活躍にも期待したい・


用語

  • アルビオン王国

アルビオン島を中心に世界の約1/3の植民地を有する覇権国家。ケイバーライトを生み出し、この技術で空中艦隊を作り、列強の中で軍事的優位に立った。
しかし、革命によりアルビオン共和国が樹立され、停戦協定で共和国は分離独立。現在はロンドン以南とノルマンディーなどの大陸領を本土とし、首都ロンドンに巨大な壁を築いて東西に分断。共和国とは緊張状態が続いている。 現在の国王は女王で、復古主義の台頭により王権強化と階級制度の固定化が進んでる。


  • アルビオン共和国

アイアンサイド党と呼ばれる議会共和派が主体となって革命を起こして樹立された共和制国家。王国と同様にケイバーライト技術を有し、ロンドン以北のアルビオン島を本土としている。現政権は穏健派だが、軍部を含む革命推進派も台頭している。


  • ケイバーライト

科学者ケイバー博士が開発した物質で、熱エネルギーによって物体の無重力化を可能にし、王国はこの技術で蒸気機関を使った浮遊移動機械の生み出し、飛行戦艦も作った。
貴重物質な故凄まじく高価で、なんと同重量の黄金の2000倍ほどの価値がある。そのため一般市民が入手するのはほぼ不可能。
しかし、この物質には有害性があり、「ケイバーライト障害」と呼ばれ、とくに視野異常を起こす。原因は不明だが、粉末やガスが視神経に悪影響を与えると考えられている。元ネタはウェルズのSF小説『月世界最初の人間』にて登場する同名の物質。


  • クイーンズ・メイフィア校

王国で女王が推進する教育開放政策によってロンドンに設立された男女共学寄宿学校。多くの階級に開かれた学校を目指しており、階級や身分に関係なく外国人も入学できる。しかし、女王の意に反して実際には上流階級優位の風潮が強い。


  • Cボール

共和国で開発された高濃度ケイバーライトを利用した個人携帯用小型重力制御装置。体温などの微妙な温度変化で重力制御が可能だが、連続使用すると制御不能になるため小まめに冷却が必要。工作員しか使わない最高機密であるため、ほとんどの人が知らない。


  • チェンジリング作戦

アルビオン共和国諜報委員会が立案し、コントロールが現地指揮を執る秘密工作。共和国工作員であるアンジェの容姿がプリンセスと酷似していることを利用し、両者を入れ替えることで王国の中枢であるアルビオン王室に潜入することを目的にしている。


  • 内務省保安隊公安部

王国の治安維持や防諜を行う機関で、王国の実力者である内務卿ノルマンディー公の手足となって動いている。


  • ロンドンの壁

革命後に分断されたロンドンに築かれた巨大な高層要塞線。王国側によって作られ、建設後は東側が王国、西側が共和国となった。王国側の内部には兵舎や格納庫などの軍事施設がある。モデルはベルリンの壁。




主題歌

オープニングテーマ「The Other Side of the Wall」
作詞 - Konnie Aoki / 作曲・編曲 - 高橋諒 / Created by Void_Chords feat.MARU


エンディングテーマ「A Page of My Story」
作詞 - Konnie Aoki / 作曲・編曲 - 高橋諒 / 歌 - アンジェ(今村彩夏)、プリンセス(関根明良)、ドロシー(大地葉)、ベアトリス(影山灯)、ちせ(古木のぞみ)


