登録日:2014/12/14 (日) 00:12:22
更新日:2023/12/21 Thu 13:48:50NEW!
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THE LORD OF THE RINGS
THE FELLOWSHIP OF THE RING
『ロード・オブ・ザ・リング』とはアメリカのファンタジー・アドベンチャー映画。
J・R・R・トールキンの大長編小説『指輪物語』の第一部『旅の仲間』を映画化したものである。
▽目次
概要
北米公開は2001年12月19日、日本公開は2002年3月2日。
上映時間は175分(3時間弱)。未公開シーンを追加したスペシャル・エクステンデッド・エディションは208分と、さらに長い。
監督はニュージーランド出身で、『バッド・テイスト』、『ブレインデッド』といったB級ホラー映画監督としての印象が強かったピーター・ジャクソン。
当時、ファンタジー映画の始祖ともいえる『指輪物語』は、そのあまりに壮大な世界観により誰もが映像化を諦め、実写化など誰も手を付けていなかった。
しかし、1990年代後半、ピーター・ジャクソンが持ち込んだ『指輪物語』実写化の企画が実現し、総製作に6年という年月をかけ、原作同様の三部作構成で映画化が決定。
しかも製作は当時アイドル映画かホラー映画専門だった非メジャー映画会社ニューライン・シネマが行うと発表され、ファンからの反応は爆死を不安視する声も大きかった。
だが、ふたを開けてみれば、ニュージーランドの全面ロケが可能にした「中つ国」を忠実に再現した舞台、濃密度の高いアクション描写、
原作を忠実に再現したキャラクター、クリーチャー達…と、ファンの期待以上の結果を出したのである。
その功績もあり、第74回アカデミー賞で13部門にノミネートされ、撮影賞、メイクアップ賞ほか4部門を受賞。
本作は説明部分を除く第一部全編と、第二部の序盤のパルス・ガレンの戦いまで。
なお邦題のせいで誤解されがちだがタイトルの「ロード」は「道(road)」ではなく「王(lord)」のこと。
この場合、「指輪王」、冥王サウロンを指す。
日本公開当初は三部作であることが伏せられ、しかも配給会社が大手でなく『ハリー・ポッターと賢者の石』公開直後だったためかそれほど知名度は集めなかった。
また、日本語字幕を担当した戸田奈津子女史の、原作・原語版の設定完全無視の超訳が大批判を巻き起こし、差し替え署名運動まで巻き起こした。
(※DVD版では修正されている)
物語
われわれの世界よりはるか昔に存在した世界、中つ国(ミドル・アース)―――
遠い昔、世界を統べるために19の指輪が造られ、エルフ、ドワーフ、人間の各部族の王に授けられた。
だが、指輪を造らせた精霊サウロンは、密かにそれらを上回る力を持つ「一つの指輪」を造っていた。
一つの指輪はすべてを統べ、
一つの指輪はすべてを見つけ、
一つの指輪はすべてを捕え、暗闇の中につなぎとめる。
指輪の力を振るった冥王サウロンにより、世界は暗黒の支配に堕ちていった。
しかし、誉れ高き人間の王により指輪を奪われたサウロンは、その力を失い消滅。
そして、一つの指輪はその後二度にわたり持ち主を変え、一人の「小さき者」の手に渡った。その名を、ビルボ・バギンズ。
それから60年、ビルボの111歳の誕生日の日に、彼は生まれ故郷のホビット庄から突然姿を消した。
彼は村を起つ前に、養子のフロドに「一つの指輪」を託したのである。
数日後、ビルボの古い友人である魔法使い・ガンダルフが血相を変えて現れ、指輪を持って家を出るように告げる。
友人のサムらを巻き込んで村を出たフロド達を待ち受けていたのは、『闇の軍勢』の手の者達。
幾度も死の危険に晒されながらも、彼らはエルフ族の隠れ里である裂け谷へと到着。
そこで、ガンダルフと裂け谷の領主・エルロンドによって「一つの指輪」をめぐった会合が開かれる。
サウロンは指輪を求め復活を果たした。そして今や、指輪の力を手にするため闇の勢力を結集し、再び世界を支配しようとしている。
サウロンを滅ぼすには、指輪を造った「滅びの山」の火口へと指輪を投げ込むしかない。
そして、「世界の命運をかけた指輪を捨てるための旅」へと、フロドは8人の仲間達と旅立つのだった…。
登場人物
≪旅の仲間≫
【ホビット族】
◆フロド・バギンズ
演:イライジャ・ウッド/吹き替え:浪川大輔
主人公。
礼儀正しく素直な性格で、基本ズボラなホビットの中でも勤勉な方。
義父のビルボから謎の指輪を託されるが、それが超危険物であると判明し、指輪を闇の軍勢から死守しながら、決死の旅に出ることに。
