時をかける少女

ページ名:時をかける少女

登録日:2011/08/05(金) 22:03:25
更新日:2023/08/09 Wed 11:41:36NEW!
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●あらすじ
中学三年生の芳山和子はある土曜日、放課後の実験室で、ラベンダーの香りを嗅いで、失神。
気が付くと、昨日と同じ状況を繰り返している様な感覚に襲われる。
幼なじみの深町に相談すると「それはタイムリープという現象だ」と言われ‥



●概要
「時をかける少女」は筒井康隆原作のSFジュブナイル*1
何と雑誌連載は1965年、初版刊行は72年。
シュールかつ難解な作風の筒井作品には珍しく正統派で実直なストーリー(というか70年代以降は「SF」作品の執筆自体が減っている)。
後に「正直、書くのが苦痛だった」と漏らしている。…なので、83年映画版時にはタイアップネタとしてエグイメタ要素あり短編『シナリオ・時をかける少女』も書いていたり。
下記の通りメディアミックスの機会が非常に多く、筒井は「よく稼ぐ孝行娘」と形容している。





■72年にNHKで初めてドラマ化されて以来、幾度となく、実写映画、アニメ映画、TVドラマ化されてきた金字塔的作品である。


■映画ファン的には83年に大林宣彦監督、原田知世主演で公開された、いわゆる尾道三部作の一編が特に有名。
公開当時、原田の硬質で清楚なイメージやノスタルジックな演出が、ゆうきまさみや出渕裕、河森正治、とり・みき、かがみあきら等、
そうそうたる顔ぶれのクリエーターから絶大な支持を受けた。松任谷由実作の主題歌も大ヒット。


しかし当時の原田知世の無表情と一本調子の歌唱力が相まって、エンディング映像は相当な破壊力。
「とーきーをー」



■現在のアニヲタ的には細田守監督の2006年のアニメ版が有名。
原作ヒロインの芳山和子の姪にあたる(が、対照的に快活な)新ヒロイン・紺野真琴の魅力溢れる、新しい0年代の「時かけ」を産み出した。
真琴の性格といい、疾走感のある演出といい、これまでの「時かけ」とは一線を画するが、
男女三人の友情が少しずつ変化していく様子を丹念に描く等、大林版へのリスペクトも多々感じられる。
主題歌は、奥華子の「ガーネット」。
この曲がまた、名曲である。是非聞いて欲しい。


また2010年にも、アニメ版で真琴の声を演じた仲里依紗が、和子の娘・あかりを演じる、新作実写映画が公開された。
ちなみに前述の、「とーきーをー」はいきものがかりがカバーしている。


様々な形で何度もリメイクされている本作だが、
共通するのは、タイムリープ能力を得た女学生と、未来から来た少年、そして幼なじみを交えた、淡い三角関係を軸にした、瑞々しい青春劇という点だろうか?



■過去の「時かけ」映像作とヒロイン達


  • 1972年・NHK少年ドラマシリーズ「タイムトラベラー」・島田淳子(芳山和子)

  • 1983年・角川映画・原田知世(芳山和子)

  • 1985年・フジテレビ月曜ドラマランド・南野陽子(芳山和子)

  • 1994年・フジテレビ僕たちのドラマシリーズ・内田有紀(芳山和子)

安室奈美恵が妹役。原作者筒井もゲスト出演している。


  • 1997年・角川映画・中本杏奈(芳山和子)

中村俊介が深町役。


  • 2002年・TBSモーニング娘。新春loveストーリー・安倍なつみ(芳山和子)

  • 2006年・角川映画(アニメ)・仲里依紗(紺野真琴)

  • 2010年・角川映画・仲里依紗(芳山あかり)

母親になった和子役は安田成美


  • 2016年・日本テレビ土曜9時枠7月期ドラマ・黒島結菜(芳山美羽)

話数は少ない。 



「過去も未来も星座も通り抜け、追記・修正お願いします」


「芳山くん、およしよ」


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  • ガーネット聞いてると精神的に来るわ… -- 名無しさん (2014-08-19 15:02:30)
  • 今まで、時をかける少女って、いろんな時代にタイムワープして、冒険を繰り広げる話だと思ってた…… -- 名無しさん (2016-07-11 14:56:54)
  • 青春、したかったなぁ… -- 名無しさん (2016-10-31 17:51:47)
  • 94年版のドラマ見てたなぁ…ラベンダーの香りをかいだヒロインのバックが紫の渦(?)になって揺れてるのがシュールだった思い出 -- 名無しさん (2018-01-15 11:18:08)
  • 傑作だがこれを読んで他の映像化された筒井作品を読むと愕然とする気が。 -- 名無しさん (2020-04-11 17:49:02)
  • この作品が筒井作品としては異様に正統派なのは初期も初期の作品だからと理解してたが、本人的には難産だったのか…… -- 名無しさん (2020-04-30 21:59:26)
  • 実は初代PSでゲーム化も予定されてて、キャストと画面写真が -- 名無しさん (2020-09-19 18:05:06)
  • ↑すみません途中投稿です 続き:公開されるところまで行ったが、その後何故か製作販売中止になってた -- 名無しさん (2020-09-19 18:07:26)
  • 割と作品項目もあるのにまだ筒井本人の項目は立たないんだな -- 名無しさん (2021-10-03 19:30:52)
  • 筒井先生の作品としては最も知名度が高いだろうけれど、筒井先生の作品の中ではむしろ異色とすら言ってもいいだろうほど作風が違いすぎるという皮肉。 -- 名無しさん (2023-05-29 01:06:51)

#comment

*1 筒井が2008年にライトノベルとして『ビアンカ・オーバースタディ』を発表した際、最初のラノベは「時かけ」だと発言している。

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コメント

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