登録日:2012/03/07 Wed 11:29:07
更新日:2023/11/09 Thu 13:41:34NEW!
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軍事 兵器 銃 機関銃 短機関銃 サブマシンガン ソ連 バラライカ 赤いアニヲタwiki ppsh シュパーギン ペーペーシャ マンドリン ppsh-41
諸元
全長:828mm
重量:3.64kg
口径:7.62mm×25トカレフ
発射速度:900発/分
装弾数:71発(ドラム型弾倉)、35発(箱型弾倉)
発射形式:S/F
開発者:ゲオルグ・シュパーギン(ソ連)
PPSh-41とはゲオルグ・シュパーギン技師がPPD-1940を簡略化し開発した、第二次世界大戦時のソ連で制式採用された短機関銃である。
名称はPistolet-Pulemjot Shpagina(Пистолет-пулемёт Шпагина)1941:シュパギン式短機関銃1941年型からPPShと略され「ペーペーシャ」と呼ばれていた。
○開発前夜
独ソ不可侵条約を締結し、ポーランドを手中に収めたソ連はフィンランドと冬戦争に突入する。
シモ・ヘイヘにも苦しめられたが、フィンランド軍のゲリラ戦やスキー部隊による一撃離脱戦法には手を焼いた。
その理由は彼らが装備していた短機関銃「スオミKP/-31」。フィンランド兵は至近距離での瞬間火力に優れる短機関銃を大量配備し、一気に接近して撃ち逃げする突撃戦術を取っていたのだ。
加えて戦場のほとんどは森林。生い茂る木々に阻まれて遠距離からの射撃という戦法は取りづらく、必然的交戦距離が近くなったことで短機関銃の得意とする至近距離での撃ち合いに持ち込まれてしまう。
一方当時のソ連軍の主力兵器は小銃、つまりモシン・ナガン等を始めとするライフル銃であり、瞬間火力では到底短機関銃には敵わない。
かといって機関銃を持ち込もうにも戦場が森林では木々に阻まれて取り回しが最悪。
結果ソ連兵は戦場に潜む白い死神に次々と首を刎ねられてゆき、冬戦争で大敗を喫することとなってしまうのだった。
この戦いで小さく取り回しのきく短機関銃の重要性を再確認したソ連軍はPPD-34/38とその改良型であるPPD-1940の生産を再開するが、
重く高コストな銃の為、大量生産可能な短機関銃を求める。
その依頼に応じたゲオルグ・シュパーギン技師の試作品が1940年12月に制式採用される。
○どんなやつ?
木製ストックでドラム式弾倉とPPD系と変わらなそうだが、確実に改良が加えられている。
機関部は上下に二分割構造でメンテナンス時には散弾銃のように中折れ状態にできるので整備がしやすい。
さらに機関部上部と銃身放熱カバーは一体で板金折り曲げ加工かつリベット固定と簡易で生産性も高い。
銃身カバーを傾斜させ、発射時のガスをマズルブレーキ代わりに使うなど後のアバカンにまで続くアイデアを組み込んでいる。
銃身は軽量化され、低空飛行する敵機への対空攻撃も視野に入れていたために毎分900発という発射速度も高くなっている。
○欠点と改良
ソ連で採用されるだけありソ連らしい兵器であり、マイナス面にもソ連パワーがかかっている。
ドラム式弾倉はゼンマイを巻いてから弾薬を装填する形式ゆえ、途中でゼンマイの固定が外れ弾薬が飛び出す、指を切るなど事故が多発。
元々構造が複雑なので簡易な箱型弾倉に切り替えるが、厚さ0.5mmの鉄板では弾倉が凹んでしまったので、厚さ1mmで作り直す。
照準器もタンジェントサイトからアイアンサイトに変更し、溶接で固定されるようになった。
また発射サイクルが速くストックが曲銃床だったためフルオート時の反動制御が難しいという欠点もあった。(後継のPPSh-42以降は折り畳み式のストレートストックに変更されている。)
そのほかにも生産性を第一にしたため、より単純な構造となり過酷な状況でもバリバリ動く信頼性を手に入れることとなった。
しかし、結局重さと帯行性の問題は解決できず、それらの解決はPPSh-43に持ち越されることとなった。
○使った時とその後
1941年には98,664挺、1942年には1,499,269挺も生産され終戦までに500万挺以上が製造された。
このため、前線部隊は勿論、海軍歩兵部隊や偵察部隊や空挺部隊にも配備されることとなった。
しかし、後方部隊には大きく、重い短機関銃はかなり邪魔だったようで批判もあったそうな。
軍部も「あれ、作りすぎたんじゃね*1。材料の浪費じゃん」と気付き、よりコンパクトな短機関銃を依頼するも、大量の本銃のせいで生産は伸びなかった。
AK-47の採用後は東側諸国で主力兵器として活躍。
中国では50式衝鋒槍、北朝鮮では49式衝鋒槍としてライセンス生産され、50式衝鋒槍の改良型K-50Mが北ベトナム軍で使用されている。
第二次世界大戦から朝鮮戦争やベトナム戦争までを戦い抜いたとてもタフな短機関銃である。
○登場作品
○余談
- ドイツ軍ではバラライカ、日本軍ではマンドリンと呼ばれていた。
- おそらくバレルとレシーバーをネックに、木製の曲銃床を胴体に見立てたのだろう。実際脇に抱えるようにして持っていると弦楽器のように見えなくもない。
- 前述の通りPPDから大分改善されたとはいえまだまだ取り回しの面で課題が多く、前線の兵からの評判は今一つだった。そのため軽量で取り回しが良く精度が高いドイツ軍のMP40を鹵獲して使う兵士が多かった、
一方PPSh-41を鹵獲した当のドイツ兵からは乱暴に扱っても壊れにくく装弾数も多いことで人気を博し、MP717の通称で呼ばれ愛用されたんだとか。隣の芝は青いってはっきりわかんだね
「ふう…項目立てるののも楽じゃない…休憩だ」
「休む前に追記・修正はソ連の為にお願いします」
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▷ コメント欄
- デス・レースの無印・2では4挺のMG34と共にビュイックに2挺搭載されて登場。かつて持ち主が殺し合ってた銃が仲良く並んでる光景は感慨深いものがある。 -- 名無しさん (2013-11-11 21:22:01)
- 「ペーペーシャー」は「殺せ、殺せ、シャー銃よ」という意味らしい… -- 名無しさん (2013-12-30 09:03:44)
- 日本みたいに島嶼戦を戦う国なら役に立つと思うんだがどうだろう? -- 名無しさん (2015-06-06 19:24:30)
- 連合軍の数倍以上の圧倒的砲兵火力で数十キロ単位で制圧し、大量のT-34にこいつを装備した兵士を乗せて突撃。この赤い津波を止めれるわけがない -- 名無しさん (2017-02-13 20:37:59)
- 銃の項目も充実してきたなぁ。誰か、ガンスミスキャッツで有名(?)なCZ-75の項目作ってほしひ。 -- 名無しさん (2017-02-19 20:08:58)
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