指輪の力そのもの以外にも、指輪のせいで自分や周りに危害が及ぶことで、次第に気を病んでいく。
◆サムワイズ“サム”・ギャムジー
演:ショーン・アスティン/吹き替え:谷田真吾
バギンズ家の庭師で、フロドの親友。
フロドを気遣って旅に同行し、彼のサポートをするが、戦闘面ではあまり役立てず気落ちする。
しかし、誰よりもフロドへの忠誠心が高い男でもある。
ちなみにフロドより年下。
◆メリアドク“メリー”・ブランディバック
演:ドミニク・モナハン/吹き替え:村治学
フロドの友人。
冒険好きで、ピピンと組んでイタズラを仕組むことが多い。
性格はやや温厚で、ピピンの兄貴分として振る舞う。
◆ペレグリン“ピピン”・トゥック
演:ビリー・ボイド/吹き替え:飯泉征貴
フロドの友人。
メンバー最年少で、イタズラ好きで好奇心旺盛。
そのためモリアでは盛大にやらかしてしまった。
【人間】
◆アラゴルン
演:ヴィゴ・モーテンセン/吹き替え:大塚芳忠
各地を放浪していた精悍な剣士で、「馳夫(ストライダー)」の異名を持つ。(間違っても韋駄天ではない)
ブリー村でフロド達の護衛として旅に加わり、以後幾度も彼らをその剣技で守ってきた。
北国の部族長の息子で、エルロンドの養子として育てられており、彼の娘アルウェンと恋仲。
実は大国ゴンドールの王家の血を受け継ぐ者なのだが…。
◆ボロミア
演:ショーン・ビーン/吹き替え:小山力也
人間の大国・ゴンドール執政官の長男。
仲間思いで人望も厚く、特にメリーとピピンには懐かれていた。
しかし、落ちぶれたゴンドール復興への思いで焦り、指輪をサウロン打倒の兵器として利用することを提案するなど、指輪への執着心を見せるようになる。
果てには正気を失いフロドにまで手をかけようとしてしまうが…。
【エルフ】
◆レゴラス
演:オーランド・ブルーム/吹き替え:平川大輔
闇の森のエルフの王子。
気品高くやや高飛車なところがあり、ドワーフのギムリと衝突が絶えない。
弓矢の名手で、近・遠距離双方の攻撃に長けている。
【ドワーフ】
◆ギムリ
演:ジョン・リス=デイヴィス/吹き替え:内海賢二
ドワーフの戦士。
粗暴で下品だが情には篤い性格。
ガラドリエルに密かに憧れ、別れの際は彼女の髪の毛をもらった。
仲間のドワーフに会うため拠点であるモリアへと通過するが、そこで待ち受けていたのは何者かに襲われ死骸と化した仲間達の姿であった。
(さらに余談だが、この中にかつてビルボと旅したドワーフも含まれている)
【魔法使い】
◆ガンダルフ
演:イアン・マッケラン/吹き替え:有川博
西方から遣わされた使者である「魔法使い」の老人で、「灰色のガンダルフ」の異名を持つ。
なお「魔法使い」と言っても魔法を使えるわけではない。
ビルボとはかつて旅をした親友であり、フロドとも家族同然の付き合い。
「一つの指輪」の危険性を察し、ビルボに指輪の放棄を進呈し、フロドにも旅に出させながら、影で彼に危険が及ばぬようサポートする。
旅の仲間のまとめ役として先導するが、モリアでバルログに追われた際、足止めをするために…。
≪旅の仲間の協力者達≫
◆ビルボ・バギンズ
演:イアン・ホルム/吹き替え:山野史人
フロドの養父のホビット。
かつてガンダルフやドワーフと共に大冒険に出かけ、その話語りでホビット庄の中で人気者になる。
しかし、その道中で手に入れた「魔法の指輪」の力で111歳という長命を生きたものの、サウロンの復活で力に抗えなくなって指輪を放棄し、裂け谷へと避難する。
その後裂け谷で養子と再会し、かつての旅で役に立った剣と肌着を与える。
だが、その時もなお、指輪の魔力に抗えずにいた…。
◆エルロンド
演:ヒューゴ・ウィーヴィング/吹き替え:菅生隆之
エルフの隠れ里「裂け谷」の領主。
人間とエルフの血を引く半エルフである。
「一つの指輪」を危険視し、指輪を破壊するための使命を旅の仲間に与える。
養子であるアラゴルンには絶大な信頼を与えている。
◆アルウェン
演:リヴ・タイラー/吹き替え:坪井木の実
エルロンドの娘。
アラゴルンとは恋仲であり、彼の出立を涙ながら見送る。
原作に比べ出番が大幅に増え、馬を華麗に駆ける姿も披露。
◆ガラドリエル
演:ケイト・ブランシェット/吹き替え:塩田朋子
エルフの森・ロスロリアンの女王。
慈愛に満ちていながらも威厳をもった品格を持つ奥方。
道中で立ち寄った旅の仲間を癒し、使命に迷うフロドを勇気づける。
指輪を見せられた際誘惑されながらもそれを打ち払う(やけに怖いが)。
◆ケレボルン
演:マーソン・トーカス/吹き替え:家中宏
ガラドリエルの夫。
◆ハルディア