挿入歌

「moonlight melody」(第6話)
作詞・作曲・編曲 - 梶浦由記


「もひとつまわして」(第7話)
作詞・作曲・編曲 - 梶浦由記




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  • セントールの悩みに並ぶ今期のダークホース枠 -- 名無しさん (2017-08-31 01:16:40)
  • 大河内チェンジリング説は笑う -- 名無しさん (2017-08-31 01:29:59)
  • ヤミ帽やハルヒと同じ時系列シャッフルアニメ  -- 名無しさん (2017-08-31 01:49:50)
  • 一話を観直すとほぼ全てのセリフが伏線という -- 名無しさん (2017-08-31 02:45:34)
  • 5話がピークでそれ以降は尻すぼみって感じ -- 名無しさん (2017-08-31 03:33:30)
  • ↑5話は作画も凄いしエンターテイメントとしてみれば間違いなく神回だけど、それ以降も別に見劣りしてるとは感じないな。もちろん個人の見方によるけど最新話とか重要回な上にかなり面白かったと思う -- 名無しさん (2017-08-31 07:12:25)
  • DVD・BDの予約がぶっちぎり一位らしいがそりゃいい話の後にあのCMじゃあ欲しくなるよね、自分金無いから予約も出来ないけど -- 名無しさん (2017-08-31 09:14:33)
  • caseの件数を考えると、すごい密度の生活送ってるよね -- 名無しさん (2017-08-31 10:41:14)
  • 話自体は非常に面白いが、頑なに女子メインで話回すのが微妙。7話とか明らかに野郎も一緒に軍に潜り込んだ方がとっとと終わるし -- 名無しさん (2017-08-31 12:45:52)
  • 頑なに女子メインアニメを批判する兄貴はせめて「別働隊も一応いたんじゃね」とか最低限考えてから客観的に喋ってどうぞ -- 名無しさん (2017-09-01 13:33:23)
  • Degree issue -- 名無しさん (2017-09-02 07:16:13)
  • フランキーの声本職じゃないけど癖になる声質 -- 名無しさん (2017-09-02 08:48:10)
  • ↑2 -- 名無しさん (2017-09-02 12:45:44)
  • ↑5タイトルがこれなのになんで女子メインなのが悪いんだよ -- 名無しさん (2017-09-02 13:28:21)
  • 清川さん、ティッピーの次は少しだけとはいえまさか女の子の役をやるとか想像もしてなかっただろうなw -- 名無しさん (2017-09-12 19:04:05)
  • キャラ造形がユニークで遊びがあるよね。それでいてドラマ性もあるのが本当に素晴らしい。 -- 名無しさん (2017-10-07 23:50:32)
  • 最終回2話だけいつもと脚本違ったのは大河内だと白鳩の誰かが死ぬ構想か白鳩に裏切り者がいた説が、二期作ってあの五人組でやらせたいが故に脚本変えたと囁かれとる -- 名無しさん (2017-10-09 21:06:57)
  • 続編決定!映画楽しみ -- 名無しさん (2018-04-30 04:59:31)
  • 今日からMXで毎週23時に再放送 -- 名無しさん (2019-07-14 18:38:37)
  • 再放送楽しみなのと映画がどうなってるのかとアンジェの声関連が心配なのとで感情がぐるぐる… -- 名無しさん (2019-07-14 19:52:59)
  • 9月から様々なサイトで見放題が開始する -- 名無しさん (2019-08-26 20:13:52)
  • 4月10日に一章が公開だ -- 名無しさん (2020-02-28 14:27:54)
  • 劇場版延期になった -- 名無しさん (2020-04-02 19:12:04)
  • 劇場版公開の前にAmazonの見放題が終わってしまう -- 名無しさん (2020-09-07 12:11:28)
  • 世界観や文化描写がしっかりしてるから(特に洗濯屋回)、これで美少女だけでなく老若男女の活躍を見てみたかった人もいるんだろうね。一期ラストで問題なくアンプリがハピエンしたからそっちは二期に期待だ -- 名無しさん (2021-01-04 11:34:52)
  • 祝劇場版公開おめでとう -- 名無しさん (2021-02-12 01:47:51)

#comment

*1 「アルビオン」はグレートブリテン島の古名、またはイギリスの雅称。
*2 コントロール上層部からはプリンシパルと呼ばれている。
*3 偽の肩書・身分設定。
*4 ノルマンディー公からシャーロットと呼ばれる場面がある。
*5 理由はなく試してみたいというだけで改造された。

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