登録日:2010/03/24(水) 22:24:48
更新日:2023/08/08 Tue 13:44:02NEW!
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漫画 週刊少年サンデー トラウマ 打ち切り 狂気 王道 小学館 中山敦支 トラウマイスタ 36話 トラウマンガ
「トラウマは、
逃げるためにあるのじゃなく、
乗り越えるためにある。
乗り越えるための力こそ、
勇気なのよ。」
トラウマイスタは中山敦支作の漫画。
週刊少年サンデーで連載されていた。全47話で、単行本は全5巻。
ジャンルとしては王道の能力系バトル漫画……ただしモチーフはトラウマと少年漫画としては珍しい。
作品のモチーフと並んで特徴的なのが絵。
高い画力を持ち、ハッタリを効かせた魅せ方、キュビズムを多用した表現が印象的。
そこが好き嫌いの別れるところなのだが……
連載当初のラブコメ色や若干寒いギャグ、特徴的な絵の為人気が伸びず、わずか47話で打ち切りになってしまった。
が、36話(打ち切りが決まって作者の好き勝手に描けるようになったのが36話以降らしい)からは毎週毎週読者の予想を上回る鳥肌ものの展開を見せた。
狂気すら感じる展開から感動の最終回……
急展開のためにピカソとだびん以外のキャラが空気になったが、それでも読者に中山敦支の狂気と本気を見せつけた。
最終回の掲載順位的には結構扱いも良さそうだったため、終盤はアンケートの結果も良かったのかも……?
25話のダヴィンチの登場で一部(2ch等)で話題になり始め、36話以降の超展開で一部からある種のカルト的な人気を得た。続編を希望する声も多い。
36話に何があったのかは、漫画自体が全5巻と手軽に手に入るため、是非とも自分の目で確かめて貰いたい。いや本当に。
【あらすじ】
鬼が怖くて仕方がなかった主人公比何ソウマ。電車と併走する綺麗なお姉さんスジャータにより、反魂香によって具現化した自身のトラウマである巨大な鬼と戦う羽目になる。
そして自身のトラウマを克服し、自身のトラウマである鬼を真実の自己(アートマン)として使役出来るトラウマイスタとなった。
【用語】
◆真実の自己(アートマン)
人の心の奥に潜むトラウマが具現化した存在。
基本的にどのアートマンも初めて出現した際には、トラウマの主と対峙して、正々堂々戦う。
トラウマの主がアートマンを10分以内に打ち破ることが出来れば、トラウマは克服され、アートマンの主はそのアートマンを僕として使役することができるトラウマイスタとなる。
ただし、10分以内に打ち破れなかった場合、トラウマの主はアートマンに身体を乗っ取られる。
自分の僕となったアートマンは普段は実態を持たない思念体で主にしか見えず、具現化するには反魂香が必要。
◆反魂香
アートマンを呼び出すために使う特殊な線香。
使っても再生するが、再生には燃焼時間の3倍の時間がかかる。
形は一般的な線香以外にも、蝋燭のようなものや、宙に浮く球体などが作られている。
◆勇気の剣
アートマンと共に反魂香から具現化される武器。これをアートマンに突き刺すことで、アートマンを打ち破り、自分の僕にすることが出来る。
トラウマ克服後は、一度克服したトラウマの再発(フラッシュバック)に耐える精神力を試す試練をクリアすることで、自分の武器として使用可能になる。トラウマイスタによって形が違う。力の源は「自己暗示力」。弱いと思えば弱くなり、強いと思えば強くなる。そのイメージ次第で力が左右される。
◆チャンドラ・カンパニー
反魂香とアートマンで全ての価値観を統一した永久平和国家「シャングリラ」の創造を企む秘密結社。
表向きにはアロマ関連のものを販売していると思われる。
【主な登場人物】
◆比何ソウマ(ひかソウマ)/ピカソ
主人公。「器量良し、ファッションセンスも悪くない。どっから見ても普通にイケてる高校生!」
……なのだが、鬼に対する強烈なトラウマがあり、それが原因で通算13人の女性に振られている。
痛ましいほどの音痴(本人曰わく「機械なんぞにオレの歌の素晴らしさはわからんのです!!!」)。あと粗チン。
粗チンの剣……じゃなくて勇気の剣はフォーク→三叉の大剣
◆ゲルニカ