演:クレイグ・パーカー/吹き替え:安井邦彦
ロスロリアンの警護担当のエルフ。
当初は旅の仲間を警戒した。
≪闇の軍勢≫
◆冥王サウロン
かつては精霊の一つだったが魔道に堕ち、力の指輪を支配する「一つの指輪」を自らの力を映し込み、世界を闇で支配しようとした。
しかしその半ばでゴンドールの王・イシルドゥアに打ち倒され、肉体は消滅。
だが、指輪は無事であったため魂は生き続け、自身の完全復活のためにモルドールで軍勢を立て直していた。
作中では巨大な光る眼として登場する。
◆サルマン
演:クリストファー・リー/吹き替え:家弓家正
ガンダルフの盟友だった魔法使いの老人。
かつては魔法使いの中でも最高位にいる「白のサルマン」と呼ばれるほどの人格者だったが、サウロンの力に対峙するうちにその闇に溺れ、闇の軍勢へと堕ちた。
現在は拠点であるアイゼンガルドをオークの支配地として君臨している。
◆指輪の幽鬼(ナズグル)
かつて九つの指輪を与えられた誇り高き人間の王だったが、サウロンの「一つの指輪」の力によって彼の傀儡と化し、生ける亡霊となっている。
「黒い乗り手(ブラック・ライダー)」とも呼ばれ、戦時はモルドール軍を指揮している。
≪その他≫
◆ゴラム
演:アンディ・サーキス/吹き替え:長島雄一(現・チョー)
一つの指輪の三番目の所有者。
指輪の力に冒され、暗闇で生活しみすぼらしい姿に成り果てている。
かつて指輪を奪ったビルボを恨み、旅の仲間の後を尾けているが…。
用語集
…多すぎるので、代表的な用語を。
◆力の指輪
中つ国に豊穣をもたらす力を授けるために造られた19の指輪。
三つをエルフ、七つをドワーフ、九つを人間の王に与えられた。
うちドワーフは欲に取り憑かれ紛失し、人間はサウロンに操られ、エルフだけはサウロンの支配からは逃れている。
◆一つの指輪
力の指輪の全てを支配し得る力を持つ、サウロンが自らの力を込めた指輪。
それ自体が意思を持ち、サウロンのもとへ戻りたがっている。
これをはめると姿を消し、幽界へと転移させられたり、長命になることができるが、その反面、指輪に込められたサウロンの意志に支配され、欲望も肥大化させてしまう。
使わなくとも、ただ所有するだけで持ち主の精神を蝕む魔性の指輪である。
◆ホビット
体長1メートル前後の小人の一族。
足が短く毛むくじゃらで、山中の洞窟に家を造ってビールを飲みながら気ままに暮らしている。
食べ物にはこだわりを持ち、33歳で成人扱いされる。
◆スティング(つらぬき丸)
フロドがビルボから託されたエルフの剣。
とても軽く、オークが近づくと青く光る。
◆モリア
ドワーフが拠点を置いていた炭鉱の洞窟。
かつてギムリの遠縁の一族が統治した場所だが、復活した怪物「バルログ」により滅ぼされる。
◆ウルク=ハイ
妖術でオークと人間を組み合わせてできた怪物。
オークよりも知恵はあり、統率力がある。
To be continued to
THE LORD OF THE RINGS
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▷ コメント欄
- 本家では旅の仲間とかのサブタイトルが付いてたけど、こっちにはついてなかったんだっけ -- 名無しさん (2014-12-14 00:58:24)
- 確かどわーふの指輪は7つだった気がします。 -- 名無しさん (2014-12-14 02:32:27)
- 原作ではサムはかなり田舎者なしゃべり方・・・。吹き替えはイケメンなのに。 -- 名無しさん (2014-12-14 09:52:42)
- 原作の違いに本来は「ゴグリ」なのに「ゴラム」になっているなど変更があるが規制にでも引っ掛かったか? -- 名無しさん (2014-12-14 10:25:38)
- gollumは英語圏では喉を鳴らす擬音で、ゴラムはそこから来てる。日本語ではgollumは喉を鳴らす擬音だとわかりにくいから、ゴクリと訳されたのよ。 -- 名無しさん (2014-12-14 11:42:46)
- 映画長すぎて寝ちゃったんだよな。今度ちゃんと見てみよう -- 名無しさん (2014-12-14 11:54:43)
- ↑2おお、そういうことか、ありがとう。ようやくわからなかった謎が解けた。 -- 名無しさん (2014-12-14 17:52:14)
- ギムリの扱いがファンタジーでネタキャラ・かませ扱いされる斧使いの典型で泣いた -- 名無しさん (2014-12-15 00:28:53)
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