停留所まで(小説)

ページ名:停留所まで_小説_

登録日:2016/06/16 (木) 11:44:21
更新日:2024/01/23 Tue 13:56:41NEW!
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角川ホラー文庫 小林泰三 都市伝説 小説 短編 衝撃の結末 ホラー バス バス停 停留所まで 脳髄工場 you&i sanyo 停留所








概要

『停留所まで』とは『脳髄工場』に収録されている短編小説。
初出は『YOU&I SANYO 1999年5月〜7月号』
著者は『玩具修理者』『キャッシュ』『マウンテンピーナッツ』『ウルトラマンF』等で有名な小林泰三



小林氏の作風としては珍しくグロは少なめで、物語は会話形式で進む。
登場人物は全て少年とされているが、ここでは便宜上A・Bとさせてもらう。



主な登場人物

  • 少年A

学校で聞いたばかりの噂をBに話したくて仕方なく、
次のバス停で降りなくちゃいけないのにBと共に噂話で盛り上がる。


  • 少年B

Aの友人。Aが話そうとする面白い噂話に食いついた。
やたらとせっかちで、Aの話そうとする噂話を遮って「これがAの聞いた話だろ!」と長話をしだす悪癖がある。
都市伝説にやたらと詳しくAの知らない噂話をペラペラと喋るが、肝心のAの話は知らなかった。





以下ストーリーのネタバレのため注意!











語られた都市伝説


  • 田中さんのミカちゃん人形

田中さんはミカちゃんを大切にしていたが、ある日不注意で片足を壊してしまう。
以降、気不味くて田中さんは人形遊びを止め、
存在を忘れてしまい引っ越しの際にも荷物の中にいない事に気付かなかった。
それ以来夢に現れるようになったので前の家に戻ってみると、そこにはミカちゃん人形が片足を探している姿が!


  • 修学旅行の写真

修学旅行の際に写真屋が集合写真を撮るが、その写真に心霊写真になる事は日常茶飯事。
そのため教師に確認を取って映っているはずのない人物を修正してから学校側に配布する。
しかしその時に限って写真屋は修正を間違い、
幽霊ではなく一般生徒の顔を消してしまい、その生徒は交通事故にあい首だけになってしまう。


  • 誘拐団

とある女の子の仲良しグループが店に行って試着していたら、一人が出てこない。
試着室を開けると靴だけを残し、その女の子は姿を消していた。
慌てて警察を呼んで戻ると靴もなく、店員達はこのグループを見ていないと証言したため、
警察は子供に一杯食わされたと思い、捜査を打ち切った。
しかしその後外国の見世物小屋で女の子は麻薬付けの状態で見つかった……。
この誘拐団は遊園地で一人になった子供も狙っているらしく、身代金目的ではないので攫われたら絶望的だとか。


  • 木下の姉

東京で一人暮らしをしていた木下姉の元に友人が泊まりに来た。
夜になるとその友人がサンドイッチを食べたいのでコンビニに行こうと無理に木下姉を連れ出した。
暫くするとその友人は木下姉の部屋に見知らぬ男が住んでいたので警察を呼ぼうと告げる。
警察が調査すると住んでいた形跡はあるものの男はいなかった。
その後また友人がやって来る事があったが、今度は部屋の外の公園で男が潜んでおり、
こちらを伺っているので、今日は帰りたくないと言う。
しかしその日は木下の両親が来る日であり、日も暮れていない時間帯だったので、その日の内に友人を家に帰した。
その日から木下姉は友人に会う事は出来なくなった――


  • お化けの出るバス

本来この世にあってはならないバス。
見た目は錆びており、中の椅子はドロドロして腐った臭いもしている。
見た目からして怪しいが、乗る人のいつものバス停にふらっと来るので急いでいる時に乗ってしまう人は多いらしい。
中には子供の幽霊が並んで座っていて、迷い込んだ人の魂をあの世に連れていく。
この話が世間に伝わっているのは、幽霊の気配を感じても振り向かなかった人がいるから。
しかし振り向いたが最後、生きてバスから出られない。
そのため幽霊はあの手この手で振り向かせようとしてくる。















――バス停が近づいて来た。

確か少年達の一人は次のバス停で降りると言っていたっけ。

どうやら、噂話に夢中になっていて、気が付かないらしい。

こんな夜遅くに小学生がバス停を乗り過ごしたりしたら可哀想だ。一言、注意してやった方がいいかもしれない。

私はバスの後部に乗っている少年達に声を掛けながら振り向いた――


君、ここで降りなくていいの?







ほらね。









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  • 要するに、この少年たちは、実は幽霊だったってこと? -- 名無しさん (2016-06-16 12:37:23)
  • 昼間でも急いでてバスに乗り違えたことがある身としてはお化けバスは怖いなぁ -- 名無しさん (2016-06-16 14:40:19)
  • ↑振り向かないことさ! -- 名無しさん (2018-02-08 00:04:55)

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