ピカソのアートマン。鬼に鳥と獣を合わせた様な姿。初めて具現化した際には、強大な力を持つが、精神がついて行けずに自我をもたず、ただ暴れ回った。
ピカソの僕となってからは自我を持ち、言葉も喋るようになった。それ以降は外見に似合わない程の臆病で甘えん坊。
能力は胃にいれた物質の原子配列を組み換えて撃ち出す「嘔吐カノン(オートカノン)」。
それとは別に、思念体の状態でもピカソが触った物には干渉できる。
また、「ヴォ」だけで歌ったカラオケで100点を叩き出す脅威の歌唱力を持つ。
◆スジャータ
外見は綺麗なお姉さんだが、れっきとしたアートマン。幽閉されている主、漆原シエナの意志を継ぎ、チャンドラに対抗出来る者達を集める旅をしていた。
能力は「審議眼」。
電車と併走するほどの脚力を持つ。
ピカソと知り合ってからは彼の家である寺院に修行僧として住み込みで家事の手伝いをしている。
◆茶風 倫太郎(さふ りんたろう)/チャップリン
スジャータにスカウトされたトラウマイスタの一人で不良(浮浪者)。
トラウマは「笑い」で、勇気の剣はハリセン。トラウマを克服するきっかけをくれたスジャータに惚れているため、スジャータと一緒にいるピカソに敵対心を持つ。
◆ライムライト
チャップリンのアートマン。赤ん坊のような見た目だが、顔がコロコロ変わる。語尾に「ライ」を付ける。
能力は寒いギャグを言い、長い袖を振り回して冷気を放出し、当たったものを凍らせる「サブリザード」。
◆羽生 瑠々花(はぶ るるか)/ファーブル
スジャータにスカウトされたトラウマイスタの一人でピカソの後輩。
トラウマは「芋虫」。
胃下垂体質で超大食い。百合→ツンデレになった。
よくよだれを垂らしている。
勇気の剣は虫取り網。
◆昆虫器(こんちゅうき)
ファーブルのアートマン。芋虫のような姿で、鳴き声は「ミー」。触るとひんやりしていて気持ちいいらしい。
能力は頭部の注射器のようなもので物質の原子情報を吸い上げ(10個までストック可)、一度だけそれに擬態できる「チューチュードレーン」、ダメージを負った箇所を切り離し、再生させる「自切」。
◆センゴ
スジャータにスカウトされたトラウマイスタの一人で、SENGOという芸名でアイドルをしている。
トラウマは「刃物」、勇気の剣は日本刀。トラウマが原因で他人を信用できなくなったため友人がいなかったが、後にピカソが初めてのトモダチになる。
友情と愛情を履き違えてる節がある。
◆村正(ムラマサ)
センゴのアートマン。武器は日本刀。
……3コマくらいしか出てないため、このくらいしか書くことが無い。
◆ダヴィンチ
クソアーメンな変態で、ある意味この漫画を象徴するような人物。
リンクを参照。
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▷ コメント欄
- この作品の良さが「ねじまきカギュー」で生きてる。 -- 名無しさん (2014-06-04 19:13:27)
- これは瑠々花が最初めっちゃウザかったなー。もし自分がピカソだったら瑠々花をボコボコにしてたかなって思うぐらい -- 名無しさん (2015-02-09 15:08:31)
- あれから、集英社移ってカギューちゃんとか維新の読み切りとか書いてるんだけどYJ関係者には明らかに中山敦支の絵柄とか作風に影響受けてる人いるよなぁ…。久米田といい、サンデー本誌から他小学館雑誌や他出版社に移動して成功した癖のある漫画家は結構多い。 -- 名無しさん (2015-04-10 13:22:21)
- 終盤になるとアートマンよりトラウマイスタ本人のほうが強いっていう そういうの好きだけど -- 名無しさん (2015-09-26 17:36:21)
- 中山氏自体もエルフェンリートのファンで岡本倫の影響受けてるとおっしゃった -- 名無しさん (2016-05-22 11:14:49)
- ファーブルのトラウマが正直一番きつかった(可愛がってた虫のさなぎを酔っぱらった父親に食われる) -- 名無しさん (2018-10-19 19:44:28)
- あらすじ欄の「自信」て「自身」の間違いじゃない? -- 名無しさん (2020-03-06 14:52:09)
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